NEEDLESS the World   作:ACS

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第10話

第10話 命名!! その能力の名は……

 

 

今日は珍しく学園の外に居た、しかも刹那ちゃん達とは別に一人でだ。

 

理由はこの間のアークライトさんの訪問、覚える能力を持っている彼ですらコピー出来なかったこの能力に名前が付いていないという事知った彼に呼び出されたのだ。

 

一瞬、それだけの為に態々呼び出し? と思ってしまったが、勿論裏の理由も有るらしく、ともかく一度顔を見せろと言う話だ。

 

一体何の用が有るのかは分からないまま彼の前に顔を出したのだが、其処で僕は耳を疑う話をされた。

 

 

「よく来たなクロ、今日貴様を呼んだのは他でもない、極秘任務を言い渡す為だ」

 

「任務……ですか?」

 

「その通り、貴様にはこれからとあるレジスタンスに潜入して貰う」

 

「ロリコン拗らせておかしくなりやがりましたか?」

 

「……私はロリコンでは無い、誰だってむさい男よりも可愛らしい少女を見ていたい筈だ」

 

「分からなくは無いですけどね……」

 

「……話を戻すぞ」

 

「あ、はい」

 

「彼らの持つとあるデータチップが必要でな、その為に四天王のアルカを潜入させようと思っていたのだがな、アレの性格を考えると単独潜入には不安が残る、しかし我々は面が割れているので強力な他のニードレスを送る事は出来ん、其処で貴様だ」

 

 

確かに僕なら表立って行動していないし、普段の活動も学園が主体だ、能力も応用の幅が効く、スパイとして潜り込ませるには持ってこいだろう。

 

「貴様の能力ならば問題はないだろう、任務が無事に終われば幹部の座をくれてやる」

 

「か、幹部っすか?」

 

用務員としてせかせか働きながら生きてくつもりだった僕には正に寝耳に水の話だ、となると部下とか出来たりするのかな?

 

取り敢えず話は終わったのだろう、アークライトさんは服の中からタロットカードを取り出し、それを宙に浮かせながら裏向きで僕の前に移動させる。

 

 

「表向きの理由も果たしておこう、その中から一枚カードを選べ、それが貴様の能力名だ」

 

ふわふわと浮く21枚のカード、その中の一枚頂点に浮かぶソレを引き抜き、カードに記された文字を見る。

 

引いたカードは21番目、『世界』の正位置、タロットカードにおける世界の正位置の意味は、成功・勝利・完成・完全を意味する物。

 

 

「決まったか?」

 

「は、はい、今日から僕の能力は世界(ザ・ワールド)と名付けます」

「貴様らしい能力名だな。 任務決行は一週間後、帰りにアルカと顔を合わせておけ」

 

「分かりました」

 

そう言った後、僕は彼の執務室から退室する、結局最初から最後まで気になっていた事が聞けず終いだった、何で『少女部隊によるコンサート計画 水着ver』と言う書類がアークライトさんの手に握られてるんですかね? しかも付箋貼りまくってる所を見ると相当会議重ねてるんですね。

 

筋金入りのむっつりロリコンに呆れながらもアルカと言う人の元へと向かう、四天王の最後の一人と言う話だが、どの様な人なのだろうか? …………まともな人なら良いなぁ。

 

今アルカさんは部屋の中に居るらしい、取り敢えず扉をノックする、前に刹那ちゃんの部屋にノックをし忘れて入った時、丁度風呂上がりだった事があるから念の為に。

 

 

「入れ」

 

「し、失礼します」

 

そう言って部屋に入ったのだけど、………何で風呂上がりで素っ裸なんですかね? 僕ノックしましたよね? 普通に着替え始めてますけど、コレが四天王の余裕って奴ですか?

 

「話は聞いている、本来ならば私一人でも十分な任務だがアークライト様直々の命令ならば仕方ない」

 

「いや、あの、一個良いですか?」

 

「うん? 何だ?」

 

「さっき、下着を履いてなかった様な気がしたんですけど……」

 

「あぁその事か、私は下着と靴下を持ってないんだ」

 

「さいっでっか……」

 

 

凄い大物感があったのに一気にボケキャラに転落したよ、四天王の半分が変態って、本気でシメオン大丈夫なのかなぁ。

 

溜息を零しながら顔を上げ、残念美人のアルカさんに自己紹介、記憶喪失な事と自分の能力の事を話し、親睦を深める為に食事へ誘った。

 

アルカさんはあまり乗り気じゃ無かった見たいで、にべもなく断られてしまったが、記憶喪失であり他人の顔を覚えにくいので任務に支障が出るかもしれないと嘘を言って丸め込み、シティーの方へ足を運ぶ。

 

あまりシティーは好きでは無いが、ブラックスポットには無い物を置いているので此処に来るしか無かった。

 

「おい、食事処を過ぎたぞ? 私を何処に連れて行くつもりだ」

「ランジェリーショップです、流石に下着を一つも所有してないのはマズイでしょ?(主に僕の精神衛生上) 折角ですから買って行って下さい、お金は僕が出しますので」

 

「…………私はそう言うのは分からん」

 

「まあまあ、気に入ったのを買えば良いだけの話ですから」

 

「だから、気にいるとか気に入らないとか、そう言うのが分からないと言っているのだ。 ……そうだ、貴様が買って来い」

 

「…………はい?」

 

「任せたぞ、私は先程の食事処に居るからな」

 

 

そう言い捨ててアルカさんは来た道を戻って行った、後に残された僕は明らかに潜入任務とは桁違いに難易度の高い任務に戦慄しながら如何するかを考える。

 

此処までの道中で雑談を交わしていたが、彼女は気に入らない人間には容赦無く手を挙げる癖があるみたいで、何度か殺されかけた、もしこの男子禁制のオーラに負けて買わずに戻れば多分本気で殺される。

 

逃げ切る自信はあるがシティーに被害が出るし、今後の任務にも支障が出る、買いに行く以外に選択肢は無い。

 

やるしか無い、能力をフル活用すれば最短かつ最速で買える筈だ、自分の能力を信じるんだ。

 

決意を胸に、店全体を低速化させた僕は堂々と四倍速で入店するのだった。

 

 




クロ君の能力に名前が付きました。

アルカと食事。

出会って間もない女性に自分好みの下着を送って履かせる。

以上の三つ、ポチ編の次はレジスタンズ潜入編に入りますので少女部隊のみんなは暫くお休みになります。

まだ顔を合わせてないメインキャラ居たかな?
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