多々あるかもしれないですが
是非 読んでみてください ‼
ある日の夜 何時もの練習を終え
疲れきった体に鞭を打ち,一人
衣装作りに取り組む少女の元に一通の
手紙が届いた,彼女の名前は "南 ことり"
μ'sという音ノ木坂学院のスクールアイドル
校内ではちょっとした有名人みたいなものだ
そんな彼女は眠たさから目を擦りながら
その封に目をやった__するとその封は
見たこともない鮮やかな色 模様であった
"凄く 綺麗 誰からなんだろう"
そう一人で呟けば名前の無い封筒を開け
中の手紙に目をやった
"拝啓 南ことり様 本日は急な
お手紙申し訳ありません,ですが
貴女に絶対に言っておかなければならないことが
あるのです__驚かないで聞いてください
貴女は丁度10年後__つまり27歳の頃
不治の病に犯されその身体を亡きものにします
信じるか信じないかは貴方次第__だけど
貴女はやり残した事が沢山有る筈です
自分が想いを寄せる子へ気持ちを伝える
自分の大切な仲間への感謝の気持ちを伝える
これ等の事は貴女が皆と過ごす今と言う時でしか
出来ないこと__貴方の大切な想い出なんです
だから___いえ,あまり長く書いて貴女を
困らせてはいけないのでここら辺で__
それでは貴女が後悔しない道を選んでください"
"___ことりが死んじゃう__? そんな そんな___"
彼女は良い意味でも悪い意味でも素直だった
だから手紙の内容を信じていたのだ
震えは止まらず思い出すのは仲間の顔
その中でも特別な"海色の長髪を携えた少女の姿"
想いを伝える_だけど彼女は知っていた
彼女の想い人の心が自分に向いていないこと
彼女の片道の想いだということ
知っていたからこそ伝えるなんて諦めていた
あの人の隣には何時も太陽の様な少女の姿があり
彼女が入りこむ隙間等無かった
様々な思惑が頭を巡り 涙が止まらなくなった
"ことりには_あの子の隣は_無理だよ__"
どうしても,そんな風に考えてしまうのだ
しかし彼女には時間が無いということ
叶わないと分かっていても伝えなければ
ならない想いがあるのだということが
分かっていた,彼女はやはり"素直"だったから
"明日想いを告げよう"と自分に言い聞かせ
衣装作りを一段落させて眠たい身体を
ようやくベッドに運び眠りについた
翌朝目が覚めれば 目の前にはやはり
あの手紙があった_夢ではなかったのだ_
彼女は迷いながらも自分の気持ちには
嘘は付きたくなかったから
"__今日の放課後 屋上に来て__"
胸は高鳴り一行に収まることを知らない
顔はすっかり紅潮して,少し早口になりながらも
彼女は伝えたしっかりと 自分に打ち勝ったのだ
想い人は鈍感なのか首を傾げながらも
いいですよ,と笑顔で答えた
彼女はその笑顔に更に胸を高鳴らせ
逃げるように"じゃあ"とだけ告げて
その場を急ぎ足で立ち去った
練習も終わりμ'sの皆も帰宅し
残ったのは彼女とその想い人だけ
約束通り放課後に二人が集えば
"海未ちゃん 貴女がずっと____好きでした"
告げたのだ彼女は自分の気持ちを偽りなく
告げられた当の本人は顔を紅潮させていた
彼女は想い人の顔を見れずに俯いていた
そんな時 海色少女の口から言葉が放れた
"ごめんなさい__ことり__私には
既に想いを寄せている人が居るのです
貴方の想いは凄く嬉しいのですが
____本当にごめんなさい"
そう告げると少女はその場から走り去った
暫くの間沈黙が続き数分後だった
彼女はようやく気が付いたのだ
"__ことりフラれちゃったんだ__"
ふらふらと もはや やるせない身体を
家へと運びながら 目は赤く腫れて
涙の跡もくっきりと分かった
そんな時目に映ったのは凄く綺麗な女性だった
病服を着ていたから病人だろうか
などと想いを巡らせながら女性を見詰めていると
"ふふ 何か御用かしら__?"
ふわりと浮かべられた笑みに思わず見とれ
"い,いえ__ただ綺麗だなぁって__"
思わず思ったことを口にしてしまい
"あらあら 上手な事言うのね__ところで貴女
目が赤く腫れて__涙の跡もくっきりね_
_差し支えなければ何があったか聞かせて_?"
そんな風に告げてくる女性に彼女は
今日の出来事を包み隠さずに全て話した
"__そう,頑張ったわね__そうね
私も昔あったわ そんなこと私も
その時は自暴自棄になっていたわね
__けど,私には きっと此で良かったと
思えた,想いを伝えられたことが私にとって
何らかの成長に繋げたんじゃないかと
そう思えたの,だから貴女も大丈夫よ
なるようになるわ__何があっても
_未来より過去よりも今が最高なのだから__"
そんな言葉を聞いていれば なんだか
眠気に誘われたようにゆっくりと
瞼を閉じれば,すっかり眠ってしまい
"__御休みなさい__ふふ頑張ったわね
大丈夫__きっと幸せになれるわ
自分を信じて__だって私は___"
翌朝目が覚めると女性と公園で
話していた筈の自分が何故かベッドの上で
寝ていた,夢_なのだろうか
そう考えてみてもやはりあれは
夢ではなく現実だと何故かはっきりと言えた
"何があっても未来より過去よりも_今が最高_か
ふふ,有難う ことり 頑張れそうな気がする
貴方のお陰だよ__本当に有難う未来の___"
"拝啓 未来の貴女へ
私は今 とても幸せです
あの時の告白は失敗だったけど
それでも__沢山の仲間に囲まれて
想い人とも今は幸せに笑い合えてる__
それは何気ない時なのかもしれません
だけど私にとっては二度とはない名場面だから
例え不治の病に犯されるのだとしても
私は懐かしいとか未来が怖い_なんて言わない
今を"そこ"に有る今を一歩一歩 歩きながら
握りしめ 力強く生きていきます
今は_ちゃんと胸を張って言えます
其が_____"南ことり"だって
そして__それは此れからもずっと ずっと
_____"変わらないでしょう"
だって 貴女は未来の"私なのだから"
親愛なる 未来の私へ"
【拝啓 未来の貴女へ】 おわり