ただ話すだけの小説   作:ふがふがふがしす

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ども、TRPGのGM業に時間を費やしてる駄菓子です。
まさかの続きました。
今回はちょっと問題が出るのでよかったら考えてみて下さい。
それではどうぞ。


○○の話

「突然ですが問題です」

 

「本当に突然だな、おい。いきなりなんなんだ?」

 

「いやぁ、なんか暇でさ。暇潰しよ」

 

「なるほど暇潰しか、確かに暇だもんな。受けてたってやろう」

 

「それでは…、第一問!」

 

「え、問題複数あんの?」

 

「いや?多分無いよ?あるかもしれないけど」

 

「なんで問題出す側が分かってないんだよ」

 

「その場のノリで変わるから…かな?」

 

「さいですか…」

 

「ん!気を取り直して…玄水(けんずい)唐茶(とうちゃ)狂薬(きょうやく)水鳥(すいちょう)三水(さんずい)。これらの言葉が指し示す物とは一体なんでしょう?」

 

「え、なにそれ。水鳥は漢字は見たことあるし、意味もわかるけど読み方違うし…」

 

「あ、勿論だけど鳥の事じゃないからね?」

 

「ですよねー。んー、とりあえず共通項は水…液体に関連してるんだから、その類いだよなぁ…これは多分」

 

「ふっふっふー」

 

「くそ、こいつ楽しんでやがる…」

 

「出題者の醍醐味だよ~?回答者が苦悩してるのを愉悦(たの)しむのは」

 

「お前今なんかおかしな単語で楽しむって言わなかったか?」

 

「そんなことないよ~?」

 

「そんなニヤついた顔で言われても説得力ねぇよ。…ヒントくれヒント」

 

「ヒントか、ふむ。…他にはその特性から、掃愁草(そうしゅうそう)憂えを掃う玉帚(うれえをはらうたまははき)忘憂の物(ぼうゆうのもの)なんて称されてるね。これを言ったら知識が豊富な人や勘が鋭い非となら分かっちゃうかな?」

 

「総じて憂いを無くす為の物っぽいな」

 

「そうだね、個人差はあるだろうけど確かにこうかはありそうかも?」

 

「お前、今日疑問型ばっかだな。それでいいのか出題者」

 

「回答者を煙に巻くのも仕事の内だよ?それにちゃんとヒントあげてるんだから、頑張って答えてよ」

 

「くっ…、実際にヒント貰ってる身としては何も言えねぇ…っ!おいそのしたり顔やめろ、イラっとするから。叩きたくなるからやめろ」

 

「きゃー、怖ーい」

 

「…落ち着け、落ち着け俺。ここで叩いたら絶対に帰り道でクレープか何かを奢らされる羽目になる…。クールに、冷静に、理知的に…」

 

「ちぇ~、もうちょっとだったのに…残念」

 

「ふははは!その手に何度やられたと思っている!」

 

「え?いっぱい?」

 

「ああ、お前のせいで俺の財布はかなりスリムになってんだよ…」

 

「ごちでした!」

 

「やかましいわこのアホ!」

 

「君にアホとは言われたくないんだけど…。それで?回答は?」

 

「…帰りにジュース奢ってやるからまだヒント出ない?」

 

「なんでそんな意地になってんのさ…。まあいいけど。ん~、仕方ないから大サービスだ!他には九献(くこん)甘九献(あまくこん)練九献(ねりくこん)山吹(やまぶき)なんて呼ばれて、琴と詩と合わせて三友なんて呼ばれ方もするよ」

 

「うん、…わからん!三友なんて始めて聞いたわ!なにそれ!!」

 

「んと、三友はねぇ中国の詩人、白居易の詩に出てくる一節に由来してる言葉だよ」

 

「知るかそんなもん!」

 

「なにヒートアップしてんのさ…。落ち着きなよ、さっき自分で言ってたじゃん?」

 

「…すまん、熱くなりすぎた」

 

「いや、謝られても…。仕方ないから最終ヒントだ。これで分からなかったらネタばらしだからね?」

 

「お、おう。頑張るぜ」

 

「隠語で般若湯(はんにゃとう)って呼ばれるよ。百薬の長なんて称されてたりもするね」

 

「般若湯で百薬の長?酒か?」

 

「せ~かい~!いやぁ、これで分からなかったらどうしようかと」

 

「っしゃあ!…ってこんだけヒント貰ってりゃ分かるか」

 

「そうだね」

 

「即答かよ…。んで?解説は?」

 

「ん?あ~、いる?」

 

「当たり前だろ。」

 

「私も発祥は詳しく知らないんだけどなぁ…。だいたいは故事とか物語が由来らしいけど…。玄水とか般若湯とか」

 

「更に詳しいこと知りたけりゃ自分で調べろと」

 

「そゆことだね。狂薬なんかはまんまな気がするけど」

 

「飲みすぎてベロンベロンに酔っ払った様を狂ったと見た…、ってとこか?」

 

「多分そうなんだろうね。あ、ちなみに玄水、唐茶、般若湯はお坊さんが使ってた隠語だからね?意味は日本酒とかだったかな?」

 

「お坊さんェ…」

 

「禁じられてる筈なんだけどね?お坊さんも人間ってことだね」

 

「仏に仕える人間がそれでいいのか…?」

 

「まあ、私には関係ないしどうでもいいや」

 

「いやまあそうだけど…。んで?一番気になってるのは異色を放ってる水鳥(すいちょう)なんだけど、これはなに?」

 

「ん?あ~、それかぁ…。酒って漢字をよく見て?」

 

「ん?おう」

 

「左側がさんずいで、右側が(とり)じゃん?」

 

「…おいまさか」

 

「まあ、察しの通りに…駄洒落なんだろうね、これは」

 

「く…くっだらねぇぇぇぇぇええええ!!」

 

「あははは、確かにくだらないよね、これ」

 

「あーっくっそ、なんか一気に疲れた…」

 

「お疲れ様?」

 

「おう、ありがとよ…」

 

「あと面白いのだと濁酒(どぶろく)の事を賢者、清酒の事を聖人なんて呼ぶらしいね」

 

「そりゃまた面白い対比だな」

 

「だよね。面白い表現だと命を削る(かんな)、なんてものあるね」

 

「そりゃまた皮肉が利いてるな」

 

「少しずつ少しずつその身を削っていく、ってね。…まるで君みたいだね?将来、お酒には気を付けなよ?」

 

「…(かんな)のお前が言うんじゃねぇぇぇぇぇぇぇぇええええっ!!!」

 

「あ痛ッ!?……帰り道にクレープ追加ね」

 

「あああああぁぁぁぁぁ…やっちまったぁぁぁ…」

 

「ん、そろそろ良い時間だし行くよ、財布さん?」

 

「…くそ、分かったよ(かんな)さん」




というわけで正解はお酒でした。
この話はわかつきめぐみさんの言の葉遊学で発想を得て書きました。他にも面白い言葉が多く乗っているので良かったら手にとって見てください(ステマ
それとかなり遅くなりましたが、ザイン様。評価とお気に入り登録ありがとうございます。

それでは今日はこの辺で。
…続くのかなぁ、これ。
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