帝都の休日 短編連作群保管庫   作:休日

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538 :日本のKMF開発 高性能機編 又は【フリーダム】誕生:2013/06/09(日) 12:23:54
日本のKMF開発 高性能機編 又は【フリーダム】誕生
設定:休日世界モニカルート
ガンダムクロス有
個人見解と捏造設定あり。

539 :日本のKMF開発 高性能機編 又は【フリーダム】誕生:2013/06/09(日) 12:24:28


日本のKMF開発 高性能機編 又は【フリーダム】誕生

 

ブリタニア皇帝にはアーサー王に倣った十二人の騎士達がいる。

個性豊かな騎士達は得意分野も違うため(注:1)、どのように扱うかも皇帝の腕の見せ所でもあった。

 

殲滅戦が得意なルキアーノ・ブラッドリー

砲撃戦が得意なアーニャ・アールストレイム

機動戦が得意なジノ・ヴァインベルグ

 

その一人であるモニカ・クルシェフスキーは何が得意かと言うと・・・集団戦闘である。

円卓と言うのは文字通り円状に騎士たちが座るわけだが、トゥエルブ・・・12を関する彼女は皇帝の左側に位置する。

皇帝の右腕で絶対的な剣たるナイト・オブ・ワン『ビスマルク・ヴァルトシュタイン』に対して、若くして皇帝の盾を任されたのが彼女だった。

全てにおいて完璧にこなせる超人ビスマルクであったが、戦場を俯瞰して捉えられるモニカの指揮は防衛線において、彼も一目置く手腕を要していた。

そんな彼女は第七世代における専用機開発(もしくは方向性の模索)に、あまり積極的ではなく・・・モニカ専用機【ユーウェイン】は通信能力を強化した【グロースター】の改造機の範疇から出ていなかった(注:2)。

そんな時、モニカは同盟を結んだ日本に向かうよう皇帝に告げられた。

 

◆◆◆ 

 

◆◆◆ ◆◆◆ 

 

◆◆◆ 

 

日本滞在は、彼女の人生において多大な影響を及ぼし、ブリタニアにおける日本の印象向上に貢献する。

そして駐留からしばらくした時、懇意にしている倉崎重工からある提案が持ちかけられた。

 

「私達が専用機を御作りしましょうか?」

 

日本と、ブリタニアの橋渡しに貢献してくれたお礼として提案されたのだ。

 

「確かに専用機は欲しいとは思いますが・・・」

「そうでしょう。我が国では専用機など作る意味がありません。作ってせいぜい試作機か特殊機です」

 

提案は魅力的ではあった。

なにせ今まで【ユーウェイン】から乗り換えた事は無く、対して不自由もしていない。

しかし、彼女以外のラウンズは既に専用機を有しており、専用機を乗り回している他のラウンズを見ると、正直羨ましくなるのは事実ではあった(注:3)。

個人的には欲しい気持ちがある。だが自分はラウンズ・・・ブリタニアの騎士だ。いくらなんでも他国の・・・同盟国とはいえ作ってもらっても良いのだろうか?

提案は一時的に保留にさせてもらい、本国で検証してもらう事になった。

まぁ、すぐに回答は来たのだが・・・

 

「うん。いいんじゃないかなぁ。これも日本との繋がりを強化する機会でもある。積極的にやるのだぁぁ」

 

とのお言葉にモニカは淡々と、内心喜びで踊りながら倉崎重工に返答した。

 

さて、日本は第七世代検証機体製作をどのように作るか、初めから設定が決まっていた。

何せギアス本編を知っている、カンニングのようなチートなのだ。初めから【ランスロット】を意識して作ればいい。

もっとも、KMFのなんたるかを知らなかった時に製作した【MSモドキ:ストライク】は苦い経験ではあったが、良い経験にはなった。

既に開発の中心となっていたSEEDチームが提案したのは、主人公機の片割れ【ジャスティス】だった。(注:4)

 

 

