ネギま×Transformers   作:ホーネット

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第6話

 時刻はすでに深夜2時になろうかという時間にもかかわらず学園の体育館には魔法使いや魔法の存在を知る大勢の教師や生徒が集められておいた。

 彼らは魔法の存在を知るため呼び出されること自体はおかしいとは思わないが、それでもこんな夜も遅い時間にすでに眠っていた者まで含めた全員が呼び出されることは初めてであり、呼び出された者たちは首を傾げていた。

 

 そんな呼び出された者の中でタカミチたちは一部の魔法関係者は集められたのは先程あったブラックアウトとの戦闘に関することであろうと考えていたが、それでもまだ日も昇らないうちから麻帆良にいるすべての魔法関係者を集める必要があるのかと疑問に思っていたが、学園長と超鈴音が体育館のステージに姿を現したことで、なぜ学園長と超問題児である超鈴音が一緒にいるのかとさらに疑問が増える。

 

「みんな揃ったようじゃが本題に入る前に一つ謝罪をさせてくれ、休んでいた者もおるじゃろうにこんな時間に急に呼び出したりしてすまなかった」

 

 学園長は初めに夜遅くに呼び出したことを謝罪して頭を下げたあと、頭を上げて呼び出した理由を説明する。

 

 「すでに知っている者もおるとは思うが、こんな時間に呼び出したりしたのは先程あった未確認機による襲撃者についてじゃ」

 

 学園長の口から発せられた襲撃という言葉に集まっていた魔法関係者たちが反応を示す。 なぜならつい先日もヘルマンと名乗る悪魔がネギを狙って麻帆良に潜入して、数人の生徒を人質にするという事件があったばかりであるため、今回もそのようなことがあったのかとほとんどの魔法使いたちが不安に感じていた。

 

「みんな色々と疑問はあると思うじゃろうが、まずはその時の襲撃者との戦闘を見てくれ」

 

 学園長がそう言って超がパソコンを操作すると、ステージの上からスクリーンが下りてきて体育館の明かりが消えて映像が流される。

 

 そして、流された映像はヱヴァの従者である茶々丸の視点から撮影された映像であり、それには麻帆良の世界樹前広場に軍用ヘリコプターのMH―53ペイブロウが着陸しているだけであったが、MH―53ペイブロウがいきなり巨大なロボットに変形するのを見て、ほとんどの魔法関係者が映像がよくできたCGかなにかだと疑ってしまった。 なぜなら、ヘリコプターが巨大ロボットに変形するところなどいくら魔法という存在を知っていたとしても誰も見たことがないからである。

 

 だがしかし、スクリーンに映る巨大ロボットが同じくスクリーンに映るタカミチたちに向けてガトリングを乱射しはじめたことであのロボットが襲撃者となにか関係があるのだと思ったが、対処にあたっているのがタカミチなどの麻帆良でもかなりの実力者たちであるので、ほとんどの魔法関係者がタカミチたちがすぐにあのロボットを破壊して終わりだろうと高を括っていた。 だが、神多羅木やシャークティの放つ魔法にロボットはほとんどダメージを受けず、気で全身を強化した小太郎の打撃でもビクともせずに、両手のプラズマキャノンと右手のガトリングで広場を破壊していく。

 

 そして、茶々丸がジェットを使って飛んだことにより画面も移動し、茶々丸のマスターであるヱヴァが魔法でロボットを怯ませた隙に、茶々丸が背中のジェットと関節部の噴射機構で勢いをつけたパンチを放つが、それはロボットの右手によって防がれたうえに茶々丸もロボットに捕らえられて破壊されそうになってしまう。

 ボディが少しずつ破壊されるが、ロボットの目が狙撃されたことで茶々丸はロボットの手から抜け出し、刀子が雷鳴剣で攻撃するとロボットは苦痛の叫びを上げ、咸卦法で強化したタカミチの豪殺居合拳でロボットが地面へと倒れる。

 

