なでなで
「……」
頭を、首の後ろを、そして背中へ。
私の髪を梳き下ろしていく優しい手。
何度も、何度も、繰り返し私の金糸を撫でている。
「きれいだね。相変わらず」
「ん……そう、でしょうか?」
髪に自信はある。
無ければこんなにも、腰の下まで掛かるくらいに伸ばしたりはしない。
騎士としては戦闘の邪魔にならないよう切ってしまった方がいいかもと考えたこともあれど。
私も一人の女です。
女らしくを考えることだってあるのです。
だからラウンズの中では浮いていても騎士服にはスカートを使用したりもしているし。
何より、嶋田さんの・・・・繁太郎さんの前では一人の女で居たいと強く願うのです。
「勇敢な騎士で、かっこよくて、そして可愛らしく美しい・・・・・モニカさん、君と会えたこと、君という存在は俺の宝物だよ」
「嶋田さ、しげ、たろうさん・・・・・」
髪を梳く彼の五指が髪の中を滑り抜けていく。
彼の年齢を重ねた指の間には今、私の金色の髪の毛が清流となって流れ込んでいるのだろう。
自慢の髪をこうして優しく触られると私の胸はどくどくと早鐘を打ち脈が早くなっていく。
顔は熱く火照り、ただ彼の年波以上には鍛えられている胸に私は顔をうずめた。
「……優しいですね・・・・・とても優しい、手」
ああ、私は繁太郎さんに愛されているのか。
こんなにも優しく愛で私を包むのか。
うれしい・・・・
とても嬉しくて、そして恥ずかしい。
騎士として在らねばならないというのに、私はこの方の前でだけはいつの間にか一人の女となってしまうのです。
それはとても幸せで。
きっと、彼を無くしては今の私は壊れてしまいそうなほど彼に依存してしまっているのです・・・・・
ああ、私は最強の騎士として在らねばならないのに斯くも弱い女なのか。
繁太郎さんは私のウィークポイント。弱点でもある。
もし彼が誰かにさらわれでもしたら、私はいつもの冷静さを保てられるのでしょうか?
無理、きっと不可能。
狂乱し、悩乱することでしょう。
民のために国のためにすべての人の正義のために強く在らねばならないのに。
「頭を撫でたい、成人女性に対しては失礼だったかな?」
「そんな、・・・・・そんなこと、ありません。ただ、私は・・・・、わ、わたし、は・・・・」
言葉をうまくつむげない。
さわさわと私の頭を撫でる彼の指の感触が気持ちよくて。
今も好みを彼にゆだねているように。
私は、彼の前ではきっと弱く。
それは、いいことなのでしょうか?
ああ、気持ちいい。
「女性に対してあれだが、モニカさんの長くきれいな髪は触り心地がよくて、時を忘れて頭を撫で続けてしまいそうだ。嫌なら言ってほしい」
「そ、んな・・・・いやだ、なんて・・・・・思って、おりません。私は、ただ」
弱い自分を見せ続けてもいいのだろうかと考えてしまっているだけなのです。
ああ、ああ、そうですこの心地の良い指の触感。
彼の胸のぬくもり。
彼の鼓動。
これはとても良くて。
私、モニカ・クルシェフスキーは頭を撫でられるだけでこんなに大人しくさせられてしまう女なのでしょうか。
彼の腰に腕を回してみる。私の黄緑色のマントが広がり彼の膝を隠しかぶさる。
そんな私を彼は体ごと引き寄せて、頭を髪を撫で梳いていく。
「金色はまぶしく、黄緑は目に良い。モニカさんを見ているだけでこの目に活力がわいてくるよ」
「お、お戯れを」
「本音だよ、ああこれはあれだ・・・・幸せってやつなんだな。満ち足りている」
ああ、私は彼の年嵩な腕からさえ逃れられない鳥かごの鳥なのです。
でもそれはやはり幸せなことで。これ以上の何かを必要としません。
頭を髪を撫でられ、体を抱き寄せられ。そして私も彼の腰に抱き着く。
これだけでもう充足感で胸がいっぱいに。
「繁太郎さん・・・、少し、少しだけ、眠っても、良い・・・・でしょうか?」
あなたに頭を、髪を撫でられたまま、あなたの膝の上で。
「もちろんだ。いいよ」
ゆっくりおやすみ。
外は暑い日本の夏。
でもここは穏やかな繁太郎さんと私の春の空間。
まどろみの中に感じる確かな手のぬくもりは。
やはり私の長い髪の中を、繰り返し繰り返し通り抜けているようだった。
どのカップリングの恋愛が見たいですか?(いずれもそれぞれに書いております・また書いていきます。新しいカップリングも増える可能性あり。
-
嶋田繁太郎×モニカ・クルシェフスキー
-
嶋田繁太郎×ユーフェミア・リ・ブリタニア
-
山本五十六×リーライナ・ヴェルガモン
-
南雲忠一×ドロテア・エルンスト
-
玉城真一郎×クララ・ランフランク
-
玉城真一郎×マリーベル・メル・ブリタニア
-
澤崎敦×井上直美
-
レオンハルト×マリーカ・ソレイシィ
-
原作ルルーシュ×シャーリー・フェネット
-
ルルーシュ(休日)×ミレイ
-
オデュッセウス×皇神楽耶
-
ジェレミア×ヴィレッタ・ヌゥ
-
枢木スザク×ナナリー・ランペルージ
-
コーネリア・ランペルージ×ギルフォード
-
高麗大佐×奥様(書けたら(-_-;)
-
鳩川雪夫×ストーカー女(書けたら(-_-