KMF【ジャスティス】和名:陣風【ジンプウ】 

分類:第七世代検証機KMF 所属:大日本帝国 外見モデル:ガンダムSEEDのジャスティス

製造:倉崎重工 生産形態:実験機

全高:4.81m 全備重量8.07t

推進機関:ランドスピナー 電力駆動プラズマ推力機関

武装:MVSソード×2 背部固定式ヴァリス×2 スラッシュハーケン×4 特殊鋼ナイフ×2

特殊装備:ブレイズルミナス

乗員人数:1人

 

 

575 :540の差し替え用Ⅱ:2013/06/09(日) 20:49:19

少し背が高いのは鶏冠のせいだが、能力的には問題ない。

【ランスロット】との共通点は、脱出ブロックが無い、胸部にファクトスフィアがある、スラッシュハーケンの位置が一緒くらいだ。

違いは、MVSソードが最初から連結可能であること、ナイフを装備している事、ヴァリスが背部固定である事、翼があって電力駆動プラズマ推力機関で飛行可能であったことだ。

MVSソードは配置に迷ったが、【ヴィンセント】の様に装備する事で解決が出来た。

ヴァリスは機構こそ出来たのだが少し大型になってしまい、コクピット横上部に固定装備させた。おかげで通常の武器も使えるようになった。

ナイフに関しては、MVSソードがエネルギーを食うのでその代りである。

ブレイズルミナスは腕ではなく、肩に発生装置が置かれた。椀の軽量化が目的だったのだが・・・

 

「邪魔で横に撃てない」

「横にしか展開できないので、前が不安だ」

 

テストパイロットからは不評だった。

そして単独飛行装置である電力駆動プラズマ推力機関だったが・・・余計にエネルギーを食う装備になってしまった。

しかし、地上滑走する際の加速装置としては優秀であり、パワフルな機体となった。

もっとも原作同様、搭乗者を選ぶ機体になってしまったが・・・誰も気にしていなかった。

 

この機体を元にして性能を落とした機体【ストライク・トライアル】が作られ、さらに【ウィンダム】が制作されることになる(注:5)。

反対に、さらに高性能化で追及されたのが【デスティニー】であった。

 

KMF【デスティニー】和名:鬼臣【キジン】

分類:第九世代検証機KMF(実質第八世代) 所属:大日本帝国 外見モデル:ガンダムSEEDのデスティニー

製造:倉崎重工 生産形態:実験機

全高:5.17m 全備重量9.15t

推進機関:ランドスピナー エナジーウィング

武装:MVSソード×2 ヴァリス・改 スラッシュハーケン×2 ニードルブレイザー×2 ハドロン砲 レールガン

特殊装備:ブレイズルミナス クラッシュブースター(注:6)

乗員人数:1人

 

製作された【デスティニー】であったが、どちらかと言うと装備武装や特殊装備の検証機体としての機体である。

初めて装備されたエナジーウィングは、展開するとエネルギー膜が発生して従来機よりもかなりの高速移動と、機動戦闘が可能になった。

ニードルブレイザーは椀部に装備されて殴るように叩きつけられる他、防御にも使えた。

特徴として、第五世代機が肩のあたりにスラッシュハーケンを装備していたが、その巻き上げ回転機構を利用してハドロン砲とレールガンを後ろから脇に通すように持つことが可能だった。(注:7)エナジーウィングはコクピット上部に装備されているので、干渉しないように考慮されていた。

そして最大の目玉が『クラッシュブースター』である。

ACチームが開発した技術だが、通称が『人殺し装置』であった。

この装置は肩に装備されているのだが、機構が動作すると肩の張りがせり出して上下に割れる。

そしてそこにエネルギー力場が展開されるのだが・・・この非実体エネルギー力場をワザと暴走崩壊させることにより衝撃波を発生させて瞬間的な横移動が可能と言うとんでもないものだった。

確かにいきなり横移動で避けられれば、敵は動揺するかもしれないが・・・デメリットが多すぎた。

 

※横移動のGが凄まじいことになり、普通のパイロットには耐えられない。

※機体にかかる負荷が尋常ではない。

※暴走崩壊までタイムラグがある(10~15秒)。

※使用すると必ず壊れるので、一回しか使えない。

※エネルギー消費量が泣きたくなる。

※瞬間移動できる距離は3m。だが、制動を掛ける必要があるのでさらに滑る。

 

