「ヒトガヒトヲコエテハナラナイ」
半壊した頭部ユニットから放たれた言葉にギルスは驚愕していた。いや、正確には言葉が放たれたことに驚愕していた。
「アンノウンが喋った!?」
今までも呪詛のように何かを呟いたことがあったが片言ながらもここまで意味のある言葉を発したアンノウンは始めてである。
(何で急に・・・っ!?)
急に喋り出したアンノウンの真意を探ろうと思考を巡らせるも束の間、テグラは走り出しギルスに殴り掛かってくる。G4を装着したまま。
「シュッ!」
「ガハッ!?」
テグラが装着したG4は素早い動きでギルスの懐へと潜り込みボディブローを繰り出し再度ギルスを遠くへと吹っ飛ばした。
「斗真!大丈夫・・・か!?」
アンノウンの気配を追って廃港へ到着したアギトは倒れているギルスとG4を装着したテグラを目撃して目を見開いた。
「なんでG4が・・・しかもアンノウンに!?」
アギトに目を向けたG4はすかさずGM-01改四式を足から引き抜きアギトに受けて発砲する。アギトは回避に徹するがG4のAIによって動かされる的確な射撃に旧型よりも連射性能が上昇したGM-01改四式の弾丸を避けきれず何発か体に命中してしまう。
「ぐっ・・・!?」
撃たれた箇所を抑え込み動きが鈍くなったのを皮切りにG4はアギトの目の前へと立ち頭を掴んで投げ飛ばす。その先には立ち上がったギルスがギルスヒールクロウをG4に放とうとしていたが投げ出されたアギトにぶつかり同時に地面へ激突する。
(弥生のG4よりも強い!?)
次にG4はなんとギガントを肩に背負いこちらへと発射準備を整えていた。
「まずい!あれをくらったら終わりだ!」
以前ギガントの火力を間近で見てその威力に戦慄したアギトを尻目にG4は腰のスイッチを捻りミサイルを放った。
「避けろ!!」
ギルスに避けるよう叫びながらアギトはストームフォームになり海へと飛び込む。警告を聞いたギルスもアギトと共に海へと飛び込み間一髪でミサイルの危機から脱出した。
そして先程までアギトとギルスがいた場所には巨大なクレーターが出現しそれを作ったテグラも装着しているG4ごと姿を消した。
『G4がアンノウンに奪われただと?』
G4のギガントを何とか回避し地面へと戻って来た二人は早速白井に連絡を取る。
「ああ、着ていたのは間違いなくアンノウンだった。所でお前がG4を設計したんだよな?」
『そうだが?』
「それならG4の弱点とかも知っているのか?」
弱点さえ知れば何とかなると踏んで昴は白井に問うが白井から出た答えは残酷であった。
『無い』
「は・・・?」
誰よりもG4に詳しい設計者からの回答を聞いた昴と斗真は一瞬硬直して見えるほど呆然としていた。
『いや、全く無いわけではないのだよ。AIが起こす強制的な動作に人体が耐え切れず死に至る、これがG4唯一の弱点なのだが・・・』
あくまでそれは人間が装着した時の話であり人間よりも強固な肉体を持つアンノウンにとってはその弱点は適用されない。
『後はG4に残っているエネルギーが切れるまで待つという作戦もあるが装着しているそのアンノウンは電気を操る奴だからそれも無理だな。G4を破壊する以外に止める手段は無い』
「嘘だろ・・・!?」
『残念ながら事実だ・・・力になれなくてすまない』
そう言い白井は通話を切った。
「G4を止めるにはG4と戦って倒すしかないってことだな」
「ああ、そうみたいだ・・・」
言葉にすれば単純明快であるがそれを実行するのが困難を極めることは先程の戦闘で十分すぎるほど理解していた。
その上で事態はもっと悪い状況へと傾き出す。
突然、楠からの着信を聞いてでてみると携帯から彼の焦燥しきった声が聞こえてくる。
『昴様、緊急事態です!』
「なんだって!?楠さん詳しく教えてくれ!」
昴の声を聞いて少しだけ落ち着きを取り戻した楠は緊急事態の概要を述べる。
『今から5分前、監視ドローンがG4の影を捉えました。向かう方角から進路を予測した結果、G4が向かっている場所はこの国でも有数の大きさを誇るダムであることが判明したのです!!』
「「っ!?」」
楠の報告を聞いた二人は絶句し顔を見合わせる。
もしダムにギガントを打ち込まれればたちまち破壊され貯めていた水が一気に流れ出てしまう。そうなれば大惨事となる。
『この事態は既に陛下に報告しダム近辺の村に避難勧告を出していますが・・・間に合うがどうか・・・』
「わかった!G4は俺達が何とか食い止めるから楠さん達は村の人達の避難に徹してくれ!!」
形態を切った昴と斗真は迷わずバイクに跨りダム目指して走り出した。
勝てるか勝てないか、今そのことを考えている場合ではない。
Gトレーラー内
「・・・」
監視ドローンから送られてきたG4の映像を白井は黙して見据えている。
(こうなったのも私があの時G4のデータを消去しなかったから・・・)
かつての事を思い出し白井は責任を感じ行動に移そうとする。
(しかし・・・私にできることなんてあるのか・・・?)
