バカとテストと召喚獣と……   作:SSSS

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十二話 Bクラス戦 ①

「さて皆、総合テストご苦労だった」

 

教壇に立った雄二が机に手をおいて皆の方を向いている。

今日も午前中がテストで先程全科目のテストが終わったところだ。

 

「午後はBクラスとの試召戦争だが、殺る気は充分か?」

 

『おおーっ!』

 

一向に下がらないモチベーション。これがFクラス唯一の武器だろう。

 

「今回の戦闘は敵を教室に押し込むことが重要になる。

その為、開戦直後の渡り廊下戦は絶対に負ける訳にはいかない」

 

『おおーっ!』

 

「そこで、前線部隊の指揮は姫路瑞希にとってもらう。野郎ども、きっちり死んで来い!」

 

「が、頑張ります」

 

男のノリについていけないのか若干引いた様子の姫路が前に出る。

 

『うおおーっ!』

 

一緒に戦えるとあって前線部隊の士気は最高潮に達しようとしていた。

渡り廊下戦ではFクラス五十人中四十人を注ぎ込む。

そこには学力で文月学園のトップクラス姫路や真理、更に操作技術でトップクラスの明久や達哉が居る。滅多な事がない限り負けることはない。

 

キーコーンカーンコーン

 

昼休みの終了のベルが鳴り響いた。

これでBクラス戦の始まりだ。

 

「よし、行ってこい!目指すはシステムデスクだ!」

 

『サー、イエッサ―!』

 

敵を押し込むことが重要なので、兎に角勢いが重要になる。

今回のFクラスの主な武器は数学だ。

理由は二つある。

一つ目がBクラスの生徒は比較的文系が多いという点。

二つ目は詳しい理由は分かっていないが数学の長谷川教諭の召喚フィールドが広いという点だ。他にも英語ライティングの山田教諭や物理の木村教諭も居る。

立会人の教師を増やして一気に駆け抜けるのがFクラスの狙いだ。

 

『居たぞ!Bクラスだ!」

 

『高橋先生を連れているぞ!』

 

正面を見ると相手はゆっくりと歩いている。

人数は十人程度。

あくまで様子見といったところだろう。

 

「生かして逃がすなー!」

 

そんな物騒なセリフが皮切りとなり、Bクラス戦が始まった。

 

『Bクラス 野中長男 VS Fクラス 近藤吉宗

 総合  1943点 VS      764点』

 

『Bクラス 金田一裕子 VS Fクラス 武藤啓太

 数学    159点 VS       69点』

 

『Bクラス 里井真由子 VS Fクラス 君島博

 物理    152点 VS      77点』

 

やっぱり点数の差がある。

圧倒的な戦力差に第一陣がことごとくやられていく。

止めが刺される前にフォローをしなければ戦力が激減してしまう。

と、前線の観察をしていると

 

「お、遅れ、まし、た……ごめ、んな、さい……」

 

息を切らした姫路がやってきた。

 

『来た!姫路瑞希だ!』

 

Bクラスの誰かが叫んだ。

やはり、姫路がFクラスに所属していたことを知っていたらしい。

声を聞きBクラス生徒の目が変わった。

明らかに姫路を警戒している。

 

「姫路さん、早速で悪いけど……」

 

「は、はい。分かり、ました」

 

そのままトタトタと戦場に紛れ込む姫路。

 

「長谷川先生、Bクラス岩下律子です。Fクラス姫路瑞希さんに数学勝負を申し込みます」

 

「あ、長谷川先生。姫路瑞希です。よろしくお願いします」

 

早速勝負を申し込まれる姫路。

向こうとしては早々に潰しておきたい相手だろう。

 

「律子、私も手伝う!」

 

その後ろからもう一人Bクラスの女子が召喚を開始。

現在ここにBクラスは十人しか居ないというのに二人がかりとは、余程警戒されているようだ。姫路ならば負けないだろうが一応姫路の援護をしておくべきだろうと思い、達哉達にその旨を伝えようとしたその時だった。

 

「吉井明久!見つけたぜ!」

 

そんな声が明久の耳に届いた。

声のした方へ顔を向ける。

そこには明久の見覚えのある男子が居た。

 

「佐藤?」

 

『佐藤康彦』

 

