すると、友人はこう答えました。
『ツンデレこそ至高!二人きりだとデレデレであれば言うこと無し!』
類は友を呼ぶと言う言葉がありますが事実だったようです。
だって、私もそうですから!
と、いう訳で少しだけですがツンデレキャラ登場です。
勿論、明久のヒロインです。
「と、いう訳で明久さんと真理さんはもう少し後で来る」
明久達がDクラスへの宣戦布告に行ってから五分後。
達哉がFクラスへ帰ってきた。ところが、帰ってきたのは達哉だけで達哉と共に宣戦布告に向かった明久と真理は帰ってこなかった。
明久達はどうしたのかと雄二達が尋ねると達哉はミーティングの最中に答える、とのこと。
そして、ミーティングをする為に屋上に来てから達哉の開口一番の言葉が冒頭のセリフだったのだ。念のために言っておくと達哉は屋上に来るまでの間に事情の説明等してはいない。
「いや、どういう訳だよ」
代表して雄二がツッコむ。
他のメンバーも口には出さないが雄二と同じことを言いたそうな顔をしている。
「ちっ、説明するのが面倒なことなんだって察しろよ……」
「複雑な事情でもあるのか?」
めんどくさそうな顔をして言う達哉に雄二が尋ねる。
すると、達哉は言いにくそうな顔をして答えた。
「いや、別に複雑じゃねぇんだけどさ……説明してるこっちが恥ずかしくなるような事情なんだよ……」
達哉の言葉に要領を得ない説明に雄二達は首を傾げる。
そりゃ、そういう反応をするよなぁ……
恐らく、自分も雄二達の立場であったなら同じ反応をしただろう。
達哉は意を決して口を開いた。
「まず、明久さんがかなりヤバい人だっていうのを頭に入れておいてくれ」
「明久がヤバい?何を言っておるんじゃ?明久は教師から一番信頼されておる生徒じゃぞ?それのどこがヤバいのじゃ?」
秀吉の言う通り明久は文月学園の教師に一番信頼されている生徒だ。
試験召喚システムのデータの採取の為に自分から観察処分者に立候補したり、去年、試召戦争の戦死者を補習室に送るのを手伝ったりなど教師の手伝いをしたりと色々した。
「いや……何て言うのかねぇ……あの人、そう言うお人よしなところはあるんだけど……女関係だとヤバくなるんだよ……」
「た、例えばどんなふうにじゃ……?」
「ん~……そうだなぁ……明久さんさ、女に告白されたら絶対に拒まないけど、告白されたら心も体も自分のものにしようとするんだよ」
「「「「「は?」」」」」
「で、そうなると放置プレイ。
女は身も心も明久さんのものだから捨てられない様に、って色々する訳だ。
すると、今度は甘やかす。そして、女が幸せの最高潮に居る所でまた落す。
それを自分に依存するまで繰り返す訳だ。
そんなことされても明久さんについて行くと決めた女は真理さんを含めて五人」
「「「「「………」」」」」
達哉の暴露に言葉を失う雄二達。
確かに明久は裏社会側の人間だが、無害な人間だと思っていた。
心優しい人間だと思っていたのだ。
だから、そんなことをするような男だとは欠片も思っていなかった。
特に、明久に対して特別な感情を持っていた島田と姫路は……
しばらく沈黙していた雄二達
「一応言っておくけど明久さんは『もうやめて』とか『もう別れて』とか言われればやめるからな?真理さんを含める五人は明久さんのこと拒絶しなかったんだからな?
