第32話 忠誠か築いた絆か
白砂村の伊邪那美神社、その賽銭箱の前で刹那ちゃん達が現れるのを待つ、アルカも加勢すると言っては居たが、如何しても一人で戦いたかったので断った、未来視によって判明したけど彼女達は僕の抹殺命令を受けている、恐らく僕の力を危険視したアークライトさんか離瑠さんの命令だろう。
そして一番大事な事は勝ち負けでは無く、この命令に刹那ちゃん達も揺れていると言う事だ。
彼女達のプライドの高さ故に交戦は避けられないだろう、けれども彼女達を傷付ける事なく戦いを終わらせる事が出来る筈だ。
僕がそう思ったと同時に石畳の階段を上がる音と境内の砂利を踏む音が聞こえた、閉じていた瞼を開け、真っ直ぐに前を見ると刹那ちゃん、七海ちゃん、美咲ちゃんの三人が居た。
「…………待っていたよ、僕を殺しに来たんだろ?」
「…………それは貴方の返答次第よ、クロ」
「今ならまだ間に合うわよ、戻って来なさいよ」
「そうですわ、私達も貴方と戦いたくありません」
絞り出した様な掠れた声、刹那ちゃんだけでは無く他の二人も顔が暗い、お互いに戦いたくは無いと言う思いがあるから説得をしに来たのだろう、けどシメオン内部に居るとアルカが死ぬ、戻る訳には行かない。
「残念だけど、僕はシメオンに戻る気は無い、そして君達にも負ける気は無いよ」
「…………そう、じゃあ仕方ない、わね、サヨナラ」
刹那ちゃんが唇を噛み締めながら
その一撃を予知していた僕は振るわれた手刀を片手で受け止め、能力封じの為に刹那ちゃんの身体を抱き留める、その瞬間遠くから眺めていたアルカの視線がビシバシ背中に突き刺さるけどこれ能力封じの為だから!! 下心とか全然無いから!!
「なっ!? 嘘でしょ!? 今のはマッハ9、私の最高速度なのに!?」
「前の僕なら反応出来なかっただろうね、でももう僕に君達の能力は通用しない」
その瞬間時を止め、全員の視界から消えると同時に鳥居の上へと移動する、彼女達はまだ僕の能力を勘違いしているので僕の時間停止に気が付けていない。
「今の僕に対抗出来るのは多分アダムシリーズくらいなんじゃ無いかな?」
「「「!?」」」
上から見下ろす形となったけれど、唖然として居る三人は状況が飲み込めて居らず混乱している様だ、まあ速度を操る能力と思ってるから仕方ないだろう。
クールタイムである30秒の時間を稼ぐ為、彼女達の思考に空いた空白に向かって口撃を開始、事前に梔から言われていた事を実践して交戦意欲を削いで行く。
「……僕はみんなの事を愛してるんだ、可愛らしい君達に傷を付けたく無い、実力差も歴然だし大人しく僕の女になれ」
「「「…………えっ?」」」
ポイントとしては右天モードの時見たく強気で行く事、普段とのギャップがイイ感じでみんなの心を揺さぶるのだとか、でも反応薄い気がするよ梔?
仕方ないので駄目押し、今度はストレートに自分の気持ちをぶつけるしかない、やっぱりあの娘のセリフはアレだったみたいだし、未来視出来れば楽に説得出来るんだけどなぁ。
「刹那、七海、美咲、僕は君達が欲しい、誰にも渡さない、シメオンの元に居ると言うならば奪い取る、君達の答えを聞かせて貰えないかな?」
と言うかこうやって話している間に梔がリラックス出来る香りを風上から垂れ流してる、洗脳とかそういう類の物じゃなさげなので放置してたんだけど、後々自分の首を締める様な予感がする、めっちゃくちゃ未来が見たい。
そんな事を考えて居ると反応が無い、調子に乗った発言だったかなと反省するも様子がおかしい。
何というか、将来の事とか子供はどうするかとか屋敷のある白砂村に住むのか
えっ、何? 君達僕を始末しに来たんじゃ無いの?
