短い小ネタです。
クルシェフスキー領へと向かう中、新たな凶報が知らされた。
「ろ、ローゼンクロイツ伯爵家の第五女、シンク・ローゼンクロイツ様に手を出しおっただと、あのッ、あの馬鹿者めがッッ!!」
前当主の瞳からボロボロと涙がこぼれ落ちる。彼奴は自分がしたことをまるで分かっていないだろう。誰を誘い、誰を連れ出し、誰と望む夜を過ごしたのか?
シンク・ローゼンクロイツ。身の丈よりも長く美しい金髪を、黒いリボンでツインテールに結わえているお姿がお美しく、深い深いその蒼い瞳はまるで全てを見通しているかのように深い色を湛えている。
赤いヘッドドレスと、真っ赤な薔薇を想起させるドレスに身を包んだ社交界の花、薔薇乙女とも呼ばれる。
歴とした上位伯爵ローゼンクロイツ伯爵の第五女にして、だ、だ、だだ、大日本帝国の枢木内閣外務大臣、麻生良太郎大臣の奥方でもあらせられる。
そのシンク令嬢と踊り唾を付けただと!? お、終わりだ、ローゼンクロイツ伯爵は娘をこよなく愛していると聞く。そのローゼンクロイツ家のシンク嬢に手出してただで済むとは思えない。
更に日本の夫、麻生太郎外務大臣は奥方に手を出す者に容赦しないと、噂では彼の魔弾の射手では無いかと裏では囁かれているほどの、銃の名手。いずれにせよただでは済まない。
シンク嬢はお美しい、そのお美しさに惹かれて舞い飛んできた蝶は、悉く撃ち落とされているという。誰にとは言わないが想像は付く。
依頼主も想像が付く。ローゼンクロイツ伯爵家は非常に優雅な薔薇だ、だが、薔薇のとげには毒があるのだ。ローゼンクロイツ伯爵は、シンク嬢に麻生大臣以外が触れる事を許していない。
自らが認めた者ならば別らしいが、そうで無い物は、剪定してしまう非情なる御方としても有名だ。だから社交界で薔薇乙女達と踊ろうとすればそれなりの格好、それなりの心の持ちようを持つことが必要。
ローゼンクロイツ伯爵も階級には拘らない貴族、自らの娘達が平民と踊っていてもにこやかに見ている。だが、下卑た者が相手だと一瞬のうちに冷笑に変わり、時と場合により下卑た者は死体で見つかる。
これはローゼンクロイツ伯爵が為しているのでは無く、これを見ていた子の貴族が無礼討として為したと言われている。
ローゼンクロイツ伯爵の領地は、確かアイオワ全土。
領地:アイオワ
領地面積:約145743km²
陸地面積:約144700km²。
水域面積:約1041km²
総人口:630万人
東西の幅:320㎞
南北の長さ:500㎞
最高標高:509m
平均標高:340m
最低標高:146m
領都:アイオワシティ
陸上騎士団:5万人
天空騎士団:1万2千人
水上騎士団:僅か
第5世代機:グロースター
第7世代機:ヴィンセント
アイオワはローゼンクロイツ伯爵が治める領地。広大な領土を持ち、薔薇が名産。ローゼンクロイツ伯爵は薔薇をこよなく愛し。
自身の娘たちには薔薇にちなんだ名前を与えている。令嬢8人、末っ子にジュン様というご子息が一人おられる。
娘・息子たちに日本名を付けるのは、伯爵自身が大の日本好きであることと関係しており、娘のうち一人は日本人と結婚させると考えられていらっしゃったとか。
そこへ第五女シンク姫、身体的特徴としては身の丈よりも長い金色の髪をツインテールに結わえ整えた、深く青い瞳を持つ小柄の女性、が取引先のアラウカニア=パタゴニアのある都市のホテルでテロ事件に巻き込まれ、聡明なシンク嬢ならば大丈夫と考えたと伝えられるも。
やはり御心配だったのだろう、万が一を考えて、大日本帝国の知己であった辻政信財務大臣に救出を依頼。魔弾の射手という裏世界最強を誇るスナイパーを送り込みテロリストを鎮圧した。と伝えられていた。
領地の何もかも、また魔弾の射手と知己である可能性。これらを加味すれば、我がロズベルト男爵家は……。
勘違いした田舎者 裏側2
「だ、旦那様ッ、大変ですッ、」
「ははは……、これ以上大変なことがあるのかね」
聞きたくない。聞きたくないが、ロズベルト家の者として聞かずには居られない。
「ご、御当主様がッ、日本のショッピングモールにて、お、恐れ多くもッ、シュタットフェルト辺境伯家の紅髪のご令嬢カレン・シュタットフェルト様。並びにナオト・シュタットフェルト様に対し、げ、下女、下男と、侮蔑し、居合わせたソレイシィ辺境伯ご令嬢に夜のお相手をさせようと……。なお、その場にはシュタイナーコンツェルン嫡男、レオンハルト・シュタイナー様も同席しており……もうすでに、この事件はローゼンクロイツ伯爵家に対する非礼と共に、ブリタニア中の社交界に情報として出回っている物と」
な、なんと、なんということをしてくれるのだあの馬鹿者はっっ!! これでクルシェフスキー侯爵様、ヴェルガモン伯爵様、ローゼンクロイツ伯爵様、シュタットフェルト辺境伯様、ソレイシィ辺境伯様、シュタイナーコンツェルン様、六つの上位貴族家を怒らせてしまったのだぞ?!
