銀色の契約者   作:飛翔するシカバネ

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第五十将 契約3

「これで、半分か…」

 

柱将と戦いその約半数は既に観客席にめり込ませた。

男鹿が出来たのだ。

俺が出来ない、道理が無い。

 

しかし、この半数は俺としても残して起きたかった者達だ。

何故、残したかったか。それは…

 

 

「なかなかやるようですね。柱将をここまで減らすとは……それも貴方一人の手によって。それは後にも先にも貴方だけになりそうです。ですがその快進撃もここで終です。なぜならこの私第22の柱、クソブラーが相手だからです」

 

単純に見たかっただけだ。

 

それ以外にも、原作では一応名乗れた者も残した。

……覚えている限りで。

 

クソブラーさんは忘れようとしても忘れられないキャラクターだからね。

 

 

「一応こっちも挨拶しなおしますか」

 

俺は、一時的に構えをとる。

 

「石矢魔学園1年、古市貴之。しがない一般生徒で男鹿辰巳の親友であり、策士。智将古市だ!」

 

俺は俺ができるカッコイイ(と思ってる)ポーズをする。

 

「アンタ、恥ずかしく無いの?」

 

「恥ずかしい?それは自分に自信が無い臆病者が思う感情の事だろう。俺は親友を親友というのも、与えられた異名も勲章として素直に貰う男だ!」

 

ドヤァ…!

 

「………」

 

無反応は少しつらいかな。

何時もだったらエメラが

 

『流石です!主様、カッコイイ!!(`✧∀✧´)』

 

とか、なるんだけどな。

流石に団長クラスにバレない気も、契約も結んでないのに話す気も無いからな。

 

「じゃあ、こっちも一応名乗って起きますか」

 

 

「第1の柱、アギエル」

眼鏡をかけ、ビキニに柱師団のコートを羽織った女性が剣を構える。

 

「第5の柱、エリムちゃんだよー!」

魔法使いの格好をした幼女は自身の身の丈程ある杖を構え、こちらを睨んでいる。

 

「第6の柱、ファバス」

パンクの様な狂気じみた服と格好をしている女性。

 

「第7の柱、グラフェル」

逆だった髪が特徴的な男。

ヘカドスと共に人間界侵攻してきた為によく覚えている。

 

「第14の柱、オドネル」

顔に包帯を巻き、全身に鎖を巻き付けている。

 

「第15の柱、パミエル」

ワイルドな格好をした女性。

 

「第18の柱、スケタリム」

緑色の髪と目をした美青年は銃を構えている。

 

「第19の柱、ティリエル」

縦ロールの髪型の女性。

凄まじい殺気は日記を怒っての事だろう。

 

「第20の柱、ウァバム」

スケタリムと同じく銃を構えているのは顔がサングラスかけた犬の男。

 

「第23の柱、ユシエル」

眼帯をつけた女性が切っ先を向けていた。

 

 

……女性が多いのは倒しづらかっただけです。

いやだって、男と同じ力で殴るのもアレだし。

 

 

「なんで、アンタ名乗らないの」

 

俺が自分の中で言い訳していると、アギエルが仲間の一人に話しかける。

 

この中で名乗ってないのは皆が名乗る前に名乗ってしまったクソブラーさんともう一人。

 

「第8の柱、ヘカドス」

 

グラフェルと共に人間界侵攻をしたヘカドスだ。

 

 

 

 

 

「俺は負けを認める」

 

そういってヘカドスはその場に座ってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はあっ!?アンタ何言ってんの!」

 

「戦わずして負けを認めるとは……そこまで落ちたか、グラフェル」

 

グラサン犬と眼帯さんが発言する。

 

「理由はある。既に俺たちは負けているからだ。だからやる必要が無い」

 

「負けた、か。人間界に侵攻した時に戦っていたのか」

 

「報告をしなかったのは契約者でも無い人間に負けたのを恥じた、という訳か」

 

「"たち"ってどういうこと!?私たちはまだ戦ってないわよ!!」

 

 

柱将たちは思い思いに質問している。

しかし、ヘカドスは喋らない。

 

 

 

 

「そんなことどうでもいいじゃない。それよりも彼、そろそろ待ちくたびれてるわよ」

 

アギエルのそんな発言に柱将たちは目をやる。

 

俺は闘技場の真ん中でゲームをしていた。

 

 

「いや、何やってんだ(のよ)!!!???」

 

「あ、話終わった?じゃあ、また後で通信しような」

 

「そうじゃの、古市。今度は負けはせんからな!!」

 

「しかも、1戦終わってるっ!?」

 

ゲッコウガをカッコイイから使うのが分かるけど、初心者には辛いで。

俺は穏やかじゃないですねさんを使う害悪なので、速攻で倒させて貰った。

 

 

「ちなみに、焔王。負けを認めているのはいいの?」

 

「ワシとしては戦ってほしいが、今回の件では別に問題ないかの」

 

「じゃあ、いいか。……さあ、続きをやろう」

 

 

 

「そうだね。既に名乗りは終えた。後は拳を交えるだけだ!」

 

クソブラーさんがその身体では予想出来ない俊敏な動きを見せ、襲いかかってきた。

 

さすが名前が出た柱将。

あのネタのキャラとは思えない拳の重さだ。

 

「私はクソ家の長子というだけではない!クソ家に伝わるクソ拳を既に師範代クラスだ!!そして慢心は既に無い!最終奥義で終わらせる!!!

クソ家クソ拳最終奥義クソ竜が如く貫く拳!!クソ破傷風拳!!!!!」

 

「ブッフゥ!!!」

 

ダメだ…もう我慢出来なかった…w

 

由緒正しきクソ家の長男だけじゃなかったんですねww

 

 

それを笑いながら俺は水月に一撃いれて、倒す。

 

 

「クソブラー!!」

 

「やはり、クソブラー程度では話にならんか」

 

「ここは我々のメンツの為にも全員で倒させて貰おう」

 

 

全員が臨戦態勢をとる。

 

俺はそんな柱将を前に不敵に笑う。

 

「やってみろ」

 

 

 


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