帝都の休日 短編連作群保管庫   作:休日

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811 :憂鬱×ギアスにおけるKMF関連 中華編 続き:2013/04/30(火) 22:10:23
憂鬱×ギアスにおけるKMF関連 中華編 続き
設定:休日世界
〔共通話4 全ては道具、だがそれ以下も有る〕を使用
時期は紛争前を考えております。


憂鬱×ギアスにおけるKMF関連 中華編 続き

 

 

 

812 :憂鬱×ギアスにおけるKMF関連 中華編 続き:2013/04/30(火) 22:10:59

中華連邦、それは中華の天子を頂点とした国の集合体である。

大宦官達がいた時は、だいぶ軋轢があったものだ。

しかし最近は彼らが独自の国を持ったおかげで軋轢は解消され、軍備についてもだいぶ融通が利くようにはなった。

だが・・・そんな中で苦労している人たちもいる。

黎星刻『リー・シンクー』は天子に最も近い人物であり(注:1)、どちらかというと武官であるのだが、最近は執務に追われて録に外出もできなかった。

 

「はぁ・・・終わらん」

 

目の前に積まれた資料を見て、溜息をつくと横から御茶が出てきた。

視線を横に向けると、女官が困ったように微笑んでいた。

 

「仕方がありません。こればかりは・・・」

 

苦笑しつついう女官に無言で同意しつつ、お茶を飲んだ。

 

「まさか、あいつらがこれほど人材を連れて行っていたというのは、計算外だった」

 

星刻が頭を抱えている理由はこれだ。

確かに大宦官が出て行って政務などの通りは良くなった。が、彼等は子飼いの部下以外にも、青田刈りの様に使える人材を連れて行ってしまっていたのだ。

しかも、彼らでさえ“足手まとい” (注:2)と感じるのは置いていき、その人物たちはスパイの様に(諜報活動しているわけじゃない。まさしく足を引っ張っているだけ)活動をしてるのだからたちが悪い。

この行動のせいで人材不足に陥り、兼務するのも当たり前の部分が出来ていた。

女官をさがらせて、星刻は目の前の書類を再び片付け始めた。

彼に休みは無い。

 

◆◆◆

 

◆◆◆ ◆◆◆

 

◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆

 

813 :憂鬱×ギアスにおけるKMF関連 中華編 続き:2013/04/30(火) 22:11:32

三人の護衛を連れた周香凛『ジョウ・チャンリン』は、国内初のKMF製造工場を訪れていた。

 

目の前でコクピットのフレームが作られていく、そのフレームに配線がまとわりつき、必要な備品をねじ止めなどで取り付ける。そして最後に外装を取り付けて完成・・・ではなく、コードを取り付けて正常に作動するかを確認する。

これらの行動が、流れ作業で次々とこなされていく光景を頼もしそうに見ていた。

 

「素晴らしですね。工場立ち上げからわずか数か月で・・・」

「いえいえ。彼らは勤勉で、すぐにこちらの技術を習得しました」

 

感心しきりの彼女の横には、日本人の工場長が立っていた。

この工場は、日本とブリタニアが第四世代KMFの供与によってたてられ物だ。

中華は、連邦に所属する国々から技術者や工員を呼び寄せて育成するという建前で人を集めて生産していた。(注:3)

ラインには様々な人種がおり、みんな一生懸命働いていた。

 

「第四世代KMF【無頼】・・・中華名では【猛狼】(注:4)でしたか?基本的な形のKMFですからね。言ってはなんですが、もう型落ちの機体ですから・・・」

「それは承知しています。しかし我々には貴重なものです」

「そ~ねぇ。作れる場所と、運用できる基礎が無いと意味がないモノねぇ」

「ラクシャータ・チャウラー博士・・・」

 

美側の通路から褐色肌の美形の女性がやってきた。

女性は香凛の隣に立つと、流れ作業をしている風景をみる。

 

「この国、一応【ガン・ルゥ】の工場はあっても流れ作業は不完全だし。何気に純正KMFとの部品規格が合わないし。そりゃもう大変だったわぁ」

「は、はぁ」

「本国で「KMFはまだいい。戦車作れ」って言われて、むかついたからここに来たのに作れる基盤がダメダメじゃぁね」

 

愚痴はまだまだ出てきた。折角の高性能KMFを乗りこなせる兵士が一人しかいない。しかも要求されたKMF が性能低下の機体。天子までやって来そうになった騒動。ストレスがたまっているのか、出るは出るわ・・・

 

「も、申し訳ありません」

「いや。あんたに謝られてもねぇ」

 

