銀色の契約者   作:飛翔するシカバネ

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前回のあらすじにも付け足しましたが六騎聖編の数話程編集しました。
主に六騎聖メンバーの変更と主人公のダメポイントの追加ですかね。

久しぶりの連日投稿お楽しみください。


第三十五将 友人と旧友の共闘です

そんなこんなで、何やかんやあって石矢魔5回目のマッチポイントと相成った。

 

幾ら俺が点数を稼いだとしてもそれは相手を本気させたくらい。

その分疲労が早くなり、結局は原作通り。

 

 

姫川先輩がサーブする。

体力の限界か、乱れが生じる。

 

六騎聖のチャンスボール、会長出馬が今日一番の威力のスパイク。

夏目先輩のブロックでなんとか弾いたものの、観客の方へ飛んでいく。

流石に邦枝先輩、追うが間に合わない。

 

これで、六騎聖に点数が入れば六騎聖は攻撃のチャンスは多くなる。

流石、スポーツ組。

スタミナは多いのだろう。

 

完全に六騎聖が取ったと誰もが思っただろう。

 

 

邦枝先輩の前に男鹿が現れる。

 

自分のポジションを無視し、ボールに食らいつく。

そして、そのままスパイクを放つ。

 

ボールはそのままネットを超え、六騎聖のコートギリギリのところに落ちた。

 

ギリギリセーフ。

つまり……

 

『入ったーーーっ!!!まさかの返球に一歩も動けず!!エキシビションマッチバレーボール対決を制したのは石矢魔です!!!』

 

これで石矢魔の退学は白紙に戻ったわけだ。

整列の為にも前にでる。

 

人数的に俺の前には誰もいないがそこはご愛嬌といったところ。

 

最初は不良集団と罵り、馬鹿にしていた聖石矢魔の生徒たちも歓声を上げ、拍手喝采だ。

 

これでやっと石矢魔の生徒も新しい学校に馴染む事ができるだろう。

 

キャプテン同士で会話している。

 

ふと、入口を見ると顔に3本傷が入っている男が入ってきた。

これでもう一つの問題も解消されるだろう。

 

俺は誰にも注目されていない。

念の為、ラピスに隠蔽魔術をかけてもらう。

 

俺はそっと体育館から退出した。

 

 

 

 

体育館から出、廊下を歩く。

後ろの方からはマイクで何かを殴ったかのようやハウリングした鈍い音がした。

 

前からスキンヘッドの男が4人歩いてくる。

服装から帝毛工業の生徒だということが伺える。

 

俺は道を明け渡し、素通りする。

 

 

通り過ぎる時4人の中の1人の頭が光った気がした。

見間違いかも知れないが数字のようで3と書いてあった気がした。

 

 

 

 

 

 

俺は屋上に来ていた。

この前喧嘩した屋上だ。

 

そこから体育館を眺めていた。

 

しばらくすると体育館から光りが漏れ出した。

閃光はすぐに収まったが若干焦げ臭い。

 

体育館の天井を見ると1部、明らかに歪な形になっている。

まるで無理やり紙に穴をあけ、破いたかのような。

 

 

男鹿のゼブルブラストにより、開いた次元の穴だ。

知らず知らずのうちに物理的ダメージを最小限に抑える事で学校が消し飛ぶのを防いだ。

しかし、その反動で次元の穴が開いたのだ。

腐っても魔王、赤ん坊でも魔王という事だ。

 

とりあえず、穴は塞いでおこう。

本来の悪魔流の塞ぎ方は知らないので自己流だが。

 

それに気づくのはよっぽどの実力者くらいだろう。

 

 

魔力を使う事になるがそれを感じ取るのなど1握りの強者のみ。

それも皆疲れているから、来るのなんてヒルダさんくらいかな?

 

 

 

見た目的にも魔術的にも次元の穴は無事閉じた。

 

そして、後ろに気配。

 

「やっぱり気が付きますよね。ヒルダさ……え?」

 

 

 

そこにいたのはヒルダさんではなく、先程も試合に出ていた樫野諫冬。

 

試合ユニフォームから着替えたのか巫女姿になっている。

 

「どうしたんですか?樫野さん。もしかして最後のイベントをすっぽかしたの怒ってます?それはすみませんでした。退学取り消しになったので後はいいかなっと考えてしまって…「そんなのどうでもいいです」………」

 

どうでもいいとは……

では、何用なのだろうか。

 

「古市さん、私は貴方にっ…!?」

 

何か喋ろうとした時後ろから1人の男が樫野さんを押さえつけようとする。

殺気も気配も感じさせなかったそれにギリギリで気づいたようで紙一重で躱す。

 

「よせ、光星」

 

「畏まりました、貴之様。ご命令通り任務は完遂しました」

 

「ご苦労さま。今後は邪魔にならない程度で自由に活動する事を許可する。力は一段階の使用のみ許可する」

 

「畏まりました。そして、この女性は何方でしょうか。体育館でも貴之様の相手側にいたと記憶しているのですが」

 

「多分後輩。それでいて、上司になってるかも」

 

「それはどうゆう?」

 

「光星ってさ、後頭部に数字あるじゃん。それで数字を確認出来なかったのだろうけど数字が2から3になってるんだよね」

 

「なるほど……なら納得です。なぜ敵対心が全く無いのか。それでいて朝から光りが強く光るはずです。新たな仲間を得たということなんですね」

 

 

いきなり現れたハゲの男と楽しいそうに談笑する想い人を不思議そうに眺める樫野諫冬。

 

「何がなにか分からない顔してるね。どうかな?説明も兼ねて家に来ない」

 

「家ですか!行きます!!……え?」

 

条件反射で返事してしまったのか、それとも本当に家に行けるか夢なのか考えているのか。

それは地の文も分からない。

 

「光星も来るだろう。久しぶりに家で飯食ってけよ」

 

「ありがとうございます。それではご同伴させていただきます」

 

 

 

 

 

 

ーーそれにしても今日争った三勢力が一同にいるっておかしい状況だなーー

 

 


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