私の世界は硬く冷たい   作:へっくすん165e83

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リアルが忙しすぎて真面目にヤバいです。ここから先は(これまで以前も実はそうなのですが)不定期になると思います。もっとも毎日更新と決めているわけではなくて、ただ奇跡的に毎日更新できていただけなので……

一体なにがいいたいかというと、明日更新できないかもです。

誤字脱字等ありましたらご報告して頂けると助かります。


尋問官とか、査察とか、先生とか

「アルバス……この事態をどう見ます?」

 

 マクゴナガルが感情を押し殺した声で言った。

 ダンブルドアはマクゴナガルの声を聞きながらも、机の上の資料を見る。

 その資料の随所に『十六夜咲夜』という名前が見受けられた。

 

「これは余りにも異常です。確かにアンブリッジという女性は周りのヘイトを集めるタイプの人間かもしれませんが……」

 

 資料の中には何枚か写真が交じっている。

 その写真には額に高度な魔術で文字を彫られたアンブリッジの顔の写真もあった。

 

「余りにも残虐的で、そして理由がない。……アルバス、聞いているのですか?」

 

「おお、聞いておるとも、ミネルバよ」

 

 マクゴナガルの大声にダンブルドアはゆっくりと言葉を返した。

 ダンブルドアは次々と資料に目を通していく。

 その資料には十六夜咲夜がホグワーツに入学する前の情報が載っていた。

 

「ミネルバ、これにはもう目を通したかの」

 

「ええ……。にわかには信じられませんが」

 

 マクゴナガルはそう言って目を伏せる。

 それはそうだろう。

 資料には確認できるだけの十六夜咲夜の殺人歴が載っている。

 そしてその数はヴォルデモート卿の殺人数を超えるほどだったのだから。

 

「今までホグワーツで1人も殺していないのが奇跡のような殺害数です。吸血鬼に仕えているという話は入学前に聞きましたが、これでは余りにも……」

 

「そうじゃの。とても表に出てきていいような人間ではない。ホグワーツに入学するまで、十六夜咲夜は人間を只の食料として見てきたのじゃ」

 

 ダンブルドアは1枚の写真をマクゴナガルに差し出した。

 そこには人間を器用に捌いている咲夜が写っている。

 このような写真を一体どこから入手したのだろうか。

 そしてこのような写真を一体誰が撮ったのだろうか。

 マクゴナガルの脳内に様々な疑問が過ったが、今は目の前の物事に集中することにした。

 

「わしはの、咲夜はここ数年で変わってきたと思っとった。人間と触れあい、共に学ぶことによって普通へと近づいておるとの。だが、それは違ったようじゃな。ただ残虐な本性が『隠れていた』だけ。強力な自制心によって抑え込まれていただけ」

 

 ダンブルドア先生はもう一度アンブリッジの傷痕の写真を見る。

 『私は生徒に体罰を与えた』

 そこにはそう刻まれている。

 

「抑え込んでいた衝動が、仲間のためという大義名分を持って溢れ出てきてしまった。咲夜の中で正当性を持ってしまった」

 

 もっとも、アンブリッジの傷痕は既に綺麗さっぱり消え去っている。

 ダンブルドアが呪いを解き、マダム・ポンフリーが治療したためだ。

 だがアンブリッジの心の傷は全く癒えてはいない。

 見えないモノの恐怖。

 アンブリッジは常にそれに怯えることになるだろう。

 

「……アルバス。私は十六夜咲夜を退学にするべきだと進言します。出来ればアズカバンに引き渡すべきです」

 

「それは無理じゃミネルバ。君も分かっておろう?」

 

 ダンブルドアは更に資料を何枚か捲る。

 そこにはレミリア・スカーレットの詳細と経歴がまとめられていた。

 

「例え咲夜をアズカバンに送ったとしても、彼女は何食わぬ顔で脱獄するじゃろう。単独で脱獄できないようにしたとしても、レミリア・スカーレットが自分の従者を取り戻す為にアズカバンを物理的に破壊する。レミリア・スカーレットは自身のやりたいことは意地でもやる。十六夜咲夜は彼女の命令なら何でもするじゃろうな」

 

 マクゴナガルは横目で校長室に置かれた対抗試合の優勝杯を見る。

 これは双子の呪文で作られた精巧な偽物だ。

 ダンブルドアの話では、本物はレミリア・スカーレットの手に渡っていることだろうとのことだった。

 

「では、どうしろと言うんですか……このまま見逃せと? 放っておいたら大変なことになりかねないのは貴方も分かっていることでしょう」

 

「分かっておる。だからこそ、わしは咲夜を退学にせんし、不死鳥の騎士団へと入団させたのじゃよ。彼女の行動を少しでもこちらが把握できるように。彼女の行動を少しでもこちらが制御できるようにの。もっとも、彼女を本当の意味で制御できるのは、レミリア・スカーレットただ1人じゃが」

