頭空っぽにしてご覧ください。
次の日何時も通りの日課をしてめでたく顔を腫らした俺はオーリの使い魔の案内の元オーリのいるアーリマンファミリアにいる。
昨日の話の続きと言う訳だ。…しっかし
「うん、やっぱり今日も無理だった。神様ガード硬え。」
「と言うかお前何顔を腫らしてるんだ?またやらかしたのか?馬鹿だろ?いや馬鹿だ。」
ベートが呆れた顔で此方を見てくる。正直ムッとしたので、売り言葉に買い言葉。少し言い返す。
「うるせぇよこのヘタレさっさと愛しの剣姫ちゃんにちゃんと告白してこい。話は其れからだ。」
「なっ……テメェッ!!!言って良いこと駄目なことが有るだろうがッ!!」
ベートが顔を真っ赤にして反論するとオーリが愉快そうに手で足を叩きながら笑い出す。
「ハッーハッハッハッハッ!!愉快!!愉快!!見事、言い返されたなベートよ!!」
「…ッじゃあオーリ…テメェはどうなんだよ?」
「ふむ……。我か?…まぁ一言で言うならば。」
オーリは俺達をちらりと見て鼻で笑うと。
「女に困った事がないので流石の我でもそこら辺が分からんのだ。是非とも御教授願いたいものだな?どんな気持ちなのだ?好きな女に夜の相手をしてもらえない気持ちは?」
こんにゃろう…この流れで俺に振るか?普通はベートにいく流れだろ!?
「いっいや俺はモテるからな!!ただ神様一筋ってだけだ!!」
「はっ…どうだか?ガキが何か言っても虚しいだけだぜ?お前がモテてると思ってるのは大人の女性が小さい子どもを可愛がるのと同じなんじゃねえの?だってお前…」
やっ止めろ!!次の言葉を発するなッ!!
全力でベートの口を閉めにかかるが手がベートの口を覆う前にベートは言葉を発する。
「ど う が ん なんだからな。」
「うおぉぉぉぉぉッ!!!言ってくれたな!!俺の唯一の欠点を!!」
「いや…もっとデカイ欠点持ってんだろうがテメェは。」
ヘタレが何か言っているが無視だ。…そう俺は昔からこの顔のお陰でいろいろと損していた。
俺がじいさんから教わった剣の構えを練習すれば周りの女の人はキャーキャー言って邪魔したり……って待てよ……。
「…いやこの顔はもしかして欠点ではないのか?」
「まぁ…そうだな。ぶっちゃけ欠点はお前の性格だろうな。お前はヘスティア神以外に受け止めてくれる方なんぞいないんだからしっかり神様に格好いいとこ見せとけよ?」
「ベート…お前。」
「…んだよ礼は受けとるつもりはねーぞ?」
先程までの状態から一変し雰囲気は和やかなムードになる。そんな中リヴェリアは心の中で一息つく。
「(良かった……。まだ此れからの事を話してないのに喧嘩などされてはならないからな…。)」
「さっ…さぁ皆この話ももう止めて今日話すべき事にだな…」
言い切る前にベルが爆弾を落とす。
「いや告白もしてないヘタレに言われる筋合いは無い。お前は会話のスタート地点にすら立ててねぇんだからな?わかってんのか?大体お前だって俺とそう変わらない年だろうが」
ピシリ、リヴェリアの耳に先程までの空気が割れる音が聞こえた気がした。
「ハッーハッハッハッハッハッ!!此れは、此れは、愉快!!ベルよお主なら言ってくれると信じていたぞ!!」
馬鹿の笑い声が部屋に反響する。不味い、非常に不味い。思わずベートの方を見る。
「ベ、ベート?」
「…んだよ?リヴェリア?俺はキレてないぞ?大丈夫だ?うん?」
思ったより不味い。目が血走ってる。ヤバイ此れは本気でキレかけている。間違いなく何か言われようものなら修羅の如くキレる。
「(言うなよ!!余計な事を言うなよ!!)」
思わずオーリにアイコンタクトを取る。するとオーリは分かったと頷く。
「(良かった…これでなんとか…。)」
私は思う。このときの私はどうかしていた。よりにもよってこいつにそんな事をすれば結果は見えていただろうに。
オーリが静かに語りかける。
「落ち着けベート今はこの様な事をしている時では無い。」
「俺は落ち着いてるぞ?なぁリヴェリア?」
いや目が血走ってるから。怖いぞベート。
「まぁ…先程の事はすまなかった。非礼を詫びよう。」
そう言って頭を下げる。あのオーリが、傲慢不適、天上天下唯我独尊なこいつが頭を下げる?
