帝都の休日 短編連作群保管庫   作:休日

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462 :憂鬱×ギアスにおけるKMF関連 大清連邦編:2013/04/20(土) 23:16:20
憂鬱×ギアスにおけるKMF関連 大清連邦編
設定:休日世界
68様の『大反抗』の直後
捏造設定あり、お嫌いな方はお戻りください。


憂鬱×ギアスにおけるKMF関連 大清連邦編

 

 

 

463 :憂鬱×ギアスにおけるKMF関連 大清連邦編:2013/04/20(土) 23:17:38

怒声を最後に、電話をたたきつけるように置き、いつもの栄養ドリンクを飲み干し高亥は大きくため息をついき呟いた後、眉間をほぐした。

 

「ふぅ、まったく・・・」

 

この清で一番よく働いている男、高亥は最近の睡眠時間を思い浮かべて渋い顔になった。

戦争が勃々して以来、気の休まる暇はなかった。

最初こそ順調だったものの、EUの粘り強さと冬将軍のせいで反抗のための戦力を作られてしまった。

しかも新型までいる始末・・・

 

「どうにもこうにもならぬ」

 

他にも高亥を苦しめる要因はある。

無能な他の宦官達だ。

こいつらさえ切ってしまえば、その財産を没収して財源に充てられるのだが・・・

飽く迄も最悪の場合である限り切らないつもりだ。なぜなら彼らは清国の悪意を集めるための生贄なのだ。

こいつらが消えて、政治に問題があれば自分のせいになってしまう。

それを避けるための措置なのだ。

いつまでも悩んでいても仕方がない、気分転換を図るべく外出をすることにした。

 

◆◆◆

 

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464 :憂鬱×ギアスにおけるKMF関連 大清連邦編:2013/04/20(土) 23:18:12

高亥が向かったのは工場地帯だ。

ここは彼がもっとも力を入れた地域で、失業者などを放り込み、一大工業生産地区としている。

生活に必要なモノから軍需品まで、あらゆる物を生産している。

機能的に建てられたマンション群を抜け、しばらくすると煙突が立ち並ぶ工場群に入っていった。

 

(ふむ。日本では工場ツアーなるものがあると言うが、武骨な機能美というのもわかる気がするのう)

 

等と考えていると、目的地に到着したのか車が止まり、ドアが開かれた。

SPに囲まれつつ外に出ると、そこには工場長と社長の二人が立ち、その後ろには社員がずらりと並んでいた。

 

「出迎え、ご苦労である」

「はっ!有難うございます。ではこちらへ・・・」

 

社長が応対し、それについて行く。

長い裾が少々気になるが、引っ掛かるような場所はないので安心だ。

工場に入る前に帽子をヘルメットに取り換え、一応マスクをしてゆく。

工場内は喧騒に包まれており、金属音が響き渡っていた。

社長は一時的に手を止めさせようとしたが、高亥はそれを止めた。

今は戦争中であり、一分一秒でも惜しいのだ。

だったら来なきゃいいじゃないかと言われるかもしれないが、この工場には在る機体がごく少数ながら生産されているのだ。

今回はそれを見に来た。

とりあえず【ガン・ルゥ】の制作現場を見て、【ジェンシー】流れ作業を見た。

 

「順調であるか」

「はい。占領地区から採掘された鉱石(注:1)が、今月に入ってから豊富に入ってきていますので、問題はありません。貴金属についても第三国経由で・・・これは高亥様の方がお詳しいですね」

「うむ」

「【ガン・ルゥ】の改装(注:2)も進んでおります」

「良い所はどんなモノでも取り入れねばならぬ。そこを、おこたるではないぞ」

「・・・はい」

 

既に【ガン・ルゥ】は古い機体に分類されるのだが、戦争序盤で改造【パンツァ・フンメル】の頑張りが当初想定されていた損害を上まっていたこともあり、自分達も同じ様な機体を制作していた。

まだまだ【ガン・ルゥ】には頑張ってもらわなければならない。

そして、最近作られた工場にやってくると高亥の笑みが深くなった。

通路を抜けて最終検査場に来た時、その機体は有った。

 

