まいごのまいごのおおかみさん   作:Aデュオ

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17話 Flandre

 

 

 

 ふわりと花の香りがする咲夜のベッドで、どこか元気のないスコールと一緒に丸まっていたはずなのに。

 不意に起こった喧騒によって、うたた寝から引きずり起こされて辺りを見回すと、酷い有様。

 いや、ベッドが壊れて傾いてるのも当然酷いとは思うんだけど、それ以上にどうなってるのアレ。

 

 

「私のベッドに丸まった時に言ったこと、覚えてるわよね? 解ってますとばかりに尻尾を一振りしたわよね?ねぇ?」

 

 

 瞳の色が素敵に真っ赤な咲夜が、いたいけな子供が見たらトラウマ直送な笑顔でスコールに詰め寄ってる状況。

 ナイフを持った右手と、いつもふわふわ揺れているスコールのひげをまとめて握り締めた左手。

 やめてぇぇぇ!なんて叫んでる癖に、構ってもらってちょっと嬉しそうなスコールの姿。

 

 

 どうしてこうなった。

 

 

 そもそも何で起き抜けに家族のバイオレンスなふれあいを見せられなきゃいけないんだろう。

 起き抜けというのは、何というか、こう……誰にも邪魔されずに自由で……救われてなきゃあだめだと思うのよ、私としては。

 呆れた顔でカップを傾ける巫女に、完全で瀟洒に逝ってる従者に、見た目に反して酷く間抜けな狼に……あぁ、何だろうね、何なんだろうね?

 

 

「うるさい」

 

 

 未だ通常運転に至っていない頭の中から沸いて出た言葉を素直に口から零して、乱痴気騒ぎを起こした下手人と下手狼を睨んでみる。げしゅろーって語呂悪いね。

 そんな、どうでも思考をだらだらと繰り返す私に向かって、ヒュパッと鋭い音を立てて傅く従者と、ジャカッと鋭い音を立てて信地旋回をかまして伏せに移行する狼。

 ……いや、睨んだ私が言うのも何だけれど、過剰反応じゃない?

 

「不思議そうな顔をされる前に、ご自身の左手を見ていただけますか」

 

 言われるがままに左手を見れば、投げたら刺さりそうな凶器にクラスチェンジしたクラシカルな金属製目覚まし時計。

 ……つまり、黙らないと貴様らもこうだ、フゥハハハー!なんて調子に乗ったお姉さまみたいな真似を私がするって思ってるんだよね?

 ちょっとイラっときたわ、そう、ちょっとだけ。

 手の中の目覚まし時計が軽い音を立てて粉砕する程度に。

 

「…………失礼な。導火線の短さと着火率に定評のあるお姉様と一緒にしないでよ」

「中々言うようになりましたね、フラン様……咲夜は嬉しゅうございます」

「じゃあ嬉しいついでにさっさと次行って、次。私は寝直すわ」

「かしこまりました。霊夢、スコール、鋭気の貯蔵は十分かしら?」

「元から無いわよそんなもん」

 以下同文!お夜食をたっぷりお肉のコースにしてくれたら貯蔵されるかもしれません。

「よし其処にお並びなさいな。今夜はハリセンボンの活け作りですわ」

 

 

 

 

 

 

「聞こえなかったんだ。そうか、聞こえなかったんだね?」

 

 

 

 

 

 

 いつでもどこでも愉快に元気。

 何とも素敵だけど、今はそんな気分じゃないの。

 ……よぅし、お行儀よく其処に並べ。

 今夜のお夜食はよぉく叩いた柔らかぁいレアステーキよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「久々にちょっと暴れてスッキリ!」

「ちょっとなの、コレ?」

 

 

 

 ヒュウ、と心地いい夜風が火照った体を撫でていく気配を感じながら、清々しい心持ちで発した言葉に反応するのは、我関せずとばかりに部屋の隅へテーブルごと移動して結界を張っていた巫女さんのみ。

 咲夜は開始早々この部屋の空間をいじるだけいじって広々とした大広間に変えた後、見惚れるようなフォームで逃走を図って既に無し。

 あんまりにも見事な逃走すぎて、思わず呆気に取られて見逃してしまうくらいだった。

 そして必然的に私の相手をしたのは、最後に『やーらーれーたー!』なんて間抜けな思考を残して、大げさに吹き飛びながら咲夜のベッドの残骸へ飛び込んだスコールだけだった。

 

 あれ絶対何一つやられてない。

 だって狙ったみたいにベッドにダイブした後、いそいそと丸まってたもの。

 二度寝?私も混ぜてよ。

 

「しかしまぁ、寝起きにちょっと暴れてコレとは、貴女も大概ねぇ」

 

