銀色の契約者   作:飛翔するシカバネ

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第四十将 ネトゲシュージン

次の日姫川先輩の家に集まりゲームをした。

内容はThird・Person・Shooter

俗にいうTPSゲームだ。

ゲーム名はジ・エンド・オブ・ウォー4。

 

相手がチート行為をしてきたので姫川先輩がゲーム会社を買い取り、設定を弄りまくりでのド汚い手で勝った。

しかし、その後焔王はごねりだし、別ゲーで戦うことになった。

 

なぜか桃鉄(桃太郎DE鉄人)で。

 

そして三徹してゲームをやっている。

まさにネトゲ囚人。

 

 

俺はみんながゲームをしている中で料理を作ったり、疲れた先輩達にマッサージをしたりとアシスタントに回っていた。

 

ゲームも好きだがこうやって他の人の為に行動するのも好きだ。

 

 

おっと食材が無くなった。

また、買い出しに行かなくては。

 

「買い出し行ってきます」

 

「わ、私も!」

 

「古市くん俺も荷物持ち行くよ」

 

「ウチも!めっちゃおいしい料理の為っスからね」

 

買い出しは夏目先輩と花澤さんとラミアと行くことになった。

 

残りの女性陣はゲーム、男性陣は仮眠だ。

 

スーパーで食材を買う。

片手で食べられるようにサンドウィッチでも作ろう。

 

「それにしても焔王はどこにいるんだか……」

 

「今のところゲームしか無いからね。かといってこのままじゃ前に進まないし……」

 

「いいのよ。あたし、アイツ苦手だから。正直会わなくて済んでホッとしてるもの」

 

「それじゃあ、本末転倒だろ。にしてもどうするかな……こうなるともう打つ手なしだし……」

 

帰り道雑談しながら歩く。

 

 

ドンっ

 

「あ、すいません。少し余所見を………あ」

 

俺は不意にぶつかってしまい、すぐさま向き直り謝る。

そして顔を見るとその顔には覚えが合った。

 

「あ」

 

「……ヨルダ」

 

侍女悪魔の一人、ヨルダさんだ。

 

そしてヨルダさんは逃げ出した。

俺とラミアは追いかける。

 

エレベーターに乗ったようで先に上がって行く。

階段を使い駆け上がる。

 

階層はこの四日間居続けた見覚えのある階層。

 

ヨルダさんは更に逃げる。

その方向は帰るべく方向。

 

そして不意に隣の部屋のドアが開かれる。

開かれた先には焔王が顔を出していた。

 

 

気づかれたと気づいたヨルダさんの行動は早かった。

すぐさまこちらの口を塞ぎ、焔王と共に部屋に入る。

 

「ごめんなさいね。せっかく出来た坊っちゃまのゲーム相手ですもの。大人しくしてくれたら危害は加えないわ」

 

大人しく?ゲーム相手?

普段使ってないとはいえ、姫川先輩の部屋だぞ。

本当に……本当に。

 

 

ずっと隣の部屋にいたのかよ……

 

俺は膝から崩れ落ち、地面に手をついた。

 




作者の独り言
これが投稿されれば視読者は思う事だろう。前話のサイコーのイントネーションが変わってしまった…と。

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