「おお、これが・・・」

「はい。最新鋭の、文字どおり清の純正KMF【夏候】(注:3)です」

 

高亥の目の前にある機体は、どこのKMFにも似ていなかった。

なにせこのKMFはあまりにも大きな頭部を持っていた。これは地形捜査能力を高めた結果なので仕方がない。

カメラセンサーは中央部に四つ、両サイドに二つ。対人機関砲も頭部に移動している。

ファクトスフィアは中央部が口を開くように開くと、そこに鎮座している。

出力は習熟のお蔭で新型機関部が作れて、操縦性も【ジェンシー】を上回り、積載量も上がった。

大きな頭部のせいで大砲を担ぐ様にはできないが、肩のアタッチメントを使用することでその問題は解決している。

そしてその洗礼された機体は高亥に力強さを与えた。

 

「素晴らしい・・・」

「気に入って頂ければ光栄です」

「よくぞ作り上げた!!」

「はっ」

 

高亥は興奮するように機体を見つめる。

 

(EUの連中もようやく新型が出てきた。そしてわが清も新型を作り上げた。

 今はまだ少ないが、機首転換などをすればなんとかなる!

 そもそもワタシが【サザーランド】を望んだのは【グラスゴー】ではすぐに追いつかれるからだ。

 無理をして買い付け、極秘裏に生産して置いた甲斐があったというものだ。

 あのバカ貴族も、少しは美味しい思いが出来たのだから別にいいであろう

 これと“あの二つ” があればこの戦争、何とかなる!!)

 

465 :憂鬱×ギアスにおけるKMF関連 大清連邦編:2013/04/20(土) 23:18:45

 

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少し時間を巻き戻す。

 

衝撃的な報告を受けた曹将軍は部下を急いで招集し、状況を分析させた。

 

「つまり。フレイヤのような爆弾ではなく、超大型サイズのロケット弾だという事か?」

「はい。現場にいた兵士などから情報を収集したところ、そのようです」

「いずれの現場からも、大型の爆撃機が認められています。おそらくですが、あまりにも巨大なので、このサイズの爆撃機にしか搭載できないのではないのでしょう」

「ふむ・・・だとすれば、それはこちらの戦闘機でもって防衛すればなんとかなるか?敵の方にはまだその爆弾があると思うか?」

 

曹将軍が問うと、すぐに返事が来た。

 

「戦闘機で防げるかの問いついてですが、可能です。爆撃機は鈍足ですし、一機でも抜けられれば必ず撃墜できます。

 ただ今回の様に、囮も兼ねた他の爆撃機もいるため完全にとはいかないかもしれません。

 敵の大型ロケット弾・・・仮称【ノドン】ですが、おそらくそれほど数は無いと思われます。

 証拠としてですが【竜胆:六番艦】が敵に奇襲占領されたという事実です。

 陸上戦艦はEUには存在しませんので、利用する価値があまりないと思われます。

 我々と同じように支援として使う事も考えられますが、弾薬や口径といった問題がありますので、すぐに使い物にならないと思われます。

 鹵獲して分析するにしても・・・ここから運ぶには労力的に見合うとは思えません」

「それはわからんぞ。EUはブリタニアを警戒している。もしかしたら利用価値があると思っているのやもしれん」

 

部下がああでも無いこうでも無いという姿は曹将軍には頼もしく思えた。

そもそもにおいて、曹将軍はここまで戦域を広げるつもりなどなかった。

貴重な資源が眠る場所を奪取し、そこをしっかり守れるところまで攻め入り、その後は防備を固める予定だった。

だがその予定が崩れたのは、高亥と微妙に対立し始めた他の宦官が派遣した将軍たちの行動だった。

一応総大将として曹将軍がいたのだが、彼らは表向きの理由(注:4)を掲げてこちらの指示を無視して戦域をむやみに広げたのだ。

しかも部下の中に、どうやら他の宦官のスパイがいたらしくこちらからの報告が捏造されていることがわかった

 

(捏造の犯人には逃げられた。恐らくだが、もう処分されているだろうから証拠はない。くそ、こうも手足を縛られているような状況ではどうにもできん。

 しかし、これは利用できるかもしれん。幸いにして襲われた所は、大体足を引っ張っていた連中の陣営だった(注:5)。死亡して混乱しているところもある。

 奴らを部隊再編と称して大きく後方に下げる。その後は子飼いの部下たちで防衛線をはる。その為には・・・“あの兵器”を使おう。

 死蔵していては意味がない。今回の様に【竜胆】があっけなく潰されたようにはさせん!!)

