閃光の幼馴染みに転生しました。   作:ピリの唄

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お待たせしました!!
きっと待ってくれている人たちがいると信じて投稿です!

待ってくれている人………いるよね?


ボス戦闘の幕開けは

 

その場にいた誰もが咄嗟に行動することが出来なかった。

楽勝ムードが漂っていたこと、そして頼りになっていたディアベルが一撃で打ち倒されたからだ。しかし、全員の動揺など関係なくコボルド王の動きだけは止まらない。

そのまま刀スキルでディアベルを狙い打つ。

そしてディアベルはなすすべなく吹き飛ばされていった。

 

「ユウ、後のザココボは頼む」

「えっ、お兄ちゃんはどうするの?」

 

本当ならここは撤退するべきだ。それが正しい解答だ。しかしここで引くと誰もクリア出来ると思わないだろう。だったら動くべきだ。主人公ならそう動く。

つまりここでボスのLAを取るのは本当ならキリトだ。だが、これは物語の中の世界ではあるが現実なのだ。

だったら無駄かも知れなくても、俺がキリトに勝っても問題はないはすだ。そしてこれは俺の転生者としての挑戦だ。

俺がこの物語を変えることが出来るなら、死ぬはずだったプレイヤーも助けられる。そして俺も……諦めずにすむかもしれない。

これはただの下心でしかない。それでも

 

「「決まってるだろ……」」

 

俺は格好をつけるためにニヤリと笑って言う。

 

「「ボスのLA取りに行くんだよ」」

 

その言葉はキリトと何故か重なった気がした。

気にすることなく俺はボスへ向けて走り出した。

 

Sideキリト

アスナとともにボスへ向けて走り出すと視界の端にコウも同時に走り出すのが見えた。

その時、隣を走るアスナがフードを邪魔そうに掴み、一気に体から引き剥がした。

艶やかな栗色のロングヘアが、深い黄金の色を放ち、ボス部屋の薄闇を吹き散らす。

恐慌の極みにあるプレイヤーたちすら、その凄絶な美しさに目を奪われ沈黙した。一度だけ見たことのある俺もその美しさに目を奪われ、一瞬だけ言葉に詰まった。

しかし、アスナの行動に言葉がつまらずに行動していた二人がいた。

 

「そこのやつらはすぐに出口に十歩下がれ!ボスを囲むな!範囲攻撃されるぞ!」

 

奇跡的に生まれた刹那の静寂の中でそんな言葉を叫んだコウと、固まることなくセンチネルに向けてソードスキルを放つユウだ。

 

コウの言葉の残響が消えると同時に、他の人たちの時間も動き出す。最前線のプレイヤー達が俺たちの左右を、一斉に後方へと動く。

そしてコボルド王と並んで走る俺たちと正対する。

 

「アスナ、コウ、手順はセンチネルと同じだ!……行くぞ!!」

「解った!」

「…了解!!」

 

前方ではコボルド王が両手で握っていた野太刀から左手を離し、左の腰だめに構えようとしていた。

 

「…………ッ!!」

 

息を詰め、自分もソードスキルを始動させる。全身を薄青い光に包まれて俺はボスとの距離十メートルを瞬時に駆け抜ける。片手剣基本突進技、《レイジスパイク》。

同時に、ボスが構えた野太刀がぎらりと緑色に輝き、視認不可能な速度で切り払われた。カタナ直線遠距離技、《辻風》。

 

「う……おおッ!!」

 

咆哮とともに左から突き上げた俺の剣の軌道と、コボルド王の野太刀の軌道とが交差した。

 

それが俺たちとコボルド王の戦いの2ラウンド目の幕開けになった。




次回こそは一層をクリアしたい。

あと、アンケートしているので書いていただけるとありがたいです。
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