「に、21対0!?」
中学の運動部において個人。あるいはチームの最終目標として取り上げられるのは最後の大会ー全国中学体育連盟。通称中体連。全国大会は全中と呼ばれるーでの好成績が大半である。
一般的にサッカーの部では、全国には各地域で名の知れた有名高校の中等部が県大会で市立を倒して出場するケースが近年ほとんどである。
故に市立中学ではどんなに強かろうと目標を全国とかかげる中学は少ない。
そして、ここではそんな全中サッカーの部決勝が行われていた。
そこには信じがたい光景が広がっているのであった。
対戦カードは静岡県代表の“市立”焼村中学対青森代表の“私立”青山名稿中。
結果は21-0で静岡県代表の焼村中の勝利。
青山名稿といえば高校でも全国常連の名門校。
対して焼村は市立の無名校。
ありえない。
どこの中学だ?新設の私立か?
そんなこえがあちらこちらから聞こえてくる。
しかし、その焼村には今年度になりおかしな噂が流れていた。
曰く。今年度の始め。つまり今の一年生が入学してからサッカー部はこの8月の全中まで4ヵ月にわたり全勝をしていたとか。
曰く。昨年度から今年度に入り一年生のみで試合をしているとか。
曰く。全試合10点差以上をつけての圧勝だとか。
昨年度まで全国どころか県ですら知られていなかった無名校がなぜ名門校に対してこのような点差で勝ったのか誰にもわからなかった。
「げふー。ちょれーわ。全国の決勝でこのレベルかよ。」
「ハハッ。それな。てか今日もボール来なかったし。」
「てめー。ボール来なかったつーかキーパーなのにコーナーキック蹴りに来てたじゃねーかよ。」
「いいじゃん。オレのキックからお前ハットトリックしたじゃんか。」
ベンチに戻りながらしゃべっているのGKの円堂ソラとFWの空沢捷(そらさわすぐる)である。
今回の活躍から、チーム全員Jリーグのジュニアユースの選手を抑えてU-15日本代表に飛び級で収集がかかると噂されている。
そして彼等はこう呼ばれるようになった『NEW GOLDEN AGE』と、つまりは第二の黄金世代。
高原。稲本。小野。彼等を有した第一次黄金世代は2006年のワールドカップで散った。
彼等なら悲願のワールドカップ優勝も狙えるかもしれない。
人々は彼等に早くも日本サッカーの未来を背負わせた。
この物語はこの大会を皮切りにU-14の世界大会。ナイキプレミアカップまでを制し、高校サッカーの勢力図を変えるために高校サッカーへと進んだNEW GOLDEN AGEの活躍とそのNEW GOLDDN AGEの面々に立ち向かうあるチームを描く物語である。
登場人物紹介
岬 日向(みさきひなた)
東京修際高校サッカー部1年
ポジションはFW。
Jリーグのジュニアユース出身でユースに上がれず推薦で入学。
NEW GOLDEN AGEと戦うために彼等の入学しなかった修際に入学した。
花風 周平(はなかぜしゅうへい)
修際高校サッカー部監督
20年に渡り修際を率いる重鎮。
かといって厳格な雰囲気はなく生徒にもいじられる恰幅で白髪の52歳。
20代のときにはJ2のチームに所属していて国内U-23代表候補合宿に呼ばれるなど将来に期待されている選手だったが…
港 未来(みなとみらい)
修際高校サッカー部1年
ポジションはMF(主にトップ下)
はるばる北海道から来たコンダクター。
中3の全中で北海道代表として出場するも圧倒的な実力を焼村に見せつけられ敗退した。
リベンジを果たすため埼玉のトップ高校に裁量枠で受けるも不合格で、帰りの新幹線で途方に暮れていたところを花風に拾ってもらい入学。
波乃 公太(なみのこうた)
修際高校サッカー部2年
ポジションは右MF
2年生ながら昨年の入学時からレギュラーを張る実力者。
実は焼村中出身で、1年の時から地域のトレセンにも選ばれるなど市大会でも勝てなかった焼村をワンマンで県のひとつしたの地域の大会に出場させるほどだったが、NEW GOLDEN AGEが入学してからの2年間はほとんど公式戦に出場していない、それながらも3年時には部長をつとめた。
元々実家が近く、修際は将来行きたい大学の推薦をもっていたため第一志望だったが、偏差値が少し足りなかったため止めると決めていたサッカーでやむ無く受験した。
海矢 明(うみのめい)
修際高校サッカー部1年
ポジションはSB。
無尽蔵のスタミナで粘り強いマンマークと全速力でのフリーラン&スペースメイクを得意とするガッツマン。
小学生の時にNEW GOLDEN AGEと同じチームにいたことがある。
魚庭 龍儀(うおにわたつのり)
修際高校サッカー部3年
ポジションはCB。
修際高校サッカー部主将にして生徒会長。
空中戦に絶対の自信を持つ。
沖合 勇芯(おきあいゆうしん)
修際高校サッカー部3年。
ポジションはGK
サッカー大好き人間。
昨年までは控えだったが3年になり繰り上がりで正GKに。
反射神経がすこぶる鋭く、PKには絶対の自信を持つ。
NEW GOLDEN AGE
GK
円堂 ソラ
京都府赤橘高校サッカー部。
DF
熊谷 守(くまたにまもる)
鹿児島県誠実高校サッカー部。
相沢 将(あいざわしょう)
京都府赤橘高校サッカー部。
一条 鉄平(いちじょうてっぺい)
埼玉県浦洋高校サッカー部。
高杉 千尋(たかすぎちひろ)
静岡県翔開誠高校サッカー部。
MF
安藤 和也(あんどうかずや)
京都府赤橘高校サッカー部。
沖 龍(おきりゅう)
福岡県東鵬高校サッカー部。
風祭 五郎(かざまつりごろう)
石川県空陵学園高校サッカー部
FW
坂本 リュウジ
東京都柿山高校サッカー部。
志野 翼(しのつばさ)
静岡県翔開誠高校サッカー部
空沢 捷(そらさわすぐる)
広島県元洛高校サッカー部。
東京都修際高校サッカー部
今までに8回の全国出場(インターハイ含む)を果たしたことがあるがここ12年間出場できていない古豪。
毎年8人間程度を推薦でとる。
次は入部と紅白戦になります。