アカメが斬る!~狼少年と嘘つき少女~   作:クラッシックス

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プロローグ

イソップ童話。少しでも耳にした事がある人が多いかもしれない。

これは嘘つき少女と狼少年の物語―――

 

 

「とりあえずなんでお前がついてくる……」

 

「えー幼馴染の仲なのに悲しいなぁー」

 

「俺はお前を幼馴染にした覚えは無ェ!!と言うかお前俺が帝都に向かう途中知り合っただけだろこの嘘つき女!!」

 

「嘘つき女とは失礼ね。こう見えてもちゃんとクランペットって名前はあるのよ?」

 

デコボコな山脈と突風で、騒がしい道からでも煩く響く声。風の音でかき消される事が無いその声は、どこか楽しいような雰囲気を持っていた。

複雑な山道を歩く少年少女二人。その内一人の少年は不思議と獣の耳を持っていた。

彼の名はルート。絶対に長年切っていないであろう銀髪ロングでボサッとした髪型と、その頭に生やしている獣の耳が最大の特徴である。ついでに言えば、もうこれさっさと髪を切らないと少女と間違えられる。さらに顔までも母親譲りとなれば、これはもうthe ドンマイな男の娘である。

 

「ヘックシ!……今何か侮辱されたような……」

 

「私は何も言ってないよ?」

 

さて、隣のこの少女は相変わらず邪なニコニコとした笑顔。ルートに随分と嘘つき女と言われていたが、それもそのハズ。彼女は下手な嘘も上手な嘘も全て見透かし、挙句の果てには自分も嘘を積み重ねると言うどこまで信用していいのか分からないもうこれまた少女としてはかなり残念な少女。

赤毛のセミロングでクセっ毛、なんかもう悪な事を考えてそうな顔が最大の特徴である。

そしてルートにも言った通り、名前はちゃんとクランペット。

こらそこ、トランペットとか言わない。

 

「ヘクッチ!……なんか名前貶された様な気がする」

 

「被害妄想のおでましだ。しかもくしゃみの仕方ッwクッソwww」

 

「あからさまにwを付けない」

 

「wwwwwwwwwww」

 

「よし。その腐った耳をそぎ落としてやろうか?」

 

「スンマセンその短剣俺の耳に向けないでさっさと戻してくださいお願いします」

 

「冗談に決まってるじゃない♪」

 

「顔!顔笑ってない!!マジで仕舞って!」

 

さて、なんか外が騒がしくなってきたけど気にしないで、私の自己紹介でも……

イタッ、イタイイタイ!!誰だ!?耳引っ張らないで!!え?仕事しろ?

解かった!仕事するから!せめて優しく引っ張って!!

イタタタタタタタタタタタタ……………………

 

「……声が消えたような気がした」

 

「貴方の耳をそぎ落としたんだから仕方が無い」

 

「耳が……無い……!」

 

「ありますー」

 

あ、声が消えたような気がしたと思ったらこっちで喋れるじゃん。

アー、アー、マイクテス、マイクテス……返事が無い。ただの屍のようだ。

ま、冗談はさておき自己紹介でも……え?聞いた?粉☆バナナ!いったい誰から……

え?耳を引っ張られて消えていった?ご愁傷様です。勝手に自己紹介した奴が悪い。

さて、もう一度?自己紹介?をすると、俺の名前はルート。

こんな顔立ちと髪型、更にはけもみみまで持ってるが、れっきとした男だ。

もう一度言う。俺は男だ。大事なことなので二回言いました。

で、俺の隣にいる奴はトランペット……だったっけ?