 

「彼女に手紙を出してはどうでしょうか。このようなことがあったからやめるように言って欲しいと」

 

 マクゴナガルはそう提案したがダンブルドアは黙って首を横に振った。

 

「彼女の事じゃ「気に入らないんだったらさっさと殺しなさい」多分咲夜にこう言うじゃろ。……咲夜の行動を制限する方法はちゃんと考えておるよ。わしを誰じゃと思っとる」

 

 ダンブルドアは杖を一振りし机の上にある資料を全て消し去る。

 そしてポケットから1つの懐中時計を取り出すと、竜頭を引き時計の針を合わせた。

 次の瞬間、十六夜咲夜が校長室に姿を現した。

 

 

 

 

 

 私はベッドの中で先ほどあったことを振り返っていた。

 談話室でハリーたちと共にロンに送られてきたパーシーからの手紙を読んでいたのだが、いきなりブラックの顔が暖炉に浮かび上がったのだ。

 煙突飛行ネットワークでこのように会話ができることは知っていたが、実際に見るのが初めてだった。

 ブラックはハリーにいくつかの情報を教えるとまた暖炉の中に消えてしまう。

 まあ、私の場合会おうと思えばいつでも会えるのだが。

 私は軽く寝返りをうってシーツにうずまる。

 明日はどのような嫌がらせをアンブリッジ先生にしようか。

 結局あの時刻んだ傷は次の日には消されてしまっていた。

 だがまあ、消されたならそれはそれでいい。

 また新たに違う何かを刻めばいいからだ。

 指を切り落とすぐらいならいいだろうか?

 それとも骨に何か文字を刻もうか。

 骨髄に何かを挟み込ませるのも面白いかもしれない。

 飲み物に塩酸を混ぜるというのはどうだろう。

 美鈴さんなら太ももをもいで焼いて食べるのだろうか。

 いや、あれは少し不味そうだ。

 私が本格的に眠ろうとしていたその時、ポケットの中の懐中時計から違和感がした。

 私は咄嗟に時間を止めベッドから出る。

 そして懐中時計を確認した。

 時間と曜日を見るに、今すぐ校長室に来いと言うことだろう。

 私は素早く制服へと着替えると寝室から姿をくらます。

 そして校長室へと姿を現した。

 時間停止を解除する。

 

「お呼びでしょうか。ダンブルドア先生」

 

 私は椅子に座っているダンブルドア先生へと声を掛けた。

 その横にはマクゴナガル先生も立っている。

 

「寝ているところを悪いの。騎士団の仕事じゃ」

 

 ダンブルドア先生は1枚の羊皮紙を私に手渡してくる。

 私はそれを受け取り内容を改めた。

 

「……アンブリッジ先生と仲良くなればいい。そういうことですか?」

 

 羊皮紙にはそのような内容が書かれている。

 

「学生の君にスパイのような仕事を頼むのは気が引けるんじゃが、教職員は警戒されて近づけんのでの。君は一部のスリザリン生とも仲が良い。適任だと思ったんじゃが」

 

 私は今までのことを整理する。

 ……アンブリッジ先生には悪戯に関することはバレていないはずだ。

 やろうと思えば簡単にできるだろう。

 

「了解です。アンブリッジ先生に近づいて魔法省の情報を出来るだけ引き抜けばいいということですね」

 

「そこまでは期待しとらん。アンブリッジが何を考え、これからホグワーツをどうするつもりなのかを探って欲しい。丁度彼女は今弱っておる。誰の仕業かケントウモツカンが、確実に付け入る隙はあるじゃろう」

 

 バレてる。

 まあ当たり前か。

 

「わかりました。では明日からはそのように」

 

 これは暗にもうアンブリッジ先生を痛めつけるなと言っているのかも知れない。

 やはり少し派手にやり過ぎたか。

 今度からはもう少し慎重に攻撃しよう。

 私は校長室を出ようと時間を止めようとするが、マクゴナガル先生の目が少し気になった。

 あの目は何かを警戒している目だ。

 

「マクゴナガル先生、なにか私に御用でしょうか?」

 

 私は先生の目をじっと見つめる。

 先生は咄嗟に視線を横にずらした。

 明らかに開心術を警戒している動きだ。

 

「マクゴナガル先生?」

 

「――っ、……どうしましたか? ミス・十六夜」

 

「先生は嘘が下手ですね」

 

 私は先生の顔を覗き込みニッコリと笑った。

 もっとも、私は開心術は使えないし、掛けたとしてもすぐに破られてしまうだろう。

 だが適当なことを言って表情から心境を察することぐらいはできる。

 先生は私の行動に分かりやすいほど動揺を見せた。

 

「では失礼いたします」

 

 私は先生方に一礼すると時間を止める。

 そして寝室へ姿現ししてぐっすりと眠った。

 

 

 

 

 

「――ッ……はぁ……はぁ」

 