後、俺がこんなこと言ったって言うなよ?下手すれば俺殺されいったぁっ!」
「誰が殺すか」
不機嫌そうな声。
恐る恐る達哉が振り向くとそこにはやはり、不機嫌そうな顔をした明久が居た。
その後ろには真理―――だけではなくもう一人少女が居る。
島田と同様に勝ち目な目。クールな美貌。
そして、ショートヘアの良く澄んだ水色の髪。
一瞬、達哉、明久、真理の三人以外全員が思わず見惚れてしまった程に少女は美しかった。
勿論、真理も美しい。姫路も島田も美少女の範囲に入る。
だが、その少女は圧倒的に美しかった。
「あれ、真希さんもご一緒だったんですか」
言いながら立ち上がる達哉。
恐らく、この三人だけ立っているのに自分が座っているのはおかしいと思ったのだろう。
「ええ、お手洗いに行こうとしたら運悪くどこかのバカに捕まったのよ」
「あぁ~……運が悪かったですね……」
「まったくよ」
「おいこら、どういう意味だ」
「言葉のままじゃない?」
「酷でぇ……」
軽口を叩き合いながら屋上の床に座る四人。
その光景に一番最初に我に返った雄二が口を挟んだ。
「お、おい、そいつ誰だ?俺達は初めて見るんだが……」
「あぁ、そう言えばそうだったな。紹介するよ。こいつは新山真希。
俺の幼馴染で公式的には俺の愛人っていう風になってる」
「「「「あ、愛人!?」」」」
「勿論、俺にとっては大切な恋人の一人だけどな?」
真理と真希の肩を抱き寄せていたずらっぽく笑う明久。
真理は明久の胸にしなだれかかり甘えるようにするが、真希はそっぽを向いた。
と言っても、まったく嫌がる素振りは見せないが。
「それで?何で俺が達哉を殺す云々の話になってんだ?」
明久がそう尋ねると達哉は気まずそうな表情で返した。
「えっと……どこから聞いてました?」
達哉は思う。
まさか、自分は今かなりマズイ立場なのではないだろうかと。
先程まで雄二達に聞かせていた話は軽々しくしてはいけない話だ。
(『なら話すなよ』とツッコミが入りそうだがそれは置いておいて)
もし、途中から聞いていたのであれば雄二達に頼んで話を合わせて―――
「『まず、明久さんがかなりヤバい人だっていうのを頭に入れておいてくれ』ってお前が言ったところからずっと聞いてた」
ほぼ最初からだった。
「え!?そんな前から聞いてたんですか!?」
「まぁな、気づかなかったのは問題だけどそこはいいや。
お前、俺のこと普段の生活を暴露された程度でブチギレして舎弟殺すような器の小さい男だと思ってたのか?」
「い、いや!そんな訳じゃないっすけど……何て言うか……軽々しく話して良い話じゃなかったんで……」
余程慌てているのか口調が少し狂っている。
明久は苦笑しながら言った。
「別に良いさ。確かに大っぴらに言うべきことじゃないけど真実だ。
隠しておくことでもねぇだろ」
そう言う明久の表情は心底どうでも良いと思っているような表情だった。
その表情にホッとする達哉。それと同時にあることに気づいた。
「吉井さん、まだ口調戻ってないんですね?」
「あぁ、お前等待たせる訳にはいかないって思ってよ。
途中で切り上げてきたんだけど……やっぱ最後までシてないから口調が戻らなかったんだろうな」
明久の言葉を聞き雄二は疑問に思っていたことを思い出す。
「そう言えば、明久。お前何でミーティングに遅れたんだ?」
そう元はと言えばそれを達哉に聞いていたのだ。
だが、その答えを聞く前に明久が来てしまった。
「いや、宣戦布告に行ったらDクラスの生徒に襲われてな?」
以降回想シーン
『僕達FクラスはDクラスに試召戦争を申し込みます。
開戦時刻は今日の午後からで』
明久曰く宣戦布告のセリフはそんな風に無難に終わらせたそうだ。
用が終わったので真理と達哉を引き連れて立ち去ろうとしたその時だった。
『ふざけんなよ!Fクラス風情が!』
そう言ってDクラスの男子生徒の一人が明久の胸倉を掴みかかって来たらしい。
そして、片手で胸倉を掴んだままその男子生徒が拳を振りかぶった時、明久の血が疼いたそうだ。
『遅い』
一言だけその男子生徒に呟いて明久は右足の膝を相手の腹にめり込ませたらしい。
『ぐはっ!』
その衝撃に男子生徒は膝をついたがそれで終わらなかった。
明久はその男子生徒の脳天に踵を落してその男子生徒を伏させてその頭部を踏みつけたままDクラスの生徒に言い放った。
『来いよ』
その容赦のなさにDクラスの生徒達は明久を恐れ誰も前に出ることは無かったらしい。
この光景は一応達哉も予想済みだったので明久を宥めたらしいが
『血の疼きが止まらないから少し真理とシてから行く。
あんまり遅くならないようにするから雄二にはそう言っておいてくれ』
と、真理を引き連れて明久はどこかへ歩いて行った。
そうして今に至るらしい。
因みに何をシていたのかは推して知るべし、だ。
「で、事の前に真希と会ったから真希とも……な?」
「なるほど……ん?ムッツリーニ、どうした?」
見ると康太が体を震わせていた。
どうしたのだろうか?
