息抜き短編小説集   作:コクマルガラス

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CB2の設定は色々と使いやすくていいですねぇ

今回は書き方のテストも兼ねてます


彼等が辿った一つの歴史

漆黒の世界に光が灯る。

光はやがて形となり、一つの風景を作り上げる。

 

『XA-26483、IS適正はS、完璧だ』

『男でありながらISが使え、尚且つ適正Sとは……まさに奇跡!』

『一方アイツは駄目だな』

『世界に愛されていないのよ』

 

ベッドに眠る少年、それを見ながら『あぁ、これが自分なんだな』と納得していた。

 

『倉持には話を通しております』

『彼は英雄となる』

『当然です、私がプロデュースしているのですから』

『で、アイツは』

『まだ来ておりません』

『いいか、あの女には定期健診だと偽れ、我々の事を感づかれるな』

 

自分の道が既に組まれていたという現実に心が折れそうになる。

だが、それでも“先”を知るべく、観続ける。

 

『た、大変です!』

『あ、ISが強襲してきました!あの女です!!』

『迎撃しろ!早く!!』

『む、無理で……ギャァァァァァァッ!!!!』

『ウ、ウワァァァァァァァァッ!!!』

 

研究員らしき人々が爆炎に呑まれ、一機の白いISがベッドに眠る少年の前に降り立つ。

そのパイロットを見ながら『織斑千冬か……そうか、白騎士のパイロットだったんだな』と呟いていた。

 

『帰るぞ、一夏』

 

少年……『一夏』を抱き上げ、空へと飛んでいくIS。

 

『何故だ……何故私を助けてくれないんだ……!?』

 

ISが飛び立った直後に瓦礫の下から這い出た少女は絶望の眼差しをソラに向けていた……

そして、再び風景が変わる。

次の風景はどこかの荒野だった。

 

『束、何故一夏をISに乗せた、答えろ!!』

『私はね、見たいんだよ、いっくんの可能性がね』

『何っ!!』

『私は知ってるよ、ちーちゃん。いっくんの才能を潰そうとしていることを。いっくんにISの事を調べる事を禁じたのも、いっくんがISに関わるのを避けようとしたんでしょ。でもだーめ、そんな事をさせないよ』

『束、貴様は何の権利があって一夏を戦場へ送り込もうとする!!』

『ちーちゃんこそ何の権利があっていっくんを縛ってるの?』

 

互いに言い争う二人の女性。

知っている、『織斑千冬』と『篠ノ之束』だ。

 

『ちーちゃん、私は知ってるんだよ。ちーちゃんがいっくんを殺したいほど憎んでいるという事に、そのくせ自分の手の届く所に置いておきたいという事に。当然だよね、だってちーちゃんは……』

『黙れ!』

『いっくんの才能を妬んでいるんだから』

 

束の言葉に押し黙る千冬。

そして……

 

『ちーちゃんとの友情に免じていっくんのISは暮桜ベースにしておいてあげる。でもね、覚えておいて。いっくんは何れ目覚めるよ』

『何』

『これから私はいっくんの為に“試練”を用意する。その試練を終えたとき、いっくんがどうなるか、見物だね』

『それは私に対する宣戦布告と受け取るが』

『そうだよ、織斑千冬の弟(ブリュンヒルデ)にしたいちーちゃんと可能性の翼(白騎士)にしたい私の戦争』

 

クスクスと笑う束。

 

『じゃ、またね~』

 

ニンジン型ロケットに乗って飛び去る束。

荒野には、千冬だけが残された。

 

『見ていろ、束。一夏は私の物だ、私だけの物だ!』

 

その言葉と共に風景が崩れ、新たな風景が生み出される。

何処かのラボなのだろう、様々な機材が乱雑に置かれていた。

 

『篠ノ之博士、何故私のISを作ってくれるのですか?』

『簡単な事だよ、"今のいっくん"を殺し、目覚めさせてくれる唯一の存在だから』

『今の?目覚める?どういう事なんだ』

『今のマドちゃんにはちょっと難しいかもね。でもね、何れわかると思うんだ。この戦いが終わったらね』

 

『篠ノ之束』が『織斑マドカ』と対話しながら彼女のIS『黒騎士』を手掛けている。

つまり、あの戦いも彼女の言う『試練』なのだろう。

 