方法なら一つ思いつくものがあったが現在の状況ではそれを行うことを躊躇ってしまう。
どうするべきか思案に暮れる中後ろからGトレーラーの鍵が開いて何者かがGトレーラーに入ってくる。
「六野か?私は今考え事をしているから一人にしてくれ」
しかし後ろに立ってい人影から返事が来ない。
「聞こえないのかむつ・・・!?」
喋る気配の人影を不審に思い振り向くと白井は後ろにいたのが六野でないことに一瞬目を見開く。
「これはまた・・・」
しかしすぐに平静を整え椅子に座ったまま白井は黒い瞳で入ってきた者を見つめる。
「不法侵入とは大層な趣味だな櫻田奏」
「弥生がG3-Xを装着して現れた時、最初に浮かんだのは疑問だった」
白井咲子はGトレーラーに入ってきた櫻田奏を自身の洋館へと連れて行き現在二人は洋館の中にいる。
「何故あんな急にG3-Xが作られたのかをな、だが今思えば簡単な事だった、君が物質生成で作り出していたのだな」
白井の目は少なからず敵対の感情が浮かび上がっている。
「全く君は大した奴だよ、G3-XだけじゃなくG4まで生成するとはな。全くどうしてくれるのだこの事態を」
「・・・・・」
「君がG4を生成したからアンノウン奪われた。今回の事件は君のせいで起こったのだ、君が原因だ、責任を負うのは君だ違うかい王女様」
敢えて煽るような口ぶりで相手の出方を探るろうと試みる。
奏の返答は彼女の予想を超えたものであった。
「あなたの言う通りね。もし暴走したG4によって国民から死者が出たとしたら私はすぐにでも選挙を辞退するつもりよ」
思いもよらない発言に白井は目をパチクリさせ軽く頬をつねって現実であることを確認する。
「驚いたな、そんなもすんなり受け入れるとは。負けん気が強い君の性格上何かしら食い掛かってくると思っていたのだが・・・」
「事実であることは確かだからね、それに今はそんな小さな諍いで時間を浪費している場合じゃないでしょ。私もあなたも」
白井は思ったことをありのまま表現し奏は些細なことで争っている場合じゃないと白井に諭した。だが白井は奏の言葉の一節が腑に落ちない様子である。
「私もはまだしもあなたもとはどういうことだ?」
「聞かなくても気付いてるんでしょ。弥生の事もう許してあげたら?」
「・・・」
奏の口から弥生の事がでてくると白井は急に黙りこくった。
「あんたらの間で何かあったかは知らないけど。あの子はあの子なりに必死なのよ、ただ真っ直ぐ前を見過ぎて周りが見えなくなっているだけなの」
「それは知っている。弥生が手先だけでなく内面も不器用だってことをな・・・」
「知っているなら何で彼女を突き放すような真似をしたのよ」
「それは・・・」
鋭く追及され白井の口が言いよどむ。
「その性格故に私は彼女を止めようとしても止められず彼女と衝突してしまう。その結果彼女は一人で思いつめとんでもない行動を起こしてしまう・・・仮に私が弥生と今和解したとしてもまた彼女と衝突してしまうだろう・・・私にはわからないのだ、どうした彼女と対立せずに分かり合えるのか・・・」
それは長い間一人で生きてきた故に人との接し方がわからない白井ならでは悩みであるのであろう。また弥生と対立するのならいっそもう関わらない方が良いという白井の気持ちを理解した上で奏は提案する。
「だったら・・・分かり合うまでぶつかり続ければいいじゃない」
「・・・?」
「人と接してきたことが少ないあんたは理解し辛いことだろうけどこれが普通なのよ。ぶつかり合わなきゃわからないことだってある。いっぱい喧嘩して何回もお前なんか嫌いだなんだ叫んでそうして互いの心を理解していくものなのよ。私もそうやって小さな頃から思い悩んできたあの事に決着をつけることができた・・・」
修が足に後遺症を負ったあの日から彼への償おいの為にと必死に選挙に臨んできた。
だがある時その思いを修本人にぶつけ、それと同時に奏は修の心に秘めた優しさに気付いた。
『危ない目に遭ったら命がけで助けてやる。全部俺の勝手だ、見返りなんていらない』