 咲夜が居なくなった途端、マクゴナガルの背中にどっと冷や汗が出る。

 ダンブルドアは椅子から立ち上がり、そっとマクゴナガルの肩を抱いた。

 

「ファイトじゃよミネルバ。生徒に負けてどうする」

 

「……大丈夫です。アルバス、これで彼女を止めれるとお思いで?」

 

「止まらんじゃろな」

 

「なっ――」

 

 マクゴナガルはダンブルドアの言葉を聞いて呆然と口を開いた。

 

「じゃが少しマシになるはずじゃよ。彼女はアンブリッジに近づくために表向きは仲良くするはずじゃ」

 

 ダンブルドアは先ほど消し去った資料を復元し、文字を書き加える。

 そして先ほどあった通りに並べ直した。

 

「ファッジはアンブリッジを復活させるためにある措置を取るつもりじゃ。それを何処までこちらが操作できるかがこれからの鍵となろう」

 

 そこに1枚の資料を加え、1つにまとめる。

 最後に追加した資料には『ドローレス・アンブリッジ 初代高等尋問官』と書かれていた。

 

 

 

 

 

 私は朝起きてすぐに時間を止めアンブリッジに一発蹴りを入れに行き、それが済むと朝食を取るために大広間へと向かった。

 少し朝早い為か大広間にはあまり人がいない。

 だがハリーたちは起きてきており、何かを覗き込むように顔を突き合わせていた。

 

「どうしたの? 3人とも」

 

「ああ、咲夜。いいところに」

 

 ハーマイオニーが振り返り私に予言者新聞を差し出した。

 

「ここの記事を読んで」

 

 私はハーマイオニーに指示された記事に目を通す。

 そこにはアンブリッジ先生が高等尋問官になったという内容が書かれていた。

 

「高等尋問官?」

 

 私は眉をひそめて呟く。

 ハーマイオニーが記事の内容を読むように言った。

 

「『高等尋問官は同僚の教育者を査察する権利を持ち、教師たちが然るべき基準を満たしているどうか確認します』 つまりはアンブリッジがホグワーツの授業を管理する役職になったということよ」

 

「なるほどね。これはやりやすくなったわ」

 

 私は時間を止めアンブリッジの近くまで姿現しすると背中を一発蹴る。

 そしてすぐ元の場所へと戻り時間停止を解除した。

 

「なんにしても、一部の先生は危ないわね……」

 

「なんでさ? ……あー、トレローニーとか危ないかもな」

 

 ロンが私の言葉に同意するように呟いた。

 トレローニー先生は占い自体の技術はあるのだが、才能はさっぱりなのだ。

 傍から見たら役に立たないことを教えている無能教師としか映らないだろう。

 

「ハグリッドもよ」

 

 私が付け加えるとハリーたち3人は驚いたようにこちらを向いた。

 

「ハグリッドが帰ってくるの!?」

 

 ハリーが驚いたような声を上げる。

 私は人差し指を口の前で立て静かにと囁いた。

 

「多分そのうちね。いつとは言えないけど。私も詳しくは言えないし、そもそも知らないもの」

 

 ハリーはコクリと一度頷いた。

 ハグリッドが帰ってくるという情報があっただけでもうれしかったのだろう。

 

「さ、行きましょう。もしもビンズ先生のクラスを査察するようなら、遅刻するのは拙いわ」

 

 私たちは1限目の授業を受けるために魔法史の教室に向かったが、アンブリッジ先生は査察には来なかった。

 私は授業中に10回ほど時間を止めてアンブリッジを蹴りに行った。

 次の授業は2時間続きの魔法薬の授業だ。

 地下牢に入り、私はいつものようにドラコの横へと座る。

 スネイプ先生は出席を取ると同時に少し前の授業で出した月長石のレポートを返していった。

 

「諸君のレポートがふくろう試験であればどのような点数がつけられるか、それに基づいて採点してある。試験の結果がどうなるか。これで諸君も具体的に分かるだろう」

 

 私のレポートには『O』と書かれている。

 『O』は大いによろしい、だっただろうか。

 私は記念に時間を止めて別の授業の査察をしているアンブリッジ先生の頭を蹴飛ばした。

 

「へえ、流石咲夜だ」

 

 ドラコが私のレポートを覗き込んで笑った。

 どうやらドラコもドラコの予想以上にいい評価だったらしい。

 ドラコのレポートを覗き込むとそこには『E』と書かれていた。

 

「やるじゃない、ドラコ。『E』って『O』の次にいい評価でしょう? 期待以上だったかしら」

 

「まあ僕だからね!」

 