『一つ、約束して欲しいんだ、マドちゃん』

『はい?』

『もしもいっくんがちーちゃんの背中を追わなくなったのなら、いっくんを殺すのは止めてほしいんだ』

『意味が分からないのですが……』

 

それもその筈、彼女にとって、束の発言は矛盾しているのだから。

しかし、束はマドカの困惑を他所に、更に言葉を続ける。

 

『今はその約束を覚えてくれればそれでいい。何れ、その意味がわかる筈だから』

『はぁ……』

 

そして、その言葉を最後に風景は崩れ、再び闇が覆った。

 

 

 

この世界に来てから色々な事があった。

『自分の生まれた意味』を知る為、それを教えてくれる奇跡の結晶『コスモピース』を求め、『コズミックネイブル』に辿り着いた私達に待ち受けていたのは、今まさに爆破テロを引き起こそうとしていた犯罪者集団との遭遇。

その犯罪者集団を駆けつけた軍と共に殲滅したことがきっかけで私達は彼等『銀河連邦軍』に勧誘され、そして所属することになった。

元よりこの地における『拠点』が無かった私達にとってこの誘いは正に『渡りに船』だったから丁度良かったのだが。

そして、連邦軍は私達がコスモピースを得る為の戦い『コスモリーグ』に参加する為にこの銀河に来たことを知ると、彼等はその支援をしてくれることになった。

実は彼等は予てよりコスモリーグにおける不穏な噂や兆候を調べるべく部隊の編成を進めており、丁度私達が現れた事でこれ幸いとその部隊に配属され、同時に使用していたISの改修が為される事になったのだが……。

 

-何この機体。まるで特攻機じゃないですか!?よくこんな機体で戦えましたね……

 

-戦闘データを見ましたが、一夏さんは近接特化ではないです。全域対応(オールラウンダー)です

 

-ISをコスモリーグのルール規約に合わせる為、機体フレームはそのままで外装と装備を作り直します。ご安心を、皆さんが持ち込んだ機体パーツと丁度先輩達のガラクタがあるので材料には事欠かしません!

 

-ラファール・リヴァイヴ・カスタムIIですか……バランスがいいですね。ちょっと技研に複製依頼してきます

 

-簪さん、後で機体について語り合いません?

 

改修を担当するラボ唯一のスタッフ……『イルミス』と名乗った少女が色々こだわった結果、コスモリーグへの参加が当初の予定から三ヶ月程先へと延びたが……

尚、ラボのスタッフにはあと二人……イルミスの先輩とそのライバルがいたのだが、現在絶賛行方不明中(イルミス曰くいつもの事)との事である。

改修中は部隊の同僚である『ロレッタ』にコズミックネイブルについて教わったり、自主練を重ねたり、皆でとある星に合宿に行ったりと中々充実した生活をしていた。

余談だが合宿の際、一夏がとある少女と出会い、その少女が一夏を気に入り付いていった結果、少女『クレアモルテ』が部隊入りしている。

 

-いいのか、(部隊に)入れちゃって……

 

-いいんじゃないですか?惑星ドラングレイグの葬祭の一切を引き受けるエス・ロイエス大聖堂司祭の一人娘。実力者だと話を聞いていたので近々人事部が勧誘するつもりみたいでしたから問題ないですよ。

 

-俺達のいた星では考えられんことだよ……

 

-一夏も似たようなものでしょ

 

-言うなし……

 

かくして機体の全面改修とチームの編成が完了し、私達はコスモリーグが開催されるコロニーへと足を踏み入れた。

コスモリーグでの生活は出会いと驚きの連続だった。

 

軍神(ゼロセイバー)』……黎明期のコスモリーグにおいて一年で頂点に辿り着いた伝説のロイドと彼が率いるチーム『シャインスターズ』との出会い。

超弩級戦艦の陽電子砲すら防ぎきる重装甲ロボ『マイティバイン』、大量のミサイルをまき散らし文字通り戦場を火の海に包む重火器ロボ『シュトルバンガー』『シュトルバンガー制式』のチームとの死闘。

かつて天空を支配したとされる伝説のロイドを探す少女『ミーア』とその幼馴染であるロボ『ゴースレイダー』に目を付けられた。

現地協力者兼リーガーの少女『リリレイン』、連邦軍が傭兵として雇った新鋭ロボ『アクシオン』との連携。

ミステリアスな雰囲気を纏ったゴスロリ服の少女『アイヴィス』との会遇。

ゼロセイバーへの弟子入りを祈願する少女『リッカ』とゼロセイバーの妹を名乗る少女『レイ』の襲来。

 

そして……

 

-ここ(コズミックネイブル)に来てまだ日が浅いが、俺にもわかる。コイツ(ガノーキア)は危険だ!