まあいいや。赤毛セミロングの癖っ毛で邪悪な笑顔が特徴の残念極まりない少女。

顔は可愛いのに、こんな嘘つきじゃ誰も近づかないだろうな……

 

「ま、こっちから近づかれたら意味もないが」

 

「?……なんか言った?」

 

「いいや、独り言だから気にするな」

 

本当にこっちから近づかれたら、避けようにも避けられない。

トランペット?曰く?気に入ったとのこと。

いや、気に入らなくていいから。むしろ迷惑。こんな嘘つき少女と歩いてたらストレスゲージMAXになるだけである。

もうコイツと出会って三時間しか経過してないのに、このじゃれ様……

 

ミシッ……

 

ピクリと俺の耳が動く。

そりゃあ獣の耳だから、普通の人間の耳とは違って圧倒的に聴力が良いわけであって。

…………獣の危険種の聴力舐めんな。

 

「トランペット!後ろに二歩下がれ!!」

 

「クランペット!名前ぐらい覚えてよね!!」

 

そう言ってクランペットは、自分の位置から大きく二三歩遠ざかる。そして体制を低くし、短剣を抜く。

俺はとりあえず獰猛な牙をむき出して、襲いかかる体制をとる。

これは小さい頃に教わった、狩りの体制だ。

そして髪の毛邪魔い。切った方が良いんだろうけど、なんか切りたくないな。

 

そう考えているうちに、地面に大きな亀裂が入る。

 

「……今日の飯はコイツで確定かな?」

 

「無茶して死なない様にね」

 

ボゴッ、

 

地面から何かが出てくる音とともに、叫び声をあげる物体。

ぱっとみ甲虫?みたいな感じだが、目を見れば襲う気満々。

危険種、土竜。

 

「とりあえず全力で狩るぞ!」

 

口で思いっきり叫び、ターゲットに向かって猛ダッシュ。

自己紹介の中でいい忘れていたが、俺は人間と危険種のハーフだ。

どんな危険種で、どんな経路で生まれてきたかは知らない。

狩りの仕方は人間の母親から独自で教えてもらった。父親は俺の意識が目覚める頃にはもう既に死んでいた。

とりあえず、言いたい事がある。

俺は普通の人間とは違う、ズバ抜けた身体能力を持つ。

だからこんなことも簡単にできるわけだ。

 

足に力を入れて、力を込めて土竜の目を、一時的に伸びた爪で刺す。

 

『グギャオオオオオオオッ!!』

 

うわ、痛そうな叫び声。まあ自分がやったんだけどね。

煩い叫び声に耳を塞ぎながら(だって人の100倍は聞こえるんだもん。それ以上かもだけど)地面に着地し、警戒態勢を取る。

 

スドォン!!ズドォン!!

 

わー目が見えないからって全力で暴れてる。まあこんな見え透いた攻撃が当たるわけもないわけで。……あ、

次の攻撃に備えようとしたところで気が付く。

 

(クランペットの存在忘れてたー!!)

 

慌てて後ろを振り向いた、が、あ、居ない。まあいいさ。

とりあえず安否?の確認はできたから(軽い現実逃避)土竜に向き直す。

 

(あ、ヤベッ……)

 

案の定。クランペットの確認で目をそらしたせいで、振りかぶって来る土竜のデカイ拳に気付いてなかった。

 

あ、これ死んだかも。

 

「やああああああああ!!」

 

ザクッ、

 

妙な叫び声と共に、クランペットが上空から振って短剣を付きつける。

おー刺さった。あんな堅そうな甲虫に思いっきり刺さった。

まあ刺さっただけではこの振りかぶる拳が止まるわけないよねーそうだよねー。

とりあえず見知らぬ恐怖感が襲いかかってきたので、キュッと目を瞑る。

……………まだか?

……………………………………?

 

もうこれ以上耐えられないので、しどろもどろしながらも薄く眼を開ける。

 

「うおっ!?」

 

拳さんこんにちは。なんとなんと、でかでかと俺の目の前に土竜さんの拳が、老けた老人みたいにプルプル震えてるではありませんか。

………どうしてこうなった?

 

「私が時を止めてるから」

 

へー時を止めてるのか。それなら納得納得ー……

ってはあああああああああああああああああああああああ!?