 私はドラコのお祝いにアンブリッジ先生のお腹に膝蹴りを入れに行った。

 時間の止まった教室をそのまま歩き、私はハリーのレポートも確認する。

 そこには『D』と荒々しく殴り書きされていた。

 『D』はどん底、つまりは落第である。

 私はその後も魔法薬を調合しながら10分に一度はアンブリッジ先生に蹴りを入れに行く。

 もっともこれはただ無意味にやっている為ではない。

 ダンブルドア先生から受けた騎士団の仕事を全うする為だ。

 私は地下牢教室を出るとハリーたちと合流する。

 話を聞く限りだと、ハリーは今日こそ魔法薬を消されずに済んだらしい。

 まあ、それが普通なのだが。

 私たちは大広間へと向かい昼食を取り始めた。

 今日は沢山動いたので非常にお腹が空いている。

 午後からも忙しく動き回る可能性がある為しっかりとスタミナをつけておかなくては。

 

「最高点が『O』 で、次が『A』」

 

 ハーマイオニーがハリーとロンにふくろう試験に関する評価の仕方について話していたが、思わぬところから訂正が入った。

 

「いや、『O』の次は『E』さ。期待以上ってことだな」

 

 ハーマイオニーの言葉を訂正するようにジョージが口を挟んできたのだ。

 

「それじゃあ、その次が『A』で、最低合格点の『可』なのね?」

 

「そっ」

 

 今度はフレッドが答える。

 

「その下に良くないの『P』が来て、そして最低の『D』が来るわけだな」

 

 ロンが感心したように言ったが、ジョージ曰くまだ下があるようだった。

 

「ところがどっこい。『T』を忘れてもらっちゃ困るぜ」

 

「『T』? 『D』より下があるっていうの?」

 

「トロールのT」

 

 その言葉に流石の私も少し笑う。

 ハリーは自分の取った『D』より更に下があると知って少し安心した様子だった。

 

「そういえば、君たちはもう授業査察を受けたか?」

 

 ふくろう試験の話はこれで終わりなのだろう。

 アンブリッジ先生の査察の話へと移っていく。

 

「いえ、まだ受けてないわね。そういう話が出てくるということはさっき査察があったのね?」

 

 私が聞くと2人は大きく頷いた。

 

「ああ。たった今、昼食の前にね」

 

「呪文学さ。フリットウィックのね」

 

「どうだった?」

 

 ハリーが聞くとフレッドが肩を竦める。

 

「大したことがなかった……とは言えねえな。アンブリッジのやつは隅の方でコソコソとクリップボードに何かを書きこんでいるんだが、10分に1回、発作のように悲鳴を上げるんだ」

 

 ジョージが笑いを堪えたような顔で続ける。

 

「大きく跳び上がるボディーアクションもつけてな。3回目ぐらいから見えない誰かに向かって切れてたよ。あいつ絶対頭イカれてるぜ。闇の魔術に対する防衛術の担任ってのは変なのしか選ばれないのか? でも査察はちゃんとしていたな。アリシアに2つ3つ質問していた」

 

 あ、それ私の仕業です。

 とは、口が裂けても言えない。

 だがその様子ならアンブリッジ先生は随分と精神的にキているだろう。

 このまま続け、様子を見ることにする。

 私はいつもより多めに昼食を胃袋に詰め込むとハリーとロンと共に占い学の教室へと向かった。

 

 

 

 

 

 占い学の授業が始まる寸前、アンブリッジ先生が北塔の教室へと姿を現した。

 その瞬間にぺちゃくちゃと楽しげだったクラスが、たちまち静かになる。

 

「こんにちは、トレローニー先生。私が送ったメモを受け取りましたわね? 査察の時間をお知らせしたはずですが」

 

 トレローニー先生は少し機嫌が悪いと言わんばかりに素っ気なく頷き、アンブリッジ先生に背を向ける。

 私は授業が始まる前にことを起こすことにした。

 時間を止め、渾身の力でアンブリッジ先生の尻を蹴飛ばす。

 そしてバレないように先ほどと全く同じ体勢を取って時間停止を解除した。

 

「ぎゃぁ!! ――!?」

 

 アンブリッジ先生は鋭い悲鳴を上げ、余りの痛みに床を転がり呻く。

 私はそれに急いで駆け寄った。

 

「先生!? 大丈夫ですか!? ……この悪霊め!」

 

 私は何もない虚空へと手をかざし、霊力を溜め、撃ちだす。

 霊弾は真っすぐ飛んで空中で破裂した。

 

「先生、ご安心ください。悪霊は追い払いました」

 

「や、やっぱりゴーストの仕業だったの!?」

 

 アンブリッジ先生は驚きと安堵が混じり合った顔で私を見る。

 私は先生に対してニッコリと微笑んだ。

 

「しばらくは帰ってこないでしょう。安心して授業の査察をしてください」

 

 私はアンブリッジ先生を引き起こすとハリーたちの元へと戻る。

 ハリーたちは目を丸くしてこちらを見ていた。

 

「おったまげー。君そんなキャラじゃないだろう?」

 

