NEEDLESS the World   作:ACS

3 / 44
第3話

第3話 女の園

 

 

どうもこんにちわ、アレから一月が経過し僕は刹那ちゃん達と一緒に聖ローズ学園と言う場所で暮らす事になりました。

 

服の裏の文字を読んでもらって『クロノス』と言う名前を手に入れた僕は、用務員として先生方や生徒さん達にこき扱われている真っ最中です。

 

「クロー、部屋の掃除お願い」

 

「はーい!! 直ぐに行くよ、刹那ちゃん」

 

『クロ、下着を買って来い、10秒以内にな』

 

「梔ちゃん? 今日は未だ外出日じゃないし、難易度の高い注文は辞めて?」

 

「クロくーん、お風呂の蛇口が壊れちゃったー」

 

「週一のペースで壊さないで欲しいなぁ、未央ちゃん」

 

「クロー、こっちも洗濯やっといてー」

 

「七海ちゃん? 一応俺も男だよ?」

 

「クロ、暇よ、一発芸やって」

 

「美咲ちゃん、圧倒的な芸人殺しだよそのセリフ」

 

 

えっ? 何? 用務員じゃなくてパシリだって? 自分より遥かに強い人達に能力究明の為だとか言って追い回されるよりは全然ましだって。

 

マッハの鬼ごっことか、勝手に体操られたりとか、とんでも無いパワーでぶん投げられたりとか、岩で圧殺されかけたりとか、水で窒息させられそうになったりと此処に来た時は何度死ぬかと思ったやら。

 

 

そのおかげで僕の持つ能力の一端が分かった。

 

一つ、刹那ちゃん達にナイフを投げた時や石畳を避けた時にみんなが止まったのは寸止めやそう言った物じゃ無いらしい、詳しくは分からないけど僕の能力が原因のようだ。

 

後、曖昧な感覚ながらもマッハ鬼ごっこの最中に何となく時計の針がゆっくりと流れる様な感覚と共に世界の動きがスローになった、自分が加速しているのか感覚だけが高速化しているのか分からないけど、兎に角そう言った能力らしい。

 

二つ、僕は加速だけでなく他の物体の低速化も可能らしいと言う事。

 

コレは未央ちゃんに投げられた時と、梔ちゃんによって操られた時に発覚した。 前者は墜落時の速度を緩和する為、後者は生徒たちが一番賑わう時間帯にカメラ持って風呂場に突入させられかけた自分の身体を遅くする為、彼女らは確実に僕を殺しに来てる(震え声)

 

三つ目、この二つの能力は併用して使用出来ると言う事。

 

七海ちゃんと美咲ちゃんに殺されかけた時に合わせて使って逃げ回っていた時に使い方が分かった、二人の動きを低速にして自分の動きを高速化していたから周りの人の頭を大いに悩ませる事になった。

 

 

原則ニードレス一人に付きフラグメントは一つ、低速化と高速化の二つが同時使用出来る点でこの能力は同一の物であり、僕の能力は速度に関しての代物らしいという事までは分かるがやれる事の幅が広く、結局どの様な能力か分からないままだと言う事、普段いがみ合っている刹那ちゃん達と七海ちゃん達が仲良く会議を開くほど訳の分からない能力だ。

 

今は一通りの検証が終わり、僕は彼女達の命令によって学校での雑務や日常生活で能力を使いながら気付いた事を報告する様に言われている。

 

さっき言われた掃除や洗濯もこの能力を使用しながらだ、最近は料理などが冷める速度にも効果がある事が発覚した所為で食堂で働かされたり、他の生徒達の部屋に夜食やお菓子を持って行く事になったりと一日中走り回る日々だ。

 

 

現在僕が行える高速化は2倍速、低速化は0.5倍速なので戦闘時には実質的に四倍差の速度で戦闘を行えるので彼女達との模擬戦(と言う名のリンチ)も熾烈の一途を辿っている。

 

………休みが欲しいです。

 

 

山積みになって行く雑用をこなしながら刹那ちゃん達の要求を片付けた僕は先日行われた期末テストの採点を倍速で行っている、用務員のやる仕事じゃ無いと思うんだけどなぁ……。

それから二時間程ぶっ通しで採点を行い、本日の仕事を全て終わらせた僕は大きく背伸びを行い、部屋へと戻る。 その道中採点用に使っていた赤ペンを回し、加速と減速を能力で操作しながら目まぐるしく過ぎた一月を思いながら自分の本当の能力についてを考える。

 

 

僕の能力は刹那ちゃんや七海ちゃんの仮説を鵜呑みにするならば『加減速を操る能力』もしくは『速さの流れを操作する能力』なのだが、そのどちらもしっくり来ない。

 

何と言うか、全く別の原理現象で行われている様な気がするのだが、所詮僕の感覚での話な為、もやもやは積もるばかりだった。

 

入浴を終え、部屋に戻った僕は服を脱いでそのままベッドイン、能力を使い通しの日々な為か肉体的にも精神的にも疲労していた僕はそのままベッドの中から香る(・・・・・・)

良い香りに包まれて(・・・・・・・・・)就寝した。

 

 

 

…………うん? 何だか、その、僕のベッドの中に誰か居るんですけど。

 

寝付いて直ぐに抱き枕の様な物がベッド内にある事に気が付いた僕はすぐさまシーツを捲る。

 

するとそこには全裸の梔ちゃんが添い寝してました(震え声)

 

えっ? 何この自由人、ついに僕を社会的に殺しに来たの? つーか君女の子にしか興味無いとか言ってなかったっけ?

 

 

「……それ以前になんで梔ちゃんは僕の部屋で寝てるんですかねぇ」

 

『割ります!! 割って見せます!!』

 

「……この子寝言も筆談なんだ」

 

 

何と言うか凄い大物だなぁ、そんな事を思いながら僕は彼女を揺り起こした、社会的に抹殺される前に。

 

 

『うん? ああ、おはよう?』

 

「おはよう、と言ってもまだ夜だけどね」

 

『ならもう一回寝る、朝になったら起こして?』

 

「いやいや、なんで僕の部屋で寝るのさ!!」

 

『最近クロが疲れている見たいだったから私の能力でリラックスさせようと思って』

 

「えっ? あ、ありがとう」

 

『じゃあおやすみ』

 

 

そう言って、梔ちゃんは僕を押し倒し、能力を使って僕の意識を奪って行った。

 

心地良い微睡みと心の負担が軽くなる様な香りに身を委ねながら眠りに落ちた僕だったが、自分も服を脱いでパン一の状態なのを忘れており、翌日が大変な事になったのは言うまでも無い。

 

 




基本的にクロくんは人当たりの良い優しい雰囲気のイケメンですが、現時点では刹那達や学校の女の子達からはペット的な距離感で見られて居る為好感度は有りますが恋愛云々はありません。

梔さんはフリーダム、ペット扱いしてる男はアウトオブ眼中ですし、第一クロくんはへたれなので据え膳に手を出しません、その辺分かってて全裸添い寝やってます(白目)


現在クロノス君が使用できる能力

加速:最大二倍

減速:最大二分の一

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。