それではどうぞ!
栞が100%の確率で樹次郎に遭遇する。
この凶報はすぐに兄弟達に知れ渡り彼らは散り散りになって栞捜索に向かう。
その一人昴は先程まで栞と一緒に行動していた茜と輝と合流を果たした。
「栞は見つかったか」
「いや、はぐれた周りを探して見たけどこれが・・・」
そう言い茜が差し出してきたのは栞が持っていたであろうエコバッグだ。
「間に合わなかったか・・・くっ!」
手遅れだったことを察した昴は自身のふがいなさから手前の木を殴りつける。
「ごめん昴、私がカメラを怖がって回り道したばっかりに・・・」
「姉上は悪くありません!僕がちゃんと栞の手を繋いでいなかったからです、だから兄上、責めるのは姉上ではなく僕を責めてください」
目尻に涙を浮かべて謝罪する二人の頭を昴は優しく撫でなだめた。
「俺はお前達を責めに来たんじゃない。第一お前ら何一つ悪くないんだ。悪いの樹の野郎ただ一人だ」
「昴・・・」
「兄上・・・」
「だからさ、泣くのを止めて栞を探すのを手伝ってくれ」
「「うん(はい)!」」
涙が止むと同時に頭上を大量のドローンが通り過ぎていくのが見えた。
「あれはまさか・・・」
その頃、情報は弥生にも行き届き分身した岬達と連絡を取りながら町を回っていた。
そんな時、弥生は上空を飛び回るドローンの群れを見た。
「あれは一体?」
「あれは私が生成した一機一億円の超高性能ドローンよ」
そう弥生の後ろから答えたのは奏だ。何故か彼女は小脇に本を抱えている。
「よろしいのですか?今見えているものだけでも軽く二十億はかかると思いますが・・・」
「ええ構わないわ、大切な妹の命がかかってるんですもの、これでも安すぎるくらいよ。そんなことよりも弥生・・・」
突然奏は弥生に顔を近づけ笑みを浮かべた。いや、笑っているのは顔だけで奏の目は今にも飛び出てきそうなくらい血走っていた。
「絶対に栞を助け出しなさい。そしてその誘拐した奴を私の前に差し出すのよ」
「は、はい、承りましたが・・・奏様はその後どうなさるおつもりなのでしょうか・・・」
「決まってるでしょ」
奏は小脇に抱えていた本を見せ弥生は思わず全身に鳥肌が立った。
『みんなのだいひゃっか 拷問器具編』
早く事件を解決せねば誰かが奏の怒りの巻き添えを食らう。
そうならないためにも一秒でも早く樹を見つけ出さなければと焦る弥生であった。
その頃、件の樹は既に栞を三つ目の隠れ家へと連れた後であった。
「後少し、後少しだけ待っていてくれ・・・君が生きれる世界を私が作り上げてみせるから・・・」
樹はうわごとのように写真に語り掛けた後すぐに写真を懐にしまいすぐに今後の算段に移る。
未だにダメージが響き全身に走る痛みに耐えながらも隙をついて昴の兄弟を人質に取る計画を練っていた矢先に彼女は現れた。どういうわけか栞は無抵抗だったので隠れ家まで連れて行くのに労を費やすことはなかった。
(しかし何故だ?あまりにもおとなし過ぎる。叫び声一つも上げないなど彼女は一体何を考えているのだ?)