 

曹将軍は己の主人を守るために動き出した。

 

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490 :憂鬱×ギアスにおけるKMF関連 大清連邦編 >>466の差し替え用:2013/04/21(日) 10:59:12

「ふう・・・前回は肝が冷えたが、今回はだいじょうぶかな?」

「大丈夫ですよ。以前の作戦は、奇襲の為に少数の護衛でしたが今回は多数います」

 

超重戦略爆撃機【レヴォリューツィア】の機内で、機長と副機長が若干緊張しながら話していた。

本機はEUの期待を一身に背負った爆撃機であり、生産してそれほど経っていない新鋭機であった。

パワフルなエンジンのお蔭で大容量の積載量を誇り、輸送機型も生産されている優秀な機体である。

機銃でもなかなか落ちない頑丈さは、パイロット達に好評だ。

そして今回も彼ら【レヴォリューツィア】16機編隊は、陸上戦艦【竜胆】を潰しに行く途中だった。

 

「しかし、科学者の考えることはわからん」

「なにがです?」

「ほら、一機だけ鹵獲しただろ?なんに使うんだか」

「うちでも作る気なのでは?」

「その陸上戦艦を潰せる爆弾を抱えて飛んでいるのにか?」

 

二人が苦笑すると、護衛の戦闘機から通信が入ってきた。

 

『ボマー01。こちらイーグル01』

「こちらボマー01。どうぞ」

『レーダーに敵戦闘機を補足した。すでに先遣隊と交戦している模様』

「こちらでも確認した。派手にやっているようだな」

『まぁ、今まで遅滞行動の支援をさせられていたんだ。派手に暴れて取り戻したいんだろう』

「そういえば先遣隊の大半は、ここ等の出身が多いと聞いたな」

『そういうことだ。俺も陸軍の友人を無くしている。こr「機長、大変です!」ん?』

 

いきなり会話に割り込んできた副機長に、機長はけげんな表情で視線を向けた。

彼の様子は尋常ではなく、かなり焦っていた。

 

「どうした。落ち着け」

「は、はい!」

「なにがあった。別働隊でも見つけたか」

「違います。先程ボマー02と03が・・・撃墜されたそうです」

 

撃墜された。その事は確かに衝撃的だったが、戦場でよくある事だ。連中もバカではないから迎撃ぐらいする。

そう訝しんでいると、更に副機長は口を開いた。

 

「撃墜の原因がわからないそうです」

「なんだと!?戦闘機にやられたんじゃないのか!」

「い、いえ。情報が錯綜していてわかりませんが、戦闘機に撃墜されたわけではないようです」

「なんだと・・・それは」

 

どういうことだと言葉を続けようとした時、前方で何かが光り左翼側を何かが通過して、僚機の2機が爆発と共に消し飛んだ。

そして同時に凄まじい衝撃が機体を襲ってきた。

パイロットは慌てて機体を安定させようと奮闘した。この機体には【超大型誘導ロケット爆弾T-20:セント・ジョージ】が積まれているのだ。

下手に動かすと誤爆してしまう。

パイロットが安定させようと奮闘する間にも、機長の視線はレーダーを凝視する。

機長の視界にはどう見ても13機しか映っていない。左翼の3機はどこに行った!?

