第21話 邪悪の化身右天!!
内部に侵入した僕らはそれぞれ別の通路を使って索敵を開始、単独で壁を劣化破壊しながら中心部に進んでいた僕は、瓦礫の上に腰掛けながら敢えて残しておいたカメラを通して神父達を挑発する。
「三下諸君お初にお目に掛かる、私が新たに就任した右天だ。 以前の右天は我々シメオン四天王の中でも最弱、あんな物を基準に四天王を計られては困るので私が直々に足を運んでやった、感謝したまえ」
高圧的に見下す様な態度で挑発すればあのチンピラ神父は必ず食ってかかる、スピーカーも生かしておいたのだ、反論出来るように。
『ハッ!! シメジの後釜四天王が俺様を三下だと? テメェみてぇな前任者が死んでその後釜に座った様な奴は俺様みたいな主人公に見開き一ページで殺られる噛ませ運命なんだよ!!』
「なら試して見るかね? 私が噛ませ犬かどうか、相手を侮り自分の実力に溺れる主人公もまた、強敵に屈する運命にあると教えてやろう、私は此処で待っているよ」
「スカしてんじゃねぇぞ優男ッ!! リトルボーイッ!!」
会話が終わると同時に通信越しで会話していた神父が炎を纏った拳を振り抜き、劣化した壁を粉砕しながら僕に向かって殴り掛かって来た。
燃える拳、アレは確か夜露死苦の技だったはず、だが所詮は下級の
彼の纏う炎の酸素燃焼を加速させ、周辺の酸素を全て消費して鎮火、殴りかかる拳の動きを停滞させて片手で受け止める。
「野蛮な男だ、その様に強引では女性の一人口説く事s」
「死ねカスッ!!」
話の途中で今度は膝蹴りが飛んで来た、咄嗟の事だった上に会話の途中だった僕はそのまま蹴り飛ばされる、身体を逸らす事でダメージを緩和し、吹き飛ばされる速度を停滞させて着地、埃を払いながら立ち上がり、神父と対峙する。
「人の話は聞かない、言葉より拳が先に出る、野蛮だな」
「ハッ、喧しい!! 野郎の事なんざどーでも良いんだよ!! 俺がまともに会話するのは美女と美少女だけだ!!」
「…………ふん、話し合いをする気は無いという事か、ならば死ぬしか無いなッ!!」
最高にハイな状態の僕は異様なまでに好戦的になるのはアルカとの戦いでも証明されている為、僕は既に臨戦態勢に入っていた。
服の下のナイフ、それを両手一杯に取り出して神父に向けて投擲しようとしたのだが、身体が拘束されてしまい投げようとした体勢で止まってしまう。
「コレはッ、カフカのカンダタストリングス!?」
「クハハハハッ、其奴は神にしか切れねぇ糸だッ!! 呆気ない最期だったなァ、三下四天王!!」
「ふふふっ、神にしか切れぬ糸だと? ならば神とやらは私以下の存在だなッ!!」
この糸の拘束は既に対応済み、糸自体を劣化させて引きちぎり、神父の速度を0.25倍速に停滞させ、その隙に四倍速で彼に接近する。
急に体の自由が効かなくなり、更に目の前の敵が凄まじい速さで接近した事に面食らったのだろう、リトルボーイを展開して拳を振り下ろすも反応が遅れている。
「無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァ!!」
都合十六倍差と言う圧倒的な速さを利用しながらリトルボーイを回避し、タコ殴りにしながら神父を壁に向けて殴り飛ばす、そして床を伝って隣接している壁、天井と言う順番で劣化を発動、吹き飛ばされた彼の着地点に瓦礫の雨を降らせる。
「どうした? 自称主人公くん、随分劣勢の様だが大丈夫かね?」
「グッ、ガハッ、テメェ、奇妙な技を使いやがって……」
「まだまだ、この程度はお遊びも良いところだ、私の
そう言って僕は腕を振るって風を加速させ、横たわる神父の身体を弾き上げる、距離が短い所為で火力が出なかったが、死に体の彼を痛めつけるには充分だ。
しかし神父はかなり頑丈なようで、彼はコレだけの猛攻を受けながらも二本の足で立ち上がる事が出来ている、火力不足気味な僕では彼を仕留めきれない為、此処は彼を4秒前の世界に送り込み、一息に首を刎ねるしかない。
そう決めた直後、アルカに貰った例の仕掛けを起動して仕込みナイフを展開、壁を蹴って天井を走りながら彼の背後を取る。
後は彼の身体に触れれば僕の勝利だったのだが、背後から巨大な炎の塊が僕目掛けて放たれた為、それの対処の為に思わず振り向いてしまった。
「ヴァルカンショックイグニション!!」
「ちっ、チンピラの分際で私の邪魔をするなッ!!」
酸素消費を加速させて彼の火球を消火、懐のナイフを束で鷲掴みにして四倍速で投げ付け、彼の身体を串刺しにするも、代わりに背後の神父を視線から外してしまった。
「良くやったぞ!! 内田ァ!! リトルボーイ!!」
神父はその致命的な一瞬を逃すほど甘い男では無く、炎を纏った右腕が僕の横腹に突き刺さる。
だがこの程度のダメージならば耐えられる、そう思っていた僕だったが、その予想は大きく外れてしまう。
「プラス!! ヴァルカンショックイグニション!!」
「二つの技を
「名付けて、
大爆発、脇腹が大きく抉れ半身に重度の火傷を負わされた状態で壁に叩きつけられる、傷の回復は可能だがそれ以降の戦闘は不可能だろう。
仕方ないので床を劣化させて地下に落下、傷を回復しながら落下速度を操り彼らの前から逃走する。
地図では丁度此処は用水路、近くの川から逃走は充分可能な為、刹那ちゃん達に連絡を入れながら僕は落下に身を任せるのであった。
ソロなら押し切れましたが、最高にハイな状況だと脳内麻薬の所為でDIO様の様に調子に乗り、遊び癖が生まれるデメリットがありますので内田の強襲に引っかかりました。