石矢魔新校舎の建設完了。
そこは既に焔王の為の学校、悪魔野学園となっていた。
1週間の準備の後にベル坊の契約者男鹿辰巳とその配下対、焔王とその配下ベヘモット394柱師団との戦いを。
そして男鹿はジャヴァウォックに敗れ、ヒルダさんを奪われていた。
俺は保健室で寝ていた。
傍にはあの教師、早乙女禅十郎がいた。
ドラゴンから落とされた男鹿はベル坊の咄嗟の電撃により、落下のダメージをほとんど無くした。
しかし衝撃は凄まじく、気絶していたのだ。
それを運んだのが早乙女禅十郎って言ってた。
そして学校で鉢合わせた古市がいた。
「何やってんだよ、男鹿。強くなったんじゃなかったのかよ?」
震えながら、男鹿の傷の手当をしているラミア。
ジャヴァウォックの一撃により、足の骨を折られていた。
「お前こそなに普通に授業受けてんだよ。石矢魔が乗っ取られてんのに…情けねーな」
「知らなかったんだからしょうが無いだろ…やられて帰ってきたお前がそう言っても説得力ねーよ」
「アホか、あんなの負けに入んねーよ。それに気づいたらここにいたんだボケが」
「なお悪いわ、アホ」
「アホっつった方がアホだ、アホッ」
俺と古市はバカにしあった。
そんな中ラミアの目から涙が零れた。
「私の……私のせいだ…私が捕まったらよかったのに……なんで私じゃないのよ……ヒルダ姉様が死んじゃったらどうしよう。……私…ふえぇぇん!!」
そんなラミアをベル坊はやさしく撫でる。
そして自分に任せろと言わんばかりにグッと親指を立てる。
「ちっ…いつもなら真っ先に泣き出すやつが…」
「…だな」
俺たちは立ち上がる。
「こいつの言う通りだ、ラミア。
俺たちがなんとかする」
「泣くな!!」
「〜〜〜…………うん…」
保健室を出ようとすると邦枝がいた。
「人数は多い方がいいでしょう?」
「ああ」
その後俺は早乙女から無茶なしごきを受けた。
他のメンツもゲロ吐いたりして地獄みたいな光景だった。
そして気づいたら変な世界にいた。
「静粛にっ!!!」
ハンマーが叩かれる。
裁判長には古市がいた。
「それではこれより、《第2回男鹿ボロ負け裁判》を執り行う!被告、ヘタレうんこビチクソ弱虫は前へ!!」
俺はLOOSERと書かれたタスキをかけられ、被告人てして立たされる。
「また、これか。進歩のねー野郎だ」
「黙れっカスッ!!!進歩がないのはお前だ!死ね!」
法廷がザワつく。
「二度目だよ?二度目ですよ!仏の顔だってな…二度見して見りゃ思ったより笑ってない事があんだよ」
「いや、意味わかんねーよ」
「お前……あの悪魔達になんていったか覚えてるのか?その上でこれなのか?」
確かにあの一言で全部を敵に回して、ヒルダも攫われちまった。
あれは確かに……
「
「言ってねーよ!!!恥ずかしい台詞捏造してんじゃねーよ!!」
「ふん馬鹿が、言ったかどうかは問題じゃない。お前の気持ちの問題だ」
「ここ法廷だよね!?」
「裁判場!よろしいでしょうか?」
「クイーン」
「法廷のクイーンだ」
「彼女が来たら無罪もありえるぞ」
「確かに被告人はプライスレスとは言ってません」
「それひっぱるの!?」
「しかし、彼はこう言いました。
「何言ってんの!?」
「いけねぇ……法の目にも涙ってやつか…」
「お前ら全員死ねよ!」
くっそ……相変わらず自分の夢とはいえ訳が分からねぇ……
さっさと目覚めろ!俺!!
でも終わんねーんだよ!
このあとウルトラ検察官とかふざけたのが……
なんで知ってんだ?
っていうかこれ一回見たぞ?
んで、首切り島に行って、斑鳩酔天とかいうおっかねー人に暗黒舞踏ならうってなって……
酔っ払った邦枝と酔天を相手にしながら、とりあえず寝て………
「起きたら何一つ覚えてない」
気づいたらそこは法廷ではなくなった。
そして古市以外の人がいなくなった。
「でも、ただ寝てるなんて時間が勿体ないって思わないか?」
古市が話しかけてくる。
よくも俺の夢でこんな頭良さそうに話してくるな……
なら、法廷の時もそうしてくれよ。
「実戦形式でやりあおうじゃないか」
「お前と喧嘩しても意味ないだろ…俺より弱ぇー癖に」
「それも少し違うんだけど……まあ、今回はやる気の問題だからね。やるのは彼とだ」
スポットライトが照らされ、白髪の男が現れる。
腕に白と金の装飾がついた手甲をつけている。
「俺の代理人ってことで戦ってくれよ。あの時は学校に行ってたんじゃなくて、彼の存在を感じたから契約しに行っていたんだ。フルヘルメットもやさしいよな。4人以外にもいるなんて……まあ、元からいただけかもしれないけどな…」
古市の言ってる事がよく分からない。
「俺は学校の方で鍛えてるから……男鹿も頑張れよ」
そう言って古市の姿は消える。
「とりあえず目覚めるにはお前を倒せってことだよな。とりあえずボコらせて…っ!」
殴りかかると吹っ飛ばされる。
「我は主様の代理人……そしてこれはお前だけでなく、我の慣らしでもあるのだ……」
拳を主体に殴ってくる。
夢のせいかベル坊の力が使いづらい。
「我を倒す、か。応援しているぞ、私を数日で倒すのを。起きれば何も覚えていないとしても精神の奥底に記憶されるのだ。せいぜい頑張るといい…」
「はっ!直ぐに黙らせてやる!!」
そしてこれから三日間の夢の中の戦いが幕を開けた。