その時、右翼の僚機から報告が入ってきた。

 

『今のはなんだ!左翼の2機が消し飛んで、1機が潰れて墜落したぞ!!』

『こちらコート05!先程の衝撃波によりエンジントラブルに発生!済まない、引き返す!!』

「わからん!兎に角、高度を上げろ!!コート05了解した。危ないと思ったら爆弾と機体を捨てて脱出しろ!」

『コート05了解。武運を・・・』

『りょうk』

 

通信の途中で今度は右翼の1機が爆発して消し飛び、近くを飛んでいた1機が潰れて墜落し、途中で爆発した。

訳が分からない、自分達はどのような攻撃をされているのか全く分からない。

危機を感じた機長は通信機に叫んだ。

 

「全機、全速力で退避だ!!この空域から離脱する!!」

 

機長の行動は早かった。

全機がバラバラに避退してくのをレーダーで確認し、護衛をしてくれている戦闘機に退避する旨を伝えた。

通信を受けた戦闘機群は、爆撃機隊が原因不明の攻撃を受けて後退し始めたのを確認すると同時に、追撃しようとする清の戦闘機を押しとどめた。

爆撃隊はその後、誰も脱落せずに基地に戻る事が出来た。

 

491 :憂鬱×ギアスにおけるKMF関連 大清連邦編 >>466の差し替え用:2013/04/21(日) 10:59:44

 

爆撃機隊撤退の報告を受けた司令官は、乗艦する陸上戦艦の強さを知った。

 

「砲撃で狙い撃ってみたが、やはり当たらんな。」

「仕方がありません。衝撃波だけで5機撃墜はなかなかのものである思われますが?」

「護衛の戦闘機に、進入路を限定するように伝えたのも功を奏したな。しかし・・・素晴らしいなこの新型は」

「ええそうですね」

 

素直な感想に艦長の男は頷いた。二人はCICの様な所にいて、周りでは女性オペレータがせわしなく動いていた。

そして彼らの乗る新型陸上戦艦【芳珠】(注意:6)は、今しがた撃った砲身の冷却中だった。

 

「日本の“友人”から送られた情報をベースに新造した量産型です。コンセプトは〔超長距離からの砲撃による敵基地粉砕〕でしたか?」

「そうだ。確か超電磁砲と言ったかな。今までの【竜胆】よりも遥かに長い射程を誇る主砲を搭載した陸上戦艦だ。

 難点は今日みたいに高出力で放つ時は、近くに水辺が無いと冷却が追い付かないという事だな」

「しかし、それを補ってあまりある艦です。以前問題のあった対空装備も充実しています」

「そうだな」

 

指令が頷き、戦域図を見た。

指令の視線は、もう一つの新兵器が投入される戦場を見ていた。

 

 

467 :憂鬱×ギアスにおけるKMF関連 大清連邦編:2013/04/20(土) 23:19:48

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KMF【ジェンシー】が銃撃をしている横から両機が飛び出して、銃撃を避けている【ボーイ】に中華刀を叩きつけようとするが、別の【ボーイ】がそうはさせまいとマシンガンを放って牽制する。

中華刀を装備した【ジェンシー】が飛びのきつつスラッシュハーケンを、邪魔をした【ボーイ】に放って頭部を粉砕する。

頭部がなくなって慌てる僚機を庇うように、銃撃していた【ボーイ】が間に割り込んで牽制の弾丸を放つ。

僚機はそれに感謝しつつ退却する。戦場は入り乱れていて、センサーが無いととても戦えないのだ。

その交代に合わせるように閃光弾を手で投擲し、自分も下がる。

閃光弾を爆弾だと勘違いした【ジェンシー】は、慌てて後ろに下がるが閃光弾はその前に爆発し、カメラが一時的にいかれてしまった。

一時的に硬直したその2機めがけ、茂みに隠れていた【パンツァー・フンメルⅡ】が両腕のバズーカを放って粉砕する。

【パンツァー・フンメルⅡ】はすぐさま横に移動するが、スナイパーライフルを装備していた【ジェンシー】に数発撃たれた。

装甲で何とか耐えたが、急いで下がっていく・・・

その様子を、隠れてみていた【ジェンシー】はスナイパーライフルを抱えなおして物陰から出てきた。

 

「ふぅ・・・」

 