と言うもので、とても実戦で使えるような装備ではなかった。

一度見学に来ていたモニカもこの実験(注:8)を見て、さすがに蒼褪めて後悔した。

 

「これ・・・大丈夫ですか?(載せないよね!)」

「大丈夫です(載せます)」

 

569 :541の差し替え用:2013/06/09(日) 20:28:10

【デスティニー】は様々な問題を開発陣に提示し、大いに悩ませていく。

 

機関部の出力不足・・・

冷却が追い付かずに熱暴走・・・

エナジーウィングの不調・・・

 

徹夜をすることもしばしば有り、モニカ嬢も頑張る開発陣に差し入れをしたりと、配慮を見せた。

結果・・・何とか正式な第九世代機【フリーダム】の開発に取り掛かれることになった。

 

【フリーダム】の機体本体の開発は順調だった。

【ランスロット・アルビオン】と同じように大きくなったが許容範囲だ。

新技術も搭載させて、まさしく新時代の先駆けとなる機体になる!・・・はずだったのだが・・・

 

「すごい武装ですね」

「まぁ。これくらいは無いと」

「・・・でも、エネルギー持ちますか?」

「えっと(再計算中・・・完了)すみません。ちょっと外しますね」

「え・・・ちょ、ちょとぉ!!」

 

新要素のお蔭で、色々外す羽目になった。

再調整に泣かされること数日後、【ランスロット・アルビオン】よりも先に【フリーダム】(注:10)は完成した。

 

KMF【フリーダム】和名:蒼空【ソウクウ】

分類:第九世代KMF 所属:日本 ブリタニア 外見モデル:ガンダムSEEDのフリーダム

製造:倉崎重工 生産形態:ナイト・オブ・トゥエルブ専用機

全高:5.2m 全備重量:9.58t

推進機関:ランドスピナー エナジーウィング

武装:MVS×2(連結可能)トランス・ヴァリス(注:9) レールガン×2 ハドロン砲×2 スラッシュハーケン×4

特殊装備:ブレイズルミナス クラッシュブースター

乗員人数1人 搭乗者:モニカ・クルシェフスキー

 

この完成した機体を見た彼女の感想は、

 

「綺麗・・・」

「そうでしょう。なにせ世界初の第九世代機です。このくらいはしないと」

「あの青い翼はどういう意味が?」

「“幸せを呼ぶ青い鳥”と清らかかなる流れをイメージしています」

「なるほど(感心)」

「ええ、そうです(違うんだけどね)」

 

かなり好感触であった。

さっそく搭乗したかったが、その前に機体性能と武装、特殊装備の説明を受けることになった。

 

「まず【フリーダム】は最新のユグドラシルドライブを使用しています。少々大きくなりましたが、許容範囲内です。

 機体についている武装は、スラッシュハーケンは両腕と胸部にあって合計4つです。ああ、胸部の方は前を基準にして上35度、下40度まで可能です。

 レールガンは二つ折りのタイプで両腰に装備していて、砲撃時は真っ直ぐに伸ばして攻撃します。弾数は片方で20発。

 ハドロン砲は普段は後ろの方に向いていますが、砲撃時には肩越しに放てるようになっています。

 単発砲撃と照射砲撃が選べます。照射砲撃の方は最大照射時間が10秒です。

 装備武装のMVSですが、脇下から掴む部分をせり出させるようにしました。不都合がありましたらおっしゃって下さい。すぐに変えます。

 トランス・ヴァリスは、ブリタニアで開発中の【ランスロット・アルビオン】にハドロン砲も打てるスーパーヴァリスが装備されるという事で、差別化を図りました。

 通常は単発撃ちのライフルですが、射程を犠牲にしたマシンガンモード、銃身を伸ばしてより遠くを狙い撃ちできるスナイパーモードがあります。

 次にエナジーウィングは、通常移動時は羽が閉じている状態で四枚の力場を発生させて移動します。

 羽を展開すると合計10枚の力場を展開して高機動戦闘が出来ますが、エネルギー配分には気を付けて下さい。

 エナジーウィングはコクピット側についています。ハドロン砲と干渉する事は無いと思われますが・・・これもご不満がありましたら変えます。

 ランドスピナーに関しては足裏にもう一つ小さなスピナーを取り付け、地上移動時にスムーズに移動できるようになっています。スパイクも展開できるので、急ブレーキなどにお使いください。

