頭が性感帯のショタがオラリオで撫でくりまわされるのは間違いだろうか   作:キャラメリゼ

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ごちショタ おとまりっ

 

 

 

 

「「「またお越しください」」」

 

【豊穣の女主人】は女性店員のみと言うこともあるのか、少し早いラストオーダーの21時を過ぎ閉店の22時、二軒目に梯子しに行く客、酔いつぶれ肩を貸されながら帰る客に疲れからほぼ苦笑いを浮べながら手を振ると「明日もくるぞぉ」や「チロルちゃん天使ぃ」など様々な返事が返ってくる、でもそれが正直嫌ではなかった。

 

 

「んっ……疲れたよぉ……」

 

 ずっと頭に刺激を与え続けていたリボンを引っこ抜きながら呟く。何が一番疲れたかと言われれば、それはリューさんとの稽古だと断言できる。

 

一度撫でられた後は比較的真面目に打ち合いをしていたのだが、時間が経つにつれ明らかにリューさんの木刀を薙ぐ速度が上がった、ついでに頭を撫でる頻度も上がった。

 ナイフを弾き飛ばされる度に、少し頬を赤く染めながら言う「落としましたね?」の一言がまだ聞こえてきそうで怖い。

 

「落ちましたよ?」

 

「やひゃあっ!」 

 

「ふふっなにをそんなに怖がってるの?……はい、お疲れチロルちゃん」

 

「う、うんお疲れ様です」

 

 シルさんが僕のリボンを拾い上げ渡してくれた。ラストオーダーから片付けを始めていた店員さん達もひと段落し、遅めの夜ご飯をみんな厨房で食べているようだ。

 

「坊主、帰るんなら今日の残りをもってきな……家に何人居るんだい?」

 

「えっと……」

 

(そうだ……神様いないんだった)

 

 目の前で仕事から解放され、ご飯を食べながら騒ぐ店員さん達をふと見て、これから冷えたホームに一人で帰るのはなんだか惨めで、凄く……寂しい。

 

「……今日は僕一人です」

 

 一度生まれた寂しさは、周りの賑やかさに比例するように膨らんでいく、下を向き呟いた一言にシルさんとミアさんが何か勘違いしたのか、それとも僕の心情を察してくれたのか生暖かい目を向けてくる。

 

「チロルちゃん……」

 

「なんだい、そういうことならもっと早く言うんだよっ……今日泊まっていきな」

 

 ミアの言葉に、楽しそうに喋っている店員達が、チロルの言動を逃すまいと耳だけをこちらにむける、気になりすぎてさっきからアーニャとクロエは「疲れたニャー」「うん」「今日も疲れたニャー」「うん」と二人でループしているだけだ。

 

「えっ……悪いですよ、大丈夫です帰ります」

 

 それを聞くと、泡を食ったように店員さん達が僕に口々に話し出す。

 

「これ二日契約ニャ、どうせ明日もボロ雑巾みたく働くニャら泊まっていった方が楽ニャ」

 

 ボロ雑巾…………。

 

「泊まっていかれるのなら、明日の朝も早くから稽古を付けれますよ?」

 

 それは考えようだが、リスクに見合ったリターンも期待できる……のだろうか。

 

「そっかぁチロルちゃん帰っちゃうのかー……じゃあ、このチョコクリームババロアはその辺の犬にでもあげちゃおうかなぁー」

 

「食べますッ泊まっていきますッ!!」

 

(((ちょろい(ニャ))))

 

 チョコクリームババロア見たことも聞いたことも無いがおそらくすごく美味しいのだろう。僕の行動を一番操作できるのはおそらくシルさんだ、なんかもうこの人に逆らえる気がしない。

 

「あのミアさん本当にいいんですか?」

 

「かまやしないよ、小っこいのが一匹増えたくらいじゃなんとも思わないね……ただ」

 

「ただ?」

 

「誰の部屋で寝るかは、あんた達で決めるんだよ、あとシルっお前はとっとと帰りな」

 

 嫌ぁぁと血涙を流すシルさんが首根っこを掴まれて外に放り投げられ、泣きながら帰っていった。

 

 振り返ると静寂、残る店員さん達がお互いに睨みを利かせ合っている

 フゥーと威嚇するキャットピープルに鍋の蓋とお玉を振りかざすヒューマン、一拍おいて本気(マジ)な取っ組み合いが始まった……攻撃が見えない、この人たちただの店員さんだよね?ねっミアさん、ねっ?

 

 暴れている店員達に若干ビビリながらイスに座り、もぐもぐとリスの様にほっぺを動かす。普段じゃが丸君が主食だが、お店の残り物の料理はどれもびっくりするぐらい美味しいものばかりで思わず笑顔が咲く、特にシルさんの残していったババロアはふぁと声が出るほどだ。

 

「美味しいですか?」

 

「リューさん!これすごくおいしいですっ」

 

 見て見てっ、とお皿を突き出すチロルにふっと小さく口が緩む

 

「うちのシェフが作る料理は評判ですから……それより、私の部屋に来ませんか?アーニャやクロエは危険なので」

 

「うんっリューさんがいいならお願いしますっ」

 

「ッ……わ、わかりました、少し部屋を片付けてきますね」

 

 逃げるようにチロルのもとを離れ自室のドアに少しもたれ掛かり高鳴る胸を右手で押さえ、赤くなっている顔を撫でる。

 

(どうしてしまったのでしょうか、私は)

 

 考えるとあの時、市壁の上で頭を撫でた時からだろうか、私の攻撃を受け流しきれずに吹き飛ばされても立ち上がり喰らいついてくる目、冒険者の顔を見せたと思えば、撫でた途端にまるで小動物がもっと撫でてとおねだりする様な甘えた顔になる。

 

 あの子の見せる表情、動きに鼓動が早くなるのが抑えられない。

 

 

 これは……これは俗に言うあれだろうか……

 

 

 

(チロルさんの服に私のアレルギーの物が付いているんでしょうか)

 

 

 うん、きっとそうだと出てきそうになるよく分からない感情を頭の隅に押しのける。

 落ち着きを取り戻し、普段からあまり散らかさない部屋を一応見回るとすぐにチロルのもとに戻っていく。

 

「チロルさんお待たせし……」

 

「くぅー……くぅー……」

 

 まだ終わっていない店員の戦いの最中。ババロアを食べ終え、スプーンを握ったまま机に突っ伏して寝ているいるチロルを見て、わが子を思うような笑みを浮べながら揺すり起こす

 

「チロルさん起きてください」

 

「んぅ……うぅ……おかあさん?」

 

「ふふっ残念ながらお母さんではありません…………んッ!!」

 

 絶句、何をされたかと言われれば抱っこをおねだりされた、ほぼ寝ながら首に巻きつくチロルの手、顔の横にチロルの顔がある。前かがみでしどろもどろした後決心したようにその軽い体を持ち上げる。

 どこか甘い匂いのする首もとに、心臓の音が聞こえていないか不安になった。

 

「しょ、しょうがないですね甘やかすのは今回だけですからね」

 

「えへへっ……すきぃ」

 

「ッ~~~!!」

 

 

 真っ赤に染まるエルフなんて露知らず、その温かな胸に抱かれ笑う小さな少年は久しぶりに幸せな夢でも見ているのだろうか。

 

 

 

 




あれれ、おかしいな液晶が邪魔する、そこをどけよっ液晶ぉおぉぉぉぉ
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