コイツ今何て言った?時止めた?アハハッ、どこの夢の国だボケ。

キッとときめいたの間違いだ。うん。きっとそうだ。そうに違いない

 

「ときめいた?」

 

ズバコンッ

 

全力で殴られました。耳が痛いです。引っ張らないでください。

 

「戦闘中に茶番はしない。ほら、どっこいしょ」

 

俺の大事な耳を片手で引っ張り、少女とは言い難い発言をしながらもう片方の手で土竜に刺さってる短剣を引き抜く。

ズボッ、という良い音が聞こえた様な気がしたが、今は気にしない。

戦闘中に茶番とか、なにやってんだ俺。

そう思い込んで、自分の手で自分の頬をパンと二回叩く。

気合十分!さあ、かかってこい!!

 

スパコーンッ

 

「痛い……」

 

「何が気合十分よ!動きが止まってる相手に対して全力で防御態勢する奴がどこに居ますか!!」

 

「だって時が止まって……」

 

「嘘!ついさっきの時を止めたとか言うのは嘘だから!!軽い現実逃避もほどほどにして、いい加減攻撃しなさい!!」

 

「戦闘中に茶番してたのそっちじゃないか!戦闘中に嘘つく奴が何処に居るか!!」

 

「逆にあんな見え透いた嘘を軽々と信じるアンタの純粋さに私がびっくりだわ!!」

 

「確かにそうだけども!嘘をついたアンタが悪いだろどう考えても!!」

 

「詐欺を受けた人が良く口にする言葉ね!騙されるあんたが悪いのよこーゆーのは!!」

 

「お前が言うなこのパッパラパーのトランペット!!」

 

「煩い!名前貶すな!この十六歳になっても未だにソプラノ声の誰がどう見ても女の子な男の娘!!」

 

「自己紹介でも紹介しなかったことを言うな!この十七歳になった今でも胸がつるぺったんな嘘つき女!!」

 

「って言うかなんで俺の年齢知ってんだよ!!」「なんで私の実年齢知ってるのよ!!」

 

『グギャアアアアアアアアアッ!!!』

 

「「うっさい!黙れ!!」」

 

あまりにもイライラして、挙句の果てには危険種に八つ当たり。

しかし、人間の言葉の理解できない危険種が叫び声を止めるはずもなく、ただひたすら目の痛みと腕の痛みに叫び声をあげる。

そろそろ俺のストレスゲージがMAXになるところだ。そうなったらこの土竜も終わりだな。

いい加減黙……

 

『グギャアアアアアアアアアアアアアアアオッ!!!』

 

ブチッ、

 

あ、キレた。

頭の中にある何かが吹っ切れた。ついでに隣も似たような音がしたような気がしないわけでもない。

俺とクランペットは土竜に向かって大きくジャンプし、そして拳を構え……

 

「「第三者は引っこんでろ!!!」」

 

ズドン!!

 

うわースゲー良い音した。ついでに何かの頭が破裂したような音が聞こえたのは多分気のせいだろう。

気のせいにしたい。だってさ……

 

まだ、殴り足りないんだもん♪

 

 

「はースッキリした♪」

 

そう言って俺は、地面に腰を下ろし地面にへばり付く。

気がつけば、俺らが通っていたでこぼこな山道は整地されたかのように平たくなり、寝心地が良い。

ついでに俺の近くには、危険種と思われる骨と肉の残骸だけが残っている。

表面上ではやりすぎたと言う一面、内心かなりスッキリしたとほくそ笑んでいた。

クランペットなんか今までに見たことのない笑顔になってるしね。まあ今日会ったばかりなんだけど。

……よし、こんな所で道草食ってないで、そろそろ行きますか。

 

「どっこいしょ」

 

「じゃ私もどっこいしょ」

 

案の定。これだけ時と道草を食っても相変わらずクランペットは付いてくる気しかないようだ。

もうこれ、まだ壱日もたってないのにコイツの行動にはもう慣れた。馴れちゃだめだけど。

 