 残されたポットからのんきにコポコポと紅茶を注いで、山と積まれたお茶菓子をぼけーっと頬張る巫女に毒気を抜かれる事この上ない。

 反論もできないしね。

 ぐるりと辺りを見回せば、一面の穴、穴、穴、クレーターに焼け焦げた黒い物体の数々。

 ………うん、まだ部屋の原型が残ってるんだからいいよね。

 この館は部屋なんていくらでも余ってるわけだし、咲夜はそちらに引っ越してからのんびりこちらを修理すればいい。

 

「スコール、逃げるの上手いんだもの。逃げられると追いたくなるのは捕食者の性だわ」

「あんたらやっぱり妖怪だわ」

「褒め言葉をありがとう、巫女さん」

 

 うん、最初こそ寝起きの不機嫌さしか無かったけど、楽しかった。

 とてもとても、楽しかった。

 

 今わざわざ言葉にしたように、スコールは逃げるのが上手い。

 前から逃げるのだけは得意ですなんて笑いながらに言ってるけど、それを馬鹿にする気も起こらないくらいに。

 お遊びの域だと大して避けもしないで大げさに痛がったりするのに、手痛い傷を負うだろう一撃にだけは異常な反応速度を返して掠らせもしない。

 

 更にはあの能力を、本人が自覚していた通りに使われた時の厄介さはもう笑ってしまう。

 元々100の重さの物を100の力で動かしていた所で、重さだけを1にすればどうなるかなんて子供でもわかる。

 モーションは全く変わらないのに、速さだけが異常な増減をするなんて捉えづらい事この上ない。

 ついでにこちらの振るった腕や杖、挙句の果てには弾までも、込めた力や重さに干渉して威力を殺してくるし。

 あの感覚は初見殺しもいい所だと思う。

 しかも、それをまるでこちらの手の内を読みきったみたいなタイミングで仕掛けてくるなんていうオマケつき。

 遊びの域での対峙だと、私は今まで一度たりともスコールをまともに捉えきれた事がない。

 スコールはまるで私に華を持たせるのが当然のように、最後は今日みたいな笑いを誘う道化じみた負け方をするけれど、私が勝ったと実感した事なんてないのだから。

 

 いつもそうだけど、本気になってスコールと遊べば遊ぶほど、壊れたベッドでだらりと眠る狼が千年を超えて逃げ続けてきた妖だって実感できる。

 スコールの昔話の中で出てきた名前や特徴に興味を惹かれて、大図書館にあった絵巻で調べたら出るわ出るわ。

 この国では名を知らない者が居ないような大妖や神の名に始まり、取るに足らないと思える、名前だけがかろうじて残っているような有象無象に至るまで、よくぞここまでと思う他ない程に列挙された名の数々。

 スコールは卑下するように『逃げる事しか』なんて言うけれど、それだけの相手から後に残る傷を負うことも無く逃げ切り続けた事実は堂々と誇るべきものだと思う。

 まぁ、普段のスコールを見てるとギャップが酷いというか、現実は非情ですというか、そんな片鱗も見えないけど。

 

 それはさておき、どうするかなぁ、コレ。

 ………面倒くさいし、丸投げ?

 うん、それでいい、それがいい、きっと、それがいい。

 

「見ての通りの惨状だけど、どうする?」

「カードを貰って次でいいわ……カードは?」

「咲夜と一緒に素敵な逃亡生活中じゃないかな」

 

 なんて、こんな事を話してたらきっと……

 

「はい、カード。貴女とお喋りするのが楽しくって、つい渡すのを忘れてしまいましたわ」

 

 そう、十六夜咲夜はそこに居る。

 

「……貰えるなら文句はないけど、何で手を絡めてくるのよ」

「さわり心地が良さそうだったから?」

「ちょっと吸血鬼妹、これ、何?」

 

 私に振らないで欲しい。

 何気に可愛い子とか綺麗な子が好きだからなぁ、咲夜……。

 ついでにさらりと咲夜を『これ』って。

 物扱いだね?

 

「完璧で瀟洒に変態な従者」

「ちょ、フラン様……!?」

「反論があるなら、まずはその指を絡めた巫女さんの手を離しなさい」

 

 スコールが能力を使いたい放題使った後はその残滓でいつもこうだもの。

 この場だと、咲夜は自重なんて何のその、一度ノリはじめたらとことんまで。

 素敵に元気に病気なさっちゃんはまさに変態である。

 精神的な意味であって、実害らしい実害は皆無なんだけどね?