不思議に感じながら樹は相変わらず一言も発さずに座り込んでいる栞に目を向ける。
そこでよく見てみると栞の体が能力発動の証である薄い紫の光に覆われていることに気が付いた。
「何と話されているのですか?」
樹の問い掛けに栞は答えない。
「余計な疑いを持たれなくないのであれば隠さずに私に説明することをお勧め致しますが」
「・・・今は言えない」
あくまで話している相手のことを話そうとしない栞に樹は少しばかり苛立ちを覚えた。
「まさかあなたは自分は人質だから殺されないとでもお思いでしょうか?」
そう言い樹は見せしめに近くの壁を粉々に砕いて見せた。
「人質があなたでなければならない理由はない。不都合なら切り捨てることも厭わないということをお忘れなく・・・」
流石にこれは効果があるだろうと考える樹であったが栞の目は怯えることなくただ真っすぐに樹の目を見上げていた。
「・・・少々品を損ねた振る舞いをしてしまいましたことをお詫び申し上げます」
変わらない栞の態度を見てムキになってしまった自分に羞恥心を感じた樹は彼女に背を向け外の様子を覗くことで気を紛らわそうとしている。
『大丈夫、あなたの声はきっと私が届けて見せるから・・・』
対して栞はあるものとの対話を続けていた。
奏の生成したドローンの活躍もあってか早くも樹の居場所が発見され現在一同は白井邸にて作戦会議を始めていた。
「ドローンから送られた情報によると樹次郎はここから遠く離れた山奥にあるもう使われていない石切場を根城にしているようだ。当然櫻田栞もここに幽閉されている」
ドローンからの情報を元に会議の中心人物となったのは白井であった。奏は栞が攫われたショックにより少々頭に血が上っているみたいなので別室に控えており修が彼女をなだめるのに苦心しているのが現状だ。
「奴は以前の反省から櫻田栞を人質として徹底的に利用していくに違いない。前みたいなことは期待しないほうが妥当だね。奪還に向かう人選も最低限に留めておくべきだと私は思う」
「つまり俺達か」
斗真の呟きを白井は肯定する。
「つってもどうするんだ?栞があいつの手の中にある以上手が出せないし」
「そういうことなら昴、私にいい考えがある。危険なかけになるがな」
そう言い白井は三人を近寄らせて作戦の内容を語った。
「本当に上手くいくのだろうか・・・」
「上手くいかなければ櫻田栞の無事は保障できない。だから絶対成功させるよう気を引き締めたまえ」
作戦に同意した三人は早速栞救出のためにそれぞれのマシンに搭乗する。
そして茜達に見守られながら戦いの場に向かうのであった。
山へとたどり着いた昴は一度二人とは別行動を取り正面から樹の元へと向かう。
足取りは早く十分もしないうちに目前には古代遺跡と見間違うほどの壮大な雰囲気を醸し出す空間が広がっていた。
「来ると思っていましたよ昴様」
声の聞こえる方を向くと昴の位置から高いところにある洞窟のような窪みから樹がその姿を現す。左手は栞の腕を掴み右手で持っていたドローンの残骸を昴の足元へと投げ捨てた。
「最初に言っておく、栞を放せ」
低く鋭い声で話す昴の形相は正に怒髪冠を衝く勢いである。しかし樹は表情を崩さない。
昴の様子から自身の優位を確信したからだ。
「私は今あなたの大切な家族を手中に収めている。あなたが傷が癒えきり私がこの国を去るまでの間何も手を出さないのであれば栞様の安全を保障しますよ」
「てめぇ・・・」
「お兄様・・・」
昴は拳を握り上に立つ樹を睨み付ける。
その時樹に捕らえられている栞が昴に声をかけてきた。
「お兄様心配しないで。私は平気だって皆に伝えて欲しいの、だって私にはや・・・」
「安心しろ、俺がすぐにお前を助け出して皆の元へ連れて行く。だからそんなに強がらなくていいんだぜ」
「・・・(違うの・・・私が言たいことはお兄様が思っていることじゃないの)」
