「はあ、いい加減戦闘がしたいなぁ」
幸助は溜息を吐いていた。聖杯戦争も、もう3日目になるのに未だに戦闘を行っていないのは自分達の陣営だけらしいのだ。
「なんだマスター?突然そんな事言うなんて。オタク、戦闘狂かなんかだったけか?」
「違うよ。戦闘をしてないって事は分かるはずの情報もわからなくなっていると言う事だぞ?それ位わかっているだろう?」
アーチャーは能天気に語る。
「んな事言ったってよ、見つからねえもんはしょうがねぇしこっちとしちゃあ、戦わなくて済むから楽なんだぜ?」
「お前なあ、見た事もない敵との戦争放棄する兵士がどこにいるよ?お前が言ってんのはそういうことだぞ?」
「はあ…わかってますよ。だけど俺たちにゃあなにも出来ないのわかってんでしょ?」
「それこそ貧困な発想力の限界だ!なにかいいアイデアがある筈なんだよ!」
幸助は机をバンッ!と叩き、叫んだ。
「なにかある筈なんだよ!なにか!」
「なにかって言われてもねぇ…」
「うーむ、……………あっ」
そこで幸助は気がついた。前日感じた魔力同士のぶつけ合いの事を
「ん?なんか思いついた?」
「僕が昨日戦闘があったって言ったよな?」
「ああ、魔力を感じたんだっけか?」
「そこに行こう!なにか手掛かりが見つかるかも!」
「そうだな…まあなにもしないよりはマシかもな」
「よし、そうと決まれば準備だ準備!」
「おやおや、張り切ってるねえ。んじゃ俺も準備するとしますか」
こうして、幸助とロビンフッドは町外れの廃工場にむかうことにした。
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「どうだ?なんか見つかったか?」
「いんや、こっちはサッパリでさぁ」
「そうか…なにかあると思うんだけど…」
手掛かりを探し始めて、もう三十分になる。だが、一向に進まない。
「どこかに必ず……ん?あの屑山なにかおかしいな……」
「お?なんだこりゃ?所々砂が輝いてる」
ふと気づいた工場の違和感の正体を探り始める。
「う〜んなにか変わって……」
幸助は屑山の金属が埋め込まれている部分に異変を見つけた。
「これ、溶けてる?融解して、水溜りみたいな金属の塊みたいになって地面に落ちてる。これはかなりの高熱を放出したな?」
ロビンフッドは砂を一掴みし手にとってさらに詳しくみる。
「………?これはガラス?結構多いな。これは、もともと混じってたガラスが溶けて砂とくっ付いてるな…」
さらにロビンフッドは周りを見渡す。
「えーと、ん?あった。こりゃ火球かなんか飛ばさねえとこうはならないぜ?」
さらに見つけたのは、大きなガラス溜まりだ。
「これがあるってことは、火球を飛ばして、ここにぶつけるくらいしないとな」
ここで彼はあることに気がついた。
「!これは……マズいぜ!マスター!」
「どうした!?ロビン!?っあっ!」
しまった!と苦虫を噛み潰したような表情になる。
「探すのに夢中になり過ぎて気づかなかった!『同じ考えの奴や証拠を消そうとする連中』の事を考えて無かった!」
それはすぐに始まった。
side master
ズガガガガガン!!
マシンガンの連射音が響きわたる。
「ふん!この程度!」
間一髪のところで、足元の植物を急速成長させ、弾を弾き飛ばす。
「ほう、植物を操れんのか」
「…あんたはなにもんだ?」
「俺か?俺はセイバーのマスターだよ」
「なにをしに来た?」
「あん?昨日の戦闘の証拠隠滅だよ」
幸助はチラッとロイドの銃を見る。
(さっき溶けた鉄屑の近くに大量の弾倉が落ちてた。あれはこいつのか)
「まあ、もう遅かったみたいだがな」
「ああ、その通りだよ。俺はお前の武器、そしてお前と戦った魔術師の魔術の種別に大体予想はつけてる」
「そうか、じゃあ殺すしかねえな!」
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side servant
「あんた、その獲物をみる限り、セイバーってところか」
「ご名答。私はセイバーのサーヴァントだ。ふむ、どうやら貴方は、アーチャーのクラスに見えますね」
「クラスを明かして貰っといてなんだけど答えられないわ」
「いや、結構。クラスを言ったのは私が自らの剣に自信を持っているからだ。別にそちらが名乗る必要もない」
「へえ、そんじゃついでに真名まで教えてくれるとありがたいんだけどね」
敵対者が目の前にいても、アーチャーは飄々とした態度をとり続ける。それはおそらく、精神的な余裕から来るものだろう。
「残念だが、そこまでは言えない。しかし、私と戦えばすぐに我が真名はわかるだろう」
「そうかい!そりゃいいや!わざわざ考えるまでも無いってか!」
