NEEDLESS the World   作:ACS

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第12話

第12話 レジスタンスでの一時

 

 

アレから何日かを掛けて僕とアルカさんは信頼を得ていった、二人共ニードレスと言う事で重宝されていたのかアルカさんは副隊長にまで上り詰め、僕はその補佐官として部隊を纏めている、アルカさん強いからねぇ。

 

後、何だか僕がアルカさんに気がある見たいな話が部隊内に密かに広がっている、夜みんなが寝静まった頃に二人きりで出かけたり(訓練という名のいじめ)、服が破れる度に新しい物を調達して来たり(うっかりすると露出ファッションになるから)、何かと目で追っている(うっかり誰か殺してしまわないか心配で)、色々な状況証拠でそんな話が浮上してしまった。

 

事実を言う訳にもいかず、かと言って否定しても信じて貰え無い為、もうそれで良いよ状態である。

 

そして余計な気遣いによって僕とアルカさんは普段から行動を共にする事になり、用事が無い時は二人きりにされている、しかし視線は感じるので彼女に気があるフリをしなくてはならない、……………勘違いが勘違いを呼ぶ事になりそうで怖い。

 

そして今は料理当番が回ってきた為、二人で料理をしているのだけど、視線が鬱陶しい。

 

「おいクロ、貴様正体がバレてるんじゃ無いか? 監視する様な視線が纏わりついて居るぞ」

 

「いやー、まあ、バレては無いですよ? ただ盛大な勘違いをされてるだけで」

 

「勘違い?」

 

「…………なんか、僕がアルカさんに気があるみたいな話が沸いてるんだ」

 

「……………私もその話に合わせた方が良いのか?」

 

呆れる僕達、この会話は空気の振動を停滞させて僕達以外に聞こえない様にしているので出歯亀達に聞かれる心配は無い、と言うかこんな使い方も出来たんだね。

 

「合わせて貰えれば嬉しいですが、別に構いませんよ? そうなったら片想いとして話が終わるだけの話ですし」

 

「そうかも知れんがな、こう人の目が多いと任務遂行に支障が出る、何とかしろ」

 

「そう言われましても、この手の話題は外野が騒ぐ物ですからね、僕とアルカさんが付き合うとかそう言った話にならない限り収まらないと思いますよ?」

 

 

死の危険が寄り添う毎日で出てきた浮いた話、何としてでもくっ付けようとするのは目に見えている、一回告白して振られたとしても新しい女性を紹介されたり、再チャレンジさせられたりするだろう。

 

その結果人の目が増えてデータチップ探しも困難になる、最近は色々な所から人が集まり、それなりの規模になったレジスタンスの中で活動するには早い目に潰しておきたい話題である事は確かだ。

 

打開策を模索していると隣に立っていたアルカさんに肘で突かれた、音の停滞を解除しろと言う意味の様なので素直に解除する。

 

この技の欠点は自分達の周りの音を停滞させるので外からの声にも反応し辛くなってしまう事だ、アルカさんと裏の話をする時は便利何だけどね。

 

態々解除させたという事は誰かが僕らの元に来ると言う事、じゃがいもの皮を向きながら厨房の出入り口に気を配っていると、軽い足音でアルカさんの弟くんが入って来た。

 

 

「姉さん!! 僕も料理手伝うよ!!」

 

「ありがとうクルス、でも今はクロが居るから大丈夫だ」

 

「もう直ぐ仕込みも終わるし、僕の能力を使えば普段の半分の時間で料理出来るからね」

 

「そ、そう、ですか……」

 

あからさまに肩を落とすクルスくん、彼は能力を持たない為テスタメントやシメオンとの抗争に参加させて貰えず無力感に悩まされている、だからこう言った裏方を手伝い、姉の力になりたいのだろう。

 

まあ普段から僕がアルカさんの側にいる所為で思う様に行っていない様だけどね。

 

そのままとぼとぼ去ろうとしたクルス君を見かねたのか、アルカさんは彼を呼び止め、頭を撫でた。

 

 

「すまないな、クルス。 お前にはまた今度頼むさ」

 

「……はい」

 

(アルカさんは口数少ないからなぁ、後でクルスくんと話でもするか)

 

 

食事の準備を終えた後、僕は拠点の隅っこの方でしょぼくれているクルスくんに話しかける、唯一の肉親だからかアルカさんは彼の事を何かと気にかけては居るのだが、お互いすれ違ってばかりの印象を覚えたのでそのフォローだね。

 

「よっ、クルスくん、しょぼくれてるねぇ、前向きに生きようよ前向きに」

 

「……クロさん」

 

「能力持ちがそんなに羨ましい?」

 

「……正直言って、羨ましいです。 ザカート隊長や他のみんな見たいに何か能力があれば、姉さんの役に立てるのに」

 

 

そう言ってじっと下を向いて黙り込むクルスくん、能力持ちの僕には分からない気持ちではあるけれど、その悔しさは理解出来る。

 

 

「大丈夫さクルスくん、君はちゃんとお姉さんの役に立っているよ、僕が保障する」

 

「あはは、気休めでも嬉しいです」

 

「気休めなんかじゃ無いさ、肉親が自分の役に立とうとしてくれるのはきっと幸せな事だ、特に此処ではね?」

 

「………………」

 

「僕は記憶喪失で肉親が生きてるのか死んでるのかすら分からない、そんな僕からすれば君達は羨ましいくらいさ」

 

 

此処だけの話、家族の事を思い出そうとすると頭が痛くなる上、決まってその晩魘されるので、ろくに思い出す事が出来ない、恐らくまともな家庭では無かったのだろうと言う事は簡単に予想出来る。

 

「でも、僕は姉さんの足手纏いになってばかりだから……」

 

「だとしても、彼女はそんな事思っていないよ」

 

 

その証拠にこっそりと物陰から僕らの様子を伺うアルカさんの気配を感じる、もっと腹を割って話し合えば良いんだろうけど、お互いが拒絶される事を恐れているのか中々そう言った事をしようとしない。 …………ヘタレ姉弟め。

 

 

「僕は記憶喪失になった時点で既にニードレスだった、だから君の無力感は理解出来ないけど、何時の日かきっと彼女の役に立てる日が来るさ」

 

「そう、ですね。 落ち込んでいても仕方ないですよね、ありがとう御座います、少しだけ気が楽になりました」

 

「どう致しまして」

 

 

話は終わったのでその場を離れ、問題のお姉さんの肩を叩き、弟くんの方へいく様に促してから部屋に戻るのだった。

 

 

「……………クロ」

 

「はい?」

 

「…………………ありがとう」

 

「………どう致しまして」




アルカフラグ(恋愛+暗殺)が立ちました(強制)、クルスが手術を受けるまでに好感度を上げましょう(白目)

尚、上げすぎるとアルカに恋愛感情が産まれます、その場合彼女はハーレムを認めないので他のヒロインかクロ君が死にます(白目)


現在使用可能な技

加速:四倍

減速:0.25倍

停止:1秒(任意発動不可&無意識)

劣化:接触している物限定

回復:接触している人限定(リスク有り)

音の停滞:自分の周辺の音を聞き取り辛くする

必殺技

『君は4秒前の世界に居るッ!!』
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