結構もさっとした博士と、なかなかつるっとした”女の子”のお話
「・・・し!起きて!博士!」
「・・・む」
「もう、またこんなところで寝て。風邪引いても知らないよ?」
「すまんすまん」
「昨日も夜遅くまで起きてたみたいだけど・・・無理、しないでね」
「おう」
はろー。
わたしは物心ついた頃から博士と一緒にいる。幼なじみってやつかしら?いつからかは覚えていないけれど、わたしって記憶力がいいから博士の言ったことなんでも覚えているの。
例えば・・・そうね、むかし博士が真剣な目でお前を僕の嫁にする!って言ったこともあるんだから!その話をすると博士ったらスネちゃったりするの、男心っていうのは理解できないわ。
「おーい」
「はーい、どうしたの?お茶?」
「この前の資料もってきて」
「はーい」
はろー。
研究所(ラボ)でのわたしの仕事は博士の秘書みたいなものかな?ラボにはたくさんの研究者とかお客さんがくるからわたしと博士はあまり仲良くしちゃダメみたい、ふふふ社内恋愛ってやつかしら?
ちなみに博士の研究所では人工アンドロイドを研究していて、博士の話では最近変態が増えて困るって・・・確かに性格とか、容姿とかは私たちが作るけどどうなのかな?人間がロボットに恋をするなんてことあるの?あはは笑っちゃう、世の中変な人もいるのね。
「僕はこれから街へ出てくる、部屋の番をたのんだ」
「任せて。あ、明日の分のパンを切らしているからついでに買ってきて!」
「おう、いい子にしてるんだぞ」
「もう!子供扱いしないでよね!さ、いってらっしゃい」
「いってくる」
はろー。
ふう、最近博士ったらわたしのことを子供扱いするのよね、ひどいわ!ま、いいけどね。
博士がこのラボを始めたときからわたしはずっと博士の部屋かこの研究室にいるの。博士が出してくれないの、本当に博士ってむかしから謎だわ。
そりゃあ自分でも抜け出せないか試したわ!でも鍵を閉められちゃって、ドアノブに触れるとビリッとくるの!すぐに諦めちゃった!
ラボを始める前はずっと博士の家にいた、なんでかわからないけど、もしかしたら博士の趣味なのかな?全く窓がないの、鏡も。わたしこれでも女の子よ?身だしなみの一つも整えさせてくれないの、女心がわかってないのね。あ、でも!洗い物とか、洗濯物とかは全部博士がやってくれてるのよ、お買い物もね!お前にほとんど任せてるから僕にも手伝わせてくれって!ここだけは全国の女の子に誇れるの。えっへん。
「ただいま」
「お帰りなさい!」
「今日は美味しそうなパンがあったからちょっと奮発しちゃったよ」
「わー!美味しそう!」
「お、もうこんな時間か。おいで」
「うん・・・」
はろー。
博士がご飯を食べる前に、博士は寝てろって言ってたからお先に寝てたんだけど、最近は博士に撫でてもらうの。1日お疲れ様って!ここのところ、これのために毎日生きているようなものだわ!うふふ、撫でてもらうとなんだか、めがとろんとしちゃって、なんだか、あたまも、はたらかなくなって・・・・ね・・・ちゃ・・・。
◯月◯日
最近GF_21の様子がおかしい、いや、最近というよりか僕と生活していくとともに人間味が増している。最近は文も話せるようになっている。
◯月◯日
昨日導入してみた思考記憶装置を入れると、とてつもないことに気がついた。
こいつはいろいろなことを考え、生きているということだ。もう、生きているんだ。思考記憶装置は合言葉「hello」というと起動し記録を始める。思考記憶装置のデータを取り出すには頭部にタッチし合言葉をいう、「good bye」。そうしたらこいつは強制スリープモードに入る。
◯月◯日
やはり、やはり成功だ!ちゃんと思考し、行動している。思い描いた幼なじみのような性格になっている、僕はツンデレのほうが好きだけどこういうのも悪くない。記憶を受け継いで21機目、ここにたどり着くまでの道のりは長く、くるしかった・・・。あとは、こいつに自分がロボットであることを気がつかせないことに気をつけないと。今までに二、三体気がついて自我が崩壊した。ロボットであることが招いた問題だが同時にロボットであるから悲しい記憶は消せる、こいつには悲しい思いをさせたくない。
◯月◯日
読み返して気がついた、僕の気持ちが動き始めている。いい調子だ。
あとはGF_21・・・もといニーナが僕のことを好きになってくれればいいんだ。
はろー。
ねえ、わたし気がついちゃった。博士になでなでしてもらうとなんだろ、ポカポカするの。それに博士とずっといたいって思うの。うふふ、なんだか素敵。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
初めて書いたものでよくわからないことだらけでしたが、こういう場で発表できたこと、そして、あなたに読んでいただけたことに嬉しさと感謝で胸がいっぱいです。
誤字、脱字などありましたら感想欄などでこそっと教えてください。
本当にありがとうございました。