シャカシャカシャカ……
響き渡る音。
場所は文月学園のとある教室。
この場には明久と真理と達哉と姫路、そして学年主任の高橋女史が居る。
明久と真理と達哉と姫路は補充試験の為に、高橋女史は試験の採点の為にここに居る。
とはいっても、明久と達哉の補充はもう終わっていている。
ならば何故未だここに留まっているのか?
理由は単純で明久が真理を待っているからだ。
明久が真理を一人にするなど滅多にないことだし、明久の舎弟である達哉が先に戦場に出ることも絶対にない。
「終わった!」
「終わりました!」
そう言って勢いよく立ち上がる真理と姫路。
それを見て明久と達哉も立ち上がり、真理を姫路の下へ歩く。
「よし、それじゃ、雄二の作戦通りに行こう。
達哉は念の為に姫路さんの護衛をお願い」
「分かったよ」
「了解です」
「分かりました」
明久の言葉に頷く三人。
そして、四人は行動を開始した。
まず、明久と真理、達哉と姫路の二手に分かれる。
明久と真理は戦場の前線へ、達哉と真理は階段へ向かう。
前線へ向かっては知っていると前線から明久達の方へと走って来る人影が。
「明久に雨宮、援護に来てくれたんじゃな!」
Fクラスの美少女(?)の一人、木下秀吉だった。
「秀吉、大丈夫?」
「戦死は免れておるが点数はかなり厳しいところまで削られてしまったのじゃ」
「なら、すぐに試験を受け直してこないと」
「うむ、全教科を受けている時間はなさそうじゃが一、二教科くらいは受けてくるのじゃ」
言うや否や秀吉は教室へ走っていく。
「明久、試召戦争のルールはちゃんと覚えてる?」
「勿論、大丈夫だよ」
試召戦争には様々なルールや制約がある。
長い為ここでは省略する。
「明久、あれ」
「ん?あれは……」
真理の指した方を見ると島田がツインテールの少女に襲われている光景が広がっていた。
『ふふっ。お姉さま、この時間ならベッドは空いてますからね?』
『ちょ、あんた何言って……いやぁぁぁぁっ!誰か!誰か助けて!』
「「………」」
あまりの光景に明久と真理。
冷静に見てみると戦場に居る全員があの場を綺麗に避けているような気もする。
と、明久の視線に気づいたのか島田が明久に向かって叫ぶ。
「吉井!そんなところに突っ立ってないで助けて!なんだか今のウチは補習室行きよりも危険な状況にいる気がするの!」
正解である。
「分かった!島田さん、少し――」
「明久」
明久の言葉を遮る真理。
彼女の方を向くと彼女は続けた。
「助けなくて良いよ、あんな人」
一瞬真理の言ったことが理解できなかった。
だが、真理が続けた言葉で真理の言いたいことが理解できた。
「明久を殴ることが趣味の人なんて助けなくて良い。
ううん、助けないで欲しい。今ここであの人が戦死したところでそれは自業自得だよ。
今まで明久を傷付けてきたんだから。ね?助けないで?」
そう言う真理の目は焦点が合っておらず、どこを見ているか分からないような目だった。
いや、どこを見ているかなど分かりきっていること。
真理は明久だけを見ている。それは今も昔も変わらない。
明久は少し目を瞑り、少し考える。
そして、目を開き
「……分かったよ」
そう答えた。
「ちょっと、吉井!?いや!助けてぇぇぇっ!」
島田はそのままツインテールの少女に連れて行かれた。
島田はこれから絶対に経験したくないようなことを経験するだろう。
だが、もしあそこで助けていたら島田は真理の手によって更に酷い目に遭っていた筈だ。
真理は敵には容赦しない。そして、真理にとって明久を傷付ける島田は敵なのだから。
気を取り直して明久は大声を張り上げる。
「とにかく秀吉たちが補充をしている間前線を維持するんだ!一歩も進ませないように!」
「させるな!前線さえ突破すえば後ろは補充試験を受けてる奴等ばかりだ!一気に攻め落とせ!」
明久の指示に対抗するかのようにDクラスの前線部隊の隊長が声を張り上げる。
ここからがFクラスの正念場。明久は気合を入れた。
やっぱり、短くなってしまった……
もう少し長くしたいけど……
う~ん……
次から頑張ります!