かつて明久達が真理と出会う前に出会った少年だ。

佐藤は常に強い者との戦いを求めて明久達に勝負をしかけてきた。

結果は勿論明久達の勝ち……だったのだが、それからというもの『俺は吉井明久に勝つまで何度も勝負を仕掛けてやる!』と宣言し、その宣言通り何度も勝負を仕掛けてきた。

 

「お前、この学園に居たのかよ……」

 

「面倒くさい奴と会っちまった……」と呟いて項垂れる明久。

一年の頃には見かけなかったからようやく佐藤から解放されると思っていたというのに……

 

「お前に勝負を仕掛ける為にお前が入った学園を調べたんだ!勝負しろ!」

 

「そのやる気を別の所に回せよ……」

 

確かに勝ち逃げなどする気はない。

リベンジマッチも受けて立つ。

だが、あまりにもしつこすぎるのだ。

別に諦めろとは言わないが会う度に勝負を仕掛けるのだけはやめて欲しい。

 

「明久さんが出ることは無いですよ。俺がやります」

 

そう言って達哉が前に出る。

すると、佐藤は口の端を釣り上げてニヤリと笑った。

 

「良いぜ?坂成とも戦いたかったんだ!行くぞごらぁっ!」

 

「かかってこい!佐藤!」

 

『『試獣召喚(サモン)!』』

 

『Fクラス 坂成達哉 VS  Bクラス 佐藤康彦

 数学   123点 VS       175点』

 

喚声に応えて魔法陣が展開。

二人の召喚獣が顔を出す。

二人の召喚獣の装備は二体とも素手。

 

「おらぁっ!」

 

「くたばれ!」

 

激しい拳の打ち合い。

点数は佐藤が勝っているが達哉はそれを操作技能でカバーしている。

 

『い、岩下と菊入が戦死したぞ!』

 

『そ、そんなバカな!?』

 

『姫路瑞希、噂以上に危険な相手だ!』

 

Bクラスの生徒達から上がる驚愕の声。

どうやら姫路が上手くやったらしい。

 

「ちっ!だから、姫路のことは厳重に警戒しとけって言ったのによぉ……

お前等、中堅部隊と交代しながら退きやがれ!殿は俺がやってやる!なるべく早く中堅部隊を連れて来い!」

 

佐藤がBクラスの生徒達に指示を出す。

とりあえず狙いは成功した。

後は相手を徐々に下がらせて、目的のBクラスに釘付けにするくらいで今日の戦闘は終了するだろう。

 

「明久、ワシらは教室に戻るぞ」

 

「何で?」

 

佐藤と達哉との戦いを眺めていた明久の所に秀吉がやってきた。

 

「Bクラスの代表じゃが……」

 

「うん」

 

「あの根本らしいのじゃ」

 

「根本ってあの?」

 

「うむ」

 

『根本恭二』

 

根本恭二という男を一言で表すのであれば『卑怯』。

その言葉が一番的を得ているだろう。

噂ではカンニングの常連だとか、球技大会でチームに一服盛ったとか色々言われている。

 

「なるほど、確かにそれは戻っておいた方が―――」

 

『戻っておいた方が良いね』と言おうとしたところで叫び声が聞こえてきた。

 

『戦死者は補習~!!』

 

『ちくしょぉぉぉっ!坂成!覚えてろよぉぉっ!』

 

どうやら達哉が佐藤を倒したらしい。

 

「すいません、明久さん。思ったより佐藤の野郎がしぶとくて」

 

「別に良いよ。ご苦労様。それじゃぁ、早速だけど教室に戻ろうか?」

 

「え?」

 

「事情は戻りながら説明するから。達哉、真理、秀吉。行くよ」

 

「はいっす」

 

「うん」

 

「うむ」

 

明久達は姫路に一言報告して教室へと引き返した。

 




もう忙しすぎて執筆時間が……


どうすれば良いんでしょうか……


はぁ……


あ、そう言えば前回真希とのデートを書きましたよね?

八話で『明久と真理、それと真希とのデートを書こうかと思っています』

なんて言ったのに……

真希とだけのデートになってすいません……

この謝罪も前回やっとけばいいのに忘れていて……

重ね重ね申し訳ありません……

真理とのデートもちゃんと書きますので少々お待ちください。
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