第42話 天使
緊張感の欠片の無い会話もそこそこに、夜露死苦と未央ちゃんが乱入し、アークライトさんをその場から弾き飛ばしている、良く見れば刹那達も遅れながら此処まで足を踏み入れている、…………外に居てくれと言ってあったんだけどなぁ。
梔と目が合ったので手を振って無事な姿を見せた後、中央に浮かぶ天使を改めて注視する。
イザナギの力を手に入れた大神と同化した者達の片割れ、地中深くで力を蓄え復活を遂げようとしたのはまるで
…………ある意味今回の戦いは
神父が夜露死苦を掴み、内田爆弾とか言って投げ飛ばした瞬間、僕は自分の時を加速させて誰も知覚出来ない速さで天使に接近、そのまま天使を取り込もうとしていたアークライトさんの羽を引き千切りながら眉間に拳を突き立て、眠りにつく前にまで天使の時間を回帰させる。
圧倒的力相手に余裕の無かった神父達は勿論、力に酔って神父達と遊んでいたアークライトさんも不意を突かれた形だ。
「何ッ!? クロッ、一体何のつもりだッ!!」
「見ての通りさ、僕は初めからこの天使を手中に収めるつもりで静観していたんだ!!」
「ハッ!!
「貴様には渡さん!! 彼女は私のモノだッ!!」
「神のクローンごときが、神の血肉を食った僕に勝てると思うなッ!!」
飛び掛かって来る二人に向けてそれぞれアトミックヘイルスパークとプレデタークロスを叩き込み、彼らをそのまま叩き落す。
その隙に目を覚ました天使に僕の中の
無論この身体は唯のクローン体、弱っている天使とは言え、その存在との同化に耐えられる訳は無いのだが、体の崩壊が起こる度に肉体を回帰させて行き、同時に僕自身の時を加速して人類種から一段階上の存在に進化させる、その工程で無理矢理天使の同化に耐性を付けさせた、その所為で先祖帰りを起こしてしまう。
数億年の精神攻撃に匹敵する苦痛を味わう事になったが、
気合いと根性で苦痛に耐え抜きながらも、未来視で左天が歯噛みする姿を見てほくそ笑んだ僕は、彼の隠れている場所へアトミックヘイルスパークを叩き込む。
「残念だったね、僕を殺すにはちょっと詰めが甘かった、全能者にはなれないけど君達の目論見は潰させて貰ったよ?」
「テメェ、あの状況からどうやって……ッ!!」
「単純な話さ、オリジナルアークライト、それと柱の陰に隠れている六道銀、
「バカなッ!? 天使を取り込んだ状態のテメェならともかく、肉体と共に戻るべき時空も捻じ曲げたんだぞ!? 一ニードレスが一体どうやってッ!!」
「そもそもその前提からして間違っている、僕は正確にはニードレスじゃあない、この力は天使よりもはるか昔に存在していたカミの血肉を直接喰って手に入れた力だ、君達とは能力を手に入れた経緯が違う、君が十全に能力を使いこなせない理由がそれさ」
「オリジナル、アークライト、だと?」
「六道銀って、確かギド博士の本名だった筈……」
僕が言ったオリジナルの一言に反応したアークライトさん、左天はバレてしまってはしょうがないと言った風に包帯の下の素顔を晒し、その場に居た全員を驚かせる。
更にクルスくんが指摘した六道銀、彼は神父一行の仲間だった男だが、元々シメオン側……いや、
彼らの目的はこの地に眠る異世界への扉、この国は第三次世界大戦時に次元兵器を研究していたのだが、完成まで後一歩の所でスパイによって装置が暴走、そこに連合の爆撃を浴び、その最中に異次元への扉が開いてしまい、嘗て東京と呼ばれていた場所と引き換えに大量のエデンズシードと共に二体の天使が地球に飛び出した、その姿を見た六道銀は希望と可能性持ち、その事を知った左天は神への野望を持ち、影武者として今のアークライトさんを作ったのだ。
その天使の片割れがキリストセカンドに取り込まれて全能者となった、そしてもう片方が僕に取り込まれた、しかも弱り切っていたからか、神の一部を喰った程度の器だったからか、僕は全能者までに至らなかった、本来なら横から神の力を掠め取る気だった左天の顔を見ると溜飲が下がる、残念でした貴様の結末は今決したよ。
「まあそう言う事だから、君らが何かを企む前に––––––」
殺す、そう言おうとした矢先に地響きが起こり、埋め立てられていた異世界への扉が開かれた、見なくても分かる、あの神父が自分も天使を喰う為にこじ開けたに決まっている。
開いた穴から飛び出した天使、それにアークライトさんと神父が張り付き、口を開けていた……って二人とも物理的に喰うのかよ!!
「させるかッ
「無駄無駄ァ!!
時を止めて天使を掠め取ろうとした左天、しかし僕は静止した時の中を知覚出来る、彼が天使まであと一歩といった所で時間を止め返す。
その瞬間左天以外の二つの視線を感じる、如何やら無事に神父とアークライトさんも静止した時間の中に入門できた様だ、そうでなくては態々左天に時間を止めさせた意味が無い。
「あはははッ、どーだい? 時を止められた状態で敵に背中を晒す気分は?」
「…………ッ!!」
「まあまあ落ち着けよ、僕は今のあんたを嬲って殺すのは趣味じゃ無いんだ」
そう言って、僕は左天の後頭部を踏付け、神父とアークライトさんの喰っている天使の身体に顔面を押し付ける。
「コレで君達と僕は同格になる、僕は全能者にはなれなかったけど、代わりに先祖帰りを起こしているんだ。 今はまだ耐えられるけど
僕はグズグズと腹の中で煮え滾る黒い感情を押さえ込み、六道銀を除いたアダムシリーズを全能者へと昇華させる。
何故同じアダムシリーズである六道銀を除いたのか、それは
左天に第六波動を喰らって死亡し転生した後、丁度アルカのクローン達と別れた頃に一度過去へと転移し、彼個人と一対一で交渉を取り付けた。
条件はたった一つ、彼の愛する女性を蘇生する代わりにこの戦いに水を差さない事、僕はそれを条件に彼と交渉し、報酬の前払いとして彼女の肉体を回帰し、人質の意味合いも兼ねて意識ごと時を止めた、だから彼は僕達の戦いに水を差せない。
そんな事を考えていると、ブリキ人形の様に身体が軋む音が聞こえ、神父が動き始める、次に左天、アークライトさんが静止した時の中を動き始めた。
『『『覚えたッ!!』』』
「随分と身体が重そうだね、ダイエットをオススメするよ全能者サマ?」
「チョーシ乗んなよヒョロガキ!! そーいやお前は前からハーレム作ってて気に入らなかったんだ!! 八つ裂きにしてやるよッ!!」
「ヒャァーーッハッハッハッ!! 慢心したなァ右天ちゃんよォ!! いくら魂由来の能力だと言っても全能者になっちまえばコッチの物、同じ能力同士なら
「吠えるな、神は三柱も要らんッ、私がクローンだと? 認める物かッ!! 私は、私こそが『アダム・アークライト』だッ!!」
「掛かってきな、イザナギ共!! 神の複製品ごときが本物の神に勝てると思い上がるなよッ!!」
こうして、止まった時の中で最後の戦いが始まった。
クロノス=時間操作で美女美少女だらけな世界を作る
アダム・ブレイド=時間操作でロリロリな世界を作る
アダム・アークライト=時間操作でロリロリ(ry
左天=俺様が神だッ!!
…………一部の神様がビョーキだ(白目)
割と超展開だけど原作もアレだったから……(白目)