ネギま×Transformers   作:ホーネット

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第2話

人間が住む旧世界(ムンドゥス・ウェトゥス)と呼ばれる世界とは別に首都をメガロメセンブリアとした、総人口12億人の魔法使いの住む魔法世界(ムンドゥス・マギクス)と呼ばれる世界が存在している。

 

 この世界はその名のとおり魔法が中心の世界ではあるものの、科学技術が全く無いという訳ではない。その魔法世界に存在する科学技術の一つにまほネットと呼ばれるものがある。 このまほネットでは主に魔法使い限定の情報交換や魔法アイテムの通販といったことが行われており、魔法使い専用とはあるが、これを利用するのに専用の機械が必要という訳ではなく必要な情報さえあれば通常のインターネットを経由しての利用が可能である。

 なぜ、旧世界にあるコンピューターでもアクセスが可能かというと、これは主に旧世界を中心に活動を行う魔法使いのためなのだが、今回だけはこのシステムが仇となった。

 

 フレンジーがまほネットの存在を知ったのは単なる偶然であった。 メガトロンを探すために地球に降り立ったディセプティコンたちではあるが、メガトロンが地球にいるだろうことは分かったが地球のどこにいるかまでは分からない。

 そこで、とりあえずフレンジーを除く5体のディセプティコンたちは地球の乗り物をスキャンすることで自分たちの存在を隠し、体が小さく潜入も得意なフレンジーに情報収集を任せることにした。

 そして情報収集を任されたフレンジーは一人行動を開始、自分の大きさと質量にあった家電製品であるCDプレイヤーをスキャンして人の目を欺きながら誰もいない家を見つけると、周りに誰もいないことを確かめて自分の爪を家の壁に突き刺しながらよじ登り、ベランダから部屋の中をカメラアイとセンサーを用いて中に誰もいないことを確認すると手でガラスに穴を空けて窓のロックを解除して部屋の中へと侵入する。

 そして部屋にあるパソコンの電源を起動すると、4本ある腕の1本の手をニードルへと変形させてパソコンの差し込みプラグへ突き刺し、体を小刻みに震わせ、甲高い声のような騒音を上げながら高速で地球の情報を集めはじめる。 そして、1分もかからずに地球のおおまかな情報を集め終えたフレンジーは次に重要な情報が一番多いであろうアメリカ国防省のネットワークへのクラッキングを開始する。

 

 当然のことながら国防省のセキュリティがフレンジーのクラッキングを阻もうとするが、フレンジーはあっさりとそのセキュリティを突破し、国防省のコンピューターにウイルスを仕込みながら次々に情報を抜き取っていくが、すべての情報を抜き取るあと少しのところでコンピューターの接続が切られてしまう。

 普段のフレンジーなら接続を切られたことに腹を立てるところだろうが、フレンジーは接続が切られる寸前に目にした単語について考えをめぐらせていた。

 

 フレンジーが目にしたのは魔法という単語だった。

 

 フレンジーが国防省にクラッキングを行う前にした情報収集な中に魔法についてもあったが、それは漫画やゲームに出てくるものであり、国家機密にされるようなものでは決してなかった。

 そこでフレンジーは考えるのをやめると、今度はインターネットで魔法についてありとあらゆる情報を調べはじめ、そしてあるひとつの画面で動きが止める。

 その画面には大きな字で『まほネット』と書いていてパスワードを打ち込むようになっており、今までにない画面にフレンジーはすぐさまクラッキングを開始した。

 

 

 

 

 

 ここは魔法世界でまほネットを管理している場所。 そこでコンピューターの前に座って仕事をしていた職員の一人の動きが突如として止まり、次には焦った様子で勢いよくキーボードを操作しはじめる。

 

「おい、一体どうしたんだ?」

「異質な信号を感知した! 何者かからクラッキングを受けてる!!」

「は?」

 

 返答を聞いた他の職員が怪訝そうな顔をする。 というのも、まほネットは魔法使いなら誰でもが利用できるのでクラッキングは比較的少なく、仮に受けたとしてもまほネットの電子精霊によって管理されているセキュリティは地球のものと比べるまでもなくはるかに高い。

 

「おい!セキュリティはどうした!?」

「ダメだ全部突破されてる! こんなのありえない!!」

 

 職員の悲鳴のような声に周りにいる他の職員たちもことの重大さを理解しはじめるが、コンピューターのクラッキングは一向に止まる気配を見せず、なおも情報を抜き取っていく。

 

「おい……嘘だろ。 ……これはヤバイぞ」

「おい! 今度はどうした!?」

 

