閃光の幼馴染みに転生しました。   作:ピリの唄

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申し訳ありませんでしたーー!!!
お待たせいたしました!

でも、その短いのもすみません


今の彼は

 

お兄ちゃんが深夜に集中レベリングをするようになってから、私達は一対一で話すことがほとんど無くなった。いや、普段からよく話していたわけではなかったけれど。

以前話した時は現実世界で話していた頃と同じように話すことが出来ていた。

でも、今のお兄ちゃんには談笑するような余裕がない。

だけどコウは決してユウにその悩みを相談しない。頼らない。

それはユウが妹でコウが兄だからだ。負担をかけても良い相手としてではなく、守るべき相手としてしか見ていないからだ。

この仮想空間に存在しているその少年との距離が一番近いからこそ、その異変に気付くことができ、しかし近すぎるがゆえに決して相談されない場所。

それがコウにとってのユウの関係性だ。

 

そもそもこういう事は大人に相談すべきことだ。でもこの世界では他人の精神異常にリソースを割くような人はごく稀にしか存在しない。

だから兄のことを何の問題もなくーーお兄ちゃんに別の問題が起こってもそれは問題ではないーー相談できる人の所にやって来た。

 

それは最近、第六十一層の主街区《セルムブルグ》に家を買ったという私達の自慢の幼馴染み様。

ファンクラブなども出来ている誰が呼び始めたか《閃光》のアスナ様。その家の前である。

キリトには《黒の剣士》。お兄ちゃんには対応するように《白の剣士》。

《鼠》のアルゴや《神聖剣》ヒースクリフなど、実は中二病が名付けている可能性がある。

もしかして犯人はアルゴさん?

 

閑話休題。

 

メールを送って返事も貰ったのでお兄ちゃんに内緒でやって来たのだけれども。

 

「スッゴク家が豪勢・・・・・・」

 

外からでもわかる、これは金額高い。

そして

 

「お茶淹れてくるからユウちゃんはソコで座って待っててね?」

「はい!!」

 

内装もとても高そうだった。

それこそユウが今持っているアイテムを全部売り払っても内装を揃えることが出来るかどうかもわからない。

なんというか女子力の次元が違う。

うどん食べたら上がるかな?

 

閑話休題。

 

私は今回、アスナさんを訪ねた要件を話始めた。というよりもぶちまけた。

最近の兄の様子がおかしくなったこと。

普段から他人よりも多めのレベリングをしていたが、ある時期からそれが病的なほどのモノに変わったこと。

それこそナニかに取りつかれたように。そのナニかを振り払うように。

今までは私とパーティーで行っていたような狩り場にも一人で行くようになったこと。

・・・・・・妹だからこそ私にはなにも言ってくれないってことも、今のお兄ちゃんのことが、不安だってことも全部。

 

Sideアスナ

 

ユウちゃんから相談されて思い出してみると、ラフコフ討伐戦の後にコウ君に会っていないことに気が付いた。

最前線ですれ違う程度の接触はあっても向かい合ってしっかりと話すことはなかった。

コウ君にほんの少し違和感を感じたことはあっても誤魔化されてすぐに消される。

だから確認しなかった。少しだけの注意で充分だと思っていた。

でもそれは違っていた。コウ君の隠すことが上手くなっていただけだったんだ。

ユウちゃんの話を聞いていてそう思った。

 

「ユウちゃん、ごめんなさい。私、ちょっと用事が出来たの」

「大丈夫、今日は話を聞いてくれてありがとうございました」

 

頭を下げるユウちゃん。

きっと彼女にはこれから私が何をしに行くかわかっているのだろう。

 

「全部吐いてもらうから」

 

その言葉が耳に入ったユウの顔が青くなった。

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