クールタイムも終わったので、取り敢えず鳥居の上から飛び降りて刹那達の元に向かう。
「この村は自然が残っては居るけど、自給自足するには不向きよね」
「けどシメオンから離脱するなら
「確かに不便な土地ですけれど、私と七海の能力があれば土地の問題は解決出来ると思いますわ」
「あの、結局みんな僕に着いてきてくれるの?」
「…………大分複雑だけど、元々私達はクロを殺す気なんて無かったのよ、今回も命令違反する気だったしね」
その割にはRTとか本気の技ぶっ放してたけどね。
と、ともかく彼女達が此方側に来てくれたお陰で
そんな時だった、また一瞬だけ時が止まり、過去の僕の声が聞こえたのは、唯姿が見えない所をみると声だけを未来に送っているのかな?
『へいへーい、過去を読み取れば回帰出来るっしょ? ああ、記憶封じられてる可能性もあるから
「そ、それって……」
『きーす、きーす、きーす!! 時間停止と回帰の同時使用は今の君じゃ無理だから諦めて初チューしましょう!!』
「ほ、本人達に触って直接過去を読み取れば……」
『無理無理、今の君じゃ触っただけじゃ他人の記憶を読み取る事は出来ないから、ちゅーして相手にも
は、腹を決めよう、命とキスだったら命の方が重い、うん大丈夫、後で事情を説明すれば許してくれるよね?
時間停止が解けると同時に刹那の肩を掴む、今後の方針を話し合い始めていた彼女は首を傾げながら僕の方を振り向く。
「何か用?」
「先に謝っとくね? ごめんなさい」
「へっ?」
こうして三人の少女の唇を奪い、彼女達に掛かっていた
強い言葉で口説き落とした後に手を付けるクロくん、今後梔に迫られるでしょう(白目)
アルカに殺されるかも知れませんが(震え声)
尚刹那達は6:4でクロへの思いが勝ちました、しかしまだまだシメオンに未練は残っている模様。
次の山場はヒゲ回か……。
没ネタ クロくんの修行
クロ「……よし、大分能力にも慣れてきたし夜も明けた、一旦屋敷に帰るかな」
ショタクロ「はろはろ〜、据え膳喰わないおとこ失格の未来のボク!! 君の修行に付き合う為に態々過去から来てやったよ!!」
クロ「いや、もう朝だし……ってあれ? 太陽じゃなくて月が出てる」
ショタクロ「時間巻き戻したからもう一回遊べるドン!!」
クロ「は、ハイテンションだね……」
ショタクロ「チミがローテンションなだけだろ〜、じゃあextraStage!! レッスン1、止まった時間の中で動いて見よう!!」
クロ「えっ?」(いやそんないきなり……あっ、止められた)
ショタクロ「つー訳で、チミのナイフを拝借させて貰ったから頑張って避けてね!! 大丈夫死んでも死ぬ前に回帰してあげるから!!」
クロ(全然大丈夫じゃ無いよ!!)
レッスン2 自力で生き返ろう!!
ショタクロ「3秒しか動けないチミが針ダルマになるのは目に見えてたね、ごめんごめんじゃあもっと優しいのね?」
クロ「ぜーはーぜーはー」
ショタクロ「回帰の練習、頑張って生き延びよう!!」
クロ「あ、それならかんt(あれ? なんで僕地球を眺めてんの? もしかしなくても此処宇宙空間?)」
ショタクロ「今のはチミ以外の人間ごと地球の自転を止めて見ました!! コレ使えば慣性の法則で敵を問答無用で地球外退去出来るから是非活用してね?」
レッスン3 未来を見よう!!
ショタクロ「宇宙空間に放り出されても回帰すればなんとでもなるでしょうに、別に地球を超新星爆発させた訳じゃ無いんだしさぁ」
クロ「…………」(遠い目)
ショタクロ「次、組手ね? 僕が今から直接未来を攻撃するからソレ察知して防いでね?」
クロ「…………なんでもありか」
的な感じの奴を前回やろうと思いましたが、やり過ぎ&カオスになるので断念しました(白目)
と言うかショタクロくん強すぎィ!!(震え声)