 コンピューターを操作していた職員の顔からみるみる血の気がうせていき、次の瞬間に勢いよく立ち上がり大声で叫ぶ。

 

「誰でもいい! メインコンピューターの接続を切れ!!」

「メインコンピューターの接続だと!? そんなこと簡単に出来るか!!」

「いいから早くしろ!! 元老院から情報を盗まれてる!!」

 

 

 

††

 

 

 

 まほネットにクラッキングをしていたフレンジーのパソコンの画面に再び接続が切られたことを示す表示が現れる。 このまほネットのセキュリティはフレンジーでも少々手こずるものであり、国防省にクラッキングを行ったときと比べると抜き取った情報は少し少ないが、フレンジーは嬉しそうに身体を震わせると、まるで喜びの声のように甲高い騒音を上げてディセプティコンにしか伝わらない信号で世界各地に潜伏している仲間に連絡を取る。

 

《こちらフレンジー! メガトロン様の居場所が判明した!!》

《それは本当かフレンジー!?》

 

 フレンジーの報告にブラックアウトが喜びの声を上げ、他のディセプティコンも声には出さないものの、それぞれが反応を示す。 クラッキングを途中で妨害されてフレンジーではあったが、目的の情報であるメガトロンの居場所に関する情報はキッチリと抜き取っていた。

 

《ああ、どうやらメガトロン様は昔日本の麻帆良とかいう所に墜落して、そこで魔法使いとかいう連中と戦って封印されたらしい》

《封印!?ならメガトロン様はまだ生きているのか!?》

《ああ、どうやらそうみたいだぜ》

《そうか……よかった》

 

 メガトロンが、まだ生きているという事実にブラックアウトが安心したらしくホッと息を吐くような反応を起こす。

 

《おいフレンジー、その魔法使いとかいう連中の情報はあるか?》

 

 フレンジーとブラックアウトのやり取りを静かに聞いていたスタースクリームが静かに口を開く。

 

《安心しろ、魔法使いの情報もちゃんとあるぜ》

《そうか、ならそいつらの情報をよこせフレンジー》

《はいはい分かったよ、今お前らに情報を送る》

 

 フレンジーがそう言うと同時に、ディセプティコン全員に魔法についての情報が送信される。

 

《なるほど、これが魔法か。 虫ケラの分際でなかなかやるようだな》

《かまわねぇさ、どいつもこいつも全員ぶち殺してやるぜ!!》

 

 情報を受け取ったバリケードが関心し、ボーンクラッシャーが興奮したように息を荒げる。

 

《それでフレンジー、その麻帆良とかいう所に潜入出来るか?》

《今は麻帆良学園とかいう所になってて人間のガキどもが多くいて潜入なんざ楽勝だ。それに俺は今日本にいるから明日には潜入は完了してるぜ》

《それで、全員がそろったらすぐにでも襲撃するか?》

 

 ブロウルの問いかけにスタースクリームは少し考えを巡らせたあと、口を開く。

 

 《いや、いくら虫ケラとはいえメガトロン様を封印するような奴らだ。 ここは慎重に事を進める必要がある。》

 

そしてスタースクリームは各ディセプティコンたちに指示を下していく。

 《ブラックアウト、お前はフレンジー麻帆良への潜入が完了しだい麻帆良を攻撃して奴らの注意を引き付けると同時に戦闘データの収集を行え。 フレンジーは奴らの注意がブラックアウトに向いている隙にクラッキングを行って更なる情報を集めろ。 そのデータを元に対策を考える》

《了解したぜ、俺に任せときな》

《お前の指示に従うようで気に食わんが、まぁいい。 メガトロン様を封印した奴らを皆殺しにしてやる》

 

 スタースクリームの指示にフレンジーが軽い調子で答え、ブラックアウトが少し不満げながらも、魔法使いとの戦闘を承諾する。

 

《ブロウル、バリケード、ボーンクラッシャー、お前たちは日本に潜伏し俺の合図を待っていろ》

《なるべく早くしろよ! こっちは暴れたくてウズウズしてんだからよ!》

《それにしても海を越えないといけねぇのかよ、面倒くせぇな》

《運が悪かったな、せいぜい頑張って泳いで来やがれ!》

 

 暴れたくて仕方がないという様子で答えるボーンクラッシャーと海を越えなければならないことを面倒くさがるバリケードを、すでに日本にいるフレンジーが愉快そうにからかう。

 

《各自やることは分かったなら今すぐ行動を開始しろ!》

 

 その言葉と共に一斉に通信が終了し、世界各地のディセプティコンたちが日本の麻帆良学園を目指して行動を開始した。

 

 

 

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