 それを見てようやくロボットが破壊されたのだと実際に戦ったタカミチたち以外の全員がそう思った。 しかし、刀子の雷鳴剣を喰らい、タカミチの豪殺居合拳まで喰らってもなお、ロボットは破壊されていなかった。

 

 タカミチはロボットがまだ破壊されていないことを知ると、再び豪殺居合拳を放つがロボットがプラズマキャノンを地面に向けて放つと、プラズマキャノンが360°に広がって豪殺居合拳の威力を弱めてタカミチたちを攻撃する。

 

 タカミチたちは魔力障壁を張って攻撃に耐えるが、ロボットはすでに立ち上がりタカミチが放つ豪殺居合拳をヘリに変形して躱すと、そのまま上空へ飛んで行って映像は終わった。

 

「高畑先生、あの映像は偽物……ですよね?」

 

 体育館に明かりがつくと、映像を見ていた一人が恐る恐るといった様子でタカミチに聞くと、他の魔法使いたちも映像が偽物であってくれと祈るような視線でタカミチを見る。 

 

「申し訳ないけど、あの映像は偽物なんかじゃない。 正真正銘の本当にあった戦闘だ」

 

 偽物ではないというタカミチの言葉に多くの魔法使いが衝撃を受け、それでも信じられなかった他の魔法使いがタカミチ以外で戦闘に参加した刀子や神多羅木たちに確認するが、その全員が映像が本物であると肯定した。

 

「学園長! あの映像のロボットは一体なんなんですか!?」

 

「それについては儂も詳しいことは知らんからの、じゃが儂の代わりに超くんが説明してくれるぞい」

 

 学園長から名前を出された超に疑問や敵意の籠った視線が集中するが、それらの視線を全く気にすることなく超は説明を始める。

 

「みんな色々と疑問に思っていることはあるだろうけど単刀直入に言わせてもらうと、あの映像に映っていたロボットは惑星サイバトロンからやってきた金属生命体。 つまりは宇宙人だ」

 

「馬鹿な! 宇宙人なんてそんなものがいるはずがない!!」

 

「そうだ、それにあのロボットだってお前が作ったものじゃないのか!?」

 

 映像のロボットが宇宙人と言った超の言葉を魔法使いの一人が否定すると、他の魔法使いがあのロボットが超が作ったものと言いだす。 ヱヴァの従者である茶々丸の製作に超はかかわっているためにその言葉は信憑性を増し、超への敵意は増して中には杖を構える者すら現れる。

 

「たしかに、変形する機能を持ったロボットを製作しようと思えば私は出来るけど、いくら魔法を受けてもビクともせず、機械の弱点とも言える電撃を喰らっても機能を停止することなく、さらには高畑先生の豪殺居合拳を喰らってもなお破壊されないロボットなんて誰も作ることなんて出来やしないよ」

 

 ロボットを作ることが出来ないという超の言葉に、敵意がむき出しの状態だった魔法使いたちに戸惑いの声が上がる。 冷静になって考えれば、あれだけの攻撃を耐えるロボットなんて超の言う通り誰も作ることは出来ないうえに、それだけの耐久力のある物質なんて魔法世界にすら存在しないだろう。

 

「そ、それじゃあ、あのロボットが本当に宇宙人だったとしたらどうして麻帆良を襲撃したりしたんだ!?」

 

 その言葉を聞いた超は少しだけ目を閉じたあと深呼吸をして、何かを決意したように目を開ける。

 

「奴、いや……奴らディセプティコンの目的は、この麻帆良のどこかに封印されているであろう自分たちのリーダーであるメガトロンを復活させることだ」

 

「リーダーということは、今回襲撃して来た奴よりも強い奴がこの麻帆良にいるのか!?」

 

「それに奴らということはあんな奴がまだ何体もいるということじゃないか!?」

 

 麻帆良を襲撃したロボットがまだ何体もいて、さらにそのリーダーまでもがこの麻帆良にいるという真実に、集められた魔法使いたちが軽いパニック状態となる。

 

「みな静まらんか!!」

 

