魔法少年マジカルアスラン   作:仙儒

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無印

 家に帰り、それぞれ準備に取り掛かる。

 

(マスター、ジュエルシードの解析が完了しました)

 

 あれ?俺のやること終了?

 

 取り敢えず地下室に行くか。リニスも地下室に居るだろうし、そこでジュエルシードのアニメではあいまいだった本当の性質が分かるはずだ。

 

 そう言えば気になることがある。

 

「イージス、ヒュードラ事件って知ってるか?」

 

 問いかけるとイージスが短くいいえと答えた。

 

(今回の事件と関係あるのですか?)

 

 その問いかけに少しばかり悩んでしまう。

 間接的にかかわっていると言えばそうだし、どうかえそうか。

 

「…いや、関係ない」

 

 結局短い間では答えを出すことができなかった。故に変に勘繰られても困るし、もっとこう、口が上手ければよかったんだがな。どうやらアスランの口下手も受け継いだらしい。

 イージスはその答えに満足したのか、それとも不満だが聞いても答えが返ってこないのを理解したのか何回か点滅して沈黙した。

 

 そんなことを考えながら地下室に行くと、リニスがデバイスの最終調整に入っていた。

 

「後は名前だけじゃなかったのか?」

 

 片目を閉じながら、でも、皮肉にならないように問いかける。

 

「先ほどの光景を目の当たりにして、少しばかりいじってました」

 

 あのままだったら不測の事態にどうにもできませんから。そう返って来る。

 

「アスランこそ大丈夫なんですか?」

 

 先ほど膨大な魔力を使ったからだろう。

 

「問題ない、それよりもジュエルシードの解析が終了した。解説を頼む」

 

 そう言うともうですか!と驚いているがそれを無視してイージスは説明を始める。

 

(ジュエルシードは思いを叶えるものです。単体ではただのエネルギー体ですが、単純な願いなら叶えることができるでしょう。それが全て集まった場合、どのような願いも叶えるで万能な物へと変化します。三つであれだけの事をやってのけたのです、全てそろった時の物は計り知れません)

 

 疑問に思ったことがある。

 

「それは魔力でできること限定か?」

 

(資料が無いので何とも言えませんが、永遠に尽きぬ魔力を手にすることは魔導士にとっては思いを叶えたと同義ではありませんか?望めば全ての世界の王となることも可能でしょう。それに思いに比例して膨大な力を発揮する機能もそろえているみたいですから)

 

 確かにそれならば納得がいく。

 全てをそろえた時点で神にも等しい力を得るのだ。

 例えば、それで軍を作り魔力で操れば死しても剣を振り続けてくれるだろう。

 だが、真の意味で願いが成就されるわけでは無い。

 そのことにプレシア・テスタロッサは気が付いたのだろうか?

 

 否、可能性の欠片を夢見てしがみついた結果か。

 

 どちらにしろエグザミア(砕け得ぬ闇)と似ていると言う事か。

 時間を操る魔法もあると聞く。

 そのエネルギー元としては申し分ないか。

 

 

 どちらにしろ管理局がちんたらやってくるのを待っていられないと言う結論に至り、今日はお開きとなった。

 明日は満月。狂気の象徴とも言われる。魔導士にとっては魔力が満ち溢れる時間だ。

 

 …イレギュラーが起こらないと良いが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 次の日、原作と同じだった。それに少しほっとした。

 授業では将来についてやっていたが、小学三年生にその授業は早すぎるだろう。

 俺なんて、その授業中三に成って職業体験で初めてやったからな。前世。

 それで昼休み、皆がそれぞれの夢に付いて悩んでいる中、原作のメンバーは原作と違ってお嫁さんに成るの一言に安心感を覚えた。この位の子はこんなもんだろ。

 全員しきりにチラチラと俺を見ていたのはなんでだろう?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 不思議な夢を見た。

 一人の知らない男の子がしきりに助けて、助けてと叫ぶ夢。その男の子は変な化け物に襲われていた。

 景色は変わって空に穴が開き何かが降り注いでいたのを、物語の騎士のような格好で空を飛ぶアスラン君と、民族衣装のような格好のリニスさん。

 アスラン君が穴に向かって赤いビームを放ち、大爆発した眩しさで目が覚めた。

 

 カーテンの端から漏れる朝日が両目をちょうど照らされていた。

 それで眩しかったのか。

 それにしても不思議な夢だった。

 まるで本当に起こったことの様で。

 そして、

 

「アスラン君、格好良かったな~」

 

 そう思いごろごろとニヤニヤしてしまう顔に手を当てて言う。

 

「もう一度寝たら同じ夢みれるかな?」

 

 そんなことをぼやいたら、返事が返ってきた。

 

「残念ながらそれは無理だ」

 

 それにドキッとして声のした方を見るとお兄ちゃんが立ってたの。

 

「なのは、そろそろ支度しないと奴と一緒のバスに乗れなくなるんじゃないか?」

 

 ちょっと不機嫌気味に放たれた言葉にハッとなる。

 今日は私がアスラン君の隣の日なの!

 そうして飛び起きて支度をする。

 

 

 何とか間に合いアスラン君の隣に座ることができた。

 授業では将来の夢の話をされた。

 将来の夢か…アスラン君のお嫁さん、ていうのは将来の夢って言えるのかな?

 でも、アリサちゃんもすずかちゃんも同じ答えで安心したけど、アスラン君は渡さないの。

 

 

 帰り道、塾の近道をしたら、夢に見た光景が広がっていた。声も聞こえて急いで声のする方にかけて行ったら、フェレットが倒れていた。

 怪我をしていたので獣医さんの所に連れて行ったら命に別状はないと言われてほっとしている。

 

 この後起こる運命も知らずに…

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