生徒会の会議   作:東條九音

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前回の続きとなります。
至らない点や誤字脱字が多いでしょうが、それでも良ければどうぞ。


Extra話 勉強後、その帰りに

後輩である歌風さんから、追試対策の学習を受けること約一時間。図書室が閉館の時間となったため、ようやく本日の勉強は終了となった。

 

「それにしても先輩、なんで英語が苦手なのですか?」

 

図書室を出て下駄箱に向かう途中、歌風さんは唐突にそんな事を訊いてきた。

 

彼女の表情を窺うと、若干ながら疲れているように見える。

まぁ、それもそうなるだろう。なんせ結局最後まで、教えて貰ったところを、完璧に覚えることが出来なかったから。いや~、我ながら酷いできたねコレ。別に歌風さんの教え方が悪いわけではない。むしろ、分かりやすいよ?……取り敢えずまずは、彼女をフォローしておこう。

 

「いやこう言ってはなんだが、英語に限らず記憶・暗記系や機械なんかも苦手だぞ?あ、あと体育会系も絶望的だな」

 

「知ってます。はっきり言って、普通のモブ生徒がピッタリに感じます。生徒会役員ってイメージじゃないですよね。先輩って」

 

歌風さんが真顔で、バッサリと言う。

ハハハ、容赦ないね。ま、我ながら本当にそう思うから、仕方ない。それに、あの出来事がなかったらやろうとも考えなかっただろうし………

 

「でも先輩の、どんな事にも真面目で、女子に優しい点は、先輩の長所ですね」

 

「真面目なのは融通が効かない、とも言えるがな。それ に女子に優しいってのは、ちょっと違うだろ?」

 

真面目なのは、自分がそれしか出来ないから。そうするしかないと言う、個人的な価値観を実行しているに過ぎない。それがたまたま、正しくあっただけ。

女子に優しいってのも同じだ。誰に言われたわけでもない。自分の価値観では、女子には出来るだけ優しくあるべき、そう考えて行動した結果にすぎない。

 

「そうですか……先輩の中ではそう言う評価なんですね」

 

そう言うとなぜか、残念そうな表情を浮かべる歌風さん。その顔は確かに残念そうに見えるのだが、どこか寂しげにも見えた。

 

「分かりました。で、話がだいぶずれてしまいましたけど、何で英語が苦手なのですか?」

 

が、確かめる間もなく歌風さんは、話を1番始めへと戻す。くそ~、忘れてないか。まぁ言いたくない理由があるわけでもないから、別に良いんだけど……

 

「取り敢えず靴を履き替えようか?続きはそれから」

 

とうの前に下駄箱には到着し、ずっと立ち話をしている状態だった。

 

「あ、はい。分かりました。でも、逃げないで下さいよ?いつも肝心なところで、はぐらかして逃げるんですから」

 

「わかってる。ってか今日は、途中まで送って帰るつもりだよ?夏場でいくら帰りがまだ明るいと言っても、結構遅くまで付き合って貰ったからね」

 

「本当ですか!ありがとうございます、先輩!」

 

どこか嬉しそうにお礼を述べて、自身の下駄箱へ向かう歌風さん。何でだろう?

数少ない後輩で女子。ならば一応は送るべきでしょ?

……まぁ歌風さん、何か護身術会得してるし、自分より強いのだけどね。

とにかく自分も上履きから靴へ履き替える。お互い靴に履き替え玄関を出る。

 

「で、英語が苦手な理由か……」

 

隣を歩く歌風さんをチラッと見る。ホントまぁ、何でこの子は後輩なのに、先輩である自分の勉強を見てくれるんだろう?

 

「昔英会話教室に通ってた事があるんだがな、その頃は何の抵抗もなく読めたし、単語も書けた」

 

不甲斐ない先輩だから、歌風さん(この子)の先輩である事が申し訳ない。

 

「英会話教室を卒業して、学校で本格的に英語の授業を習い始めてだ。全然分からなくなったんだ」

 

尊敬すべき先輩は、自分より優れた先輩がいるだろうに。

 

「ローマ字と英語、違いが理解できなくて、次第に過去に出来ていた筈のところまで分からなくなった」

 

…いかん、話ながら余計な事まで考えていたな……

いつの間にか、信頼を寄せていたようだ。

 

「大雑把に説明すると、こんな感じかな?」

 

改めて彼女の表情を見ると、どこか納得したようだった。一体何を納得しているんだろう?

そんな事を思っていると、彼女は満足そうに言った。

 

「それであの結果、と言うことですね。分かりました。これなら追試の対策も何とかなりそうです」

 

スパルタは勘弁して欲しいのだが……まぁ教えて貰う以上、文句は言わない。

 

「先輩、これから頑張りましょうね♪」

 

 

後日、追試は無事合格。が、その後もテストの度に、歌風さんにお世話となるのだが、それはまた別のお話だ。

 

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