 ロンはトレローニー先生から配られた「夢のお告げ」という本で頭を叩きながら言う。

 ハリーもロンと同意見らしい。

 私はアンブリッジ先生に聞こえないほど小さな声で2人に囁いた。

 

「不死鳥の?」

 

「「騎士団」」

 

「仕事か……。大変だな、咲夜も」

 

 取り敢えず納得したようだった。

 授業が始まり、私は1つのことに気がつく。

 トレローニー先生は凄くアンブリッジ先生の事を避けている。

 どうやらトレローニー先生も生理的にアンブリッジ先生のことが駄目なのだろう。

 まるでトイレでも掃除するかのような顔をしていた。

 生徒たちが自分たちの課題に取り組んでいる間、アンブリッジ先生はトレローニー先生に質問を飛ばす。

 

「貴方はこの職についてからどれぐらいになりますか?」

 

「そうですわね。もうかれこれ16年になるでしょうか」

 

「相当な期間ね」

 

 アンブリッジ先生はクリップボードにメモを取る。

 

「で、ダンブルドア先生が貴方を任命なさったのかしら」

 

「そうですわ」

 

 

 トレローニー先生の態度は素っ気ない。

 だがアンブリッジ先生はこのうえなく上機嫌だった。

 この授業に入ってからまだ1度も目に見えない何者かに蹴飛ばされてないからだろう。

 まあ、それは私なのだが。

 私の狙いはまさにこれなのだ。

 

「それで、あなたはあの有名な予言者である、カッサンドラ・トレローニーの曾々孫ですね?」

 

「ええ」

 

「でも、間違っていたらごめんなさいね。貴方は、同じ家系でカッサンドラ以来初めての『第二の目』の持ち主だとか?」

 

「こういうものはよく隔世しますの。そう、3世代飛ばして」

 

 アンブリッジ先生はまたメモ書きをする。

 

「……そうですわ。では私の為に何か予言をしてくださらない?」

 

 トレローニー先生はその言葉にただでさえ大きい目を更に大きくした。

 

「おっしゃることが分かりませんわ」

 

「私の為に、予言を1つして頂きたいの」

 

「内なる目は命令で未来を予見したりはしませんわ!」

 

 トレローニー先生はとんでもない恥辱だと言わんばかりに大声を張り上げる。

 その言葉にアンブリッジ先生のニヤニヤは更に強くなった。

 私はいい機会だと思い時間を止めて羊皮紙を取り出しトレローニー先生の羽ペンとインクで文字を書く。

 

『アンブリッジは悪霊に取り憑かれている』

 

 そしてその羊皮紙を小さく折りたたむとトレローニー先生の手の平に握りこませた。

 時間停止を解除すると違和感に気がついたのか先生は手に握られた羊皮紙をアンブリッジに見えないように開く。

 そして声を出さなかったのが奇跡だと思えるほど肩を震わせ驚くと、その羊皮紙をポケットの中に突っ込んだ。

 

「あたくし——でも、でも……お待ちになって!」

 

 トレローニー先生は慌てたような声を出す。

 だが声の調子が悪いのか怒っているようにも聞き取れた。

 

「あたくし……そう、あたくしには確かに見えますわ。何か貴方に関するものが……ああ! なんということでしょう!? 何かを感じます。何か暗く、恐ろしいもの……」

 

 その言葉にアンブリッジは平静を保とうとしているが、私はアンブリッジがごくりと唾を飲んだ音を聞いた。

 トレローニー先生は続ける。

 

「お気の毒に……まあ、あなたは恐ろしい危機に陥っていますわ! 悪霊に取り憑かれているのです……」

 

 トレローニー先生はそう締めくくった。

 アンブリッジ先生はしばらく口をパクパクとしていたが、やがて口を閉じ小さく「そう」と呟いた。

 

「何か対処法のようなものはあるの? あ、いえいえ。怖がっているわけじゃないのよ?」

 

「……ないとしか」

 

 アンブリッジ先生はしばらく唖然としたように沈黙し、苦し紛れに「それが精一杯ということでしたら……」と付け加えた。

 これで下ごしらえはおしまいだ。

 あとはサーカスの動物を調教するのと同じである。

 いつの間にかアンブリッジ先生はトレローニー先生から離れフラフラと梯子を降りていく。

 そしてそのまま占い学の教室を後にした。

 私は先生が出ていってから1分待ち、時間を止めてアンブリッジ先生の太ももにローキックを入れる。

 そして教室へと戻り何食わぬ顔で時間停止を解除した。

 トレローニー先生は不思議そうにポケットから羊皮紙を取り出しよく眺める。

 そして何か納得したかのように頷くと授業へと戻っていった。

 私はその後の授業中、10分に1回は時間を止め姿現しをし、自室に戻ったアンブリッジを蹴るという行為を繰り返す。

 服で隠れているところ全てにあざが出来るように、徹底的に何度も何度も。

 しばらくそんなことを繰り返していると、終業のベルが鳴った。

 私はハリーたちと共に北塔を下り、次の授業である闇の魔術に対する防衛術の教室へと入る。

 私は教室に入った瞬間に時間を止めアンブリッジ先生の頭を蹴飛ばした。

 