 

-何をしでかすか知らんが、これ以上あの子(レイ)の様な犠牲者を増やす訳にはいかん!叩くぞ!!

 

-言われるまでもない!!

 

-貴方、気に入らないから消えて!

 

-総員、攻撃開始!ガノーキアを撃破せよ!!

 

闇に染まったコスモピースとそれが生み出した化け物『ガノーキア』との激戦。

 

-なんだコイツ、硬い!

 

-腕の一振りでこの威力……次食らえばコスモピースの加護を受けた我らですら危険だ!

 

-この動き……さっきも……もしかして力に特化した分繊細な動きは出来ないのかも!

 

-イルミス、アイツの動きの解析を頼む!アイツはまるで無人機……決められた動きしか出来ないのかもしれない!

 

かつての経験、それが彼らに光明を見出した。

そして、予想だにしなかった増援。

 

-まだよっ!!

 

-アイヴィスさん!?

 

-皆、無事の様ね

 

-どうしてここに?

 

-嫌な予感がしたのよ……それに、多分私なら奴を倒せる

 

-わかった。なら俺達がサポートする!

 

-すぐに信じるのね、貴方は

 

戦況が変わった。

アイヴィスが参戦したことで流れが一気に変わったのだ。

ガノーキア優勢から私達優勢に傾いた。

 

-守るんだ、この世界を!

 

-誰もが気付いてる、奴が『生きとし生けるもの総ての敵』だと!!

 

激闘の果て、勝利したのは私達。

光となって消えたガノーキア。

残されたのは、闇色に染まったコスモピース。

コスモピースは、アイヴィスの左手が、破壊した。

詳細は、聞かなかった。

聞いた所で話してくれないだろうし、何より私達が触れていい事ではないだろうから……。

 

 

 

かくして戦いは終わった。

その後も偶々一夏が助けた少女『アンリエール』が切っ掛けで二国間の戦争に巻き込まれ、最終的に解決に導いたり、犯罪組織の殲滅作戦に加わったり、新たなるガノーキアが出現したり、闇に染まったコスモピースを使って世界を混沌に叩き込もうとする組織と激突したり、ラウラがとある惑星の軍の一部隊を率いる隊長に気に入られて大騒動になったり、イルミスの先輩とライバルが帰ってきて早々にコロニーで碌でもないことをしたり、一夏に憧れる少女が現れたりetc...と、色々な事があった。

途中、一夏の願いをかなえてくれるコスモピースが見つかり、使用した結果、あんまりな真実を前にしばらく立ち直れなかったりしたが……

 

 

 

そして……

 

「この戦いでマスターリーグへの昇格の是非が決まる。勝つぞ」

 

右手にレーザーライフル、左手にアイスシールド、腰に雪片改弐乙型を装備した一夏。

 

「私達の力を示す時」

 

自身のISにレールキャノン、荷電粒子砲、ミサイルランチャーetcetc......をごってりと積んだ簪。

 

「勿論だ、よ……一夏」

 

狗の頭を模したブーストハンマーを持ったラウラ。

 

「相手はシャインスターズ……見知った相手だけど、負けるつもりはない」

 

チームメカニックの少女『イルミス』。

 

「そうね、行きましょ」

 

大鎌を持った少女『クレアモルテ』。

 

「及ばすながら、お手伝いさせていただきます」

 

かつて一夏に救われ、そして彼に想いを寄せるブリスガント銃士皇国第二皇女『アンリエール』。

 

「が、頑張ります!」

 

一夏に憧れ、共に戦う事を願う少女『サヤ・スターライト』。

 

「この戦いに買ったら私がオススメのスイーツをご馳走します!」

 

同僚の士官『ロレッタ』。

 

「それ、死亡フラグだ。ロレッタ」

 

蒼き新型機『アクシオン』。

 

「軍神相手にどこまでAXISの力が通じるか、試す時!」

 

新世代規格機『AXIS』一番機『ラグナバレット』。

 