 ほら、名残惜しそうな流し目とかいいから放しなさいってば。

 同性でも見惚れるくらいの綺麗な見た目に反して、やってる事はただのセクハラだからね、それ。

 

「ごめんね、巫女さん。普段はもうちょっとマトモなんだけど……」

「ちょっと、ね」

「そう、ちょっとだけ」

 

 そんな私たちのやりとりを受けて、よよよ、なんてわざとらしさの塊以外の何者でもない嘘泣きをしてる咲夜はスルー。

 スルーは大事なんだって、地下から出て学んだ中でも指折りの経験を生かして、スルー。

 なんだかもう疲れちゃったよ、私。

 じっと手を見るくらいに疲れちゃったよ。

 

「どうも、私が案内するのが一番みたいだね」

「人間?と、吸血鬼。この二択で吸血鬼の方がマトモっていうのはどうかと思うんだけど」

「疑問符はつけないであげて。ちゃんと人間だから、一応」

 

 あ、嘘泣きが何か悟ったような泣き方に変わった。

 この程度の事実で泣く位なら、最初からやらなければいいのに。

 

「さ、そうと決まれば次へ行きましょう。次が最後だから頑張ってね」

「異変側が応援してどうするんだか」

「ここまで予定からズレちゃったし、もういいの。何を言っても、何をやっても、もうオシマイ。投げられた賽の目はお空を向いて、帰結は確定」

「要は諦めたと」

「だって巫女さん。ここからこの上ない真面目なストーリーが待ってたとして、それに対して真面目に取り組む自信がある?」

「微塵も」

「なら、やっぱり帰結は確定。なら、もう、この茶番劇は終わらせなきゃいけないの」

「今ここで終わって、賞品だけくれてもいいんだけど」

「そういう事は言わない。一応は決まりごとだからね」

 

 さ、行こうか。

 愛しい愛しいお姉様の下へ馳せ参じましょう。

 手には薔薇とショットガン……いや、色は合ってるけどイメージじゃないか。

 手には紅白饅頭、退屈させないための渋ぅいお茶あたりで行こう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「お姉様にこういう事を求めるのが間違ってるよね」

「ちょっとフラン、着くなりいきなり空気をぶち壊さないでくれる?」

 

 回廊を抜けて、使い道もない玉座の置かれた見た目だけは仰々しい広間への扉を、確信にも似た妙な予感を以って蹴り開けた先にあったのは、予感どおりの有様。

 大きな玉座に腰掛けたお姉様の小さな体。

 その小さな体の後ろから覗くのは、咲夜の作ったお菓子袋の姿。

 ついでにお姉様。

 口の周りにジャムが残ってる。

 

「せめて壊されるだけの空気を作ってから言ってよ」

「つ、作ってたわよ!それを貴女が「お姉様?」……ナニカシラ」

 

 反論を口にするお姉様をわざと遮って、綺麗に整えられた真っ赤な絨毯の上でゆっくりと歩を進め、お姉様の下へ。

 そう、ゆっくり、ゆぅっくり、歩いて。

 少しばかりの距離を残して、止まる。

 僅かに俯いていた顔をそっと上げて、固まってしまったお姉様の顔を仰ぎ見た。

 

「ねぇ、知ってる?」

 

 ねぇ、お姉様。

 妹に声をかけられただけなのに、何で震えるの?

 

「私ね、ここに着くまでの案内のお仕事、ちゃぁんと果たしたんだよ?」

 

 うん、頑張った。

 

「そ、そう、それは素晴らしい事だわ」

「うん」

 

 自分でも素晴らしいと思う。

 門で空気を白けさせてしまった事は反省するけど、それを加味してもそう思う。

 少し寄り道もしちゃったけど、巫女さんをちゃんとここまで連れてきた。

 ここまで、連れてきたんだもの。

 この事実は間違いなんかじゃない。

 

「ねえ、お姉様。お姉様にわかる?」

「フラン……?」

 

 お姉様に、わかって、たまるものか。

 ここで不思議そうな声をかけてくるお姉様が、わかっているものか!

 

「巫女さんをここまで連れてくる間中、自重を振り切ってひたすらナンパに励む従者の姿」

「は?」

「巫女さんをここまで連れてくる間中、俯いて歩くしかない私に注がれる巫女さんの暖かい同情の視線」

「ちょ、ちょっと何を言って……」

 

 思わず眉根を寄せてしまうと、またお姉様は固まってしまった。

 ……それにしても、『何を言って』?

 何を言って、と言ったのか、お姉様は?

 ならば教えてあげよう。

 不出来な妹が、全身全霊で教えて差し上げよう。

 

「私は、あの地下から出て、今まで、ここまで!」

 

 一歩を踏み出す。

 あくまでも、あくまでもゆっくりと。

 大きく一歩を踏み出して、柔らかい絨毯を踏みしめる。

 

「ここまで恥ずかしいと!そう思ったことはないわ!!」

 

 手に持った黒金の杖に、渾身の力を込める。

 込めて、込めて、込め続ける。

 

「自重してよ、ばかぁぁぁあああ!」

 

 それを、なりふりかまわず、後は開放するだけ。

 ええ、簡単なお仕事でした。

 

 天を焦がさんばかりに立ち上った爆炎の先へと消えていくお姉様の姿。

 しまった、力を込めてやりすぎたせいで末路が見えない。

 当たったのかな?

