帝都の休日 短編連作群保管庫   作:休日

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どんなに楽天的でもストレスくらい溜まる

 

 

どんなに楽天的でもストレスくらい溜まる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

看護婦へのセクハラ行為。ついに見られてはならない二人の内の一人に見られてしまった

玉城は気づかないがクララの笑顔は固まっていた。ついでにその後ろに立つ10歳くらいの少年と60台くらいのおじさんは片やあちゃーと額に手を宛て、片や笑顔のまま何が起きるのか彼の悪運を計っていた

 

そうとは知らないアホひとり

うつむき加減で近づいてくるピンク髪を膝裏まで伸ばした少女、クララ・ランフランクによっ!と手をあげて迎え入れている

今日もまた見舞いに訪れていた名無しの無職こと北南光太郎もなんか危なくね?と察して玉城とクララから離れていた

 

「ねえお兄ちゃん・・・なに、してたの?」

 

「お、おう、手が滑ってちとばかし事故ってたんだ」

 

かかあに浮気がバレた夫の言い訳に近い事を宣いながら玉城は誤魔化している

クララが自分の事を好きなことくらい日がな一日伝えられていた玉城も知ってはいた

だからこういった状況になると気を使ってしまうのだ

アホでもそのくらいの気遣いはできる素晴らしい発見の一幕であった

 

「へぇ、手が滑ったら女性の体に触れてもいいんだぁー? クララ日本の法についてもお勉強してきたからわざとらしい触れかたならセクハラになることくらい知ってるよ。いまのさぁ、お兄ちゃん、セクハラじゃん・・・違う? クララの言うこと間違ってる?」

 

ハイライトが消えるとはこの事

クララの瞳からはいつもの輝きが消えてほの暗く鈍い光が灯っている

事実数人"舌を噛みきって死ね"とその両の眼に赤い鳥羽を羽ばたかせてきたクララの体にはまだ鉄錆の匂いがこびりついていた

マリーもたまに同じ匂いをまとわりつかせていることがある

 

わかるものにはわかる匂い

 

わからないものにはわからないその匂い

 

幸か不幸か玉城にはわからない

所詮は光の下で生きる民間人でしかなあお彼には無縁な匂いなのだ

たとえその匂いを付けたクララやマリーが身近にいようとも

いや実はV.V.や辻も同じ匂いをつけていることがある

玉城はやはり気づかない。しかし彼に気づけというほうが無理くりなのだ。一般人にはわからない匂いでしかないのだから

 

さあ玉城真一郎はどうするのか?

 

まあ結論だけを挙げるのならば舐めていた

舐めきった対応でピンチを乗り越えてしまった

 

「クララーーっ!」

 

「きゃっ・・・?!」

 

「おまえ最近顔見せなかったから心配してたんだぞ? ったくチビな癖に心配かけさせんなよぉ」

 

暴挙

 

そうとしか言えない行動でクララの静かな怒りを回避してしまったのだ

 

つまりまあ、なんというか、玉城は近づいてきたクララの体を思い切り抱き締めたのだ

 

誤魔化しはあったろう

 

話を反らしたい意図もあったろう

 

しかし、クララには、純粋な純愛に生きる恋する少女には、そんな情熱的抱擁を受けて冷静でもいられなければ、怒りすら吹き飛んでしまうものだ

 

(天然の悪運的幸運ですね。さすがは玉城くんですか)

 

辻は感心しながらその様子を見守っていた

 

「お、おに、お兄ちゃ・・・」

 

クララはぐるぐる目を回している。クララ・ランフランクは純粋が故にこういった直接的な何かには弱いのだ

 

「おまえ毎日来るつったのに約束破りやがって。寂しいじゃんかよ・・・来るのが無職だとかむさい親父だけとか」

 

「え? 俺そんな扱いかよ!?」

 

「シンイチロウ。むさい親父というのは僕のことを指してるのかな?」

 

「いやいや別に誰とは言ってねーし」

 

「「言ってるようなもんだろっ!!」」

 

53: 名無しさん :2018/02/19(月) 16:38:01

 

「だーってよぉ、男とおっさんなら断然クララみたいな、可愛い女を選ぶだろかっかっかっ!」

 

上機嫌のままクララを抱き締めて頭に髪の毛に背中にと撫でまくり触りまくりな玉城くん。クララ「あうあう」と顔を真っ赤にしてされるがままにされていた

 

「無職くん。君、あの馬鹿にまたお酒飲ませただろう?」

 

「す、すみませんおじさん。どうしてもって言うからストロングチューハイ500を1本。すみませんでしたっ!」

 

「無職さん、ここは病院ですので基本的にはいけませんよ? とくにあの玉城くんはほら」

 

顎をしゃくる辻が示す先では、頭を髪を撫で回されて頬ずりされてるクララの姿があった

 

「あの通り酒癖が非常に悪いので。クララさんだから良い物の、クララさんやマリーベルで、失礼。マリーさん以外にあんなことをなされては玉城くんは警察行きですよ」

 

「は、はい、」

 

「ま、おかげで誤魔化しもできたしクララの期限もなおったから結果オーライだけど、今度は僕のストレスが貯まる。あの馬鹿いつまでクララを抱き締めてやりたい放題しているんだよ!」

 

そんな外野は無視の玉城くん

クララの髪の毛の根本を触ると

 

「なあ、クララ。ちょっと髪の毛1本引っ張ってもいいか?」

 

などと、女の子にとって大切な髪の毛を引っ張ろうとしていた

 

「1本くらいなら・・・でも、どうするの?」

 

「ちょっと試したいことがある」

 

言ってクララのピンク色をした長い髪の毛を1本引っ張った。少しばかり強めに

 

「いたっ!」

 

「わ、悪い。ごめんな」

 

「い、いいよお兄ちゃんなら」

 

何がしたかったのかと言うと、玉城はクララの頭皮?毛根?の強さを調べたのだ

 

「ぬ、抜けねー」

 

「え、ええと・・・ん、お兄ちゃんはクララの髪の毛がほしいの? それだったら1本くらい切ったげてもいいけど・・・」

 

「ああちげーって。これは俺の問題。ほら俺の枕見てみ?」

 

「えっ枕?」

 

クララは依然として玉城に抱き締められたまま、背伸びをして彼の肩越しに病院用の白い枕を見る。すると枕には数本の黒い糸が・・・

 

「マリーの髪の毛も引っ張ったことあるし、おっさんのも引っ張ったことあんだけどな。強いんだよ毛根」

 

玉城に言われてクララは父を振り替える

 

「髪の毛触らせろとか言って1本引っ張られたよいきなりね。髪の毛の強さとか毛根の強さを調べたんだってさ。マリーも無職くんも同じ事をされてるよ」

 

V.V.が無職を見ると無職はこくこくと首肯した。そんな皆を見ながら動いたのはつじーんである

 

「失礼」

 

辻は玉城の枕を見る。確かに抜けた毛が散らばっていた

 

「いつからですか?」

 

「えーっとすね。入院してから暫くしてからっす。気がついたらぱらぱらと。引っ張ったら抜けましたし・・・・・・」

 

「ふむなるほど」

 

辻は玉城のつむじや頭皮を触りながらひとこと告げる

 

「これは・・・危ないかもしれませんね」

 

「え?」

 

「へ?」

 

玉城とクララが同時に間の抜けた声をあげた

クララは剥げてもいいじゃんとハゲマシ。玉城はハゲマスなとクララの豊かな髪を撫でて羨ましそうに口走った

 

 

 

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