溜息をついたパイロットはなんと女性であった。

彼女の視線は撃破された友軍を見る。

彼女はスナイパーとして戦場を動いていたのだが、支援できる位置に移動している間に友軍を殺されてしまった。

その事に憤りを感じるが、すぐさま冷静になる。

EUの使うKMFは数種類あり、初期の機体と先程逃げた機体、そしてカモにしている機体の他は、どうにも装甲が厚いのだ。

もっとも同じところに数発当てれば撃破できるのだが、それでもあの新型・・・【オルレアン】は硬いという印象があった。

【オルレアン】はKMFの中でも、生存性を重視して製作されていた。

その為、普通に中華刀で切りかかってもあまり食い込まないという事が続失している。

 

「自分には関係ないけどね」

 

一人ごちったあと、彼女は愛機を移動させた。

敵軍は時間が経つにつれて強くなってきている。回避行動もだいぶうまくなった。

戦場で淘汰されて、生き残った兵士たちは更に生き残るべく努力する。

たいしてこちらは初戦であまりにも勝ちすぎたために、いまだに舐めているところがあってどうにもならない。

人海戦術はいいのだが、ベテランがだいぶ減ってきていた。

【ジェンシー】ではもう対抗できないのかもしれない。

 

「そろそろ、新型がほしいわね」

 

ふむ、ここならよさそうだ。射点に到着し、機体を物陰に隠して敵を待つ。

水を補給し、簡易携帯食料をかじっていると獲物がやって来た。

 

「【爆弾】様御一行ね・・・」

 

愛称【爆弾】・・・【シュトゥルムフント】で編成された部隊だ。

鹵獲に成功した機体を調べた所からの情報によれば、かなり危険な溶液を使用しているらしく「これじゃぁ歩く爆弾だ」という感想がでていた。

こちらにしても、たった一発で爆発し周りに被害を与えるので重宝するし、体当たりで簡単に潰れるからカモとして余計に狙われていた。

搭乗者はおそらく犯罪者が使われているのだろう。貴重な兵士を乗せるより終身刑の受刑者や、死刑が確定している者を乗せて「戦争が終わるまでに生き残っていたら釈放してやる」とでもいえばいいのだ。

さっそく一発撃って誘爆させてやろうと思い、少し身を乗り出してライフルの狙いを定めた。

そしてトリガーに指を掛け・・・通信が急に入ってきた。

せっかくのチャンスなのに邪魔をされて不機嫌になるが、確かめねばなるまい。

構えを解いて、物陰に隠れる。

 

「何かしら・・・撤退?」

 

通信は撤退命令だった。

しかもどこまで下がるか指定されている。時間まで指定されていた。

防衛作戦ではなかったのだろうか?だからこそ皆踏ん張って戦っているというのに。

釈然としないが、命令は命令だ。従う事にする。

 

「でも・・・いいわよね」

 

撤退する前に一撃を加えることにし、再びライフルを構えた。

【シュトゥルムフント】の部隊は慎重に移動している為、あまり動いていなかった。

前方の機体に狙いをつけて引き金を引く。

狙いは見事に的中し、機関部を撃ち抜かれた機体は爆発四散、更に誘爆で3機が消し飛んだ。

 

「次!」

 

今度は後方を狙い撃つ。

前後の味方が撃破されて、中央部の機体は右往左往している。その敵集団に容赦ない射撃を浴びせて全滅させてしまった。

 

「さて、急がなきゃ」

 

結局一撃ではなく全滅させてしまい、いけないとは思いつつも全速力で後退しはじめた。

 

468 :憂鬱×ギアスにおけるKMF関連 大清連邦編:2013/04/20(土) 23:20:23

全速力で移動し終えた彼女は山の麓に来ていた。

そこには友軍がおり、自分が所属している狙撃専門の部隊もいたので、共に補給して待機していた。

 

「ふぅ・・・さてこれからどうなるのか」

 

受けた命令は一定のラインまで下がり、補給をして待機せよであった。

最前線では大量の煙幕と、妨害電波発生装置、一時的に大量に放たれた誘導ミサイルにより、敵軍は混乱して後退していた。

だからこそ、こんなところで補給しているのだが・・・

 

「ん?・・・なにかしら」

 