『・・・どうしてよ・・・そんなの釣り合わないじゃない・・・』
『それでいいだんよ。俺は奏の、お兄ちゃんだからな!』
その言葉を聞いて奏は今まで心に溜め込んでいた修への重荷が外れ修の為に王になるのではなく自分自身の為に王になる決意をしたのである。
「もしあんたがあの子と分かり合いたいのなら今すぐ会いに行って自分の言葉をぶつけるべきよ。少なくともここでいつまでも引き篭もっているよりも遥かに有意義なことだと私は思う」
「・・・少し考えさせてくれ」
曖昧な言葉とは裏腹に白井の行動は早かった。すぐさま電話で六野を呼び出し彼が到着するや否やGトレーラーを発進させた。
「ここに居たんですね」
奏からの忠告を受けたものの納得できなかった岬は奏が立ち去った後も弥生の捜索を続け橋の下で膝を抱えて固まっている彼女を発見した。
「岬様、どうして・・・?」
「さっきの言葉で気になることがあってね。死を背負う力ってどういう何ですか?」
「そのままの意味ですよ。生の執着をして死ぬ思いで戦えば強大な力が得られると思っていたのです」
「う~ん・・・でもそれってちょっと変じゃないですか?」
「え?」
岬は弥生の死を背負う事について否定する。突然に岬に否定され弥生は素っ頓狂な声をあげる。
「生きていることを素晴らしいとは言い切れなくても・・・生きていることを素晴らしいと私は思いたいんです。私の言ってること、おかしいですか弥生さん」
「・・・・・!」
「弥生さん?」
弥生は膝を抱えた状態でさらに丸まり、岬は弥生を心配して呼びかける。
「それでも、私は強くならないといけないんです・・・!」
「どうしてそんなに強さに執着するんですか?」
「それは・・・私が弱いから・・・」
弥生は岬に誰にも話さなかった胸の内を明かした。
「私は昴や秋原と違ってアギトではない。だから私は常に進化していく彼らに追いつこうと必死だった。でも時が経つにつれ彼との差は広まっていくばかり」
「どんなに努力しても、どんなにG3-Xを使いこなしたとしても力は彼らよりも劣ってしまう」
規格外の力を持つ二人を見てきた故のコンプレックスを岬に打ち明ける弥生。
「それで、死を背負おうとしたんですね」
「私は、彼らのようになろうとしてもなることが出来ない自分が嫌だったんです」
「そんなことをしてもあなたはすー兄のようにはなれないですよ」
「それは私が力不足だからですか」
「いえ、そもそもすー兄達のようになるってのが間違いなんじゃないかと思います。だって人は自分以外の人間には決してなれないじゃないですか」
「っ!」
岬の言葉を聞いた弥生は目を見開く。それに近い言葉をどこかで聞いたことがあるのを思い出しつつあるからだ。
「私も少しわかりますよ、弥生さんの気持ち。私は何をやっても並みレベルで姉達と比較して悩んでいた時期があったんです。でもその時、遥が言ってくれました『別に普通でもいいじゃん、要は適材適所だ』って」
「適材・・・適所・・・!?」
その時弥生は思い出した。初めて昴にG3の装着者であることを明かしたあの時のことを。
別の誰かを無理してなろうとするよりも自分ができることを見つけるべきだと言ってくれたことを。
「だから周りがどうであろうと思い悩む必要は無いと思いますよ。どんなに差があってもあなたにしかできないことだって必ずある筈ですから」
「私は・・・」
すると後ろから聞き慣れたエンジン音が鳴り弥生が振り返るとそこにはGトレーラーが停まっていた。ドアから白井が出てきて弥生の前に立つ。
「弥生・・・今まで君に色んな事を言ってきて虫がいいのはわかっている。だが私には君が必要だ。もう一度手を貸してくれるな」
そう言い差し伸べなれた手を弥生は強く握る。
「ああ、今度こそ見つけたいと思う。私自身として出来ることを!」
そして二人はGトレーラーに乗り込み発進していくところを岬とGトレーラーから降りてきた奏が見送る。
「結局、私の忠告を聞かなかったのね」