屋上は風が吹いているとはいえ、それほど寒くは無い。むしろ心地いい。
「ムッツリーニ……?」
何故だろうか?
明久は嫌な予感に襲われていた。
長年の修羅場生活が育てた予感が明久に告げていた。
―――何か悪いことが起こると。
そして、その予感は当たっていた。
ブシャァァッ!
康太の鼻から噴き出る赤い液体。
―――鼻血である。
「しまった!俺としたことがこいつの妄想力の強さを忘れてた!」
「明久、そんなこと言ってないでどうにかしなさい!
この出血量死ぬわよ!?」
「ムッツリーニ!しっかりしろ!ムッツリーニ!」
「ムッツリーニ!死ぬではない!」
「……死んだ後、俺のコレクションを頼む……!」
「土屋君、そんなこと言わないでください!」
「そうよ土屋!生きる努力をしなさい!」
「ってか、誰か救急車呼べよ!何で誰も呼ばないんだ!」
「ふぅ……色々あったがミーティングを再開する」
あれから数分後。
明久達の健闘により一命を取り留めたムッツリーニを保健室に運んだ後、フェンスの前にある段差に腰かけながら雄二が言う。
因みに真希は既に自分のクラスに戻った。
「そう言えば雄二よ。何故Dクラスなんじゃ?
階段を踏んでいくのであればEクラスじゃろうし、勝負に出るのであればAクラスじゃろう?」
「理由は二つある。派手にやって今後の景気づけにしたいのと打倒Aクラスの作戦に必要なプロセスだって言う理由だ」
「でも、それって負けたらどうしようもなくなるんじゃないの?」
「お前達が協力してくれたら絶対勝てるさ」
そう言う雄二の顔は堂々としていた。
「何たって俺達のクラスは――――最強なんだからな」
それは何の根拠も無いセリフ。
まったく根拠のないセリフだが、何故か人をその気にさせる力を持っていた。
「良いわね。面白そうじゃない!」
「そうじゃな。Aクラスの連中を引き摺り落としてやろうかの」
「……(グッ)」
「が、頑張ります」
意気込む皆を見て明久は思う。
打倒Aクラスなど普通に考えれば夢のまた夢。
だが、夢は努力すれば必ず現実となる。
だから、頑張ってみよう、と。
「そうか。それじゃ、作戦を説明しよう」
涼しい風がそよぐ屋上で、明久達は勝利の為の作戦に耳を傾けた。
篠笥八虎
容姿 身長180cm程。茶髪のイケメン。
イケメンなのでモテそうだが常に何事に対しても無気力なのでモテない。
学力 不明
得意教科 不明
苦手教科 不明
性格 前述の通り常に何事に対しても無期量
謎が多く雄二に向かって挑発した生徒。
初見で雄二以上の実力があると明久に見破られた。
去年の終わりに転校してきたため去年明久達が起こした騒動を知らない。
何か目的があって転校してきたらしいが……?
新山真紀
容姿 良く澄んだ青い髪に、圧倒的な美貌の持ち主。
その為よく告白されるが全て断っている。
学力 Aクラス上位レベル
得意教科 数学
苦手教科 日本史
性格 何時も明久に対してツンケンしているが明久曰く『ただ素直になれないだけだ』とのこと。
明久の幼馴染で公式的には愛人と言う立場だが明久は大切な恋人の一人だと思っている。
作者が出したかったキャラの一人でもある。
2013 3/24追記