申し訳なさに頭を下げると、ラクシャータは手をひらひらさせてあげるように言った。

話に出ているようにラクシャータは独自のKMFを作ろうとしていたのだが、インドの上層部が渋った挙句予算をあまり渡さなかったのが、彼女が中華に来た理由だった。少ない予算でも【神虎】を作り上げたのは、彼女の才能と努力の結果だろう。(注:5)

今現在は共同開発という事で、派遣された技術者扱いになっている。

工場長は苦笑しながら二人を見た。

 

「まぁまぁ。それくらいにしましょう」

「そうねぇ。工場長、生産ラインだけど不具合は直したからもう大丈夫よ」

「おお、そうですか!どうですか周さん。新設のラインも見ていきませんか」

「そうですね。拝見させていただきます」

 

三人と護衛は、すぐにその生産ラインから離れて外に出た。工場長は「自分は部外者になるのでここでお別れです」と言って工場の中に戻った。

そして構内移動用カートに一行は乗り込むと、出発した。向かうは新工場だ。

その途中、ラクシャータは香凛に話しかけた。

 

814 :憂鬱×ギアスにおけるKMF関連 中華編 続き:2013/04/30(火) 22:12:13

三人と護衛は、すぐにその生産ラインから離れて外に出た。工場長は「自分は部外者になるのでここでお別れです」と言って工場の中に戻った。

そして構内移動用カートに一行は乗り込むと、出発した。向かうは新工場だ。

その途中、ラクシャータは香凛に話しかけた。

 

「説明はいらないかもしれないけど、いっておくわね。

 新型は基本的に【無頼】のラインをそのまま流用できるようにしてある。

 そんで注文にあった『どんな地形にも対応可能』だけど、これも解決しているわぁ。

 面白い設計が出来たから、少しは満足ね。

 実力的には・・・【ジェンシー】に何とか勝てるくらいよ。

 しばらくは数を揃えるのが先決ね」

「無茶なお願いを聞いて頂き有難うございます」

「いいわよ・・・もう天子様が出てこない様にしてよね(子供の涙は反則だから)」

「はい」

 

その後も細々とした話をしていると施設に到着し、一考はカートを降りて工場内に入った。

入った場所は腕を制作するラインで、作業している人員は皆中華人ばかりだった。

ここはまさしく中華のための兵器工場なのだ。

 

「本当に、あちらとはあまり変わっていませんね」

「変えすぎると作業者が大変よぉ」

 

感心しきりの香凛に、ラクシャータは苦笑する。

一考はそのままライン伝いに移動していく。

頭部制作・脚部製作ラインを通って組み立てラインについた。

 

「これが【黄虎】(注:6)ですか」

「そうよぉ」

 

完成した機体を見つめていると、目の前の機体が腕をゆっくり曲げたり、屈伸を開始した。

他にも動作をこなして異常がないか調べていく。

頭部が口を開くように開いてファクトスフィアを起動させる。

次に左腕についた盾・・・カイトシールドのようなモノが回転して、定位置で停止するか確認し。

特徴的な脚部から変わった音がして消えた後、ランドスピナーを起動させて移動していった。

彼女の視線は、どのKMFにもない脚部を見ていた。

 

「あの脚部が・・・」

「そうよぉ。あれが新しく開発した『地形対応脚』よぉ」

 

ラクシャータは自慢するように胸を張った。

 

「生産数はどのくらいですか?」

「今月から、本格的に生産し始めたばかりだから・・・18騎ぐらいね」

「今しばらくは【猛狼】に頼らねばなりませんね」

「その【猛狼】も連邦に配らないといけないから、生産はあちらが重視されるわけねぇ」

 

そういって愛用のキセルを吹かした。

 

その後、二人はそのまま別れて香凛は軍部に戻り。

ラクシャータは研究室に戻った。

研究室に戻ったラクシャータはPCを起動させて、ある設計図を呼び出した。

そしてにんまり笑いながら設計に不備がないか調べていく。

 

(政治屋と軍部上層部の爺共はKMFの価値がまだわかっていない。

 欲しがっているのは実際にKMFを見た連中と、先見性のある奴らだけだった。

 中華の連中には悪いけど、アタシの目的を果たさせてもらうわ。

 なんとしてでもプリン伯爵に勝手みせる!!

 あいつに負けるわけにはいかない。

 開発中の『輻射波動』も、完成にこぎつけている。

 こいつを次世代機(注:7)に組み込んで、おどろかしてやるわ!

