第11話 潜入活動
みなさん今日は!! クロノスです!! 今めっちゃピンチっす!!
「ギャァァァァア!! 最新型のテスタメントがまた増えたぁぁぁあ!!」
最新型のテスタメント10体に背後からばかすか撃たれながら追い回されてます、はい。
アルカさんはすんなりレジスタンスに接触できたけど、立て続けにニードレスが参入すると勘の良い者に怪しまれるかも知れないと言う事で、『テスタメントの襲撃によって連れとはぐれてしまった』と言う事にして僕の救出を手伝って貰い、それを取っ掛かりにして参入する算段だ。
正直最新型とは言え、テスタメント相手なら普通に振り切れる、任務に就く際にアークライトさんからオリハルコンで出来たナイフを二つ貰っているのでそれを使えば余裕で解体する事も可能なんだけど、あまり強い能力だと彼らに警戒心を産む事になるので結局使えない。
今使えると判断したのは倍速の力のみ、感覚の加速や物体の停滞は使わない方が馴染みやすいだろうと思うので自重する事にした。
「何で僕ばっかりこんな目に合うんだよ!! 誰でも良いからへるぷみー!!」
そんな事を叫びながら走っていると、服の中のナイフが熱を帯びる、コレは事前に打ち合わせていたアルカさんからの合図、自分の感覚だけを加速させて周りを見渡しレジスタンズを連れ、崖の上に立つ彼女を視界に収める。
今度は此方から疲れ切って転けたフリをしながらテスタメントに襲われると言う合図を返す為、苦し紛れの普通のナイフをテスタメントに投擲、その際に足を引っ掛けて自然体で倒れる。
「うわぁぁぁぁあ!!」
「クロッ!! はぁぁぁッ!! ヒート・エクスプロージョン!!」
絶望を感じた様な僕の叫び声、数が多いと止められながらも見捨てられないと言った叫びを上げながら崖の上から飛び降り、テスタメントを爆破するアルカさん。
…………やっといて何だけど、心が痛む。
勝てる相手に苦戦する僕は態と傷だらけになりながら互いに庇い合う、そうやって彼らのシメオンに対する憎悪とその被害者に対する同情心を煽り、加勢させる事が出来た。
少し時間が掛かったが無事テスタメントは全滅、ボロボロの僕らは互いに笑いあいながら安堵の笑みを浮かべ、レジスタンスに頭をさげる。
初めから最後まで演技何ですけどねー。
僕とアルカさんの迫真の演技に騙されてくれた彼らに感謝しつつ、土下座してレジスタンスに入れてくれと懇願、倍速の能力は必ずあんた達の役に立つと熱弁し、従軍する事に成功し、その本拠地に潜り込む事が出来たのだけど、中々質素な生活をしている様だ。
規模も小さく、別にアークライトさん一人でも余裕で壊滅出来る戦力だ、コレは案外簡単にデータチップが見つかるかもね。
何はともあれ、今しばらくは信頼を得る事が重要だ、何時もみたいに料理から洗濯からやって行きますか、一番の新参者だし。
僕の方は良いとして、問題はアルカさんだ、あの人の猫被りはパーフェクトだけど家事が出来そうに見えないんだよなぁ、いざとなったらフォロー入れるしかないかな? 後が怖そうだけど……。
そんな事を思いながら早速他の人達と一緒に洗濯を始めたのだけど、意外な事にこの人ちゃんと家事ができる様でした、僕より手際が良い。
「アルカさんって家事出来たんですね、意外です」
「…………私も女だ、これぐらいは出来る」
「じゃあ料理の方はどうなんです? あんまり想像出来ないけど出来るんですか?」
「馬鹿にしているのか? それぐらいは出来るに決まっているだろう」
「なら安心ですね、お互い頑張って信用を得る所から始めましょう」
「ふん」
「後服装も落ち着きのある物にして下さいね? 折角色々用意したんですから(主に僕が)」
「分かっている、現に今日は貴様が買って来た物を着ているだろう?」
「下着は履いてますよね?」
「……………………………ああ」
「なんすかその長い間は、変態に思われたら信用もヘッタクレも無いんですよ? 後自分の容姿を自覚して下さい、貴女頗る付きの美人なんですから」
今日までに一週間の猶予があったんだけど、その一週間はアルカさんに付きっ切りだった。
先ず服が派手を通り過ぎて露出狂、下着を持っていないと言っていたからどんな服着てるのかと思いきや紐とかそんなレベル、大事な所を隠せていない。
そんな物しか持っていない為、再び僕が彼女の服を買いに行く羽目になったのだ、なけなしのお金を吐き出して。
後の6日は計画の打ち合わせと互いの戦闘力を測るための手合わせに時間を割いた、棒読みの演技だと彼らの元に潜入出来ないので入念にやったのだけど、アルカさんは意外にも厳しかった、少しでも棒読みだと
模擬戦も模擬戦で酷かった、服装がアレだから何処殴ってもラッキースケベになるし、かと言ってナイフ投げても蒸発させられるし、防戦一方で時間が過ぎていった。
初手で彼女を4秒前の世界に置き去りにした為、無差別爆破以外の攻撃は当たらなかったのだけど、ナイフを焼き払われるからと接近戦に持ち込んだ瞬間に足元を爆破され、それに気を取られている間に抱き着かれて絞め落とされました。
その際に能力頼りの戦闘にも限界が出始めたと言う事を酷く痛感した僕は、アルカさんに頼み込んで模擬戦を続けると同時にスパルタ教育をされる事になったのだけど、これがまた厳しい上に潜入中も続行するそうだ。
学園のみんな、僕ここで死ぬかも知れません。
4秒前の世界に取り残されたアルカ姉さんは先ず周辺を無差別爆破、手応えが無い上に回避出来ない近接攻撃を受けている為、自分の周りを自分諸共爆破、その一撃にビビった主人公をホールドして絞め落としました。
能力頼りの弊害ですね。