 学園長の激しい声により、パニックになりかけていた魔法関係者たちがピタリと止まる。

 

「みな冷静になるんじゃ、子供たちもいるのじゃぞ」

 

 その学園長の言葉にハッとした魔法関係者たちが冷静になったのを確認すると、学園長は超に続けるように促す。

 

 「みんな落ち着いたようだから話を続けるけど、ディセプティコンのリーダーのメガトロンはかつてこの地球に墜落した時に魔法使いと戦い封印された。 だから奴らはメガトロンを封印から解くための情報を集めるために麻帆良を襲撃して、注意がそちらに向いている隙に麻帆良のネットワークに侵入して情報を盗み出そうとしたんだ。 ああ、それと情報を盗み出そうとした奴はちゃんと破壊したから安心して大丈夫だよ」

 

 情報が盗み出されそうになっていたということに魔法関係者は驚いたものの、超がすでに破壊したということを聞いて先程のようなパニックになりかけるような事態にはならなかった。

 

「だけど、麻帆良を襲撃した個体を含めて4体のディセプティコンが現在も地球に潜伏していることが調べて分かっているから油断は出来ないよ」

 

 安心したのもつかの間、ディセプティコンが4体もいるという事実に、魔法関係者の多くの顔から血の気が失せるが、それでも疑問に思った魔法使いの一人が口を開く。

 

「あの……そのディセプティコンって奴らがどうして4体いるってどうして分かるんだ? 麻帆良を襲撃した奴がその1体なのは分かるが、情報を盗み出そうとした奴は破壊したらしいし、あと3体はどうやって分かったんだ?」

 

「それなら簡単だよ。 インターネットで調べたら海外で誰も乗っていないはずの車が動き出したという情報があったから、おそらくそれがディセプティコンだろう。 もっとも、車といってもパトカーに地雷除去車、それに戦車だから分かったところでそう簡単にはいかないだろうけど、だけどそれでも大丈夫だよ」

 

 戦車まで敵という事実に多くの魔法関係者が衝撃を受けたものの、大丈夫と自信を持って言う超に安心すると同時にその自信がどこからくるのか不思議に思う者が多くいた。

 

「たしかにディセプティコンは脅威だけど私たちには魔法があるし、それにディセプティコンから地球を守ろうとしてくれるオートボットっていうロボットたちもいるから大丈夫だよ」

 

「超くん、そのオートボットというのはなんなんじゃ?」

 

「ああ、そういえばオートボットの詳しい説明がまだだったね」

 

 オートボットという言葉に学園長が超に訊ねると、超は納得したように説明を始める。

 

「オートボットというのはディセプティコンと同じ惑星サイバトロンの金属生命体だけど、だけどディセプティコンとは違って地球を守ろうとしてくれた。 どんな犠牲も厭わずに最後まで私たち人間の味方でいてくれた」

 

 まるで大切な誰かを失ったような、だがそれでいても大切な誰かとの思い出を振り返るような声で超は言った。

 

「だからオートボットは私たちの味方だよ」

 

 オートボットが味方であるということを少しの疑いも持つことなく言った超を見て、集まった魔法関係者全員がまだ姿すら見たことのないオートボットが味方であることを理解した。 

 

「なるほど、超くんの様子を見ればそのオートボットという者たちは我々の味方と考えて良さそうじゃが、一つだけ質問してもいいかのう?」

 

 超の説明を聞いてオートボットが味方であると理解した学園長だったが、それでも一つだけ疑問に思ったことを超に質問する。

 

「それはどうして超くんはそこまでオートボットやディセプティコンについて詳しいのかということじゃ?」

 

 魔法使いですら知らないようなオートボットやディセプティコンについてまるで実際に見たことのあるかのように話す超に、疑問に思う魔法関係者は学園長以外にも多くいた。

 

「そうだね……たしかにそれはちゃんと説明しないといけない」

 

 超は納得したようで、自分を見る多くの魔法関係者たちをまっすぐ見ると口を開く。

 

「私は…………未来の地球からやって来た」

 

 

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