モニターの一つに何かが映った。

高速で移動するそれは、真っ直ぐに敵軍に向かっていた。

急いでカメラを上に向けると、高速飛翔する大型ミサイルが見えた。

それはあっという間に山陰に隠れてしまった。

なんだったんだと思いつつ、愛機の状態を確認する作業に入った。

 

 

 

女性兵士が見かけた大型ミサイルは、山ギリギリを飛行して敵地に向かっていた。

ミサイルは未だに混乱する最前線を抜け、敵軍が集まる場所まで飛翔した。

それはあらかじめ入力された座標に向かっているだけだったのだが、目標に到達したときには四発のミサイルが合流していた。

ミサイルに気が付いたEU軍は、迎撃をするため弾幕を放つが高速飛翔するミサイルに当たらない。

そしてミサイルは敵軍上空に到達すると、外装をパージして中身をさらけ出した。

もし夢幻会のメンバーが見れば、「板野サーカスでもやる気か!」というくらいに弾頭らしきものがギッシリ積み込まれていた。

それらはパージが完了すると共に一斉に発射され、EU軍に降り注いだ。子機ミサイル?の後方からはピンク色の煙が空中に拡散していくのが見えて兵士たちは叫んだ。

 

「ど、毒ガスだ!!」

 

悲鳴に慌てて後退しようと動き出したが、全軍が一気に動いてしまった為に、殆ど身動きが取れなくなってしまった。

降り注いだ子機ミサイル?は、陣地の大体の部分に広がり、数秒後に一斉に信管を起動させた。

それは一瞬ではあったが、小型の太陽の様に光り輝きあらゆる物を燃焼させた。

周りにあった酸素を奪いつくし、衝撃波をまき散らして陣地にあるものを一切合財焼失させた。

地震のような揺れさえ起こしたミサイルは、清が開発した新型弾頭搭載の気化爆弾型ミサイル(注:7)だった。

この攻撃により、より一層混乱した生き残った敵軍に対し清は攻撃を加えてより深いダメージを与え、構築予定の防衛ラインまで全軍を下げて持久戦の構えを取る事になる。

 

469 :憂鬱×ギアスにおけるKMF関連 大清連邦編:2013/04/20(土) 23:21:24

占領地区から採掘された鉱石(注:1)

高亥が求めていた鉱山の鉱石である。占領してすぐに工事機械を入れて採掘に乗り出した。

安定した採掘は『大反抗』の少し前から。今はここの防衛が重要となっている。

 

【ガン・ルゥ】の改装(注:2)

EUの【改造パンツァー・フンメル】に影響を受け、こちらも総弾数増加、射程強化、などを施してより支援機らしくする計画。

すでに、折りたたみ式の銃身をやめて総弾数増加と、射程強化を図った機体が出回っている。

一部KMFとの部品相関性を上げているので、生産力が若干上がっている。

 

清の純正KMF【夏候】(注:3)

分類:量産型KMF 所属:大清連邦 外見モデル・ガサラキのISHTAR MK-Ⅱ(イシュタル マーク2)

製造:清の重工業 生産形態:量産型

全高:4.4m 全備重量:7.51t

推進機関:ランドスピナー 補助推進機関:使い捨てロケットエンジン

固定武装:スラッシュハーケン×2 スタントンファー 対人機銃×2

装備武装:マシンガン アサルトライフ バズーカ 重斬刀 etc.

乗員人数:1人

解説:清の新型KMF。転生者集団『夢幻会』の影響を受けたのか、なぜか外見がガサラキのISHTAR MK-Ⅱによく似た形状になった。

しかし原作とは違い、接近戦に強い機体となっている。新しい接近戦武器の重斬刀は鉈の形をしたヘビートップタイプとなっている(イメージはマブラヴのフォルケイトソード (FalcateSword)に近い)。

