最近来ていなかったけどやっぱりここは苦手だ。舐める様に見詰めてくる視線に何か気持ち悪い視線が僕に集まってくる様な気がしてくる。
何だか僕を見詰めながら僕以外の誰かを見ている見たいな違和感を感じながらため息をつく。
「うーん……」
「どうしたドチビ?」
「…やっぱりここは苦手だって思っただけだよ」
ロキにそう答えながら辺りを見渡す。立食会の様に食事が辺りには置かれ集まった神々がそれを食べながら話をしたり、主催であるガネーシャと一緒に踊ったりしている。
「HEY!イエエエエエイ!乗ってるかーい!?」
「「イエエエエエ!!」」
「今日は朝までオールナイトだ!ついてこれるかぁ!?」
「「イエエエエエ!!」」
象の被り物を頭に付けた男神と一緒に踊ったり歓声を送っている神々、所謂、暇神と呼ばれる馬鹿を見ながら食事を取る
どれもかれもが一級品の食事であるのが見ただけで分かる一品、それらに舌鼓をうちながら家から持ってきたタッパーに料理を入れていく。
こんなに美味しい物を僕だけが食べるのは勿体無い、ベル君にも是非食べて欲しい。
「何をやっとるんや…ドチビ」
「だって僕だけがムシャムシャこんな美味しいのを食べるなんてムシャムシャ」
「せめて食べるか入れるかどっちかにせんかい……はぁ、ドチビのそんな姿を愛しのベル坊が見たらどう思うやら」
「うぐっ…ベル君には内緒で御願いします」
「へいへい、今回だけやからな」
そんな訳で回りの視線を気にせずロキと話しながらポンポンと料理をタッパーに詰めていると肩を叩かれるのを感じる
後ろを振り向くとほっぺに指が当たるのを感じる。
「久しぶりね元気にしてたかしら?」
「うん、フレイヤこそ元気にしてた?」
久しぶりにあったフレイヤと挨拶をして三人で話を続ける。
最近何があったとか自分の子ども達はどうだとか私の子どもはどうだとかを話していると話題は近隣にある国の話題に変わっていく。
「で、確か…ラキア王国がまた侵攻を始めたらしいわね」
「まーたアレスの馬鹿がやり始めたのか…あの脳筋はホンマあかんわ、で何処にや?」
「…魔法王国アルテナよ」
「ハァ!?よりにもよってあいつまた彼処に喧嘩を売ったんか!?前に散々返り討ちにあったはずやろ!?」
「彼にも何か考えがあるのでしょう、多分…きっと」
「ないやろうなぁ…多分」
確かラキア王国は主神アレスを信仰している軍事国家であり、国民全てがアレスからの恩恵を受けているらしい。
そして様々な国と戦争をしているとか
それで…アルテナって国は確かエルフ達が統治している国だっけ?イマイチ覚えていないや。
「ねえもしもまたラキアとアルテナ…だっけ?が戦争を始めたらどっちが不味いの?」
「んなもん決まっとるアルテナの圧勝でラキア王国は今度こそ滅ぼされるな」
「エルフって種族には神に等しい力を持つ者が多数存在しとるんや。エルフはその膨大な力故に外界との交流を殆ど断っとる。エルフに喧嘩を売るなんぞ馬鹿でも考えんわ。」
「へー……じゃあロキの所にいる子も凄いの?」
「あったりまえや、リヴェリアはこの街で三本の指に入る魔術師やで?」
ふふんと無い胸をはるロキの話を聞きながらフレイヤが話を続ける。
「魔術師、盲打ち、九魔姫……一人場違いの子がいるわね。」
「あー…盲打ちはあれやしなぁ……どうしようも無いでアレは」
「僕もそう思う。盲打ちに関してはどうしようも無いというか、つける薬が無いと言うか」
この町で三本の指に入る魔術師は確か…ロキファミリアにいるリヴェリアって子とアーリマンファミリアにいるオーリって子とヘファイストスの所にいるあの馬鹿の三人の筈だっけ?
