NEEDLESS the World   作:ACS

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第40話

第40話 決戦前

 

 

「痛いよ〜、痛いよ〜、調子乗って大技使うんじゃなかった〜、手が〜手が〜」

 

 

聖骸布無しに技を撃った所為で手が痛い、自分が子供だという事をすっかり忘れてた、肉体の所為で精神年齢が億単位の癖に思考が子供寄りになっているのが原因だろうか?

 

綺麗に地下までぶち抜かれた床に飛び降りた僕は、着地する瞬間の速度を停滞させて安全に最下層へと辿り着く。

 

 

「クロ、大丈夫か? ほら痛いの痛いの飛んで行け〜」

 

「姉さん!? 母性本能擽られちゃってキャラ崩壊しているよ!?」

 

「ハッ、つ、つい、クロの泣き顔を見ていたら……」

 

「クロさん!! 次ラスボスですよ!! 姉さんが使い物にならなくなる前に元に戻って下さい!!」

 

「断る!!」

 

「どうしてッ!?」

 

「大人に戻ったら合法的に女湯に入れないだろ!!」

 

「そんな理由ーーーーッ!!」

 

「それ以外に何があるって言うんだ!!」

 

「良し、ならこの戦いが終わったら一緒にお風呂に入ろう、クロ」

 

「姉さん!?」

 

気が付けばクルスくんが絶叫すると同時に突然神父が崩れ落ち、ショックを受けていた、多分合法的に女湯に入れる上に子供という事を生かして女の子達にちやほやされている僕の事を想像したのだろう。

「超羨ましい……ッ!!」

 

「神父様ーーッ!?」

 

「ダメだ、あのチビもブレイドも両方ビョーキだ」

 

「あ、そうそう神父さん、僕は君に用があったんだ」

 

「なんですか……」

 

「超やる気無くしてるけど、まあ大丈夫でしょう」

 

 

そう言って僕は彼の額に頭突きをかまし、僕の世界(ザ・ワールド)を譲渡する、と言っても白毫の一回や二回で覚えられる代物じゃ無いのだけど、未来視の結果此処でコレを覚えさせないと神父は静止した世界に入門出来ず、左天にボコられる。

 

後は本人のやる気次第なんだけど、僕は彼に対する特効薬的な言葉を持っている。

 

 

「神父さん、コレで君は僕の能力を覚えた筈、それを使いこなせる様になれば世界中の美女美少女を思いのままの年齢にする事が出来るよ!! やったね神父さん、幼女が増えるよ!!」

 

「ウオォォォオ!! 行くぞ雑魚共ッ!!」

 

 

元気になって何よりなんだけど、どーして冷たい視線が僕らに突き刺さるのだろうか?

 

内心でそんな思いを愚痴りながら、泥濘む足元に辟易して歩いていると、無事神争奪戦が行なわれる会場に辿り着く。

 

周りにはエデンズシードの塊の様な物が蠢き、肉の繭が中央に鎮座している、未来視によるとあの中にアークライトさんが入っていて、周りには離瑠さんが浮いていて神父達を圧倒する。

 

その未来は外れていなかった様で、親父達の前に彼女は降りてきた。

 

 

思わず地面にひれ伏し、そのおみ脚を見ながらスカートの中を覗けないかと苦心していたが、絶妙な立ち位置にいる為覗こうにも覗けない。

 

 

「み、見えない……流石離瑠さんだ」

 

「クロさん一体何やってるんですか……」

 

「見て分からないかクルスくん!! 覗きだよ、NO☆ZO☆KI、僕は男のロマンを求めて––––」

 

「クロ、何をしている?」

 

 

僕が溢れ出る欲望に屈した瞬間、目の前に美しいアルカの足が現れ、僕の前の床を踏み抜いた、脚には炎神の息吹(アグニッシュワッタス)が纏われており、ごりごりと床が削れている、見下す様な視線には殺気と怒気が含まれていてちびりそうなくらい怖い。

 

「あ、あの、アルカ? ちょっとした子供のお茶目だから大目に見てくれないかな〜、なんて……」

 

「梔やお前の部下連中ならば私も我慢しよう、しかしよりにもよって離瑠だと? 私と言う者がありながら……ッ!!」

 

「待って、落ち着いて、クールになるんだアルカ!! 今仲間割れはマズイ!! ちょっとした好奇心だから!!」

 

「答えをはぐらかし続けているお前が悪い、そもそも今回の事にしたって私はお前が生きていると信じて待っていたんだぞ? いきなり一時間先に飛ばされたと思ったら宿は更地になっている上にお前は居ない、惨劇の後からお前の生存が絶望的な事が分かる状態だ、私がどれほどお前の身を心配したと思っているんだ!! それなのに謝罪の言葉どころか以前には無かった女好きまで拗らせるとはどう言う了見だ!! クルスが居る手前平静を装わなくてはならない私の気持ちを知っての事か!! そんなに女が好きなら私を見ろ、お前の望むことなら何だってやってやる、好きなだけ奉仕してやる、だから私だけを見ろ!!」

 

「そ、その事はこの戦いが終わったらちゃんと答えを出すから、今は周りの視線を気にして欲しいんだけど!? 僕らめっちゃ見られてるよ!?」

 

「知った事か!! 私にとってはお前とクルス以外の事などどうでもいい!! お前が私の隣に居てクルスが笑っていられるなら他の事など瑣末事だ!!」

 

 

本能に突き動かされて居た所為でアルカが弾けてしまった、しかも僕に対する好意を声高らかに叫んでいるのだから凄く恥ずかしい。

 

とは言え、自制心の効かないこの姿のままでいると確実にアルカが『お前を殺して私も死ぬッ!!』な思考をし始めて殺しにかかって来る、しかも宣言通りに僕を殺した直後に『安心しろ、来世でも必ずお前を探し出す』とか言って自分の首を切り落す姿が見える、…………未来視って本当に便利だね。

 

アルカに惨殺される未来から逃れる為、僕は自分の身体を成長させ、本気で心配していたのだろう、涙を流し始めたアルカを落ち着かせた後に彼女に渡した聖骸布を返して貰う。

 

その後、僕らは神父達の戦いに巻き込まれないように離れながら左天の登場を待つ、そもそも僕らの敵はオリジナルのアダム・アークライト、今神父が戦っている方とは別の男だ。

 

ちゃんと御礼参りしてやるから覚悟しろよ左天!!




そろそろ最終回、ヒロインは最終回後に梔ルート、アルカルート、ハーレムルートの三種でいきます。

尚最終戦は聖刻持ちのアルカ以外は留守番です、実力不足もありますが、それ以前に左天に再洗脳されるのを避ける為です。
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