 最後にクラッシュブースターですが・・・あの実験の時よりも70%ほど臨海崩壊するエネルギー総量を減らしましたので、負担は少なくなっているはずです。

 起動に7~8秒かかり、移動距離は1m~1.5m程です。回数は2回までです。が・・・リミッターを解除すれば、一回のみですが2~3m程、機体を吹き飛ばせます。

 むろん搭乗者、機体もろとも負荷がかかるので、使用にはご注意を。」

「クラッシュブースター・・・取り付けたんですか(泣きたい)」

「ええ、負けるわけにはいかないので(エッヘン)」

 

542 :日本のKMF開発 高性能機編 又は【フリーダム】誕生:2013/06/09(日) 12:26:02

機体説明を受けた後、パイロット姿になろうとしたのだが・・・

 

「済みません。こちらに着替えて下さい」

「え、何時ものではだめなんですか??」

「対Gの負荷が通常機よりもありますので、万全を期すためにも・・・それに、いくら肌色の生地を使っているからと言って、殿方に見せるのは・・・」

「!!そ、そうですね。そうします。」

 

最後の方は小声で言われたが、嶋田氏と付き合うようになったので最近は気にしていた恰好を、これを機に改めることにした。

これ以降モニカ嬢のパイロットスーツ姿で眼福する事は無くなり、特定人物たちの嘆きを呼ぶことになるが、関係ないので割愛する。

新しいスーツに着替えて【フリーダム】に搭乗すると、まずは地上を移動してみる。

何時もは足裏を引きずるような形で移動するのだが、追加の小型スピナーがあるお蔭でだいぶスムーズに移動できる。

カーブを曲がる際は小型スピナーが引っ込み、足裏全体でブレーキがかかるので従来機と変わらない曲がり方が出来た。

続いてスラッシュハーケンによる攻撃は、いつもよりも早く攻撃で来て正確に狙える。

 

(胸部ハーケンの移動範囲が制限されているのが気になるけど、単独飛行できるようになっているから気にするほどでもないかな?)

 

試験は続き、ハドロン砲とレールガンの砲撃試験・トランス・ヴァリスの射撃・MVSの抜刀と納刀を行い、お楽しみの飛行試験に入った。

飛行試験も特に問題はなく、地上で行った試験を空中でもできるかを試したが、特に問題は起きなかった。

通常飛行状態でも感じたのは、多少ではあるが自分が機体に振りまわされているという感覚があった。これは慣れていくしかない。

そして高機動飛行状態試験に突入した時、座席に体が一気に押しつけられた。

 

「ぐっ!(す、すごい!!今までのとは全然違う!!)」

 

戦闘機にも搭乗し、Gの経験をしているためにたいした事は無いが、フロートユニットでは経験できない加速とGに興奮し始める。

旋回して一気に上昇、急降下をして地面擦れ擦れを勢いよく飛行して行く。

 

(すごい、すごい!!まだ振り回されている所があるけれど、これが私の機体になるんだ!絶対に乗りこなして見せる!!)

 

己の能力に応える機体に夢中になり、微笑が浮かび頬が少し高潮する。

モニターに映る興奮気味の様子に、管制室に詰めていた開発設計陣は必死に呼びかけていたが、トリップ状態になった彼女の耳には入っていなかった。

一人が慌てて緊急停止ボタンを押そうとしたが、主任がそれを止めた。

 

「面白いから自由にやらせてみよう」

 