「家の馬鹿筆頭の話は止めてくれないかしら?」
「おっ久しぶりやなヘファイストス。元気にしとったか?」
「ヘファイストス!!」
「久しぶりねヘスティア……って危ないでしょう…全くこの子は。」
後ろから聞こえて来る声に振り返りながら抱きつく。やっぱり暖かくて気持ちが良いや。最近会えなかったけど変わらず僕を抱き締めてくれる僕の大切な家族の一人だ。……もう一人はちょっとエッチだからこんな事したくても出来ないんだよね。
「ほーう…ヘスティアはまだまだヘファイストス離れ出来ないみたいやなぁ、まぁお子ちゃまだからしゃーないか」
「あら?可愛くて良いじゃない、ねぇヘファイストス?」
「むっ…私に振らないででくれないか?…皆元気そうで何よりだ」
「ねぇヘファイストス!あのねベル君がレベル6になったんだよ!?凄いでしょう!ベル君は凄く強くなったんだ!!」
「そうかそうか、あの子はもうレベル6か……もうそんなにか」
僕の言葉を聞いて考え込むヘファイストス…どうしたんだろ?
「……どうしたの?ヘファイストス?」
「あぁ…いや何でもない気にしないでくれ」
「ヘファイストスはお前が神の力でも使ったんじゃないかと心配しとるんじゃないんか?」
「そんな事する訳ないだろ!?ベル君は正真正銘自分の力であそこまで強くなったんだから!!」
「ハッハッハッそう怒るな可愛い顔が怖い顔になっとるで?ちょっとしたジョークやジョーク」
そう言いながら笑うロキを睨み付ける。もう…信じられない!そんな事を言うなんて!!
「言って良い事と駄目な事があるぞロキ?」
「いやーすまんすまん。ついついやってしもうたわハッハッハッ」
「あれは流石に…弁護のしようが無いのだけど…」
「すまんすまん。つい」
「「「…………」」」
「うぐっ…皆してそんな顔で見んでや」
二人の追い討ちにしゅんと項垂れながら謝ってくる。
「正直…済まんかった」
それから皆で長い時間色んな事を話して御開きという事になった。
会いたかった人とも会えたし…行って良かった、今度はヘファイストスの所にベル君と一緒に行こうって誘ってみよう
きっと喜んでくれるかな?
ーーーー
ヘスティアが夜会から帰った後、騒がしかった夜会は外の風の音が聞こえる程に静かになる。
騒いでいた神々が真剣な顔でロキの元に集まり始める
「ヘスティアは…帰ったな」
「えぇ、さっき帰宅したのを確認させたわ」
ヘファイストスの言葉に頷きながらロキは話始める。先程までのおちゃらけた声と違ってその声は凛としており、まるで軍人の指揮官のようだと思わせる。
「我等が下界に墜ち永い永い時が経った。本当に長かった、だがついにベル・クラネルは彼処まで成長した。後少し…後少しだ。」
「我等の悲願は後少しで達成される筈なのだ……光輝くあの場所に帰る事が…あの御方の元に帰る事が」
ロキのその言葉に神々は様々な反応を取り始める。泣き出す者に顔を喜色満面にする者どれも皆喜びに溢れている。
「ガネーシャ、お前には苦労をかけたな…」
「いえ…ロキ様にお比べになられるほどでは有りませぬ。神界のトリックスターと謳われた貴女様の程の御方が戦えぬ程に常日頃力を割いておられる。……それに気付けぬ愚か者はこの場にはおりません」
「……気にするなこれでも私は三極神の一柱、この町を守る程度苦ではないさ」
「はっ!失礼致しました!!」
「そう気にするな」
ロキの言葉に象の被り物をした男が恭しく返事を返す。
「この夜会に集まる神々も数を減らしついには半分程度になってしまった…これも一重に私の力不足が起こしてしまった結果でもある、だが皆後少しだけでいい…堪えてくれ…堕ちないでくれ」
「「はっ!!」」
神々の言葉にロキが先程より大きな声で言葉を発しそれに神々も追従していく
「全ては◻◻様の願いの為に!!」
「「全ては◻◻様の願いの為に!!」」
それをぼんやりと見ながらヘファイストスは考える。大切な我が子の事を、熾烈な運命の中心にいる我が子の事を。
「ヘスティア…お前だけは何があっても絶対に守って見せる」
世界?◻◻様の為?知ったことではない私が真に守るべきはあの子ただ一人
あの子の世界を守る、私の理由はただそれだけ。
「ベル君……君に全てがかかっている、不甲斐ない私達の尻拭いを任せているのは分かっている。だが君しかいないんだ…あいつを、◼◼を倒せるのは……」
そして…全てが終わった後、あの子を幸せにしてやってくれ
いやぁ……久しぶりですね
ちゃうねん…ちゃうねん、悪気はなかったねん
ちょっと別のをね?なんか思い付いてな?
この作品はちゃんと完結させます(土下座)