話は進んでいません。
次回から再びアスナを出します。
あと、お気に入り登録が260名突破しました。
本当にありがとうございます!
妹と村で別れてから一時間位たった頃、大きな破裂音がした。
そこでは二人のプレイヤーがネペントの群れの中で戦っていた。
しかし、生き残ったのは一人だけ。
俺が手伝わなくても生き残っていただろうプレイヤーだけ。
剣の境地へ踏み込んでいるような動き、何よりも敵の動きに対する反応速度の速さ。
大人しいスタイルの、黒い髪。長めの前髪の下の、柔弱そうな両眼。女性と間違えそうな線の細い顔。
そして、《キリト》という名前。
滅多に役に立っていない前世の記憶が言っている。
俺が出逢ったのは、ソードアート・オンラインの主人公、アスナの彼氏――今は違うけど未来では恐らく――だ。
気付いたのは握手をしている時、自己紹介が終わってからだった。
そして現在、俺はキリトと村まで一緒に歩いている。
「なあ、コウ。本当によかったのか?お前も森の秘薬クエしてるんだろ?」
「仕方ない。助けられなかったことにはかわりないからな」
俺がもう少し早くあの場に着いていたら、何か変わっていただろうか。
答えは恐らく否だろう。
だから俺は供養の意味も合わせて胚珠を置いてきた。
「それに、一応は俺も持っているから大丈夫だ」
群れの中に実付きもいたのだが花付きもいた。そのために一応は俺もクエストをクリアすることは出来る。
「それじゃあここまででいいか?村に着いたし」
「あ、ああ。ありがとう」
フレンドの申請メールだけ送る。
「何か合ったら連絡してくれよ。俺もするから」
キリトは驚いていたのか、少しだけボーッとしてから申請を受ける。それを確認してから俺とキリトは別れた。
そしてキリトはクエストを終わらせに、俺はもう少しでレベルが4に上がるのでレベリングに。
このあとに出会うのが宿屋の一階という気まずいことになったのは別の話。
Sideキリト
コペルのMPKの後に出逢ったコウが俺のフレンド枠に登録された。
クラインしか登録されていなかったし、これからもそんなに増えることは無いだろう。
だが、気まずい。
森の秘薬クエが終わり、アガサ――NPCだ、一応――に慰められていた。後に、先程出逢ったコウと再び遭遇したのだから。
ベータ時代の俺ならアニールブレードを持ってもう少し狩りをしていただろう。だが、流石に今日は休むつもりで宿屋――この村に残念ながら泊まれる良い部屋はない――にきた。
そこに、タイミング悪くコウも入ってきた。
流石に、俺が泣いていたこと――そもそも涙が出てはいなかった――は解らないだろう。しかし、クエストが終わってからここに直接来たとしてもこの時間にはならないだろう。
どうする。
「や、やあ。コウ、さっきぶり」
「お、おう」
コウも驚いていたのか、少しどもっていた。
この後、コウのパーティーメンバーのユウ――実の妹らしい――が部屋から出てくるまで俺とコウは気まずい空気の中で話し合っていたのは別の話。
どれだけ実感が無くても、その事実は変わらない。
この世界は現実だ。
会いたい人と会えない。それこそがこの世界の《リアル》。
このゲームがクリアされるその時まで、俺は剣を振り続ける。
次回から第一層攻略開始予定。
現在の幼馴染み君のステータスをのせときます。
アバター名コウ