そう言って主任は【フリーダム】に進路を表示させた。

画面に進路指示が映ったことに首をかしげたが、特に疑問にも浮かばずにすぐさま移動させる。

移動した先にあるのは、障害物が立ち並ぶ特殊なエリアだ。

そして指示はA地点~B地点に移動する事・飛行限界高度が指定された事・仮想敵(注:11)を可能な限り撃破する事、制限時間がある事だった。

把握して口をなめて湿らせ、最高速度のまま障害物エリアに突入した。

侵入すると同時に仮想敵【ジェンシー】がハンドミサイルの雨を叩きつけてきた。

すぐさまトランス・ヴァリスをマシンガンモードで連射し半分を撃墜し、空いた部分に機体をねじ込ませて突破。

レールガンで手前の敵を撃破し、奥の敵を単発式のハドロン砲で狙い撃ちにする。

撃破されると同時に右隣のビルから、隠れていた仮想敵が飛びかかってきた。が、レーダーで確認していたので、すぐさまライフルモードで打ち抜く。

撃破した瞬間に衝撃を感じ、近くの物陰に機体を飛びこませる。

 

(狙撃、どこから!?)

 

543 :日本のKMF開発 高性能機編 又は【フリーダム】誕生:2013/06/09(日) 12:26:32

狙撃から身を隠すため、機体を地面におろして地上を走りながら予測をつける。

場所は・・・北側にある2ヶ所のどれかの様だ。

 

(北西は少し遠い、北東の方が近いけれど・・・)

 

考えている間に目の前に数機の【ジェンシー】が出てきた。2機が接近戦を挑み、残りは障害物の上と横にぶら下がって援護射撃をする。

距離が近すぎて接近戦を挑む一機は銃撃で撃破できても、もう一機が切りかかってくる。援護射撃は的確で退路が無い。

だが悩む事は無なかった。

ヴァリスを放り投げ上げると、MVSを引き抜いてエナジーウィングを通常起動して加速。

すれ違いざまに2機を一気に切り払い、動揺した残敵を照射砲撃で薙ぎ払う。

そこに再び狙撃がきた。しかし今度は予測していた為に回避する事が出来た。

回避すると同時に落ちてきたヴァリスを掴み、スナイパーモードで北東側の高い障害物を見る。

狙撃者を見つけると射撃、そして今度はジャンプで飛び上がって北西側を見ずに再びハドロン砲で砲撃する。

北東側の【ジェンシー】はコクピットごと機体を打ち抜かれ、北西側は退避する前に倒壊する障害物に巻き込まれていった。

 

(やっぱり両方にいたわね)

 

着地してエネルギー節約の為に地上を移動していると、今度は重低音が響いてきた。

急ブレーキをかけると同時に左腕のスラッシュハーケンを左側の建物に打ち込み、機体を横に向けると再びダッシュする。

撃ちこまれたスラッシュハーケンは建物に食い込み、巻き上げると【フリーダム】はその先の角を一気に抜け去る。

後方で榴弾が落ちる音を聞きながら、モニカは障害物の谷間を抜けて、榴弾を放った重砲部隊を殲滅しに行った。

 

◆◆◆ 

 

◆◆◆ ◆◆◆ 

 

◆◆◆ 

 

敵を撃破し、障害物にスラッシュハーケンを打ちこんでアクロバティックに急カーブを曲がり、曲芸のように障害物の間を移動していた。

トランス・ヴァリスが弾切れになり、敵にぶつけて怯ませた後MVSで両断して一気に駆け抜ける。

ゴール地点まであと少し。

はやる気持ちを抑えつつ、モニターで確認いていると・・・ゴールには一機しかいない事に気が付いた。

なんだろうと思っていると、ゴール地点に出る。

そこは広場の様になっており、その真ん中である機体が待っていた。

移動をやめて、相対するために制止する。

 

「ジャスティス・・・」

 

日本の【ランスロト】がそこで待っていた。

つまり、ラスボスだ。

エネルギー総量を見ると、あと2・3発はハドロン砲を打てるがMVSを使用するとなると心もとない。

レールガンは弾切れ、ヴァリスは先程捨てた。

残り時間も少ない。

頼みの綱となりそうなのは・・・

 

(クラッシュブースター・・・使えるのかしら)

 

 