武で知られるシュタットフェルト辺境伯家は、己を侮辱する者全てを許さない。現当主のご側室が、武を以てとうとしとすと、家系の在り方を撃ち出してより。
ヴェルガモン伯爵家、ローゼンクロイツ伯爵家、ソレイシィ辺境伯家と共に『技術の日本』とよく演習を重ねられ、騎士、軍人同士の交流を大いに進められていらっしゃるとか。
そのシュタットフェルト辺境伯家には、近く日本より最新のナイトメア、紅蓮晴天なんとかというものが贈呈されるそうな。
その領地は確かミネソタ。
領地:ミネソタ
領地面積:約225181km²
陸地面積:約206375km²。
水域面積:約18990km²
総人口:1000万人
東西の幅:320-560㎞
南北の長さ:640㎞
最高標高:701m
平均標高:370m
最低標高:183m
領都:ミネアポリス
陸上騎士団:6万人
天空騎士団:1万6千人
水上騎士団:5000人
第5世代機:グロースター
第7世代機:ヴィンセント
シュタットフェルト辺境伯家は神聖ブリタニア帝国の上位貴族の一家だ。次期当主に紅髪のお嬢様を据え、カレン・シュタットフェルト辺境伯次期当主を、カレン様の兄ナオト・シュタットフェルト様が周りを固めている。
兄弟仲は非常に良く、末の弟のアレクサンドル様含め、ご兄弟を侮辱されることを何よリも嫌うとか、カレン様を侮辱し、ナオト様を侮辱したあの馬鹿者はその事実に気付いていなかろう。
仮に一騎打ちを申し込まれたのならば、無理矢理にでもあの馬鹿者を出し、カレン様の御自らの御手で成敗して頂く所存だ。それが最も平和的解決な気がして成らない。
そしてソレイシィ辺境伯家はミズーリを領地に持つ御方、つまり、我がカンザスの大領主様に対して要請できる立場にお有りの御方。
カンザスとソレイシィ辺境伯家の領地は隣り合わせであるからして、要請が可能なのだ。
領地:ミズーリ
領地面積:約180533km²
陸地面積:約178455km²。
水域面積:約2119km²
総人口:1050万人
東西の幅:385㎞
南北の長さ:480㎞
最高標高:540m
平均標高:240m
最低標高:70m
領都:セントルイス
陸上騎士団:7万人
天空騎士団:1万7千人
水上騎士団:4000人
第5世代機:グロースター
第7世代機:ヴィンセント
ソレイシィ辺境伯家はカンザスシティを領境に持つ、カンザスに強い影響力を持つ大諸侯として知られており、領地の位置は北ブリタニア大陸中西部に位置する。
ロズベルト男爵家の関係者を全員引き立てよと。……それが、それが現実になってしまえば、我が愛する孫娘の命運は……。マリーカ辺境伯令嬢とレオンハルト様はご夫婦。
レオンハルト様はお優しい方と聞く。マリーカ様も。せめてソレイシィ辺境伯家だけでも御状を賜ることは出来ないだろうか。
いや、その前にあやつが不敬を働いた全員が全員大貴族ばかり。
子の貴族とて相当数に上る。いつかどこかでその子の貴族に一族郎党……。
そんな不吉なことを考えていると、クルシェフスキー侯爵家の宮殿の門前に辿り着いた。
私は衛兵に諸々の敬意を伝えると、衛兵の目つきが変わった。
「貴様か、不敬にもモニカ様やリーライナ様、新たにシンク様、カレン様、ナオト様、マリーカ様にレオンハルト様への不敬を働いたという男爵家当主の先代は」
「は、不肖の息子の親に御座います」
「その不肖の息子の教育もまともに出来ぬとは……一度六族に対する不敬の罪で、族滅となった方が良いのでは無いか?」
生まれ変わってやり直せと冷たいお言葉を戴くも当然だ。今現状に於いてもそれだけのことをしているのだから。
「まあ、待っていろ。旦那様にお伝えしてくる」
衛兵は邸の中へと入っていったが、幾人も居る衛兵が皆、こちらを睨み付けている。
私は本日のことを振り返る。ヴェルガモン伯爵には許された、だがその子の貴族には許されなかった。リーライナ様への不敬はそれだけ重かったのだ。