「えへへ、でもおかげで二人のよりを戻すことが出来たよね」
「それもそうね・・・」
弥生がGトレーラー内に入るとそこには破損したはずのG3-Xが置いてあった。
「何を驚いている?G3-Xの修理はとっくの昔に終わっていたのだよ。ただあの時の君の精神状態的に考えて言わなかっただけだ」
「そうか、すまなかったな」
「それは私も同じ気持ちだよ」
互いにあの時のことを謝罪し終え、弥生は素早い動作でG3-Xを装着し頭部ユニットを手に取る。
「弥生、G4との戦闘にあたって私から君に言っておきたいことがある」
G3-Xの頭部ユニットを装着しガードアクセラーを受け取る直前白井か声を掛けられる。
「性能上G3-XではG4には勝てない。だから、G3-Xとして戦うとするな、四葉弥生として戦え・・・!」
「・・・わかった」
受け取ったガードアクセラーをガードチェイサーに差し込みG3-XはGトレーラーから発進した。
ダムへと続く道路の道でアギトとギルスはG4を対決していた。
しかし二対一でありながら戦況はG4へと傾いている。
G4の予知により二人の連携攻撃をいなし逆に返り討ちにしてアギトとギルスを吹っ飛ばす。
「これなら・・・!」
アギトは逆転を狙ってバーニングフォームへとフォームチェンジした。現在の天候は曇りであるためシャイニングフォームには変身できない。
「うぉりゃぁぁぁぁぁ!!」
炎を纏った拳をG4目掛けて繰り出す。しかしそれもG4は予測し飛び上がってアギトのパンチを回避する。
「・・・シュゥゥゥ・・・」
アギト達から距離を取ったG4は再びギガントを担いでアギト達に向けてミサイルを放った。
(今度は避けられない!)
前回は海に飛び込むことで回避したが生憎今回は山の中である為避ける場所がない。
一かバチかアギトはシャイニングカリバーを取り出しエマージュモードのままミサイルの方へと円盤投げの要領で放つ。
ミサイルは投げられたシャイニングカリバーに接触しアギト達の前で大爆発を引き起こした。直撃を防げたはいいが凄まじい爆風がアギトとギルスを襲い数メートル先へと吹き飛ばして二人を変身解除に追い込む。
「ぐ・・・」
「まだだ・・・ここを通すわけには・・・」
絶体絶命の危機においても諦めない姿勢を見せるに二人に思わぬ救援が駆け付ける。
それはサイレンの音を響かせ赤く光るパトランプと共に到着した。
「昴、秋原はここは私に任せろ!」
そう、到着したのは死への執着を振り払い誰でもない自分として戦う決意を固めた四葉弥生であった。
「はぁぁぁぁっ!」
G3-Xは走りながら腕からGK-06を引き抜いてG4目掛けて振り上げる。
G4はこれも予測し横へと避けてG3-Xを蹴り飛ばす。
「ぐっ!・・・まだだ!」
蹴られた箇所を抑えながら立ち上がりGM-01でG4を発砲する。
対するG4もGM-01改四式から弾丸を放って応戦する。
木に隠れながら両者は激しい銃撃戦を繰り広げる。G4はG3-Xの銃撃を避けながら撃ち、G3-XはG4の弾丸を受けながらも怯まず叫び声をあげなら引き金を引く。
(まずいな・・・そろそろ弾切れだ)
「シュウウウウウ!」
残弾数に気にして緩くなった銃撃の間を縫うようにしてG4はG3-Xに肉薄しチョップを左肩に叩き込む。アンノウンと強力なG4のパワーが合わさった手刀は一撃でG3-Xの肩のアーマーを破壊されその拍子にGM-01を落としてしまう。G3-Xは怯まずパンチの連打をG4に仕掛けるがそれはG4にいなされ隙が生じた瞬間にカメラアイにパンチを叩き込まれ後ろの木へと激突してしまう。
「がっ!?・・・(カメラアイが破壊され視界が・・・)」
カメラアイからの映像で周りをみるG3-Xにとってそれの破損は目を潰されたのと同義である。G4はその状態を見逃すはずもなくG3-Xの首を掴み持ち上げる。
「・・・・・!?」
喉が潰される勢いで締め上げられG3-Xの中にいる弥生は朦朧としていく。
だがそれも一瞬の内にその瞳に闘志が宿る。
(負けるものか!!)