「では、始めるとしようか?アーチャーのサーヴァントよ!」
「おうさ!やってやりますよ!」
side master
未だにロイドの凶弾が幸助に届く事は無い。
「おいおいおいおい!なんでやつはあんなに強力な魔術を連発してんのに魔力が尽きねえ!?やつの魔術は魔力消費が少ねぇ訳でも無いだろうに!」
それを聞いた幸助はフンと鼻を鳴らしながら答えた。
「僕を君達のような凡俗な魔術師達と一緒にしないでくれるかな?僕は生まれながらにしての天才だ。魔術回路の本数も、魔力量だって桁が違うんだ」
冷静に、尚且つ冷徹に幸助は答える。が、内心では幸助はかなり焦っている。なにせ生まれて初めての魔術師同士の戦いだ。焦らない訳が無い。つまり、彼のその態度は見栄と痩せ我慢からくるものだ。
「凡俗?この俺が……凡俗だと!?ふざけんな!こいつ!ミンチにしてやる!」
あくまでも冷静に、悟られぬように戦う。それだけで彼は最強の魔術師となるのだ。
「そうやってすぐに激昂するところが凡俗だと言っているんだよ。はあ、全く目の当てようもないな」
「ッ!チックショォォォ!当たれ!当たりやがれ!」
ロイドの撃った弾丸はすぐに植物の壁で弾かれてしまう。
「そろそろ終わりにしよう。もうこれ以上無駄な時間と魔力を消費したくない」
「このクソ野郎が!死にやがれ!」
ロイドは手榴弾を投げつける。が、それもまた急成長した植物に地中に引きずり込まれて無力化されてしまう。
「学習しないな君は。僕も人を殺したくはない。さっさと退け」
幸助はロイドの足元から植物を成長させ、その植物で槍を作り手に持っていた銃を貫いた。
「クソッ!(おい!ランスロット!退くぞ!)」
「(承知しました)」
「おい!クソ野郎!てめえ覚えてやがれよ!次こそぶっ殺してやる!」
「ああ。いつでもかかってこい。返り討ちにしてやろう」
すぐさま駆けつけたセイバーに連れられ、ロイド達は撤退した。
「ふう、戦闘終了〜!疲れた〜!早く帰ってシャワー浴びたい!」
side servant
「ふっ!」
アーチャーが矢を放つ。
「はあっ!」
それをセイバーが弾き、アーチャーを剣の間合いに入れ、斬りつける。
「おっと!危ねぇ!」
さらにそれを寸前で避けたアーチャーが距離を置き、矢を放つ。
この攻防が続いていた。
「おい!セイバーさんよ!あんたと戦えば真名わかるんじゃねえのか!?全然わからないんですけど?」
「済まんな。言い忘れていた。私の真名は私が宝具を使った時にわかるぞ」
「なんだよそれ!あんたが宝具使ったら俺が耐えらんねえだろうが!」
戦いの最中でも会話をしていられるのは両者にまだまだ余裕があることの表れだろう。とは言えお互いに決定打を当てられない歯痒い状況が続いている。セイバーは今後の戦いの事を考えると、そこまでの相手ではないと判断したアーチャーに宝具を使うことは出来ない。対してアーチャーは宝具の特性故に、宝具を使用出来ない。
「なあ。セイバーよ。オタク騎士だろ?不意打ちとかキライなワケ?」
「なんだ?急に?そうだな、私は確かに騎士道には反していると思うが、戦術的にはそうするのが最善策だと思うが?」
「そうかい!そんじゃあその不意打ちをやらせて貰うぜ!
すると、たちまちアーチャーの姿が見えなくなっていき、最後には完全に消えてしまった。
「む、透明化の宝具か?これは厄介だな…」
次の瞬間、セイバーの背後から一本の矢が飛んできた。
「そこか!」
直感により矢の飛んでくる方向を一瞬で見抜いたセイバーはその矢を切り落とした。
「チッ!直感か心眼でも持ってやがんな!?面倒くせえ!」
宝具を解除したアーチャーが毒づく。
「まだまだだな。いくら透明になっても、殺気も隠しきれていない」
「はっ!そうかい!ま、俺英雄なんかじゃ無いですし?そりゃ足元にも及びませんよ」
セイバーはそんなアーチャーの発言に反応する。
「いや、そんな事は無い。貴方も充分な強さを持っている。ただそれが私には届かなかっただけだ。おっと、すまないな。マスターからの及びだ。行かせて貰うぞ」
「そう簡単には行かせたく無いんですけどねぇ」
「そうせざるを得ないだろう?今からでも本気を出せば私は簡単に貴方を切れる」
「あーはいはいわかったわかった!こっちの負けだ!さっさと行きな!」
「いい判断だ」
そう言い残しセイバーはマスターの元へ戻っていった。
今度こそ間違えて無い!本当にすみませんでした。そして今回の話からルビを振ったんですけど、振れてますかね?僕はスマホから投稿しているので、よくわからないんですが…振れて無い様なら、次回からは投稿ペースを落とす代わりにスマホのメモ機能に出来てる原稿的な物を修正しつつルビを振って投稿すると思います。