570 :544の差し替え用:2013/06/09(日) 20:28:44

いままでこの機構を使用してはいない。

使用しなくても十分だった。だが相手の性能は知っている。油断できる相手ではない。

【ジャスティス】はライフルを装備していたが、それを腰にしまうとMVSを引き抜いた。接近戦を挑む気だ。

【フリーダム】も両腕にMVSを装備して、構える。

両機の間に沈黙が流れ・・・モニカ嬢が先に動いた。

一気に接近し、右腕を袈裟懸けに降り下げる。

【ジャスティス】は左腕のMVSでガードし、右で刺突する。

刺突の切っ先を左のMVSでずらして回避、同時に間合いを取るために後ろに跳躍する。

【ジャスティス】が追撃にハーケンが撃ち込むが、同じようにして胸部のハーケンを打ちこんで弾き飛ばす。

着地してお返しとばかりに両腕のハーケンを放つが、余裕で回避されて電力駆動プラズマ推力機関併用の突進を仕掛けてきた。

今度は迎え撃つ側になり防御に専念する。

 

右・左・近距離でハーケン・回避・こちらも放つ・剣の柄で迎撃される・再び連撃・・・

 

数合切りつけ合い、蹴りまで放っての応酬をみた開発陣は何時かの【ウィンダム】搭乗を思い出した。

それと同時に、次第に【フリーダム】に慣れていく彼女のデータに狂喜乱舞していた。

喜んでいる開発陣とは裏腹に、興奮していたモニカは冷静になって強敵である【ジャスティス】を見据える。

 

(強い・・・いったい誰のデータが組み込まれているの?)

 

目の前の機体は量産機ではなく試験機で、【デスティニー】が開発された後も【ウィンダム】の為のデータ取りや、改修した装備の試験にも用いられており、エースが乗ればまだ最強と言える能力を有している。

これを倒さなければ・・・自分は真に【フリーダム】に乗る資格が得られる。そう思った。

しかし、彼女の疲労は限界近くに来ていた。

僅かな操作ミスにより、MVSが空振りしてしまう。

 

「あ!きゃぁぁぁぁ!!」

 

そんなミスを【ジャスティス】は見逃さなかった。すぐさま膝蹴りをお見舞いして、フロートシステムで浮きあがりつつ回し蹴りを放つ。

もろに食らい、吹き飛ぶ【フリーダム】。

 

「くぅぅぅ・・・」

 

呻いて倒れた機体を起こそうとし必死に操作する。だが敵は容赦しなかった。

モニターには、MVSを構えて向かってくる赤紫色の機体が映っていた。

思わず思考が逡巡しようとしたとき、とっさにある機構を作動させた。

同時に地面についている腕とは別の腕でハーケンを放ち、時間差で胸部のハーケンも放つ。

最初のハーケンはMVSで弾かれたが、絶妙な時間差で放たれた胸部の方はジャンプして避ける。

飛び上がった【ジャスティス】に、起動させたハドロン砲を照準もつけずに発射する。

【ジャスティス】は咄嗟に機体を横に向け、肩のブレイズルミナスで単発発射されたハドロン砲を受け、地面に着地。

しかし、卓越した突進能力を持つこの機体には無意味だ。

爆発的加速を見せて、一気に接敵する。

【ジャスティス】は至近まで接近してMVSを振りかぶったとき、機体を斜めにしていた【フリーダム】を仕留めたと思っていた。

が、目の前にいた敵機体は忽然と消えていた。

目の前の信じられない光景に驚くと同時に、轟音と衝撃波が襲ってきた。

思わずたたらを踏んでしまい、後方に下がりつつ反射的に腕を交差させて防御する。

その両腕が切られた。

なぜ。そう思いMVSが振られた方向を向くと、そこに【フリーダム】が両足で立っていた。

 

545 :日本のKMF開発 高性能機編 又は【フリーダム】誕生:2013/06/09(日) 12:28:02

「はぁ、はぁ、はぁ・・・」

 