「・・・あっ・・・くっ・・・ああ・・・はぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
締め上げようとする腕に逆らって弥生は思い切り声を張り上げる。
それ驚いてかG4の手が緩んだ隙に左足からガードアクセラーを逆手持ちで取り出す。
そしてガードアクセラーをG4の背中にあるバッテリーユニットに差し込んで電気ショックを放つ。
「ジュッ!?」
動力源であるバッテリーユニットに電撃を浴びせたことによりG4は動作不良を起こし中のテグラは状況が理解できずたじろぐ。
G4から解放された弥生は頭部ユニットは外して素顔を露出させた。壊れた頭部ユニットを着け続けるよりはリスクを背負っても外した方がいいと判断したからだ。
「やぁっ!」
外した頭部ユニットを半壊しているG4の頭部ユニットから顔を出しているテグラに叩き付け仰け反っている間にガードチェイサーに駆け寄りそこからGS-03とGA-04を両腕に装着する。
「チャンスは一度だけ、だが私はそのチャンスを逃さない!!」
GA-04から射出されたアンカーは巨大な大木に差し込み弥生はせれを引き上げる勢いを利用して空へと飛びあがりGS-03の刃を振動させる。
一方、地面のG4は立ち直りギガントをこちらへと向けている。その黒い姿にかつての死に魅入られていた自分を重ね合せる。
「私はもう迷わない!例えどれだけ無様であろうと私は生きることから逃げずに戦う!四葉弥生として!!!」
「ジュウゥゥゥワァァァァァ!!」
G4は腰のスイッチを捻り最後のミサイルを上空へと発射する。
「「弥生っ!!」」
それを見た昴と斗真は思わず彼女の名前を叫ぶ。しかし彼らが危惧した事態は起こらなかった。
ミサイルがぶつかる紙一重で弥生は身を翻してミサイルを避けたのだ。ミサイルはそのまま空高く舞い上がりそして花火のように爆発する。弥生はその爆発を追い風に加速しGS-03を振り下す!!
「やぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
GS-03の刃が脳天から下まで達しテグラは息絶えG4はそのまま後ろに倒れ込んだ。
「はぁ・・・はぁ・・・やったか?」
弥生は倒れたG4を見て安堵したその時、装着者が死んだはずのG4が操り人形のようにゆっくりと動き出した。例え装着者が死のうが中に肉体がある限り目の前の敵を殲滅する。それがG4の最も恐ろしい機能である。弥生は立ち上ろうとするG4を見て自分のあのようになっていたかもしれないと戦慄する。
「弥生・・・」
昴の声がして振り向くと昴は弥生に何かを投げ渡す。先程の戦いで落としてしまったGM-01だった。見たところまだ弾薬が残っているようだ。それを受け取り昴の目を見て頷いた弥生は視線を再びG4に向ける。
「・・・」
もの言わぬG4のカメラアイが弥生の目と合った瞬間、GM-01でG4の胸を撃ち抜いた。
G4は糸が切れたように倒れ、テグラの亡骸が爆発を起こし呪われた兵器G4は炎に焼かれこの世から消え去った。
それを見届けた弥生はスーツをパージし昴と斗真の元へと駆け寄る。
「戻れたみたいだな」
「ああ、もう一度君達と肩を並べて戦いたいが構わないな」
「聞くまでもないだろそんなこと、俺達は仲間なんだぜ。今までも・・・」
「「「これからも」」」
己の葛藤を振り払い今ここに四葉弥生は完全復活を遂げた。