そしてこちらへと来る途上でローゼンクロイツ伯爵家のシンク様へ不敬を働いていたことを知ったのを皮切りに、シュタットフェルト辺境伯家、ソレイシィ辺境伯家、シュタイナーコンツェルンへの不敬。
次々と大貴族ばかりへの不敬が発覚したのだ。老骨にむち打ってきたが、何度心臓が止まりそうになった事か。
名を一つ聞く度に身体がビクンと震え、過呼吸になる。また名を一つ聞くにつれて心臓の鼓動がばくばくと早まり心筋梗塞を起こしそうになった。
それでも耐えているのは、孫娘のため、可愛い孫娘には普通に生きて貰いたいのだ。
ようやく、先ほどの衛兵が出てきてくれた。正直安堵した。この針のむしろ状態に耐えるのは堪えるのだ。
だが、戻ってきた衛兵の答えは非情に過ぎる物であった。
「旦那様は会わん」
「は、いま、なんと?」
「聞こえなかったのか? 旦那様はロズベルト男爵関係者とは会わんといった。それだけの怒りを買っていることを自覚せよ。以上だ!!」
「そ、そんな、そんな、どうか一言だけでもクルシェフスキー侯爵に――!」
「ええい、うるさいぞッ。本来ならコレはヴェルガモン伯爵が下す沙汰、ローゼンクロイツ伯爵が下す沙汰、シュタットフェルト辺境伯が、ソレイシィ辺境伯が、シュタイナーコンツェルンが下す沙汰。それを旦那様が下された意味、ご理解頂こう。旦那様が代表して御貴殿の家へ怒りをぶつけられたと言うことだ。仮に他の家々が許していたとしても、モニカ様に不敬を働いたフランク・ロズベルトを旦那様は決して許さんぞ、その一族もな」
私はその言葉に、目の前が白み始め、その場に倒れていた。
気が付くと帰りの車の中だった。
従者があの後くってかかったらしいが、精強で知られるクルシェフスキーの騎士を相手に一方的に取り押さえられたらしい。
「旦那様、こうなったらお嬢様だけでも」
「ああ、クルシェフスキー侯爵が族滅にまで動くか分からんが最悪を考えておこう」
「他の大諸侯の動きも見張っておきます」
「無駄だよ。あの方々には我々の動きなど手に取るように見えているさ……、クルシェフスキー侯爵・ヴェルガモン伯爵・ローゼンクロイツ伯爵・シュタットフェルト辺境伯・ソレイシィ辺境伯・シュタイナーコンツェルン。そうそうたる顔ぶれだ。あの方々には独自の情報網もある。あの方々には大量の子の貴族もいる。我々が何をしたところで無駄だよ」
我々に出来る事があるとすればただ一つ。誠心誠意の謝罪のみ。
けして軽挙妄動に走ってはならない。
六家の内の一家でも我々を無礼討ちに処してしまえるのだから。それを忘れてはならないのだ。
どのカップリングの恋愛が見たいですか?(いずれもそれぞれに書いております・また書いていきます。新しいカップリングも増える可能性あり。
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嶋田繁太郎×モニカ・クルシェフスキー
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嶋田繁太郎×ユーフェミア・リ・ブリタニア
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山本五十六×リーライナ・ヴェルガモン
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南雲忠一×ドロテア・エルンスト
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玉城真一郎×クララ・ランフランク
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玉城真一郎×マリーベル・メル・ブリタニア
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澤崎敦×井上直美
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