遂にキリトが目覚めますからね。
本当に楽しみです!
それはともかく今回から圏内事件スタートです!
「……嘘だろ?」
珍しく夕方にダンジョンを出て主街区まで戻ると驚きの景色が、キリトの隣ですやすや眠る現在ではダンジョン攻略の鬼と呼ばれる幼馴染みの姿が見えた。
現在、最前線は第五十九層。一年経ってようやく折り返し地点を少し過ぎた。
いつの間にかビーター扱いするプレイヤーたちもかなり少なくなった。
そして今では、迷宮内で攻略しながらレベリングしている白い服が俺だけではなく、血盟騎士団通称《Kob》の連中で増えることになった。
お陰でビーター的な白い服だからという理由で喧嘩を売られることも無くなったのだ。
閑話休題
ぐっすりと眠り込んでいるアスナと違い、キリトは動けない状態だ。
アスナが熟睡中だからこそ動けないのだ。アスナの身の安全の為に放置できないのだ。
でも普段のアスナとキリトを知っているからこそ俺は思ってしまう。
「……なんでそうなっている?」
「……俺が聞きたいよ……」
アスナ曰く、なぜ昼寝?
キリト曰く、今日の気候は最高。
アスナ曰く、気候なんて全部一緒。
キリト曰く、寝ればわかる。
アスナ行動→熟睡
キリト、動けない。
「いつものあのアスナは何処にいった……」
攻略の鬼じゃ無かったのか。昨日、俺に効率的なレベリングの場所を聞いてきたあの娘はいったい何処にいった!
「なぁ、コウ。食事持ってないか?」
「……少しある」
無言で干し肉をキリトに渡す。
「……ありがとう」
その後、俺とキリトはアスナが起きるまで情報交換を続けた。
残念ながらお互いにとってそこまで実のある話にはならなかった。残念だ。
ちなみにアスナは八時間は寝てたらしい。
俺と一緒にレベリングするより寝ろよ、マジで。
Sideアスナ
ここまでぐっすり寝たのはいつ以来だろう。
ゆっくり意識が目覚めるのを感じながらそんなことを思った。
最近は日中は血盟騎士団の皆と攻略し、夜にはコウ君と一緒にレベリング。眠っていても二、三時間ではないだろうか。
「……うにゅ……」
ゆっくりと目を開けて瞬きをする。
目の前には攻略組の問題児その1のキリト君がいる。
身体を起こして周りを見回す。
問題児その2のコウ君が私を見て苦笑している。
最後にもう一度近くにいたキリト君を見て――
……寝顔を見られた?
顔が赤くなるのがわかる。
というか今の時間は?
顔が青くなっていく。
そもそもこの状況になった理由は?
怒りで顔が赤くなる。
「な……アン……どう…………」
なんで、アンタ、どういうこと。
あまりの怒りや羞恥心で言葉が口に出せていなかった。
そんな私に対してキリト君は最大級の笑顔を見せて言った。
「おはよう。よく眠れた?」
この言葉を聞いたときに爆笑したコウ君だけは許さない。
私は心に誓った。
キリトはこのとき既にシリカと会ってます。
コウは関わっていないので原作と変化はありませんでした。