私達の、チーム・タスクフォースISのシーズン最後の戦いが幕を上げる……




ちょっとした解説

・一夏
既に色々な人が考察していますが、私としては一夏はラウラ同様作られた人間ではないかと見ております
小学校以前の記憶が無いのは、初めから小学生として作られたからではないでしょうか?
スコールの意味深な発言も、かつて一夏が作られた施設に属していたからとも考えることが出来ますね

・千冬
原作での活動を見ていると、千冬はワザと一夏を不利な環境に追い込んでいるようにも見えます
いつ死んでもおかしくない様な環境に実の家族をである一夏を顔色一つ変えずに放り込むのは流石にねぇ……
千冬は一夏にどのような道を進んで欲しいのかと考えたら、自身と同じ道を進んで欲しいのではと思うようになりました
そして自身の望んだ道から外れるのなら死んでくれって感じで
とはいえ、ある程度の情は抱いていると思います
某黒龍さんみたく

・ラウラ、簪
二人揃って願い事は『一夏に自分の思いを知って欲しい』
次回辺りで書きますが、二人の願い事は『勇気を持って告白する』という形で叶えられることになります
因みに新生一夏ラバーズその1&その2
尚、コスモピースの願い事で黒ウサギ隊やドイツ軍、楯無や虚・本音姉妹と連絡が取れる通信機を手に入れた模様

・新生一夏ラバーズ
一級フラグ建築士の一夏がコズミックネイブルでもフラグを立てない訳がなかった
答えを求めてコスモリーグに参加してたらいつの間にかフラグが立っていたというオチですが

・コズミックネイブル
本作のコズミックネイブルはCB2準拠ではなくCB要素がかなり混じった世界となっています
そもそもコズミックブレイクの舞台設定が並行世界やら多元宇宙とか内包している世界なので、こういう世界もあるんじゃないかという妄想
因みにネイブルとは『へそ』の意

・ゼロセイバー
『軍神』の二つ名は公式ノベルより
本作のゼロセイバーはコアが損傷して全盛期の力が出せませんでしたが、その後獲得したコスモピースで全盛期の力を取り戻しました

・シャインスターズ
公式ノベルより
本作ではゼロセイバー、クリムローゼ、ルナスタシア、フィオナの他にレイ、リッカ、リリレイン、ウィンベル、オードリット、アイヴィスが属しています

・タスクフォースIS
IS任務部隊
ISにはインフィニット・ストラトスの他、イリュージョン・セイバーズ、インターセプション・シルエットの意味があります
因みにその意味合いを持たせたのは銀河連邦軍の上官達

・ロレッタ
CB2では精鋭コスモリーガーの育成の為にセントラルロビーに赴任してきた軍人(階級は伍長)
本作では一夏達という期待の新人がやってきたことで彼らのサポートをすることになった
珍しく一夏の毒牙にかからなかった人
因みにドジっ娘

・イルミス
みんな大好きまな板ミサイルガール
本作では銀河連邦軍所属のメカニック
コズミックネイブルにおける一夏の最初の犠牲者(フラグ的な意味で)
新生一夏ラバーズその3

・クレアモルテ
CB2初出のアサルトクラスヒュム(超ドS)
弱体化した?こちらの世界ではヒュム最強クラスの一人です
新生一夏ラバーズその4

・アンリエール
元はCBのキャラクター
ブリスガント銃士皇国第二皇女で、ブリスガントとプリッツアの戦争を止めるべくプリッツアの近衛騎士団長と行動を共にしていた
本作でもブリスガントとプリッツアは一触即発の状態で、それを止めるべく行動していたが行き倒れかけてしまい、死にかけた所を一夏に助けられた
案の定というか、一夏に惚れた
新生一夏ラバーズその5
尚、彼女の姉(第一皇女)は一夏をブリスガントに引き入れようと虎視眈々とそのチャンスを窺っているとか?

・サヤ
元はCBの(ry
ミスナギ航空学園所属
本作では『気弱で存在感の薄い自分を変えたい』という願いを持ってリーグに参戦
元は学校の同級生や先輩達とチームを組んでいたが紆余曲折の末にタスクフォースISに属した
新生一夏ラバーズその6

・ガノーキア
CB2ストーリーをすればわかる

・コスモピース
公式より、宇宙の彼方からコズミックネイブルに飛来してくる結晶の呼称
その量や質に応じて所有者の願いを善悪を問わず叶える力がある
様は制限付きのドラゴンボールみたいなもの

残りは次回で
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