コクピットのモニカ嬢は荒い息を整えつつ、吐き気と眩暈をこらえていた。

時間を稼ぎ、クラッシュブースターをとっさに作動させたのは良いが、体験した事が無い瞬間加重力と疲労によりだいぶ参っていた。

だが、敵は両腕を失った。残るは背中にある固定式のヴァリスだけ。しかも切られた勢いでのけぞっている。

すぐさま止めを刺そうとしたとき、モニターに『試験終了』の文字が浮かび上がった。

ここでようやくモニカ嬢は、今やっているのが搭乗試験であるというのを思い出した。

そして機体のエネルギーが切れつつあるのにも気が付いた。

振り上げたMVSをよく見ていると、帰還用のエネルギーを残すために起動が停止している状態だった。

これでは切り抜くことはできない。

 

「アハハハハハ・・・はぁ・・・」

 

疲労困憊となり、深くシートにもたれかかった。

その時通信が入った。

 

『ご苦労様です』

「えっと・・・あなたは」

 

画像通信に出てきたのはよく知るテストパイロット(注:12)だった。

困惑していたが、だんだん理解し始めると同時に蒼褪めた。

もし【ジャスティス】がデータの存在であったなら、あそこまでの蹴りの衝撃は無かったはずだ。

吹き飛ばされることもない。その事実に気が付いたのだ。

自分は実物の【ジャスティス】と戦っていた!

 

「もしかして・・・目の前の【ジャスティス】には・・・」

『ええ。自分が乗っています』

「わ、私とんでもないことを・・・!!」

『申し訳ありませんけど・・・最初からどちらもMVSは作動していませんよ?』

「へ?」

 

テストパイロットが言うには、最初からMVSは遠距離操作で起動がカットされており、別に叩きつけても問題なかったようだ。

安心して力なく苦笑するモニカ嬢に、主任にいきなり呼び出されたテストパイロットも苦笑した。

こうして試験は終わりを迎えた。

 

 

 

初回にいきなり無茶をやったモニカ嬢は、当然のごとく開発陣から怒られた。

無茶な体勢でクラッシュブースターを起動させた結果、計算よりも機体負荷がかかってしまい、いきなりオーバーホールする事になった。

このせいで納入がかなり遅れることになったが、その間にモニカ専属の整備士達に教育が出来たのは救いだった。

モニカ嬢はしばらく筋肉痛と、吐き気に襲われて体重を激減させ、好物のカップラーメンすら食べられなくなり。嶋田繁太郎に心配された。

そして・・・彼女が再び【フリーダム】に触れるようになったのは、二か月後の事だった。

 

571 :546の差し替え用:2013/06/09(日) 20:29:23

個性豊かな騎士達は得意分野も違うため(注:1)

これは私個人に感じたことです。なので、TVから見た印象により得意分野を決めさせていただきました。

おかしいと思われることがありましたら変えていくか、設定付け加えで行くしかないと思います。

 

通信能力を強化した【グロースター】の改造機の範疇から出ていなかった(注:2)

こじ付けです。恐らく【グロースター】が出てきた時は、ラウンズ全員が【カスタム・グロースター】に搭乗していたのでは?

この妄想が働き、個人戦が強いメンバーは早々に入れ替えましたが、モニカ嬢だけは遅れていた事にしました。

あと、自由奔放な皇帝陛下確保に忙しかったせいでもあります。(そんなアホなww)

 

羨ましくなるのは事実ではあった(注:3)。

他人が持っていて、自慢するモノは欲しがると思います。嶋田さんに出会う前は表に出さなかったでしょうが・・・

 

主人公機の片割れ【ジャスティス】だった。(注:4)

無難な装備に落ち着きました。

なお、【ジャスティス】が【ランスロット】よりも早く完成したため。ロイド博士が盛大に悔しがって、腹いせにフロートシステムが早期に完成するというバタフライ現象が起きています。

それ以前の【ジャスティス】の主翼は大きめで、ジェットのみで飛行していました。

改修によりフロートシステムが搭載されて主翼が小型化、手持ち式・カートリッジタイプのハドロン砲も装備されました。背中のヴァリスと連結させることでハドロンブラスターが放てますが、劇中に出てきた【ジャスティス】は通常のライフルを装備していました。

 

性能を落とした機体【ストライク・トライアル】が作られ、さらに【ウィンダム】が制作されることになる(注:5)

既に書かれる方がおられるので、おまかせです。楽しみに待っております。

 

クラッシュブースター(注:6)