「ぎゃあ!!」

 

 アンブリッジ先生は側頭を蹴られ無様に地面に転がる。

 その様子をグリフィンドールの生徒はまたかといった表情で見ていた。

 私は先生に駆け寄り何者かから先生を守るように仁王立ちする。

 そしてまた意味もなく空中に霊弾を放った。

 

「先生、これでもう安心です。また入ってきても私が追い払いますわ」

 

 私は先生にニコリと笑うとハリーたち3人の元へと戻る。

 この中ではハーマイオニーだけが信じられないものを見たと言わんばかりの顔をしてこちらを見ていた。

 

「貴方アンブリッジ先生を滅茶苦茶嫌悪してたじゃない!」

 

 私はハリーとロンと顔を見合わせる。

 そして3人で小さな声でハーマイオニーに囁いた。

 

「「「不死鳥の?」」」

 

「騎士団。なるほど、それ関係の任務ってわけね」

 

 ハーマイオニーも他2人と同じぐらい察しが良かった。

 私はアンブリッジ先生の方を見る。

 側頭部を押さえながらこちらを見ていた。

 だがその目には敵意はない。

 何か期待をしているようなそんな目だ。

 

「ェフン、静粛に。杖は仕舞ってね」

 

 先生は気を取り直して咳ばらいをし、授業を開始する。

 

「前回の授業で第1章が終わりましたので、今日は第2章を始めましょう。おしゃべりは要りませんよ」

 

 先生は椅子を取り出すと恐る恐る座る。

 そして何かに安堵した。

 私は形だけ教科書を開き、リドルと会話でもしようかとリドルの日記を取り出そうとする。

 だが、次の瞬間ハーマイオニーが手を挙げているのが目に映った。

 アンブリッジ先生はそれに気がついたのかハーマイオニーに近づいていく。

 そして他の生徒に聞こえないように体を屈めて囁いた。

 

「ミス・グレンジャー。今度は何ですか?」

 

「第2章はもう読んでしまいました」

 

「では第3章に進みなさい」

 

「そこも読みました。この本は全部読んでしまいました」

 

 ……まあ、ハーマイオニーならそうだろう。

 教科書なんて夏休みの間に全て読み終わっているはずだ。

 アンブリッジ先生はその言葉に少し驚いたような顔をしたが、すぐに平静を取り戻した。

 

「では、スリンクハートが第15章で逆呪いについてどのようなことを書いているか。勿論言えるのでしょうね」

 

 アンブリッジ先生は汚く表情を歪ませる。

 だが、そのような質問をハーマイオニーにすべきではなかっただろう。

 

「著者は逆呪いという名前は正確ではないと述べています。逆呪いというのは自分自身がかけた呪いを受け入れやすくするためにそう呼んでいるだけだと書いています」

 

 私はアンブリッジ先生がハーマイオニーの答えに対して屁理屈をつけるだろうと予想し返答を待つ。

 だが、驚いたことにアンブリッジ先生は少し感心したような顔をしていた。

 お、いい空気ではないか。

 

「でも私はそうだとは思いません」

 

 ハーマイオニーがその一言で空気を台無しにする。

 

「そうは思わないの?」

 

「思いません」

 

 ハーマイオニーはクラス中に響くような声ではっきりと言い切った。

 

「著者であるスリンクハート先生は呪い自体が嫌いなのではありませんか? 私は防衛術の為に呪いを使えば、とても役に立つ可能性があると思っています」

 

「おーや、貴方はそう思うわけね」

 

 私は渾身の力を籠めてハーマイオニーにガンを飛ばす。

 ハーマイオニーは私の目を見てようやく自分が拙いことを言ったことを理解したようだった。

 先生が口を開く前に、私は穏やかな表情を作りハーマイオニーに語り掛ける。

 

「ハーマイオニー、この授業で大切なのは貴方の意見ではなくてスリンクハート先生の意見よ。魔法省が指定した教材の内容を否定してはいけないわ」

 

 私の意見にアンブリッジ先生は満足そうに頷き、言葉を付け足した。

 

「これまでこの学科を教えていた先生方は、みなさんにもっと好き勝手をさせたかも知れませんが、誰一人として……ああ、クィレル先生は例外かも知れませんね。少なくとも年齢にふさわしい教材だけを教えようと自己規制していたようですから。でも魔法省の査察をパスした先生はいなかったでしょう」

 

 私はクィレルの名前がいきなり出てきて内心ドキリとする。

 今の先生の言葉を文字通り解釈するなら……面白いことができそうだ。

 ハリーもクィレルの名前を聞いて頭に血を上らせたのか大声で言い返そうとした。

 私はハリーが口を開いた瞬間にハリーの脛をつま先で蹴る。

 

