……毎日投稿してる方々は、本当に凄いですよね。
ーー旧魔王軍本陣、傭兵達の残したテントの一つ、その下から一人の男が這い出てきた。
「……クックックッ、クワッハッハッハ!『SAFS』に加えフェニックス家の者まで出てきた時はどうしようかと思ったものだが、奴らはやはり穴だらけよな」
この男は旧魔王幹部。男は一つ、珍しい能力を持っていた。
「……ち、やはり腕ではなく足にしておくべきだったか?」
彼は愚痴をこぼす。その彼の左腕は無かった。彼は、左足も義足である。彼は切り離した四肢を自分の分身にする能力と、その分身を手足に戻しくっつけられる能力を持っていた。しかし、彼が以前に二度目の反乱を起こした際に左足で造った分身は灰となってしまった。だから彼は左足が無い。
(このままでは左腕も失ってしまいそうだ……義手か……あの技師連中は値段を吊り上げるくせに良い性能の物をよこさねぇ。違う奴を捜してみるか……)
そう思いながら彼は、旧魔王派の本陣の裏に回る。そこには、小さな集落があった。彼はもしもの時のために、身を隠す場所を用意していたのだ。すでに彼の部下も何人か、そこに逃げ込んでいるはずだった。
男は村の小さな家のドアを、義足で蹴破る。
その家の中には、まだ十にもならないような顔立ちの子供が一人、床に座っていた。その奥には、布団に横になっている女も見える。中々の美人だ、と彼は思った。
彼は家に一歩踏み入る。
(このガキは殺して、女の方をゆっく「バーラバラ♪」
上から何か聴こえた……と思った時には一瞬の痛みが男を襲い、彼の意識は急速に暗転していったーー
ーー……一方その頃。ライザー達もその集落を目指していた。
「なぁ、そこに本当に強い奴がいるのか?」
ライザーの問いにシーリスは答える。
「ああ、私達はその集落をもしもの時の避難場所としていてな。集落、とは言っても、そこに住んでいた悪魔もほとんど戦争に巻き込まれると思って逃げているはずだから、実質空き家だらけだと思うが。『SAFS』に降らなかった奴は遠くへ逃げたか、その集落にいるんじゃないかな?」
そんな事を話しているうちに、彼らは旧本陣にたどり着いた。その地は所々傷跡や火事跡を残し、魔王幹部のいた豪華なテントは、見る影も無いほどグチャグチャに潰れていた。
「……すごい光景だ。そこそこの月日を戦場で生きてきたが、こんなに激しい戦いの跡を観るのは稀だぞ。ああ、私もこんな戦いをしてみたいものだ」
カーラマインは遠回しに言い、チラッとライザーを見る。ライザーは分かっていないようだ。カーラマインは直接、言う。
「ライザー、お前は強い。今度手合わせ願いたいものだ」
「ん?ああ、良いぞ。ただ、家に帰ってからな!」
家、という言葉にカーラマインは反応する。
「家……か。私は家での暮らしも、親の記憶も、ほとんど無いな……」「私もだ」「私も。だからライザー、私達は君が羨ましいよ。君には帰る場所もある。あたたかく出迎えてくれる家族もいる。私達もそんな暮らしがしてみたかった……」
その言葉にライザーは、眷属達を振り返り言う。
「?何を言ってるんだ?お前達は来ないのか?」
「え?」
本当に不思議そうにしたその声に、眷属達も疑問の声をあげた。
「お前達も、俺の眷属なんだから、一緒にうちに住もうぜ。そしたら、帰る場所も、出迎えてくれる家族もできるだろう?俺の家族もきっと家族が増えたと思って喜んでくれるさ!今日からフェニックス家は、俺達の家、だ!」
俺達の家……その言葉は、ずっと戦場で生きてきた三人の心に響いた。
「……良いのか?眷属が主と一緒に暮らしても?」「主の俺が言ってるから大丈夫だろう」
「そうか……ありがとう、ライザー」
「?何だお前ら?変な眷属だな」
そんな話をしているうちに、ライザー達も集落にたどり着く。彼は村の入り口近くの、小さな家の、雑に取り付けられたドアを、うっかり取れないように気をつけながらノックする。
「あのー、誰かいませんか〜?」
返事は無い。誰もいないようだ、と彼はドアを開ける。
家の中央には、一人の小さな女の子が座っていた。緑色の髪を少し短めに切った、痩せ細った女の子だった。その奥には、同じ緑色の髪をした女性が、布団に横になっている。
「あ、おじょ……「バーラバラ♪」
不意に上から可愛らしい声と機械がはげしく動く音が聞こえ、ライザーの首は切断された。
首無しライザーと首無しライダーって似てますね。池袋の都市伝説の首無しライダーさんを思い出します。ハイスクールD×Dと文庫違うけどね!
今回も読んでいただき、ありがとうございますm(_ _)m
これからもよろしくお願いします!