栞は何かを告げようとしたが昴は自分に心配をかけさせないよう気遣ってのことだと解釈し助けてみせると栞に言い放った。
そんな二人を裂くように樹は遮るように立ち塞がる。
「助け出す?一体どうやってこの状況から助け出すのか知りたいものですね・・・」
あざ嗤う樹。しかし昴は彼を無視して気付かれないように視線を樹の上に向ける。
そこにはギルスに変身した斗真がトカゲのように樹の頭上の石切場の壁を這って近づいていた。樹に依然こちらを見下ろしており頭上には目もくれない。
一度二人は目を合わせて作戦通りにことが進んでいるのを感じ取り昴は人差し指で樹を指す。これが予め打ち合わせておいた作戦開始のサインだ。
「どうやってって決まってんだろ・・・栞をお前から引き離した後思い切り殴り飛ばすだけだ!」
叫ぶのと同時にギルスは腕からギルスフィーラーを伸ばして栞を引っ張ろうと試みる。
だがそれは樹がギルスフィーラーを掴みそのまま昴の元へ投げ飛ばしたことによって失敗に終わった。
「っ!?」
「気付かれていないとでもお思いですか。私はアンノウンを感知する力の発展でアギトとそれに近い者も感知できるのです。熟考したであろう策が失敗に終わってしまい残念でしたね・・・」
そう言って樹は勝ち誇った。
しかし昴と斗真は圧倒的に不利な状況になってもその瞳は前向きであった。
なぜなら・・・
「いや、大成功さ」
樹はその意味を理解できず動きを止めた。
その瞬間銃声が響き弾丸が樹の肩を打ち抜いた。
「何っ!?」
思わず肩を抑え込むがそれが彼の仇となった。
「どりゃぁぁぁっ!」
隙が生じ好機と見た昴は樹に飛び掛かり強烈な拳を叩きつけ彼をダウンさせる。これによって両者の栞との距離の差が逆転した。
「一体どういうことだ・・・っ!?」
今何が起こったのか分からず狼狽するが昴の後ろに目を凝らすことで知ることとなった。
「上手くいったな、昴、秋原」
そこには葉や泥を被ったシートに覆われることでカモフラージュしたG3-Xがシートを捨て彼らの近くに寄って来ていた。
「まさか・・・最初のは囮だと!?」
「気付くのが遅いんだよ」
最初の一手をわざと破らせることで相手を油断させその隙に第二手を打つ二段作戦。白井が思案した作戦とはこのことであった。
「どっちかだけをやっていたらお前に気付かれていただろうな。だからどっちもやったのさ」
「おのれぇ・・・小癪なぁ・・・!」
一瞬で形成を逆転された樹は腸が煮えくり返ているように唸り上げる。
そんな彼を無視して昴は隣の栞を抱き上げる。
「ほらな、お前を助け出してみせるって言っただろ?後は任せろ、お前に怖い目に遭わせたあの野郎は俺がやっつけてやるからな」
そう言って昴は栞を下ろして頭を撫でた。
「栞を安全な所へ」
「分かった。さ、栞様こちらへ」
栞を弥生に任せ、昴と斗真は樹の前に並び立った。
「覚悟しろ、お前への怒りもう殺したって消えないからな・・・変身!!」
「(くっ・・・やはり彼らとの衝突は避けられなかったか・・・)それは私も同じですよ。よくも私の計画を台無しにしてくれましたね・・・変身・・・」
互いに怒りをぶつけ合いながら二人のアギトは変身し拳をぶつけ合う。
僅かにアギトが押し勝ち、アナザーアギトが退くとアギトとギルスは畳み掛ける。
「ぬぅ・・・」
アナザーアギトは応戦するもアギトとギルスの巧みな連携攻撃に次第に追い詰められ同時に放たれたキックを受け吹っ飛ばされる。
「「これで終わりだ!」」
アギトとギルスはアナザーアギトを撃破すべく必殺技の構えを取る。
だが次の瞬間、周囲は原因不明のものすごい重圧に襲われる。
「なんだ・・・なにが起きたんだ・・・?」
倒れそうな体を支えながらアギトは見回すと洞窟の外に何者かが居ることに気付いた。
(アンノウン?)
