アイディアを文に起こすのは大変です。では投下!
「レイヴェルちゃん、私達を見つけられるかなぁ?」
「むぅ〜!どこにいるの!隠れるなんてズルい!」
「(隠れてる訳じゃ無いんだけどね、ただ空飛んでるだけで)」
レイヴェル=フェニックスが産まれて早三年、ライザーは飛び級して人間で言うところの中二学年になった。今はユーベルーナと同じ学校に通っている。
レイヴェルも歩くことや走ること、喋ることができる様になった。
今日は休日。ユーベルーナと二人でレイヴェルと遊んでやっている。今は鬼ごっこの最中だ。現在、鬼はレイヴェルである。
「お兄ちゃん、お兄ちゃんどこ……ふぇ、ふえええええん!!」
ライザー達がいなくなってしまったと思ったのか、レイヴェルは大広間の真ん中で泣き始めた。急な出来事にライザーは慌てて下へと降り、レイヴェルを抱っこした。
「れ、レイヴェルぅ〜、落ち着いて〜、俺はここですよ〜」「……タッチ!」「!?」
レイヴェルは急に泣き止むとライザーの腕をタッチし、抱き上げられた手を振り払って逃亡した!
ライザーは三歳児の罠にハマった!いつの間にか、さっきまで隣にいたユーベルーナもいない。
「く、クフフフ、フハハハハ!そうか、見事な策である!この究極にして完全で最強な俺の頭脳を、俺の長所にして最大の弱点である優しさ……甘さを利用して攻略するとは…だがしかし!究極にして完全で最強な俺の眼は!耳は!鼻は!既にお前達の姿を捉えているぞ!フハハハハハハハハ!……さぁて、どこ行ったのかなー?」
その時、後ろで炎が燃え上がる音が聞こえた。
「お、ライザー!ライザーじゃねぇか!ただいま!」
ライザーは声のした方を振り向く。そこにいたのは、2mを優に超えるであろう身長に筋肉質な体格をした金髪の男。どことなくライザーと雰囲気が同じである。
「……ルヴ兄、おかえり!元気だった?」
「もちろん!レーティングゲームをするなら、やっぱり元気で無いといけないしな!」
この男、名はルヴァル=フェニックス。フェニックス家の長男にして、レーティングゲームのランキングのちょうど真ん中辺りに位置するプロの王である。その強さと戦闘の派手さから魔界でも人気が高い、ライザー自慢の兄だ。
「おい、ライザー。親父はどこに?」「ん?あ、ええっとねぇ……書斎かな?」
「そうか。ありがとよ!」
「あ、兄さん。おかえりなさい」「あら、おかえりなさい、ルヴァル」
「おお、リゾット!嫁さんは元気か?母さんも、元気?」
次男、リゾット=フェニックスと母、ローズ=フェニックスも現れた。
「あれ……おお、よく帰ったなルヴァル!玄関の方に使用人達を並べておいたのに、転移魔法で帰っているとは。驚いたな。使用人達も、予定より帰る時間が遅いと心配しておるぞ!いつも玄関から入ってきなさいと言ってるのに……」
「あ!親父!ただいま」
フェニックス卿も合流し、ライザーはレイヴェルを呼び、全員で食事会場へと向かった。今日は月に1度の会食の日である。フェニックス家は6月以外は、少なくとも月に1度はこの屋敷に集まり話す様にしている。
そして食事は始まる。並びは上座にフェニックス卿、右座に、上座に近い方からルヴァル、リゾット、ライザーが並び、反対側にはローズ、その膝の上にはレイヴェルが乗っている。ローズの隣には空席が2つある。1つは将来レイヴェルが座る椅子である。
『(あれ、誰か忘れてる様な……)』
皆、そう思いつつも食事を始める。それぞれが自由に喋りながら、食事を取った。
会話は食べ終わった後も続いた。
「ルヴ兄、この前のレーティングゲームも、カッコ良かったよ!」「確かに、あの時も見事な攻めでしたね」
「おお、ありがとう!ダメな時はとことん言ってくるお前達が良かったと言うなら、良いゲームだったんだろう!」
やはりレーティングゲームの話になると、兄弟は三人とも盛り上がる。全員、レーティングゲームが大好きなのだ。特にライザーは、小さい頃からレーティングゲームばかり見て育ったので、その知識はゲームの細かいルールまで把握しているほどだ。20歳になれば即レーティングゲームに参加するだろうと、周りの皆から思われている。
「でもやっぱり、俺の将来の最強の眷属の前ではひとたまりも無さそうだけどね!」
ライザーは挑発する様にルヴァルに言う。
「おいおい、まだお前は眷属一人もいないだろう」
ルヴァルはライザーの現状を見て、呆れた様に笑う。今のライザーには眷属は一人もいないのだ、当然だろう。
「学校課程が全部終わったら、すぐに眷属を探しに行くよ!もう
そう言うと、ルヴァルはほう、と笑みを浮かべる。
「それは楽しみだ!もしお前が眷属を全員集めたら……いや、違うな。レーティングゲームに参加できる様になって、俺クラスに強くなったら、相手をしてやろう!」
「言ったな!俺の将来の最強無敵の眷属で、ギッタンギッタンのボッコボコにしてやる!」
ライザー=フェニックスがこの約束通り兄と闘うのは、これから更に十何年も後の話である。その間にルヴァルもランキング上位プレイヤーになり、ライザーも強力な新人として名を知らしめる事になるのだが、それもまたしばらく後の話である--
オマケ
忘れられた人の話
「……ここに隠れていれば、見つかる事も無いわね」
ユーベルーナは考えた。鬼ごっことは鬼から逃げるゲーム。しかし、自分は走る速度も飛ぶ速度も遅い。では、どうやって鬼から逃げるのか。そう考えているうちにこう思う様になった。
(逆に考えるんだ、逃げなくたっていいさって考えるんだ)
というわけでユーベルーナは隠し場所を探し、良い場所を見つけた。
「ここなら、ライ君達にも見つからないでしょ!」
そうして隠れているうちに、だんだんと眠くなってきた彼女は、そのうち考えるのをやめた。
「zzz……」
以上、オマケでした!
ルヴァルの詳しいプロフィールは、後々書きます。
次回からはいよいよ、ライザー君が眷属を見つける旅に出ます!お楽しみに!
今回も読んでいただき、ありがとうございますm(_ _)m
これからもよろしくお願いします!