更に違う所は腰に関節部がある事、【ガン・ルゥ】のようなスリットタイプのカメラを持ち、全体的に太く見える。

頭部に二連装の対人機銃(夢幻会曰くバルァカン!だそうだ)があり、その位置関係のせいで『土蜘蛛』『アラクネ』と言うコードネームで言呼ばれている。

大きな頭部はセンサー類がたくさん積まれていて、保護も兼ねている。しかしその頭部のせいで“担ぐ”という動作が苦手となっており、両肩側面に大型武装を補助するためのアタッチメントが付いている。アタッチメントには他にも武装が付けられるが、大抵は追加装甲にしている。

背部にも打ち上げ式のミサイルや、投擲砲なども装備できるので攻撃力が上がっている。

実力はサザーランド以上、グロースター未満と言ったところ。

配備数はまだ少ない。現在機種転換中の機体が全てで、前線に出るのは先である。機体名は末永くこの国を支えてほしいという事から、三国志の曹操に仕えた夏候惇からとられた。

 

表向きの理由(注:4)

清国承認の、国際会議の際言った領地拡大をするため。高亥以外の宦官はそれを信じている為に苦悩中。

裏の理由は知っての通り。

 

492 :憂鬱×ギアスにおけるKMF関連 大清連邦編>>470の差し替え用:2013/04/21(日) 11:00:30

幸いにして襲われた所は、大体足を引っ張っていた連中の陣営だった(注:5)

【竜胆】は補給地点の他に、指令部としても使われていた。その為、貴重な士官が戦死している(宦官子飼いの将軍はどうでもいい)。

 

新型陸上戦艦【芳珠】(注意:6)

分類:陸上戦艦 所属:大清連邦 外見モデル:アーマード・コアのギガ・ベース

製造:大清連邦  推進機関:ホバーとキャタピラの複合型

武装:単装超電磁砲×2 副砲×4 機関砲×26 ミサイルサイロ×1(一基の総弾数×6) 単装ミサイル発射装置×6(自動的な再装填が可能)

特殊装備:KMF搭載×10

解説:【大竜胆】と【竜胆】の中間的な陸上戦艦。日本の“友人”から貰い受けた超電磁砲理論により完成した。

船体は主に右舷・中央・左舷の三つで構成されている。右舷と左舷はほぼ同じような台形をしており、推進機関部も両舷にあってホバーで浮いている。武装の副砲が前後についていて、対空兵装の機関砲と単装ミサイルもこちらについている。

中央部の形は長方形で、主砲が前後についており、中央部にミサイルサイロがある。ここの推進機関はキャタピラである。複合推進を採用している為、片方が壊れると身動きできなくなる。

超電磁砲の長距離射撃が可能だが、精度はかなり落ちてしまう。弾頭加速装置に過負荷を掛ければ【大竜胆】よりも射程がさらに伸びる(もっとも砲身の熱量が放熱効率を上回ってしまうため、近くに水場が無いといけない)。この砲撃をすると砲身の寿命が短くなってしまう。また二門同時砲撃もできない(交互撃ちしかできない)。

前進後進はいいのだが、旋回が苦手で主砲を打つ際は止まって撃たないと、船体に負荷がかかりすぎるという欠陥もある。また砲撃中は電力の大半を主砲に回してしまう。砲撃中は電磁バーストのせいで、レーダーが役に立たなくなるという欠点も報告されている(これは後に解決する見込みがあるが、今のところはない)。

面白い機能として、中央部がやられると爆発ボルトで連結部をパージし、両舷が逃げ出せるようになっている(そのため両舷にはCICと操縦室がしつらえてある。中央部は重量の都合上どうやっても逃げられない)。

限定生産だが、今の所3基のみが確認されている。

 

新型弾頭搭載の気化爆弾型ミサイル(注:7)

偶然にも発見された加工サクラダイトによる気化爆弾。粒子状になったサクラダイトは空気より重く拡散しやすいのだが、同じような粒子が近くにある時は引き寄せあうという特質をもち、ある一定濃度からは絶対に拡散しない。無味無臭で高濃度の時はピンク色に見えるが、拡散していると見えなくなる。

その威力はナパーム弾の比ではなく、一発で通常気化爆弾の六倍の威力を誇る。燃焼温度も高く、中心部にいれば人間は蒸発してしまう。

噂によれば【Mk6・シュトゥルムフント】の溶液がヒントになったとか・・・

こちらも製法が特殊で、装填にも注意が必要なため生産性は悪い。

 

