銀色の契約者   作:飛翔するシカバネ

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時間の合間に投稿していきます。
内容はできるので書けたら書いて投稿していきます。
終わりまで走れるかな?
お楽しみくださいませ…


七十二将 それぞれの一週間

 

週の初めである月曜日。

不良高である石矢魔はほとんど朝から生徒がいないのが日常だが、今日に限っては違った。

 

朝からほぼ全員が登校し、各教室で待機していた。

 

この学校の事実上の勝者である男鹿の統治。

そしてこれからの学校の行方を。

 

例に漏れず、一つの教室に聖組と呼ばれる石矢魔の勝利者たちが一堂に期していた。

その面持ちは決して勝者と呼ばれるものではなかったが…

 

「つまり完全に敵対したってわけだな」

 

顔に傷を持ち、突撃隊長とも呼べる神崎が最初に言葉を発した。

 

「今学校に来ているのは完全に掌握した。人数だけ見ればこっちの勝ちは確定だな。意味はないが」

 

茶化すようにリーゼントの男、姫川が答える。

 

「そういえば喧嘩の決着つけてなかったからな!思いっきりやってやるよ!」

 

以前の石矢魔最強の東条は拳を手に当てる。

 

「どうするの…?男鹿」

 

紅一点の邦枝は男鹿に尋ねる。

全員の視線が一人に向かう。

 

「俺は……すみません、電波が途切れました。すみません」

 

「「「「誰だーーーー!!!!」」」」

 

男鹿のコスプレをした2mを超えたおっさんことアランドロンはそう答え、全員が突っ込んだ。

 

「度々失礼します。アランドロンでございます。男鹿様は現在遠いところにおりまして代わり私がお相手しています。しかし、電波が悪いので声が途切れ途切れですね」

 

「遠いところってこんな大事な時にどこ行ってやがんだアイツは!?」

 

「男鹿様はベルゼぼっちゃまのお父上に呼び出され、魔界へ向かいました」

 

「「「!?」」」

 

「古市様に関することで急を要しましたので…そして必ず一週間後の決戦までにはお戻りになられると…それまで石矢魔を頼んだとのことです」

 

「アイツはまた勝手な…」

 

「男鹿らしいな!」

 

「では、私は失礼します。魔界と現世を繋ぎ続けるのは疲れますので…」

 

そう言ってアランドロンは教室から出ていく。その際に廊下から悲鳴のようなものが聞こえた。

 

「結局何も話は決まらなかったわけだな…」

 

「こんなとこに閉じこもってもしょうがねえ。俺は俺で準備させてもらうぞ」

 

「俺も虎さんに顔出せって言われたから。じゃーなー」

 

そう言って神崎と東条は教室を出ていく。

それに合わせて城山と夏目は神崎に、東条には相沢と陣野がついていった。

 

「それもそうね。私もそれまでおじいちゃんに修行つけてもらわないと…」

 

そう生き込んで教室を出ようとする邦枝。

 

「邦枝、一つ忠告だ」

 

そんな邦枝を姫川が止める。

 

「俺は仲間いないし、城山や夏目が裏切るのはほぼ無いだろうから何も言わなかったが、お前のところは気をつけろよ」

 

「何の話?」

 

「他の勢力に味方することはあり得ないが、今回は他でもない古市が相手だ。お前の烈怒帝瑠はそこが気になるからな。二代目鳳城林檎のことも考えると…」

 

「馬鹿にしないで。例え古市くんが相手だろうと私たちは…」

 

「姐さん!会合は終わりましたか!?千秋が…!!」

 

そこへ大慌てで烈怒帝瑠の飛鳥涼子と梅宮薫が教室に入ってくる。

 

「忠告が遅かったみたいだな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時は少し戻り、石矢魔のとある教室。

ここは女生徒だけがおり、男子生徒の侵入は禁止されている。間違ってでも侵入すれば烈怒帝瑠から処断されるだろう。

そんな教室はいつになくピリピリしていた。

 

「千秋…アンタ本気で言ってんのかい?」

 

「はい寧々さん。私は烈怒帝瑠を抜けます。そして貴之のところに合流します」

 

「これから抗争する相手のところに向かうって意味わかってんのかい?」

 

「はい」

 

「いくら仲間だったとしても容赦はしない。それに今からここで襲われても文句は言えないんだよ」

 

「もちろん覚悟してきてます」

 

「これは裏切りだよ。あの留年女の鳳城林檎と同じようにあんたも裏切るのかい…?」

 

「はい」

 

「千秋アンタっ…」

 

「寧々さん!」

 

「!?」

 

「葵姐さんに助けてもらったこと、寧々さんたちによくしてもらったこと、烈怒帝瑠に入れて楽しかったこと。それを忘れたわけではありません。ですが、私は私自身の心に従います」

 

そう言って谷村千秋は席を立つ。そして教室を出て行こうとする。

そんな仲間…いや元仲間は谷村千秋に言って欲しく無いのか道を譲れていない。

 

「あんたらどきな。うちの総長のお通りだよ」

 

そんな声が教室の外から聞こえる。

 

そこには二人の女性がいる。

一人は特攻服をきた長髪の女性。もう一人は着物を着た女性。

 

「何あんたら!」

 

「私は糸井雫。こっちは池島春香。神聖烈怒帝瑠のダブル副長さ」

 

「糸井に池島って初代メンバーの…それに神聖烈怒帝瑠って…!?」

 

「あのひとだけ宣戦布告して私がしないわけにもいかないでしょう。私は改めて烈怒帝瑠の大森寧々に宣戦布告します。」

 

糸井雫から渡された特攻服に袖を通す。

特攻服には神聖烈怒帝瑠の刺繍と数字の6の文字がきらりと見えた。

 

「私たちは神聖烈怒帝瑠。烈怒帝瑠の名をかけて一週間後抗争を行う。私たちが勝てば烈怒帝瑠は無くなり私たちが烈怒帝瑠となる」

 

 

「千秋!!!」

 

「さようなら寧々さん。次会った時は……容赦致しません」

 

その目には覚悟の炎が灯っていた。

 

 

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