「——っ!?」

 

 ハリーは痛みのあまり悲鳴も出せずにその場に蹲った。

 

「ええ、本当に。ふくろう試験がある大事な年にアンブリッジ先生が担任になってくださって本当に助かったわ」

 

 アンブリッジ先生は私のその言葉に満足したのか黒板の方に戻っていった。

 ハリーは私の方を睨んできたが、私も眉間に皺を寄せて睨み返す。

 その瞬間ハリーは目を背け、小さく「ごめん」と謝った。

 

「マクゴナガル先生に言われたでしょ? 自制しなさいって」

 

 私は教科書を捲るふりをしながらハリーに小さな声で囁く。

 ハリーはまだ脛が痛むのか目に涙を浮かべて脛を摩っていた。

 

 

 

 次の日の変身術の時間、私は既に日課になりつつあるアンブリッジ蹴りを1時間休むことになった。

 変身術の授業にアンブリッジ先生が査察に来たのだ。

 私は儀式のように教室に向けて霊弾を撃つと、アンブリッジ先生に微笑んで机につく。

 ロンはハリーの横で何かを期待するようにマクゴナガル先生を見ていた。

 私は教室内を軽く見回すが、少なくない生徒がロンと同じように期待したような目でマクゴナガル先生を見ている。

 どうやらマクゴナガル先生がアンブリッジ先生をどうあしらうかを期待しているようだ。

 

「ミスター・フィネガン、ここに置いてある宿題をみなさんに返却してください。ミス・ブラウン、ネズミの箱を取りに来てください。1人に1匹ずつ配って——」

 

「ェヘン、ェヘン」

 

 アンブリッジが先生の気を引くように大きく咳ばらいをするが、マクゴナガル先生は華麗に無視した。

 

「さて、それではよく聞いてください。トーマス、ネズミに二度とそんなことをしたら罰則ですよ。……カタツムリを消失させるのは、殆どの皆さんができるようになりましたし、完全ではない生徒も呪文の要領は掴めてきていることだと思います。今日の授業では——」

 

「ェヘン、ェヘン!」

 

 アンブリッジ先生は先ほどよりはっきりと咳ばらいをした。

 マクゴナガル先生は一度話すのを止め、アンブリッジ先生の方を見る。

 まるで養豚所の豚でも見るかのような目をしていた。

 

「なにか?」

 

「先生、私のメモが届いているかどうかと思いまして。査察の日時を——」

 

「当然受け取っています。さもなければ私の授業に何の用があるのかとお尋ねするところです」

 

 そう言うなりマクゴナガル先生はアンブリッジ先生に背を向け授業を再開した。

 生徒の多くが歓喜の色を目に浮かべ顔を見合わせる。

 

「先ほど言いかけていたように、今日はそれよりも難しい、ネズミを消失させる練習をします。さて、消失呪文とは——」

 

「ェヘン、ェヘン」

 

「いったい、そのように中断ばかりなさって、私の通常の教授法がどんなものか、お分かりになるのですか? いいですか。私は通常、自分が話しているときに私語は許しません」

 

 アンブリッジ先生はその言葉にまるで私に蹴られた時のような顔を浮かべると、表情を歪め猛烈な勢いでクリップボードに何かを書き込み始める。

 だがそんな様子をマクゴナガル先生は全く気にしていないようだった。

 

「先ほど言いかけたように、消失呪文は消失させる動物が複雑であればあるほど難度が上がります。無脊椎動物と哺乳類では大きく違うことを頭の中に入れておいてください」

 

「アンブリッジに癇癪を起こすななんて、よく僕に説教できるな!」

 

 ハリーはヒソヒソと隣にいるロンに囁きかける。

 その顔はニヤリと笑っていた。

 私は配られたネズミに消失呪文を掛け消し去る。

 マクゴナガル先生は難しいというが、そう難しい物でもないと思うのだが……。

 私は消し去ったネズミを元通りに戻し、教室内に放す。

 ネズミは元気よく教室中を走り回った。

 

 

 

 

 

 10月に入ると週末にホグズミード行が許可された旨の掲示が談話室に貼られた。

 ホグズミードか。

 実際あまり魅力は感じない。

 行こうと思えばいつでも行けるから、私の中でホグズミード行きはあまり貴重なことではないのだ。

 私は談話室の中をぐるりと見回す。

 現在の時刻は午後11時。

 驚いたことにまだそんなに遅い時間ではないのに談話室には私の他には誰もいなかった。

 私は暖炉の前のソファーに腰を掛けると読みかけの本を取り出し読み始める。

 読書を始めて10分程経っただろうか。

 いきなり後ろから声を掛けられた。

 

「咲夜、ちょっといい?」

 

 私は本にしおりを挟んで振り返る。

 ハーマイオニーだ。

 後ろにはハリーとロンの姿もある。

 3人は真面目な顔をして私の後ろに立っていた。

 