確信が持てなかったのは謎の存在の容貌故である。今までのアンノウンは世界中にいる生き物のどれかに酷似していたが外の相手は全く元になった生物が分からない。強いて言うなら金色に輝く姿がコガネムシに見えなくもないがそんな単純なものではないと昴のアギトとしての本能が語り掛ける。もっと自分の力の根本と近いものを昴は感じ取っていた。
謎の存在が手に持った得物を天へ掲げると同時昴達の周囲に大量のアントロードが彼らを取り囲み謎の存在は姿を消した。
「いつの間に・・・」
「どうやら私達を残らず始末するつもりのようですね」
樹の推測通りアントロードらは咆哮を上げながらアギト達に襲い掛かってくる。
「たぁっ!せいっ!」
「ウォォォ!」
迫りくるアントロードの前でアナザーアギトと戦っている余裕は無く二人は無数の敵の攻撃を避けながら一人ずつ撃破していく。
だがアントロードの濁流のごとき動きの対応に追われ気付けばギルスと分断されてしまっていた。
「早く消えろっての!」
しびれを切らしたアギトはバーニングフォームへと変身しアントロードをそのパワーを持って弾き飛ばす。
「ふん!はぁ!」
その頃、アナザーアギトもアントロードらと立ち回りを見せていた。
重々しい一撃で前のアントロードを粉砕し返す刀で背後の敵に裏拳で沈黙させ、大勢で取り押さえようとするアントロードには回し蹴りを浴びせて吹き飛ばす。
正に鎧袖一触の戦いぶりだが再び変身によりダメージが体に走り思わず膝をつく。
「またこの現象か・・・何故だ、何故に未だに回復の兆しを見せないのだ・・・」
腰に位置にある力の源であるアンクポイントは修復されるどころかひびが広がる一方だ。
膝をついたことにより視界が低くなったアナザーアギトだがそこであることに気付いた。
バーニングフォームと化してアントロードを全て撃退したアギトの足元に彼が大事にしていた例の写真が落ちていたのだ。先程殴られた衝撃で懐から落ちてしまったであろう。
「ん?これは・・・」
足元の写真に気付いた昴はそれを拾い上げる。
そこには写っていたものはというと、笑顔を見せる自分と同じくらいであろう浅黒い肌の少年と二十代ぐらいであろう樹の二人であった。
「返せ!!」
この写真の意味するものを考えようとしたのも束の間アナザーアギトが今までにないほどの勢いで飛び掛かってきた。
一方、その頃弥生は栞を近くで待機していたGトレーラーまで連れ出したのはいいものの彼女達もまたアントロードの襲撃を受けていた。
「ここから先へは行かせない!」
【カイジョシマス】
啖呵を切ると同時にGX-05を構え弾丸をアントロードの群れに目掛けて掃射する。
次々と爆破していくアントロードであるが前列が倒れればすぐさま後列のアントロードが前に出て、それもGX-05で薙ぎ倒すもさらに後列の者達が迫り来る。
先程の戦いからバッテリーをチャージしていないので残量は後僅か、空になった弾倉を入れ替え再び狙いを定めるG3-Xの頭部ユニットの中の弥生の額に汗が零れ落ち始めていた。
「早く出発できないのか!」
「ごめん!ちょっとエンジンの調子悪いみたいなんだ」
Gトレーラーの運転席でもまた緊迫した空気が流れていた。栞を中へ入れたはいいが運が悪くエンジンが思うように動かないのだ。
「とにかくこんなとこから出れるようにしろ!私は蟻が大嫌いなんだよ!」
「初耳だけどそれ!?」
「言ってなかったか?小さい頃落としたアイスキャンディーを根こそぎ持っていかれて以降私は蟻にトラウマを持っているのだよ」
「しかもどうでもいい理由!?」
まさかの新事実に六野は目を見開き、白井はこんな蟻だらけの所から抜け出したい一心で必死に六野をせかす。この時、二人は重大なミスを犯していた。両者ともGトレーラーの運転席の方にいたのでトレーラー内部の方にいたはずの栞がこっそり抜け出したことに気付かなかったのであった。
