魔法少年マジカルアスラン 作:仙儒
ふと、気になった事がある。
ヴォルケンリッターが来てないのではやては孤独に過ごしているんではないかと。
俺もリニスが来るまで孤独を味わった。
だが、それを少しでも紛らわす高町家との付き合いがあった。
けど、はやてには無い。友も居なければ親戚の類も居ない。
完全に孤立した世界に身を置いている。
それを哀れだと思ったのもある。
はやてを外に連れて行こうと思った。
携帯電話を取り、はやての家に電話した。
一緒に出掛けないか?と。
返事は二つ返事でおkだった。
普段はやてが経験できないような事を経験させてあげたい。
そうすると、どこが良いだろうか。
休日よりも平日の方が何かと人が少なくいていいだろう。
はやての感情も考慮してその方が良いと思った。
リニスに士郎さんを説得から始めるかな…、幸い二人ともちゃんと話せばわかってくれる人だ。リニスは人ではないが人で良いだろう。人間モードの方が多いし。
電話の受話器をそっと置く。
あかん、今のうち、絶対に顔真っ赤や。それにニヤニヤが止まらない。
電話相手はうちの王子様のアスラン君からの一緒に出掛けないかとの電話だった。
それって、間違いなくデートやよね!
心臓がバクバクと大きく速くなっていくのがわかる。
日程は私に合わせてくれるらしい。
アスラン君は学校行っとるやろうから、それを考えて休日に合わせようとしたけど、アスラン君、少し頑固なんやね。
気を使ってるのがばれていたのか、わからんけど、そんな気遣い要らない、やて。
中々そんなこと言ってくれる人、それも異性が居なかったからか思わずかしこまってもうた。男らしい印象が知れた。
暇つぶしにいつの頃からか書き続けた日記に書かなあかんな!。
それで、結局、一番近い朝一番の診断の終わりに合わせて、海鳴り公園で待ち合わせとなった。
あかん、お洒落せな、どんな服が良いか。楽しみ過ぎて待ち遠しい。
「おはよう、はやてちゃん。あら、今日は随分気合の入った服装ね。それにとても楽しそう。何か良い事でもあった?」
先生にもばれてもうた。服装はしゃあないとしてもそんなに顔に出てたんかいな。そりゃ、恥ずかしいわ。
「あちゃ、先生にはお見通しでっか。実はこの後、で、デートなんです」
改めて言葉にすると緊張してしまう。
「へぇ~、デートねってデート!」
先生。うちが言うのもなんやけど医者で大声だすのはどうかと思います。
「因みにどんな子かな」
その一言で私のスイッチが入ってしまったうちは彼との出会いから語り始めてしもうたけど、先生は引きつった顔してたけど最後の方はなんや、優しい顔して聞いてくれはった。
そして、診断が終わり、部屋を出るのに先生が車椅子を押してくれてるときに、
ピー
と、澄み渡った音が響いた。
音のした方を見たら、アスラン君が指笛で二回目の音が鳴り響くと片腕を上げ、そこに鳥が飛んできてアスラン君の腕に止まる。
それが、とても絵に成っていた。正に物語の中の王子様。
私に気が付いたのか此方を向いてほんのりと柔らかく笑うと一礼した。
「もしかして、彼かな?」
先生がニヤニヤしながら聞いてくる。
うちは嬉しさと気恥ずかしさで何にも答える事ができなかった。
「じゃあ、邪魔な私は去るとしますか」
その言葉に「先生!」と声をあげてしまった。
先生はニヤニヤしたまま速く行った方が良いんじゃないと告げて、次の患者さんを呼びに行ってもうた。
そうしたらアスラン君の方から来てくれた。
「すまない。サプライズの方が良いかなとおもったから、さ」
そう言いながら苦笑いしてくるアスラン君。
う~、完全に不意打ちを受けてもうたけど、それが嬉しくて、同時に緊張して来てしもうた。
アスランとはやてのデート?は続きます。