「あのね……私、いや、私たち、考えていたんだけど……」

 

 ハーマイオニーはハリーの方をチラリと見る。

 ハリーは1回頷いた。

 

「闇の魔術に対する防衛術の自習をするべきだと思うの。今日3人で話し合ったわ。このままでは私たちは魔法省の思惑通りに無能になってしまう。自分たちで戦う力を身に付けなくちゃって」

 

「いいんじゃない?」

 

 私は適当に返事を返し読書に戻った。

 

「あ、話はまだ終わりじゃなくて。咲夜、私たち、貴方に呪文を教わりたいのよ」

 

 私は静かに本を閉じる。

 そして改めて3人のほうへ向き直った。

 

「つまり何がしたいわけ? 私に何をさせたいって?」

 

「今言った通り。同じ志を持つ仲間を集めて、闇の魔法使いと戦う力を付けたいと思っているの。咲夜にはその先生をや——」

 

「軍隊でも作るつもり?」

 

 私がそういうとハーマイオニーがしどろもどろになる。

 だが代わりにハリーがはっきりと答えた。

 

「ああそうだ。僕たちは力が欲しい。闇の魔術と戦えるための力が」

 

「本気?」

 

「ああ」

 

「正気?」

 

「勿論だよ」

 

「ほかの2人もそれでいいの?」

 

 私はハリーの後ろに立っているロンとハーマイオニーを見据える。

 2人とも決意をもって頷いた。

 

「そう。いいわよ」

 

「え?」

 

 ハーマイオニーが驚いたように聞き返す。

 

「OK、って言ったの。ただし、少し私の意見を取り入れなさい」

 

 私はまずハーマイオニーを見据えた。

 

「ハーマイオニー。貴方は出来る限り、闇の魔術に関する情報を集めること。そういうものを作る前にね」

 

 次に私はロンを見据える。

 

「ロン、貴方は軍隊でいうところの参謀よ。こういった活動はアンブリッジ先生、またはスリザリン生からの妨害を受けると思うわ。人材を用いてもいいから相手の状況と自分たちの状況を把握しなさい。駒の数と動き方が違うチェスをやると思えばいいわ」

 

 最後に私はハリーを見据えた。

 

「そして、私が先生をやるのは構わないけど、全体の指揮を取るのは、ハリー、貴方よ」

 

「僕が?」

 

「ええ、ネームバリューが違うわ。私はただこの学校で有名なだけ。それに貴方は全校生徒が知っているほどに魔法省に対して反発している。そのような人材を集めるのなら貴方がリーダーをやったほうがいいわ」

 

 私はもう一度本を開いた。

 

「取り敢えず、次のホグズミード行きまでにめぼしい生徒に声を掛けておきなさい。場所は私が用意するわ。……そうね、ホッグズ・ヘッドなんてどうかしら」

 

 あそこなら店員とも知り合いなので融通も利くだろう。

 私は結構素っ気ない態度をとってはいたが、内心では少し感心していた。

 癇癪を起すだけの子供かと思っていたが、ちゃんと対策を練っているではないか。

 私は少し次のホグズミード行きが楽しみになってきた。

 ハーマイオニーは私の言葉に何かを考えるように指を折ると、小さく頷く。

 

「……うん、わかったわ。それじゃあ次のホグズミード行に、ホッグズ・ヘッドで」

 

 ハーマイオニーは何かの準備があるのか飛ぶように女子寮へと上がっていく。

 ハリーとロンも緊張のあまり忘れていた眠気がぶり返してきたのか眠そうに欠伸をしながら男子寮へと上がっていった。

 私はそのまま朝まで本を読んで、時間を止めて女子寮に行く。

 そしてベッドに入り夢の中へと落ちていった。




用語解説


殺人鬼十六夜咲夜
咲夜「お前は今まで食べたパンの枚数を覚えているのか?」

アンブリッジの傷
ダンブルドアが一晩でやってくれました。

過度なアンブリッジ苛め(メタ
メタな話にはなりますが、完全にアンブリッジ泳がせて咲夜と敵対させてしまうとアンブリッジが何かアクションを起こす前に咲夜が全部解決しちゃうと思うんですよね。でもそれだとアンブリッジがただの優柔不断なおばちゃんになってしまう。なので咲夜を表向きアンブリッジの仲間にするために過度な苛めをさせ、ダンブルドアに対処させました。

アンブリッジエクササイズ
貴方もアンブリッジを蹴飛ばしてムキムキマッチョに!

一芝居
タネを明かせばマッチポンプ。でもアンブリッジからしたら咲夜は自分に休息を与えてくれる癒し的な存在。ですがこれは序章、きっかけでしかありません。

参謀、ロン
一応マクゴナガルのチェスに勝てるぐらいには戦術を練る能力があります。適材適所。


追記
文章を修正しました。

2018/11/27 加筆修正

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