元ネタは御存じのとおりAC4及びACFAです。しかし普通の機体でも最強にさせてしまう装置なので、デメリット多くしました。

これは批判続出かもしれません(汗 一応フロートシステムの様な、力場発生装置の臨海崩壊暴走による装置になりました。

ちなみに【デスティニー】のは改修されて単発式だけどすぐに発動できるタイプになり、劇中後の【ジャスティス】にはすぐ発動できるし四回発動できる、けどそんなに早くないし移動距離が短いタイプを装備しましたが、使いにくいのは変わらないので一般機には装備されない事が決定しました。

 

572 :547の差し替え用:2013/06/09(日) 20:30:15

ハドロン砲とレールガンを後ろから脇に通すように持つことが可能だった。(注:7)

【デスティニー】らしくするための機構ですが、正直苦しいと思っています。折り畳み式ではなく、真っ直ぐな状態です。

この機構のせいで、残り武器を装備する場所に悩みました。

MVSは腰にあり、スラッシュハーケンはコクピット上部に装備して肩越しに放てる事にしました。無茶な配置に泣きたい・・・

あと掌からビームを撃つのは無しにして、殴りつけるようにニードルを叩きつけるようにしてみました。

よくよく考えてみると、腕が重くなる(汗

 

この実験(注:8)

実験は人が乗っていない状態でやっています。流石に無茶なので・・・

鍛えていない人が作動させると死にます。

鍛えていても堪えます。

 

トランス・ヴァリス(注:9)

【ランスロット・アルビオン】のスーパーヴァリスとの差別化を図った結果、値段的には変わらない装備になりました。

【フリーダム】はすでにハドロン砲を持っているので必要ないのですよね。

 

【フリーダム】(注:10)

種本編の【フリーダム】とは違い、羽と主砲が一体化していません。個別になっていて高機動状態でも放てますが、エネルギー消費は早いです。

 

仮想敵(注:11)

当初は【ダガー】にする予定でしたが・・・【ジェンシー】ならモニカさんも遠慮しないだろうという事で、的になって頂きました。

画面上の標的なので実際にはいません。なので衝撃とかは機体がデータに基づいて挙動しただけです。

 

テストパイロット(注:12)

この方は誰でしょうか?皆さんのご想像にお任せいたします。

 

 

548 :影響を受ける人:2013/06/09(日) 12:30:39

やっと完成しました。

かなり無茶な設定を考えてしまい、さらに戦闘シーンまで・・・疲れた。

モニカ嬢の機体に【フリーダム】が割り当てられ、そこから色々ありました。

ある意味、集大成と言っていいかもしれません。

ですが、納得しがたいと思われる方もいらっしゃるかもしれません。その場合は大幅な改定をします。

生み出されたキム大佐とリム少佐。

ライバル機の【ガイスト】。

そして少佐VSモニカを書かれた作者様に感謝です。

 

改めまして、皆様に多大な感謝をいたします。ありがとうございました。

 

さぁ・・・次はシーランドにしよう。

最終更新:2013年09月08日 14:30

どのカップリングの恋愛が見たいですか?(いずれもそれぞれに書いております・また書いていきます。新しいカップリングも増える可能性あり。

  • 嶋田繁太郎×モニカ・クルシェフスキー
  • 嶋田繁太郎×ユーフェミア・リ・ブリタニア
  • 山本五十六×リーライナ・ヴェルガモン
  • 南雲忠一×ドロテア・エルンスト
  • 玉城真一郎×クララ・ランフランク
  • 玉城真一郎×マリーベル・メル・ブリタニア
  • 澤崎敦×井上直美
  • レオンハルト×マリーカ・ソレイシィ
  • 原作ルルーシュ×シャーリー・フェネット
  • ルルーシュ(休日)×ミレイ
  • オデュッセウス×皇神楽耶
  • ジェレミア×ヴィレッタ・ヌゥ
  • 枢木スザク×ナナリー・ランペルージ
  • コーネリア・ランペルージ×ギルフォード
  • 高麗大佐×奥様(書けたら(-_-;)
  • 鳩川雪夫×ストーカー女(書けたら(-_-
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