弥生もまた目前のアントロードに手一杯で栞の影にすら気付けない。
「ごめんなさい皆さん。でも私にはやらなくちゃいけないことがあるんです・・・」
栞はGトレーラーの方へと頭を下げすぐに元の場所へと戻るべく走っていった。
写真を見られたことに激昂したアナザーアギトはアギトへとものすごい勢いで殴り掛かっていく。それに防御しながら昴は樹に先程の写真の内容について問い掛ける。
「おい、あの写真のやつは何だ?お前の家族ってわけでも無さそうだが」
「答える必要などない!」
「まさかあの時言っていた『彼』ってあいつのことだったのか?」
「黙れぇ!!」
アナザーアギトは叫びながら拳を振るうがアギトはそれを躱し背負い投げの要領で樹を洞窟の外へと投げ飛ばした。
「どっちにしろ俺がお前をぶっ倒すことには変わらない。お前の過去に何があろうと俺は絶対に許さないからだ!」
洞窟を出て光を浴びたアギトはシャイニングフォームへと変化を遂げる。
「でやぁぁぁぁぁっ!」
すぐにアナザーアギトの前へと躍り出て残像を置き去りにするほどの速度のパンチとキックのラッシュを叩き込んでいく。
「ぐぐ・・・」
何とか踏ん張って倒れることを凌いで見せたもののアナザーアギトの体力はすでに限界に達していた。
「これでとどめだぁぁぁぁぁぁぁ!!」
シャイニングカリバーを取り出し刃を光らせ放つ斬撃シャイニングクラッシュをアナザーアギト目掛けて放とうと飛び上がるアギト。そのまま落下して刃を振り落とそうとしたその時だ。
「止めて!」
繁みから飛び出した栞が樹の前に立ち塞がったのだ。
「何!?」
このままでは刃が栞にも当たってしまうことを危惧したアギトはギリギリの所でシャイニングカリバーを留めた。
依然樹を庇うように立つ栞に昴は困惑した。
「し、栞・・・何で・・・」
「お兄様が私や皆の為にこの人と戦っているのは知っている。でも今この人を斬るのだけは止めて」
「ど、どういうことだよ・・・だってお前、そいつに攫われて・・・」
だが栞は首を横に振った。
「違うの。私は自分の意志でこの人に近づいた」
「なんだって・・・!?」
驚愕の事実に昴は言葉を失う。
「だから私は平気・・・」
しかしその瞬間、アナザーアギトは栞を抱え上げた。
「・・・形勢逆転ですね」
その一言に思わず剣を振り下ろしそうになる手を必死で抑えながら昴は樹に睨み付ける。
「栞に何かしてみろ・・・粉微塵に斬り刻んだ後すり潰すぞ・・・!!」
「幼子の前でそんな過激な事を言うものではありませんよ。それにこの状況において、あなたの剣より私の手の方が早く動くことをお忘れなく」
「この野郎ぉ・・・」
無情なことにどんなに昴が怒ろうとも状況は彼に傾いてくれなかった。
「さあその剣を下ろし、変身を解いてください。大切な守るべき家族がどうなってもいいのですか?」
従わざるを得ない昴はシャイニングカリバーを地面に叩きつけるように投げ落とし変身を解く。
「・・・てめえは最低最悪の男だ。そんなことして心が痛まねえのかよ」
「どうとでもおっしゃってください。大切な人など私にはもういないのですから・・・」
憮然に言い放つ樹の手の中に捕らえられた栞と昴は目が合うと彼女は小さい口を動かし何かを告げた。
「・・・?」
しかしすぐに樹が彼女を捕らえたまま飛び上がり昴の前から消え失せた。
「どういうことだ・・・?」
昴は樹にまたもや逃げられた悔しさよりも栞が最後に言っていた言葉に疑問を抱いた。
彼女はこう言っていたのだ。
『ごめんなさい。でもこの人に伝えないといけない言葉があるの。それが私があの声に託されたことだから・・・』
謎が謎を呼ぶ今回の話、どうでしたでしょうか?
写真の少年は誰なのか
何故栞は樹を庇ったのか
栞のなすべきこととは何か
それらは次回で明らかになりますのでどうか寛容な気持ちで待っていただけると幸いです。
それではまた次回お会いしましょう。