471 :憂鬱×ギアスにおけるKMF関連 大清連邦編:2013/04/20(土) 23:22:33

おまけ

 

【アントノフAn-220 レヴォリューツィア】

解説

革命の名を持つ、搭載量50tを超えるロシア州空軍開発の最新戦略爆撃機。

その優秀な機体は頑丈さが売りで、巨体の割には素直に言う事を聞いてくれるのでパイロット達からは高評価を受けている。

輸送機タイプも存在しているが、殆どは爆撃機として就役している。

搭載する爆弾で最も特殊なのが、超大型誘導ロケット爆弾T-20「セント・ジョージ」である。通称「戦艦殺し」。

使われている技術は使い古されたものばかりだが、その威力は陸上戦艦【竜胆】の装甲を打ち抜くほどである。

 

ドイツ製KMF

機体名:【Mk6・シュトゥルムフント】

分類:軽KMF

武装:アサルトライフル(弾数30・銃剣着用可) ロケットランチャー(弾数:四発)

固定武装:7.7㎜対人機銃・スラッシュハーケン×2

解説

EUドイツ製のKMF。彼らが作った初のKMFで、機体のコンセプトは、「早い、安い、うまい」である。製造と運用にカネのかかる【アレクサンダ】や、【オルレアン】を「ハイ」として、この機体には「ロー」の役割を担わせよう狙った機体。量産は安価かつ容易を目標にしている。さらに機体の様々な部分を簡略化、デザインも量産性を重視した無骨なものとし、ひたすら低価格を目指している。

軽量化最大の問題となった機関部においても、開発主任であるポルシェ博士は革新的な動力システムで応えた。ユグドラシルドライブにおいてコアルミナスを浮かせておく溶液を改良した。彼の発明した仮称「P液」は従来用いられてきた液体に数倍する発電効率を生み出すものであり、このため動力ユニットは在来機に比べて小型化、軽量化されている。

この機体の欠点は、「P液」は揮発性・引火性が非常に高く、その特性上慎重な扱いが求められた。加えてコストと機動性を優先して、装甲をほぼ「無いよりマシ」というレベルまで削ったため、被弾すれば即引火爆発し「ワンショット・ライター」・「移動する棺桶」・「自走爆弾」と皮肉られるような代物になっていた。

タイヤも簡易化されて悪路走破性が落とされた。装甲も、とりあえず歩兵の銃程度では撃破されないだけの厚さはあるが(脚部とコクピット付近のみ)、【ジェンシー】と戦うには「6対1でなければ勝てない」とまで言われている。

機体特徴

頭部が無く、イメージは「ボトムズ」に出ていたトータス系ATを思浮かべて頂ければ幸いである。基本構造は【グラスゴー】に似ているが一回り小さい。

コスト削減の為にファクトスフィアと脱出装置が無く、ランドスピナーも足のサイドではなく踵付近に装備している。

 

 




472 :憂鬱×ギアスにおけるKMF関連 大清連邦編:2013/04/20(土) 23:28:05
以上になります。
非常に趣味が入った文章になってしまい、68様に何と言っていいやら・・・
清に対するテコ入れはこれ以上しません。
登場させる兵器については、元ネタが有ったほうが想像しやすいかと思い、拾ってきては採用していますが、今後はやめた方がいいでしょうか?

後、のせてから気が付いた補足ですが、新型陸上戦艦と新型機化弾頭は共に製造コストが高いので、それほど配備されないという設定です。

お楽しみいただければ幸いです。         戦闘シーンが大変だった。はぁ・・・
最終更新:2013年05月15日 20:50

どのカップリングの恋愛が見たいですか?(いずれもそれぞれに書いております・また書いていきます。新しいカップリングも増える可能性あり。

  • 嶋田繁太郎×モニカ・クルシェフスキー
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  • 南雲忠一×ドロテア・エルンスト
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  • ルルーシュ(休日)×ミレイ
  • オデュッセウス×皇神楽耶
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