バカとテストと召喚獣と……   作:SSSS

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さて、始まりました『バカとテストと召喚獣と……』!
ハーレムにしようか一筋にしようか迷っている状態ですが良い作品になるように頑張ります。
また、『ハイスクールD×D』の新作も近い内に投稿するのでそちらもお楽しみに!
(お前の近い内って言うのはいつだ?と言うツッコミはお願いですからやめてください)


プロローグ

この日本は四季がある国である。

 

『春夏秋冬』

 

この四つがこの国の季節だ。

そして今の季節は春。

春に咲く花はアネモネ、ウメ、カーネーション……

数えだすときりがない。

そんな様々な種類の花達とは一線を画すのが桜だろう。

桜の花は日本では鑑賞用途としては他の植物に比べ、特別な地位にある。

果実を食用とするほか、花や葉の塩漬けも食品などに利用される。

日本国外においては、一般的に果樹としての役割のほうが重視された。

日本では平安時代の国風文化の影響以降、桜は花の代名詞のようになり、もはや桜の花の下の宴会の花見は風物詩であり、花を愛でる程雅な人間でなくともその眺めには誰もが心を奪われるだろう。そんな桜が美しく咲き誇る坂道を一組の男女が歩いていた。

 

「だから、悪かったって言ってるじゃないか……許してよ、真理」

 

そう言って少年―――吉井明久は頬を膨らませながら隣を歩く少女―――雨宮真理に謝罪した。二人は交際関係にあり、明久は両親と姉が海外に滞在している関係上、真理の家に住んでいるのだが……今朝、真理は彼女が居る男にとって見つけてはならない物を見つけてしまったのである。それは、己の欲望を高める為の男の聖書である。

そう、俗に言うエロ本だ。それもかなり際どい内容の。

それを見つけた真理は大激怒し『私よりもこんな本の女の方が良いの!?』とか『こういうことがしたいんだったら言ってくれればしたよ!』等と詰め寄り、不機嫌なまま家を出て、今に至る。

 

「許してあげない……私が居るのにあんな本持ってたなんて……」

 

「だからね?あれは違うんだよ。押し付けられたんだって」

 

実際明久の言う通り、明久の持っていた本は押し付けられた物だ。

押し付けた犯人は何と真理の父親―――雨宮茂である。それを打ち明ければ全て済むことなのかもしれないが、明久は真理の父親から大きな恩を受けている。真実を打ち明けることは茂の名誉を著しく貶めることであり、恩を仇で返すことになりかねない。

そんなことは明久の信条が許さなかった。

だが、このままでは愛おしい恋人の機嫌を治せない。

以前彼女の機嫌が芳しくないまま放っておいたら大変な目に遭った。

その日、明久はいつもと同じように自分の部屋で真理と共に眠りについた。

そして、目覚ましの音で目が覚めると、何と明久は縄で縛られていたのだ。

犯人は勿論、明久の愛おしい恋人である雨宮真理である。

明久が何故こんなことをするのかと尋ねると真理は可愛らしく微笑みこう答えたのである。

 

『オ・シ・オ・キ・♪』

 

その後明久が何をされたのかは明久の名誉の為に伏せる。

敢えて言うのであれば明久は真理にナニをされた。

 

「真理、今度何でも言うこと聞くから機嫌治してよ」

 

前回の二の舞になる訳にはいかない。

その思いで明久は絶対の切り札を切った。

正直この切り札を切ると何が起こるか分からないが機嫌が治らないよりはマシだ。

 

「ホントに!?」

 

勢いよく明久の方に振り向きそう尋ねる真理。

彼女の目はキラキラと星のように輝いていた。

 

―――何だか後で大変なことを頼まれそうな気が……

 

心の中でそんなことを考えた明久であったがもう何を言っても手遅れである。

真理は先程までよりも軽い足取りで明久よりも先を歩いている。

明久はため息を一つ吐き愛おしい彼女に置いていかれないように速足で歩きだした。

 

 

「おはよう、吉井、雨宮」

 

学園の玄関の前で二人はドスのきいた声に呼び止められた。

声のした方を見るとそこには浅黒い肌をした短髪のいかにもスポーツマン然とした男が立っていた。

 

「「おはようございます、西村先生」」

 

声の主は西村宗一。

この学園の生活主任で、トライアスロンを趣味にしていることから二人が通っている学園―――文月学園の生徒から『鉄人』などと呼ばれている。

優等生である二人はそんな渾名で呼んでいないが。

 

「二人の封筒は……これだな。ほら、受け取れ」

 

西村教諭が箱から封筒を取り出し二人に差し出す。

それを明久が二つとも受け取り、真理の分を真理に渡す。

 

「しかし、雨宮。残念だったな。お前なら試験をきちんと受ければAクラスを狙えただろうに」

 

文月学園にはクラスがAクラスからFクラスまであり、二年生以上はAから順に振り分け試験の成績でクラスが決まっていく。真理は試験当日に風邪を引いてしまい試験が受けられなかった為無得点扱いになり、Fクラスに振り分けられることが決まっていた。

 

「しょうがないですよ。おじいさまも『体調管理も実力の内だ』って言ってましたし」

 

「………」

 

真理の言葉を聞きながら無言で封筒の上の部分を破く明久。

実は真理が風邪を引いたのは明久の所為でもあるのだ。

昨夜、明久は真理の実家で行われていた真理の父親の誕生会に出席していた。

誕生会はかなり盛り上がり普段真面目な明久も酒を飲んだ。

その結果悪酔いしてしまい寝床で真理を襲ってしまったのだ。

その後、明久と真理は何も衣服を纏わず、布団もかけずに就寝。

普段から体を鍛えている明久は兎も角、常人の真理は風邪を引いてしまったのだ。

 

「そうか……ところで吉井、お前は何故試験を休んだ?」

 

「先生、僕は恋人が風邪を引いているのに放っておける程薄情ではないんですよ」

 

試験当日、真理が風邪を引いたと知った明久は自分の所為で真理が風邪を引いたのは自分の所為だと自己嫌悪感を抱き真理の看病をしていたのだ。

勿論、看病をしていた一番の理由は真理が風邪を引いていて心配したからだと明久の名誉の為に記述しておく。

 

「やれやれ……お前はCクラス位なら余裕で行けるレベルだと言うのに……」

 

「良いじゃないですか、それに僕は嬉しいんですよ」

 

「嬉しい?何故だ?雨宮と同じクラスだからか?」

 

明久の言葉に訝しむ様子を見せる西村教諭。

Fクラスの扱いがかなり酷いことは明久も知っている筈だ。

いくら恋人と一緒のクラスとは言え喜んでいくような場所ではない。

それなのに嬉しいとは一体どういう意味なのだろうか?

 

「それもありますけどね。多分、Fクラスには雄二達が居ますから」

 

そう言って獰猛な笑みを浮かべる明久。

その笑みはまるで獲物を狙う肉食動物の様な笑み。

 

「……何をする気だ?」

 

「別に何もしませんよ。ただ、面白い一年にはなるでしょうね。あいつ等が一年間ずっと静かに過ごすなんてことは無いでしょうし」

 

「確かにな……はぁ……今から頭が痛くなってきたぞ……」

 

「ご大事に。それじゃ、『俺』達はもう行きます。ほら、真理。行くぞ」

 

「……はい」

 

明久の獰猛な笑みを見て顔を赤らめた真理を引き連れ明久は自分達のクラス――――Fクラスへと歩き始めた。

 

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