銀色の契約者   作:飛翔するシカバネ

15 / 74
十四将 友人の所為?友人のお陰?

白い砂浜、青い海。

照りつく太陽が俺を歓迎している。

 

みなさん、こんにちは。

古市です。

 

ようやく夏休みに入り、喧嘩に明け暮れる友人とも離れ、俺は今家族と南の島に来ています。

 

男鹿は当然置いてきました。

 

家族旅行にあの友人をつれてきてもまた喧嘩するだけ。

ゆっくり休めないしな。

 

原作の記憶も割とあやふやになりかけてるし、一回頭も体もリラックスしよう。

 

プールで遊んでいた女性達のビーチボールが跳んでくる。

俺はそれを投げ返そうと持ち上げるとプールの中に大きなおっさんが浮いていた。

 

とりあえず女性達にはボールを返す。

女性達は後ろのおっさんに驚いてプールから出ていった。

 

俺はおっさんと目が合った。

 

おっさんは立ち上がりこちらに向かってくる。

 

俺は駆け出した。

それが逃げきれないものでも。

 

『殺しますか?』

 

あの侍女悪魔に感ずかれる。

ここで敵対はしたくない。

それに次元転送悪魔はそう簡単に殺せない。

それは身にしみてるだろ。

 

『…はい』

 

『では、逃げ続けるのですねε=ε=┏(゚ロ゚;)┛』

 

いや、もう無理だ。

ラピスとライトは解析に専念しておいて。

 

俺はおっさんに飲み込まれた。

 

 

 

 

 

 

「お!きたきた。古市!!」

 

 

俺はおっさんから吐き出された。

 

 

「市民プール、行こうぜ!!」

 

ーーー前略おふくろさん、

 

 

 

 

 

 

友達って…何ですか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「学生2枚」

 

男鹿の分も払うのはもう恒例化してるな。

 

 

 

 

「改めて聞くけどさ、これは何の拷問だ?」

 

木陰で俺は人を眺める。

男鹿は横でべる坊と一緒に寝っ転がっている。

 

「何って…夏といえばプールだろ?」

 

「それはそうだが…なんでこんな蒸し風呂みたいな市民プールに行かなければ行けないのか聞いてるんだ」

 

「なんかムカツクから」

 

「直球だな!!つーかこれ、お前も楽しくねーだろ!」

 

「ん?俺はほら…お前のがっかりした顔が見れたらそれで満足だから」

 

やっぱりこいつはスーパーいい人には絶対なれないな。

こんな人の不幸を喜ぶヤツ。

 

『主様も喜ぶときあるじゃないですか(Ծ﹏Ծ )』

 

俺別にいい人になる気ないし。

 

『主様より徳の高い者などこの世にいません』

 

あまり持ち上げすぎないで欲しいな。

いつもは護衛が1人だけどこういうのも楽しいな。

 

「ーー…ときたもんだ。さすが次元転送悪魔」

 

話進んでたな。

 

「それ、逆に男鹿がリゾートに来るという発想にはならなかったのか?」

 

「ははっ何いってんだ。そんな事しても………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あっ!!!

 

 

 

 

死ねよもう……

 

 

 

実際、男鹿がリゾートに来ても面倒だったけど。

 

「はあ、全く…リゾートで浮かれてたかな」

 

この話も割と俺の中では大きな話だったと思うんだが、やはり気を引き締めなければ。

 

自販機を見るとよく知っている銘柄のパチもんみたいのがある「コク・コーラ」とか「四ツ谷サイダー」とか。

俺は「オレンジーノ」派だがな。

 

排出口からオレンジーノをとると俺の横に人が来た。

チラリと横に来た人を見ると。

 

「オータム」

 

隣には谷村千秋がいた。

俺は谷村さんと呼んでいるが不意に会うとオータムと言ってしまう。

癖だな。

 

「千秋ー!!そっちの席座ってるわよ…ん?」

 

更に後ろをみると四代目烈怒帝瑠総長大森寧々がいた。

 

「…あんたは…確か、古市」

 

俺はぶっちゃけこのイベントが凄く楽しみだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いやー奇遇ですねー今日は二人っきりなんですか?」

 

「…ええ、まあ」

 

俺はなんとなく2人と同じ席に座る。

男鹿はどうせ呆けているんだ。

 

 

「残念だなー女王に挨拶もとい水着見たかったのに」

 

やばい本音と建前が声に出た。

 

 

「姐さんは今、修行中だからね。遊んでいるヒマなんてないのよ」

 

「修行…?…まさか、花嫁修行ですか?」

 

「違うわよ。1から鍛え直すって言ってんのよ」

 

男鹿との戦いで実感したんだろうな。

まあ、それでも勝てないのごろごろいるけどな、この先。

 

「おまけにチームはやめるってなんて言い出すし、本当男鹿との1件があってから踏んだりけったりよ」

 

大変そうだな。

 

「ーーーそっちこそ、男鹿は一緒じゃないの?」

 

「いますけど、そこらへんで呆けてますけど。呼んできましょうか?」

 

「その必要は無いわ。言っておくけど…私らまだ、あんたの大将の事認めてないから」

 

二人がこちらを睨んでくる。

 

「まあ…あんたは…認めてなくもないけど…」

 

顔を赤らめながら大森さんはそっぽ向いた。

 

((か…かわいい!!))

 

今、谷村さんと心が通じあった。

 

「…って寧々さん!何かあったんですか?!」

 

「あれ?千秋に話してなかったっけ?」

 

あれ?伝わって無いのか。

 

 

 

「よう!古市じゃねーか。久しぶりだな」

 

後ろからチャラいのが四人きた。

 

「珍しく女連れだな。俺らにも紹介しろよ」

 

 

 

 

誰だっけ?

 

 


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。