これにはベートも驚いた様な顔になって冷静な顔に変化していく。
「いっ…いや俺も悪かったって言うか…すまなかったな。ベル」
「いや…俺も言い過ぎた。…すまねぇなベート。」
良かった……。これでなんとかなった。
「さっ…さあ!!今日の議題に」
「まぁ…どちらにせよお主がヘタレなのは変わらないのだがな…強く生きよベート。手を出せず悶々としている間に剣姫はその辺の塵芥以下の男にでも寝とられよう。…いや付き合ってもいないのに寝とられも糞もないな。……失言だ我とした事が…。」
…はっ?……何て言ったこいつ?
オーリの方を見ると良い顔で此方を見てくる。……違うからな!?お前に求めたのはそうじゃないからな!?
ちらりとベートを見る。ベートは顔を俯けてその顔が見えない。
「ベッ…ベート?」
「はっ…ははっ……はははっ……。」
幽鬼の様な笑い声が部屋に響く。不味い不味い不味い!!。
「ベート落ち着け!何時もの事だ!馬鹿がまた何か戯言を抜かし始めただけの事に過ぎん!!考えても見ろ!?アイズがそんな男と付き合う事を私達が許すわけがないッ!!!そうだろ!?」
私はベートの肩に手をかけ話かける。頼むから落ち着いてくれ。
「あぁ…分かってるぜリヴェリアァ……。要するにだコイツを伸しちまえば良いってことだろ?」
「分かってない!少し深呼吸しよう!な?」
「然り。分かっておるな?ベートよ呼吸はヒッヒッフーのペースで行うのだ。」
「黙れ貴様ァッ!!!これ以上ベートの怒りのボルテージをあげるなァッ!!!」
「あ?それって妊婦がやるやつだろ確か?」
「そうだが!!すまないがベル君は黙っていてくれないか!?」
「然り然り。まぁ奴には一生使う事の無い知識だな。名をラマーズ呼吸法と言う。…時に恋愛をラバーズと言うみたいだな。…愛し合う者達の呼吸法か…。いや今回の事には特に何も関係はないが。」
何故それを言った!?今何故!?いまのベートにピンポイントでダメージが入るぞ!?
「おっ………。」
あっ
「表に出やがれこんの糞ったれどもがァッ!!!テメェらの性根片っ端からまとめて叩き直してくれるッ!!」
ベートの怒号が部屋どころか屋敷全体に響き渡る。
「オーリ……やってくれたな?」
「問題ない、元よりこのつもりだった。此れからの事を考えれば我らが最も先に行う事は皆の実力を見ること。その為だ。」
「そう言う事を言ってる場合かッ!!!」
「リヴェリアァ…テメェもそいつとグルだったって訳かぁ……。」
「いっ…いや違う」
「良いぜ…テメェら纏めて叩き直してやるから覚悟しろよ?」
フラりと揺れながらベートは徒手空拳の構えを取る。
「へっ…ベートと喧嘩なんぞ久しぶりだな!喧嘩となれば派手にいかねぇとな!!」
ベルも同じく徒手空拳の構えを取る。
「ふむ…無手は体得してないのだがな……。まぁこれも一興か。」
「……お前後で消し飛ばしてやるから覚悟しとけよ?」
オーリは拳を握り型を構える。
リヴェリアはその手に杖を持ち有事の場合に備える。
リヴェリアは思う。嗚呼何故こうなったのかと……そして願わくば。
「(アーリマンファミリアの他の者達に被害がいかない様にしなければ……ファミリアの皆に会わせる顔がない。)」
頼むからお前ら落ち着いてくれ。頼むから。
彼女の願いは届かない。何故なら
「ハッハッハッハッハッ愉しくなってきたな!!」
「もう黙れ馬鹿!!」
冷静になっても馬鹿が煽るから、絶対に、間違いなく。
すまんベート君煽るつもりは少ししかなかった。だけど何か知らん間にメッチャ煽ってた。ゴメンよ。でも一つだけ言わせて欲しい。ベート君弄られキャラっていうイメージしかないんだもん仕方ないよね。(開き直り)
正直すまんかった(土下座)