ライザー=フェニックスの日常   作:兵太郎

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共同戦線

「……これ着とけよ」

「すまない、感謝する」

目のやり場に困るので、復活したライザーは簡易ベッドの補強に使っていた軍服を千切って女に渡す。彼女はいそいそと服を身につけた。

「……所で、あんた。あんたに聞きたい事があるんだけど……」

「奇遇だな、こちらもだ」

2人は数秒の間、見つめ合う。まず先にライザーが口を開いた。

「お前は誰だ?ここにいたって事は戦争に参加してるんだろう?」

「そうだ。私はイザベラ。正義の軍『SAFS』にて大佐を務めている。今は反乱軍鎮圧の任の最中だった」

「大佐!?……味方の軍は?」

「味方は……私の敵討ちに走ってしまったよ。私が油断していたばかりに、彼らにも苦労を負わせてしまっている。できれば直ぐに停めに行きたいが、それは君との話が終わってからかな」

ライザーは彼女が大佐、という何となく高そうな地位にいる事に驚きながらも、更に質問を加える。

「戦場には兵が……倒れている者さえいない様だけど、なんで?」

「それは私達が身柄を確保し、軍の陣地に持って行っているからだ。敵も、死兵も色々な事に役立つのだ」

「ふーん、なるほどね」

ここでライザーの質問は一旦止む。次はイザベラの番だ。

「君は、何者だ?見るからに幼い……まだ成人もしていない様だが、こんな戦場で何をしている?」

その質問を待ってました、とばかりにライザーはポーズを取る。

「俺の名はライザー=フェニックス!誇り高い不死鳥の血を引く三男坊!いずれはレーティングゲームにて王者の座に就く男だ!今回は我が優秀なる眷属となる者を探しに来た!……あ、あとついでにこの反乱を抑える為に、だ」

その言葉にイザベラは驚く。

「えっ……貴殿がフェニックス家のご子息……」

「何だ、驚いた顔をして」

「あまり上級貴族の子とは思えない……」

「また焼かれたいのか?」「いや、滅相も無い!」

イザベラは慌てて、話を変える。

「ライザー殿、あなたはこの反乱を鎮圧したいのか?それならば、我々と手を組んでくれないか?我々とあなたの目的は同じ、悪い事は無いはずだ……そうだ、もし我々に協力してくれたなら、この反乱を抑えらた時に、SAFSの今来ているメンバーの中でも腕に覚えのある者を何人か紹介しよう」

その言葉に、ライザーは少し考える。父親はお前の手で反乱を鎮圧しろ、と言っただけで、彼らの力を借りるな、とは言っていなかった。

 

「よし、分かった!今回はお前らと共同戦線と行こうではないか、イザベラ!」

その言葉に、イザベラは手を取ってきた。

「おお、決断してくれたか。ありがたい、ライザー殿!」

「ライザー殿、なんて止めてくれ。ライザー、でいい。あくまで共同戦線、立場は対等なんだから」

こうして、ライザーとイザベラは共に行動を開始する。

まず、彼らはエーミール率いるイザベラの隊に全速力で追いついた。エーミール達はスナイパーに用心し、常に索敵を行いながら進軍していた為、そんなに速いスピードでは無かったのだ。

 

エーミールはイザベラの姿を見ると、その目を驚愕により見開いた。その目からは涙が溢れる。

「た……大佐!大佐だ!生きていらしたんですか、大佐!」

そうやって抱きついてこようとするエーミールを冷静に避け、イザベラは自分の隊員に先程までの事情…ライザーに助けてもらった事、彼と協力することになった事など…を説明した。

 

「……という訳だ。私達はこれから、このライザー=フェニックスと協力して、反乱軍を抑える。分かったか?」

『イエッサー!』

「よし、いい返事だ」

そしてライザーとイザベラ、エーミールは作戦会議に移った。

「ライザー、君は個人でこの反乱を抑えようとしていたと言っていたが、どうやって抑えるつもりだったんだ?」

「俺は……敵の本拠地に乗り込んで、敵の大将を無力化し、その上で反乱軍の傭兵達に利を解いて、フェニックス家の配下にするつもりだったな」

「そうか、それなら本拠地が手薄になる様にこちらで陽動を仕掛けよう。エーミール、任せられるか?」

「はい、もちろんです!……しかし、大佐はどうするので?」

その言葉にイザベラは一呼吸置いて、言う。

 

「私は……ライザーと一緒に敵地に乗り込む」

ライザーは驚いた。それはエーミールも同様だ。

「ばか、止めろ!無茶だ!俺に不死性があるからこの作戦は成功するんだ!不死性の無い奴が行くのは危険すぎる!」

その言葉に、イザベラは反論する。

「確かに君は不死身かもしれない……しかし、無敵じゃ無いだろう?さっきみたいに気絶させられ、捕まるかもしれない。そうなったら、私達SAFSにとっても、フェニックス家にとっても不利になるだろう。それを避ける為に、私は君と共に行こう!」

そう言われては、先程2回も意識を飛ばしてしまったライザーには反論の余地が無い。結局イザベラはライザーと共に敵の本拠地に向かう事になった。

 

「では、我らはここで暴れています。あなた達は反対側に行かれてください。今はキース大佐が暴れているはずなので、それが終わり、各々が兵を引き上げている時を狙うのが良いでしょう……ご武運を!大佐、死なない様に気をつけてください!」

 

こうして、エーミール率いるSAFSの軍と別れる。

「では、行くかイザベラ!」「よし、行こう!」

ライザーとイザベラは、2人で行動を開始した。




今回は会話やセリフが多かった様な気がします。こんなものでいいんだろうか……

次回、新たな眷属(候補)参戦!乞うご期待!


今回も読んでいただき、ありがとうございますm(_ _)m
これからもよろしくお願いします!
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