次の日姫川先輩の家に集まりゲームをした。
内容はThird・Person・Shooter
俗にいうTPSゲームだ。
ゲーム名はジ・エンド・オブ・ウォー4。
相手がチート行為をしてきたので姫川先輩がゲーム会社を買い取り、設定を弄りまくりでのド汚い手で勝った。
しかし、その後焔王はごねりだし、別ゲーで戦うことになった。
なぜか桃鉄(桃太郎DE鉄人)で。
そして三徹してゲームをやっている。
まさにネトゲ囚人。
俺はみんながゲームをしている中で料理を作ったり、疲れた先輩達にマッサージをしたりとアシスタントに回っていた。
ゲームも好きだがこうやって他の人の為に行動するのも好きだ。
おっと食材が無くなった。
また、買い出しに行かなくては。
「買い出し行ってきます」
「わ、私も!」
「古市くん俺も荷物持ち行くよ」
「ウチも!めっちゃおいしい料理の為っスからね」
買い出しは夏目先輩と花澤さんとラミアと行くことになった。
残りの女性陣はゲーム、男性陣は仮眠だ。
スーパーで食材を買う。
片手で食べられるようにサンドウィッチでも作ろう。
「それにしても焔王はどこにいるんだか……」
「今のところゲームしか無いからね。かといってこのままじゃ前に進まないし……」
「いいのよ。あたし、アイツ苦手だから。正直会わなくて済んでホッとしてるもの」
「それじゃあ、本末転倒だろ。にしてもどうするかな……こうなるともう打つ手なしだし……」
帰り道雑談しながら歩く。
ドンっ
「あ、すいません。少し余所見を………あ」
俺は不意にぶつかってしまい、すぐさま向き直り謝る。
そして顔を見るとその顔には覚えが合った。
「あ」
「……ヨルダ」
侍女悪魔の一人、ヨルダさんだ。
そしてヨルダさんは逃げ出した。
俺とラミアは追いかける。
エレベーターに乗ったようで先に上がって行く。
階段を使い駆け上がる。
階層はこの四日間居続けた見覚えのある階層。
ヨルダさんは更に逃げる。
その方向は帰るべく方向。
そして不意に隣の部屋のドアが開かれる。
開かれた先には焔王が顔を出していた。
気づかれたと気づいたヨルダさんの行動は早かった。
すぐさまこちらの口を塞ぎ、焔王と共に部屋に入る。
「ごめんなさいね。せっかく出来た坊っちゃまのゲーム相手ですもの。大人しくしてくれたら危害は加えないわ」
大人しく?ゲーム相手?
普段使ってないとはいえ、姫川先輩の部屋だぞ。
本当に……本当に。
ずっと隣の部屋にいたのかよ……
俺は膝から崩れ落ち、地面に手をついた。
作者の独り言
これが投稿されれば視読者は思う事だろう。前話のサイコーのイントネーションが変わってしまった…と。