 うふふふふふふ・・・)

 

思いを募らせつつ目の前の設計図を見る。

彼女の野望は止まらない。マッドに近い彼女はだれにも止められない。

それがこの世界・・・いや、逝っちゃった科学者の共通点だから。

 

815 :憂鬱×ギアスにおけるKMF関連 中華編 続き:2013/04/30(火) 22:12:43

黎星刻『リー・シンクー』は天子に最も近い人物であり(注:1)

今作では、星刻はあまり天子の傍にいません。代わりにちゃんとした教育係が彼女の面倒を見ています。

武官ですが、最近の仕事は政治関係です。若すぎるため、引退したり追放されたりした人を引っ張ってきて政務をこなしていますが、若い人材を連れて行かれてしまったので、再教育が大変です。できる人物であることが彼を苦しめています。

 

“足手まとい” (注:2)

大宦官でさえ足手まといと感じる人たちです。はっきり言っていりません。ですが人材がいない状態で彼等を切ることはできません。

この辺が中華の抱える新たな問題となっています。もちろんこの状況を作り出すことも高亥の策略です。動いてほしくないので・・・

 

連邦に所属する国々から技術者や工員を呼び寄せて育成するという建前で人を集めて生産していた。(注:3)

〔共通話4 全ては道具、だがそれ以下も有る〕の時に“供与の話がある”と言うのがあったので使用しました。

中華連邦に所属する国とお金を出し合って工場を建設し、技術習得を目指すのが表向きの理由です。

裏向きは清に対抗するために、一時的でもいいから人員を増員して生産力を上げたいというものです。なので、工場建設ラッシュに沸いています。

出来上がったKMFは10作ったなら、2を中華に、残りは1づつ配布します。理由は清が蠢動しているからです。

 

第四世代KMF【無頼】・・・中華名では【猛狼】(注:4)

名前が変わっただけでスペックは変わっていません。

変わっている所を言うなら、中華はスメラギコンツェルンと主に取引をしている関係で(国内は倉崎がある意味独占してしまったので)、近接武器が廻転刃刀であることだろう。

 

話に出ているようにラクシャータは独自のKMFを作ろうとしていたのだが、インドの上層部が渋った挙句予算をあまり渡さなかったのが、彼女が中華に来た理由だった。少ない予算でも【神虎】を作り上げたのは、彼女の才能と努力の結果だろう。(注:5)

以前いろいろ言われていた、ラクシャータが中華に来た理由を考えてみました。

その結果がこれです・・・もうちょい、いい理由が思いつければよかった。orz

 

816 :憂鬱×ギアスにおけるKMF関連 中華編 続き:2013/04/30(火) 22:13:13

【黄虎】(注:6)

本作における中華のテコ入れKMFです。スペックは以下の通り。

 

機体名【黄虎】 設計モデル:【無頼・改】 外観モデル:無し

分類:第四世代KMF 所属:中華連邦

製造:中華連邦 生産形態:量産機

全高:4.52m 全備重量 8.14t

推進機関:ランドスピナー 使い捨てロケットブースター

固定武装:スタントンファー×2 スラッシュハーケン×2 対人機銃×1

装備武装:廻転刃刀×1 近接防御盾×1(仕込みスラッシュハーケン×1) マシンガン×1 etc.

乗員人数:1人

解説:中華連邦の純正KMF。しかし基本的な所は【無頼】とあまり変わっていないため、口の悪いものは「模造品」という。

頭部が口のように開き、ファクトスフィアが出てくることである。四つに分かれて開くよりも二つの方がいいだろうという事でこの形になった。以降、中華KMFはこの形が定着する。

胸部装甲はEUの【ボーイ】と同様な措置がとられている。

もっとも特徴的なのは脚部で、『地形対応脚』と呼ばれている。つま先が長く反り返っていて、サンドボードのような役割が出来る。ランドスピナーのタイヤも改良されており、使い捨てロケットブースターを使えば水上を滑走できる(使用時間は最短で5分、短くても8分である)。

開発において悪路対策はできたが、接地面積拡大により通常移動が困難になった。

ラクシャータの発案により、微振動を足裏の一部から発して地面を叩いて浮きながら進むという事が出来た(種のスケイルモーターを参考にしました)。

移動音が独特となり、すぐにわかるのが難点。

中華独自の兵器として近接防御盾がある。カイトシールドの様に三角形の形をしており、先端が鋭くなっていてスラッシュハーケンの様に飛ばせる他、先端部を前に突き出して相手に突き刺すこともできる(グリップもついているので、固定式のトンファーともいえる)。

特殊な脚部のせいで、少々背と値段が高くなったがきたいされているKMFである。

【ジェンシー】を意識して製作されていますが、ジェンシー1騎に対し【黄虎】1.5騎を想定します。

 

次世代機(注:7)

ラクシャータ待望のKMFです。ですが、名前なし出番なしです。

能力的には【月下】を考えていましたが、面倒になったので書きません。設計段階の機体ですし。

ついでにスメラギコンツェルンが主に来ているおかげで、『輻射波動』が完成できるようにしてみました。

最終更新:2013年05月17日 21:49

 

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