 ……当たってなかったらちょっと恥ずかしいよね、これだけ力を込めておいて。

 こんな時はきっと小悪魔に借りた漫画で勉強した、アレを言っておくべきだ。

 

「ダメだドク、当たらん」

「いえ、当たってますから。あとドクは今我関せずと読書中です」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「というわけで。カードが消し飛んじゃった。ごめんね?」

「……まぁ待て、吸血鬼妹」

「うん?」

「消し飛んだ?」

「うん」

「……賞品は?」

「なら、カードは?」

「…………たった今、消し飛んだらしいわね」

「なら、賞品はあげられないかなぁ」

「よろしい、そこになおれ妖怪め。成敗してくれよう」

 

 気だるげに肩にかついでいた払い串を雄雄しく上段に構える巫女さん。

 

 いや、悪いとは思ってるんだよ。

 何もかも吹き飛ばすつもりはなかったし。

 多分。

 

「今、私が言った言葉をよく聞いてた?」

「あん?」

「賞品は『あげられない』けど、別に持って帰っちゃいけないなんて言ってないよ」

「……ふむ」

「今のこの館の状況だと、それを止められる存在が居ないっていうのが問題だね」

「あんたは?」

「色んな意味でバカらしくて、止めないどころか手伝ってあげたいくらい」

 

 ほんとにね。

 

「正規の手順を踏ませられなかったのはこちらの落ち度だから、お詫びにいつでもうちに来ていいよ。裏表無し、文字通りの意味で歓迎するから」

 

 罪滅ぼし的な。

 変な方向に雪崩が起きなければ、そこそこ貴族的な見栄えのする館だもの……いや、多分起きるけど。

 少しばかりの雪崩くらいなら叩き伏せてみせるから、是非来て欲しい。

 巫女さんの有り方そのものは、心地いいものだったし。

 平等って凄いと思うわけですよ、不肖、このフランドール・スカーレットは。

 

「……ん、嘘はついてないか。あんた本当に吸血鬼?」

「一応まじりっけなしの吸血鬼のはずだけどね。でも自分で言うのも何だけど世間知らずだし、種族の常を体現しているかと言われたら首を振るかなぁ」

「左様で」

 

 500年近い経験の欠如があって常識なんて知らなかったし、外に出てからというもの、ここはとても優しかったから。

 傲慢、冷血、排他的なんてマイナスイメージばかりが列挙される吸血鬼像とは違った存在になっているだろうなと思う。

 そんな事をつらつらと思い浮かべながら他愛もない会話を重ね、ふとお互いの意図がかみ合った瞬間を感じ取った。

 

 

 

 

 

 そう、そろそろヤるのね?

 

 

 

 

 

「吸血鬼。食料の貯蔵は十分かしら?」

「保存期間を鑑みなければ、十二分に」

「素晴らしい」

 

 ご立派になって、と、視界の端でまたわざとらしくハンカチで目元を押さえる咲夜を尻目に二人で駆け出す。

 長い回廊を抜け、角を曲がり、扉を蹴破り。

 その先に、巫女さんの理想郷があった。

 

 積み上げられた俵の山。

 小悪魔の善意でそっと付け加えられた食材の数々。

 とても一人で持ち出せる量ではない。

 でもここは紛れも無い悪魔の館であって、その悪魔が手を貸すならば話は別。

 

 ニヤリ、と悪い顔でアイコンタクト。

 うん、わかってる。

 

 すぅ、と申し合わせたようなタイミングで思いっきり息を吸い込んで、後は解放するだけ。

 

 

『スコォォォオゥルゥゥウ!!』

 

 

 へい!おやびぃぃぃいん!

 

 

 叫んだ途端に、笑うくらいの速さで目の前に滑り込んでくる巨狼。

 寝ていたはずなのにいい反応だわ。

 

「スコール!軽く、軽く、浮いてしまうくらいに、軽く!」

「積め積め積め!積むのよ!天を穿たんばかりに積むのよ!」

 

 色々と浮いてる巫女さんだけど、何気にノリがいいよね。

 ますます素敵だわ。

 

 さて、後は山となった荷物と共に神社へお邪魔するだけだ。

 お神酒っていうお酒、飲んでみたいなぁ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「咲夜」

「なんでしょうか、お嬢様」

「あいつら、米どころか食料根こそぎ持っていってない?」

「よくもまぁあそこまで芸術的に搭載できたものです」

「……全く、大損だわ」

「その割には満更でもなさそうですわ」

「当たり前でしょう」

 

 だって、フランが無邪気に笑ってるのよ?

 あれは、いいものだ。

 

 

 

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