「どうせ勝手についてくるんだろ?勝手についてくるんだろ?って質問しなくても勝手についてくるんだろ?」

 

「当然。貴方面白いし。あ、あとついでにクランペットは非常に言うの面倒だから、呼び名クランでいいよ」

 

「はいはい。クランね。了解」

 

さて、勝手についてくるクランを連れて、ここからどう目的地の場所に行こうか。

無駄に暴れ過ぎたせいで方角まで訳が分からなくなってきた。

こらそこ、方向音痴とか言わない。事実なんだから。

おいクラン。そんな目で俺を見ないでくれ。ものすごく恥ずかしい。方向音痴だと言うのに旅している時点でもう流浪の民。

もっと厳しい事を言うならば、目的地を決めているのに何故地図も無しに方向音痴な奴が旅に行こうとしてるんだという話である。まあ目的地を決めている時点で、旅とはとても言い難いのだが。

未だにクランは物凄い邪な笑みを浮かべてるしね。もはや挑発する気しかないようなまなざしだ。

 

「あれあれ?もしかしてルート君って、かなりの方向音痴?」

 

「決して方向音痴などでは無い。決してだ」

 

「今私の手元に地図があるんだけど、方向音痴じゃないのであれば問題ないよね~」

 

「ゴメンなさいその地図見してください」

 

「はい。どうぞ」

 

 こう言う時に役に立つっていうのはとてもありがたい。しかも方向音痴の俺に地図を見せびらかしてくるとか……クランの-100だった評価がMAXゲージまで高感度上がったような気がする。気がするだけだ。

 とりあえずこの紐で結ばれたこの地図を開こう。

 そう思い、俺は地図に施されてある紐を程いていく。

 

「ってコレ白紙じゃねェか!!」

 

クランの評価が一気に最低限界地を突破したと同時に、クランが嘘つきだったと言う事とそれに騙された自分に対する怒りを白紙に込めて、地面に叩きつける。

コイツ、俺を地図で釣りやがった……そしてコイツ嘘つきだと言うのを完全に忘れてた。

 

「嘘だよ~。バーカ♪」

 

「………ハァ………」

 

「じゃ、ルートの目的地に向かおっか♪ルート騙し成分もたっぷり補充したし」

 

「俺コイツのおもちゃにされてる気がする……つか俺の目的地知ってんの?」

 

「帝都でしょ?」

 

いや、何故知ってる。

 

「あ、何故知ってるかって顔だね。普通に考えたら、こんな辺鄙な道を通ってまで旅をする若い子なんて、帝都に行くことしか頭にない最高の馬鹿よ?」

 

「さりげなく毒を吐くのやめてもらえませんかねッ!?しかも自分も若い子の一人だと言うのも理解してますかね!?」

 

もうコイツ凄い顔で毒吐いたよ。満面の笑みで毒吐いたよこの子。

 

「よし!じゃあ帝都に向かってレッツゴー!!」

 

「無視スンナ!!」

 

 クランがノリノリな調子で腕を挙げ、のほほんと山道を下っていく。ホントにコイツを信用してついて言っていいのかと心配になりながらも、他にあてになりそうな村も人も居ないものだから、クランに頼り切るしかないと思い後を付ける。

目的地は帝都。

理由はいっぱいあるかもしれない。金稼ぎ、はたまた帝都の雰囲気に憧れたと言うのが第一印象かもしれない。

とにかくだ。全ては帝都につかないと何も始まらない。

俺とクランはただひたすら山道を下り、帝都へ向かう。

これから先、どんな未来が待っているのかも知らずに―――

 




はいどーも。作者です。
初めての投稿です。
文章最高の駄文。イェイ☆……
あとSSL化されたせいで、小説見れなくなりました。
どーしよー
そこ、文章が厨二病臭いとか言わない。
投稿主が中学生なんだから。
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